JPH027236B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、センター側にスクランブラー、端末
側にデイスクランブラーをおのおの備えたテレビ
ジヨン装置に関する。

従来例の構成とその問題点 近年、双方向テレビジヨンシステム特に
CATV装置の普及が目ざましく、従来の単な再
送信機能に加えて、センターにビデオテープレコ
ーダ、テレビカメラ等を設置して自主放送を行う
ようにしたシステムが急速に増加しており、さら
に最近は米国において衛星放送が開始されたこと
よりSHF放送の受信機をもセンターに設置され、
より多種の情報を供給することができるようにな
つてきた。上記CATV装置において、料金を払
つて視聴する、いわゆるペイテレビの場合、加入
者しか視聴することができないように加入チヤン
ネルのテレビジヨン信号をスクランブル処理して
送り、加入者側でデイスクランブルして初めてそ
のテレビジヨン信号を受信することができるよう
にしている。しかるにこの場合、番組の内容によ
つては視聴することが望ましくないものがある。
したがつて、そのときはデイスクランブル処理が
行なわれないようにしなければならない。

発明の目的 本発明は、上記点に着目し、家庭内での大巾な
セキユリテイの向上がはかれるテレビジヨン装置
を提供することを目的とする。

発明の構成 本発明においては、番組を道徳的見地より、た
とえば４段階にレベル分けしたとき、この４段階
のレベルを示すコード信号をその番組の映像信号
の垂直帰線期間に挿入して端末に送り出し、端末
においては加入者は選局装置を構成するキーボー
ドまたは遠隔制御用送信器により暗号コードおよ
び４段階のレベルのうち一つのレベルのコード信
号を入力する。端末のメモリにはあらかじめ加入
者の暗号コードを記憶させておき、この暗号コー
ドと一つのコード信号の入力時にメモリに記憶さ
れている暗号コードと入力暗号コードが合致して
いるか否か判読し、合致しているとき入力コード
信号をメモリに書込むようにする。そして、セン
ターより送られてきたコード信号とメモリに記憶
されているコード信号とを比較し、記憶されたコ
ード信号のレベルを送られてきたコード信号が満
足しているときデイスクランブル処理を行うよう
にしている。これにより家庭内でのセキユリテイ
を大巾に向上させることができる。

実施例の説明 以下本発明の一実施例について添付図面ととも
に説明する。第１図は本発明の一実施例における
テレビジヨン装置を応用したCATV装置の全体
構成を示すもので、まず、この図を用いて全体の
構成について説明する。図中、１はアンテナ、２
は再送信装置で、RFテレビジヨン信号はここで
増幅等の処理を受けて混合器３に入る。４は他の
信号源で、SHF受信機４ａの出力信号は復調器
５によりベースバンドの映像信号に検波されて、
またビデオテープレコーダ４ｂおよびビデオカメ
ラ４ｃからの出力映像信号はそのままスクランプ
ラー６に入力され、ここでスクランブル処理され
て、次の変調器７によりRFテレビジヨン信号に
変換され、上記混合器３に入る。８はラインコン
トローラで、ここでスクランブルのモードを制御
する。上記ラインコントローラ８はスクランブラ
ーコントローラ９ａ、コミユニケーシヨン・コン
トローラ・ユニツト９ｂを含むマイクロコンピユ
ータ９と、メモリ１０と、デイスプレイ装置１１
およびキーボード１２を備えている。上記メモリ
１０に、たとえば30種類のスクランブルコードが
記憶されており、任意の一つのスクランブルコー
ドを選択してスクランブラーコントローラ９ａに
よりスクランブラー６に供給し、スクランブラー
６においてそのスクランブルコードに応じた映像
信号のスクランブル処理を行うように構成されて
いる。また、上記スクランブルコードは同時にコ
ミユニケーシヨン・コントロール・ユニツト９ｂ
によりモデム１３に供給され、ここでたとえば
73MHzの搬送波を変調して混合器３を通り端末に
送られる。上記スクランブラー６はスクランブル
処理された映像信号、音声信号とともにスクラン
ブル処理を解読するためのタイミング情報を送出
する。１４はラインコントローラ８を制御するた
めの中央制御装置で、たとえば10施設のラインコ
ントローラ８に対して１施設設置される。１５，
１６はマイクロコンピユータ９と中央制御装置１
４を結ぶモデムである。以上はセンター側であ
る。

また１７は混合器３の出力端と同軸ケーブル等
の伝送線１８を通じて接続された幹線増幅器であ
る。たとえば混合器３の出力からは60チヤンネル
のテレビジヨン信号が出力される。

次に端末側について説明する。端末側は、特定
のテレビジヨン信号を選局するための選局装置お
よびタイミング情報にもとずきスクランブルコー
ドを解読して、センターでスクランブル処理され
た映像信号をデイスクランブルするための手段等
を含むコンバータ１９と、テレビジヨン受像機２
０を備える。上記コンバータ１９は、RFテレビ
ジヨン信号が入力されるチユーナ２１と、チユー
ナ２１からの中間周波信号を復調するための復調
器２２と、デイスクランブラー２３と、デイスク
ランブラー２３からの出力映像信号、音声信号を
特定のチヤンネルの高周波テレビジヨン信号に変
換するための変調器２４と、マイクロコンピユー
タを含むPLLシンセサイザ方式の選局装置２５
と、チヤンネル選局釦、電源オン・オフ釦、音量
調節用釦を備えるキーボード２６と、受信チヤン
ネル番号の表示装置２７と、センターから送られ
てくるスクランブルコードを記憶するところの不
揮発生メモリおよびマイクロコンピユータを含む
ところのアドレツサブル・コントローラ・ユニツ
ト２８と、モデム２９とを備える。さらに、ここ
では遠隔制御を可能とするため、遠隔制御用の送
信器３０、受信器３１をおのおの備える。センタ
ーからデータキヤリアによつて送られてくるスク
ランブルコードはモデム２９を介して復調され上
記不揮発生メモリに書き込まれる。一方、RFテ
レビジヨン信号によつて送られてくるタイミング
情報が復調器２２により映像信号と分離されてデ
イスクランブラー２３から上記マイクロコンピユ
ータに入り、上記スクランブルコードを解読しは
じめる。このスクランブルコードに基いて映像信
号をデイスクランブルし、テレビジヨン受像機２
０に正常な画像が映出されるようにしている。

なお、本例では加入したいチヤンネルを決定す
るにあたつては、加入者が加入希望のチヤンネル
をセンターに連絡し、センターを通じて端末の上
記不揮発性メモリに書込むようにしており、した
がつて実際の選局に当つてはその登録したところ
のチヤンネルしか受信できないようにしている。
各加入者が加入したいチヤンネルをセンターに連
絡すると、そのチヤンネルデータがメモリ１０に
記憶されるとともに、読み出されて各加入者毎の
アドレスデータとともにデータキヤリアによつて
端末に送出され、チヤンネルデータは不揮発性メ
モリに書込まれる。したがつて実際の選局に当つ
ては、選局チヤンネルと不揮発性メモリに登録さ
れたチヤンネルと一致してはじめてそのチヤンネ
ルの受信が可能となり、それ以外のチヤンネルの
選局は不可能となる。

次に第１図のCATV装置のスクランブル、デ
イスクランブル方式について第２図〜第４図とと
もに説明する。第２図はスクランブラ、デイスク
ランブラ部分の全体構成を、第３図はスクランブ
ラ６の具体構成例を、第４図はデイスクランブラ
２３の具体構成例をおのおの示す。

上記スクランブラ６は映像信号から同期信号を
分離するための同期分離回路４１、同期分離回路
４１の出力から安定した基準同期信号を発生する
基準同期信号を発生する基準同期信号発生器４
２、この発生器４２の出力に基いて垂直ブランキ
ングパルス、水平ブランキングパルスをおのおの
発生する垂直ブランキングパルス発生器４３、水
平ブランキングパルス発生器４４、この垂直ブラ
ンキングパルス、水平ブランキングパルスを用い
て各同期信号を含む一定期間、そのレベルを映像
信号側にシフトする同期信号レベルシフト回路４
５、垂直ブランキングパルスをタイミング信号と
してマイクロコンビユータ９より送られてくるス
クランブルコードに基いたランダムパターンを発
生するランダムパターン発生器４６、同期信号が
レベルシフトされた映像信号に対してランダムパ
ターン信号により一垂直期間単位でその極性を反
転させる映像信号反転器４７、垂直ブランキング
パルスのタイミングで垂直帰線期間内にランダム
パターンを解読するためのタイミング情報を挿入
する第１のタイミング信号発生器４８、ランダム
パターンを解読するためのタイミング情報に対し
て時間的に前後に同期信号のレベルシフトの開始
位置を示すタイミング情報を乗せる第２のタイミ
ング信号発生器４９とを備える。

一方、デイスクランブラ２３は第５図に示すよ
うに、RFテレビジヨン信号を復調することによ
り得られるタイミング情報の有無に基いて通常
（スクランブル処理されていない）のテレビジヨ
ン信号であるのか、スクランブル処理されたテレ
ビジヨン信号であるのかを判別するノーマル・ス
クランブル判別回路５１と、この判別信号に基い
て、ノーマルテレビジヨン信号であれば出力端子
５２をノーマル端子Ｎと接続し、スクランブル処
理された信号であれば出力端子５２をスクランブ
ル端子Ｓと接続するように、上記アドレツサブ
ル・コントロール・ユニツト２８内のマイクロコ
ンピユータ２８ａにより制御されるスイツチ５３
と、ランダムパターンを解読するためのタイミン
グ情報に基いて不揮発性メモリ２８ｂに書込まれ
たスクランブルコードを読出し、マイクロコンピ
ユータ２８ａにより解読して得られた出力により
ランダムパターンを発生するランダムパターン発
生器５４と、ランダムパターン信号に基いてスク
ランブル処理された映像信号を正常な映像信号に
変換するための映像信号反転器５５と、同期信号
レベルシフトの開始位置を示すタイミング情報に
基いて映像信号中の同期信号のレベルを元の正し
い状態に戻すための同期信号レベルシフト回路５
６よりなる。この同期信号レベルシフト回路５６
の出力端をスクランブル端子Ｓに接続している。

次にその動作について説明する。センターのラ
インコントローラ８によりスクランブルモードを
決定し、そのスクランブルコードをスクランブラ
６およびモデム１３にそれぞれ供給する。モデム
１３に入力されたスクランブルコードは73MHzの
周波数をFSK変調して混合器３を通じて端末側
へ送り出される。一方、スクランブラ６において
は、ベースバンドの映像信号から同期信号を分離
して垂直ブランキングパルス、水平ブランキング
パルスを作成し、同期信号レベルシフト回路４５
において上記両ブランキングパルスの期間（水平
期間でみると第５図の映像信号の波形において期
間ａ）、同期信号のレベルを映像信号側にシフト
する。同期信号が上記のごとくレベルシフトされ
た映像信号の波形を第６図Ａに示す。ランダムパ
ターン発生器４６においては、上記垂直ブランキ
ングパルスをタイミング信号として、ラインコン
トローラ８より送られてくるスクランブルコード
に応じたランダムパターンを発生する。このラン
ダムパターン信号によつて映像信号反転器４７
は、同期信号がレベルシフトされた映像信号を一
垂直期間単位で極性反転させる。第６図Ａ，Ｂは
その一状態例を示すもので、Ａが偶数フイールド
であるとすると、Ｂは奇数フイールドで、偶数フ
イールドに対して映像信号の極性を反転させてい
る。この映像信号の反転状態はランダムに設定す
ることができ、スクランブルコードにより、それ
は決定することができる。第１のタイミング信号
発生器４８は垂直ブランキングパルスの立下りを
タイミングとして、垂直帰線期間内にランダムパ
ターンを解読するための、たとえば４ビツト構成
のタイミング信号（情報）S₁を挿入する。第２の
タイミング信号発生器４９は上記ランダムパター
ン解読のためのタイミング情報に、同期信号のレ
ベルシフト開始位置を示すタイミング信号S₂を付
加する。このタイミング信号を第７図に示す。

このようにして、同期信号がレベルシフトされ
かつ映像信号がスクランブルコードに基いて一垂
直期間単位でランダムに極性反転されてスクラン
ブル処理されたベースバンドの映像信号、ランダ
ムパターン解読のためのタイミング情報と同期信
号レベルシフトの開始位置を示すタイミング情報
を、音声信号とともに次の変調器７に送る。変調
器７においてはスクランブル映像信号、音声信号
に対して通常のテレビジヨン信号と同様の振幅変
調、周波数変調処理をそれぞれ行ない、かつタイ
ミング情報については音声搬送波を振幅変調して
音声搬送波に乗せて送り出すようにしている。こ
のようにして映像信号、音声信号およびタイミン
グ情報はRFテレビジヨン信号として変調器７よ
り出力され、混合器３を通して端末へ送り出され
る。

モデム１３において、スクランブルコードは、
各加入者毎のアドレスデータ、加入したところの
チヤンネルデータとともにデータキヤリアによつ
て端末へ出力される。上記スクランブルコードは
チヤンネルデータとともにモデム４９を介して復
調されアドレツサブル・コントロール・ユニツト
４８内の不揮発生メモリ２８ｂに書き込まれる。
一方、RFテレビジヨン信号は選局装置２５によ
り任意の一つのチヤンネルが選局され、復調器２
２により変調器７に入力される前の状態、すなわ
ちスクランブル処理された映像信号、音声信号、
タイミング情報に復調され分離されて出力され
る。ノーマル・スクランブル判定回路５１は、タ
イミング情報が存在することよりスクランブル処
理済であることを判別し、その判別出力をマイク
ロコンピユータ２８ａに送る。マイクロコンピユ
ータ２８ａは上記判別出力に基いてスイツチ５３
をスクランブル端子Ｓに接続する。一方、マイク
ロコンピユータ２８ａはランダムパターンを解読
するためのタイミング情報S₁により不揮発性メモ
リ２８ｂに記憶されたところのスクランブルコー
ドを読出して解読し、それに応じてランダムパタ
ーン発生器５４を制御する。ランダムパターン発
生器５４の出力信号によつて、映像信号反転器５
５はスクランブル映像信号のランダムな反転状態
を正しい波形に戻す。そして次の同期信号レベル
シフト回路５６において、タイミング情報S₂のタ
イミングに基いて同期信号のレベルを元の正しい
レベルにシフトし、スクランブル端子Ｓ、スイツ
チ５３を介して出力端子５２にデイスクランブル
された映像信号を出力する。この正常な映像信号
は端子５７の音声信号とともに変調器２４に入力
され、特定のチヤンネルのRFテレビジヨン信号
に変調されてテレビジヨン受像機２０に供給され
る。したがつてテレビジヨン受像機２０のブラウ
ン管画面には正しく画像が映出される。

なお、スクランブル処理が施されていない場合
には、スイツチ５３はノーマル端子Ｎに接続さ
れ、入力映像信号はそのまま出力端子５２より出
力される。本構成によれば、映像信号の極性を一
垂直期間単位でランダムに反転させるとともに同
期信号のレベルをシフトさせて、映像信号のスク
ランブル処理を施す一方、ランダムパターンを解
読するためのタイミング情報、同期信号レベルシ
フトを元に戻すための、レベルシフト開始位置を
示すタイミング情報を音声搬送波によつて上記映
像信号とともに端末に送るようにし、かつランダ
ムパターンを決めるところのスクランブルコード
をアドレスデータ等とともに端末に送つて端末側
のメモリ２８ｂに書込み、上記タイミング情報に
基いてメモリ２８ｂのスクランブルコードを解読
し、それに基いたランダムパターンを発生して映
像信号の反転状態を正常なかたちに戻すととも
に、同期信号についても上記タイミング情報に基
いて元の正しい波形にレベルシフトすることによ
つてデイスクランブルすることにより、スクラン
ブルのセキユリテイを大きくすることができ、実
用上より有利になるとともに、スクランブルモー
ドについてもセンターにおいて任意に変えること
ができるものである。

このようなCATV装置において、本発明は番
組を道徳的見地により、たとえば４段階にレベル
分けしたとき、この４段階のレベルをそれぞれ示
すコード信号をその番組の映像信号の垂直帰線期
間に挿入して高周波テレビジヨン信号として端末
に送り出し、端末においては加入者はキーボード
もしくは遠隔制御用送信器により、親のみが知り
うる任意に変更することのできる暗号コードおよ
び４段階のレベルのうち一つのコード信号を入力
する。アドレツサブル・コントロール・ユニツト
の不揮発性メモリにはあらかじめ暗号コードを記
憶させておき、上記暗号コードと一つのコード信
号の入力時、上記不揮発性メモリに記憶されてい
る暗号コードと入力暗号コードが合致しているか
否かをマイクロコンピユータによりまず判読し、
合致していなければ入力したコード信号は不揮発
生メモリには記憶されないようにし、合致したと
きのみコード信号を不揮発生メモリに書込むよう
にしている。そして、センターより送られてまた
コード信号と上記不揮発生メモリに記憶されてい
るコード信号とをレベル比較し、記憶されたコー
ド信号のレベルを入力コード信号が満足している
とマイクロコンピユータで判断するとデイスクラ
ンブルをかけるようにし、満足しないときは強制
的に特定のチヤンネルを受信するように選局装置
を制御するようにしている。

以下第３図、第４図、第７図を用いて詳細に説
明する。第３図において５０はPG（ペアレント・
ガイド）パルス発生器で、道徳的見地により番組
をたとえば４段階のレベルP1、P2、P3、P4（P1
＜P2＜P3＜P4）に区分したとき、このレベルを
区分するためのコード信号を発生するもので、マ
ニユアル操作により、またPGコード信号をメモ
リ１０に書込んでおき、このメモリ１０から読出
してタイミング信号発生器４８に供給する。この
コード信号は２ビツトで構成することができる。
このPGコード信号S₃を第１のタイミング信号発
生器４８において映像信号の垂直帰線期間に挿入
する。もちろん、このPGコード信号は番組の内
容に応じたいずれか一つのレベルが選択されてい
る。このPGコード信号は他の上記したタイミン
グ情報とともに変調器７に送られ、変調器７にお
いて音声搬送波を振幅変調して混合器３に出力さ
れる。

一方、端末においてコンバータ１９内の不揮発
性メモリ２８ｂには親のみが知つている暗号コー
ドがあらかじめ記憶されている。特定のレベルの
PGコード信号が付加されたテレビジヨン信号を
受信する場合、加入者は暗合コード信号とともに
４段階のレベルのPGコード信号のうちの一つを
キーボード２６もしくは遠隔制御用送信器３０に
よりアドレツサブル・コントロール・ユニツト２
８に入力する。この入力暗号コード信号と記憶暗
号コード信号とが合致しているか否かをマイクロ
コンピユータ２８ａにより判読し、合致している
と判断した場合、暗号コード信号に続く任意のレ
ベルのPGコード信号を不揮発性メモリ２８ｂに
書込む。入力暗号コード信号と記憶暗号コード信
号とが合致しないときは、その後に続くPGコー
ド信号は不揮発性メモリ２８ｂに書込まない。

次に動作を説明する。センター側では、スクラ
ンブラ６において同期信号レベルのシフトおよび
映像信号の一垂直期間単位でのランダムな極性反
転処理を行なつて映像信号のスクランブル処理を
行うとともに、特定の番組に対して垂直ブランキ
ングパルスのタイミングで垂直帰線期間にPGパ
ルス発生器５０より発生した任意のレベル、たと
えばレベルP2のPGコード信号S₃を挿入する。こ
のPGコード信号は次の変調器７において音声搬
送波により変調されて映像信号等とともにRFテ
レビジヨン信号として混合器３へ出力され、端末
へ送り出される。

端末のコンバータ１９において、キーボード２
６もしくは遠隔制御用送信器３０により、たとえ
ばレベルP2のPGコード信号を不揮発性メモリ２
８ｂに記憶しているとする。チユーナ２１により
任意の一チヤンネルが選局され、復調器２２によ
り復調されてPGコード信号はマイクロコンピユ
ータ２８ａに入力される。マイクロコンピユータ
２８ａは入力されたPGコード信号と記憶PGコー
ド信号のレベルを比較し、本例の場合ともにレベ
ルP2であるため、マイクロコンピユータ２８ａ
は入力PGコード信号が記憶PGコード信号のレベ
ルを満足していると判断し、スクランブルコード
を読出して解読し、映像信号をデイスクランブル
するべくランダムパターン発生器５４を駆動す
る。コンバータ１９においてレベルP4のPGコー
ド信号が入力され記憶されているとすると、セン
ターからスクランブル処理して送られる動定の範
囲のテレビジヨン信号はPGコード信号がいずれ
のレベルであろうと、全てデイスクランブルされ
る。したがつてこのときは正常な画像がテレビジ
ヨン受像機２０のブラウン管画面に映出される。

一方、センターで番組に付されたPGコード信
号のレベルが、たとえばP3で、端末で記憶させ
たPGコード信号のレベルがP2というように、端
末のレベルをセンターのレベルが満足しない場
合、マイクロコンピユータ２８ａはスクランブル
コードの読出しはせず、加入したチヤンネルのう
ち特定のチヤンネルを選局するように選局装置２
５を制御する。したがつてテレビジヨン受像機２
０には引続いて正常に画像が映出される。本構成
によれば、端末において加入者、たとえば親が入
力したPGコード信号を満足するPGコード信号が
付された番組の映像信号のみがデイスクランブル
処理され、かつ端末においてPGコード信号の入
力時、まず暗号コード信号を入力し、この暗号コ
ードがあらかじめメモリ２８ｂに記憶されている
暗号コードと一致したときのみ、暗号コードに続
く入力PGコード信号の書込みを行うようにして
いるため、家庭内での大巾なセキユリテイーの向
上がはかれ、子供が道徳上、好しくない番組を視
聴することを防止することができる。また、端末
で入力したPGコード信号を、センターから送ら
れてきたPGコード信号が満足しないときは、加
入した他の特定のチヤンネルを選局するように選
局装置２５を制御しているため、引続いて正常な
映像を楽しむことができる。さらに本例では、暗
号コードを任意に変えることができるようにして
いるため、たとえ一度見破られたとしても、すぐ
さま変更することができ、セキユリテイが劣化す
ることはない。

なお、本発明は、CATV装置以外にも双方向
のテレビジヨン装置に広く実施することができ
る。

発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、端末に
おいてPGコード信号の入力時、まず暗号コード
信号を入力し、この暗号コードがあらかじめメモ
リに記憶されている暗号コードと一致したときの
み、上記入力PGコード信号の書込みを可能とし
ており、かつこの入力PGコード信号を満足する
PGコード信号を付した番組の映像信号のみがデ
イスクランブル処理されるようにしているため、
家庭内での大巾なセキユリテイ向上がはかれ、実
用上極めて好都合となる。また、端末で入力した
PGコード信号を、センターから送られてきたPG
コードが満足しないときは、加入した他の特定の
チヤンネルを選局するるようにしているため、引
続いてテレビジヨン放送を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるテレビジヨ
ン装置を応用したCATV装置のブロツク図、第
２図はそのスクランブル・デイスクランブル部分
の構成を示すブロツク図、第３図はその要部であ
るスクランブラーの具体構成を示すブロツク図、
第４図はそのデイスクランブラーの具体構成を示
すブロツク図、第５図は正常な映像信号の波形
図、第６図Ａ，Ｂはスクランブル処理された映像
信号の波形図、第７図はタイミング情報および
PGコード信号の伝送法を説明するための図であ
る。 １……アンテナ、２……再送信装置、３……混
合器、４……他の信号源、５，２２……復調器、
６……スクランブラー、７，２４……変調器、８
……ラインコントローラ、９，２８ａ……マイク
ロコンピユータ、１０……メモリ、１７……幹線
増幅器、１８……伝送線、１９……コンバータ、
２０……テレビジヨン受像機、２１……チユー
ナ、２３……デイスクランブラー、２５……選局
装置、２６……キーボード、２８……アドレツサ
ブル・コントロール・ユニツト、１３，２９……
モデム、３０……遠隔制御用送信器、３１……遠
隔制御用受信器、５０……PGパルス発生器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ テレビジヨン番組のレベルを示すコード信号
   をその番組のスクランブル処理した映像信号の垂
   直帰線期間に挿入して送出する送出手段と、この
   送出手段からのテレビジヨン番組を受信するコン
   バータとを備えるテレビジヨン装置であつて、前
   記コンバータは、加入者特有の暗号コードと複数
   のレベルのうち選択された一つのコード信号を入
   力する手段と、上記コード信号を記憶するメモリ
   と、上記メモリにあらかじめ記憶された暗号コー
   ドと入力暗号コードが合致しているか否かを判別
   し、合致したときのみ上記コード信号を上記メモ
   リに書込む手段と、上記映像信号とともに送出手
   段から送られてきたコード信号のレベルと上記メ
   モリに記憶されたコード信号のレベルとを比較す
   る手段と、送出手段から送られてきたコード信号
   が上記メモリに記憶されたコード信号のレベルを
   満足するときに上記比較手段より得られる出力に
   よりスクランブル処理された映像信号に対してデ
   イスクランブル処理を行う手段とを備えるテレビ
   ジヨン装置。 ２ 送られてきたコード信号が記憶されたコード
   信号のレベルを満足しないときに上記比較手段よ
   り得られる出力により、他の特定のチヤンネルを
   選局するように選局装置を制御する手段を備える
   特許請求の範囲第１項記載のテレビジヨン装置。