JPH027196Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電動シヤツターに取付可能な手動開閉
装置に関する。

従来から、電動シヤツター開閉機に組み込ま
れ、一方向クラツチ等を介してシヤツターの巻取
軸に連絡された手動開閉装置が知られている。し
かし、電動装置の信頼性および耐久性の向上によ
り、据付または定期点検時以外に該手動開閉装置
を使用する場合がほとんどなくなつてきている。
本考案は手動開閉装置を電動シヤツター開閉機に
組み込まずに、外側から装着可能に構成すること
により、あたかも該手動開閉装置を据付または修
理点検時の工具であるかのように使用できるよう
にして、電動シヤツター開閉機本体から手動開閉
装置を取り除き、これにより該開閉機本体のコス
トダウンを図るもので、以下図面に示す実施例に
従つて本考案を詳細に説明する。

第１図に示す電動開閉機本体において、１は電
動機Ｍの回転子の回転軸で、その一端部は減速機
筐体２に嵌着された玉軸受３で回転自在に支承さ
れ、他端部はブレーキ胴筐体４に嵌着された玉軸
受５によつて同じく回転自在に支承されている。
対応する該玉軸受を越えて減速機筐体内に突出し
た該一端部側の回転軸の先端には減速用の歯車装
置の歯車と噛合するスプライン６が設けられてお
り、一方、ブレーキ胴筐体内に突出した該他端部
側の回転軸には遠心調速機７を具えたブレーキ胴
８が固着されている。９は該電動機を間におい
て、両側に設けられた２本の通しボルト１０で該
電動機と共に一体に固定された両筐体がそれぞれ
固定された基台で、その天板の裏側にはそれぞれ
開口部を介して、前記歯車装置の歯車と噛合する
歯車１１を具えたリミツトスイツチ装置１２と、
前記ブレーキ胴に外側から摺接するブレーキ片１
３を具えたブレーキ装置１４が固着されている。
同様に該基台の天板には起動用のコンデンサーそ
の他の装置が吊り下げて取り付けられている。な
お、該基台の底板部には通常、蓋がなされてい
る。

第２図に、前記電動開閉機本体に取り付けるた
めの本考案に係る手動開閉装置を示し、２１は固
定軸２２に回転自在かつ軸線方向に摺動自在に装
着された手動回転軸で、先端部には電動シヤツタ
ー開閉機本体の回転軸１と係合可能な継手２３が
設けられ、後端部には横ピン２４が固着されてい
る。該固定軸２２の外周面には回転負荷軸２５が
枢着され、該回転負荷軸の外周面にはチエーンホ
イール２６が枢着されている。２７，２８はそれ
らの間にバネ板２９を挾んだ一対の摩擦板で、固
定軸２２に回転方向に対して固定されており、こ
れらはトルクリミツト手段を構成し、前記回転負
荷軸２５は常に該摩擦板に摺接している。したが
つて、該回転負荷軸は所定以下のトルクでは回転
できない。一方、チエーンホイール２６は該回転
負荷軸に回転自在であり、該チエーンホイールに
は前記手動回転軸２１の横ピン２４と係合する一
対のＶ字状の斜面３０を具えた端面カム筒３１が
固着されている。前記固定軸２２と該横ピ２４の
間には圧縮バネ３２が介在しており、該横ピンを
該Ｖ字状の斜面３０に押圧し、通常、該横ピンを
該Ｖ字状の斜面の谷底部に位置せしめ、該手動回
転軸を後退位置に保持している。また前記回転負
荷軸２５は該横ピンの回転半径内に突出した突起
３３を一体に具え、該手動回転軸の回転を規制す
る。３４は前記固定軸２２に固着された固定基板
で、該固定基板は前記電動開閉機本体のブレーキ
胴筐体４にビス止めされる。

いま、チエーンホイール２６をチエーン（図示
せず。）を操作して回転させると、該チエーンホ
イールと一体の端面カム筒３１も回転し、そのＶ
字状斜面３０の谷底部に位置する横ピン２４を介
して手動回転軸２１を回転させる。しかし、該横
ピンはほどなく回転負荷軸２５と一体の突起３３
に当接し、一旦、該手動回転軸の回転は停止す
る。しかし、なおチエーンホイール２６を回転さ
せると、該手動回転軸は、回転はしないものの、
横ピン２４を介して前記斜面３０に駆動されて軸
線方向に圧縮バネ３２の力に抗して前進し、その
継手２３が電動開閉機本体の回転軸１に結合す
る。横ピン２４が前記斜面の最高部に達すると、
端面カム筒３１のトルクはそのまま該横ピンに伝
達され、それ以後、摩擦板２７，２８の摩擦抵抗
に抗して回転負荷軸２５と共に手動回転軸２１が
回転する。なお、チエーンの緊張が解かれると、
該手動回転軸２１は圧縮バネ３２の力により後退
位置に復帰する。

本考案は上述した実施例に限定されるものでは
なく、例えば、第４図に示すように、回転負荷軸
２５および突起３３の代りに手動回転軸とスプラ
インを介して結合する回転負荷軸を該手動回転軸
と固定軸の間に設けることもできる。なお、同図
に示す実施例の説明は、第２図に示す実施例と同
様な部材には同一の符号を付すことにより省略し
た。

本考案は以上のように構成されているから、手
動開閉装置を電動シヤツター開閉機本体に対して
係脱自在に取り付けることができ、手動開閉装置
のチエーンを引けば手動回転軸が自動的にシヤツ
ター開閉機本体のシヤツター巻取駆動軸に結合
し、回転力を伝達することができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は電動開閉機本体の概略構成図、第２図
は本考案に係る手動開閉装置の側断面図、第３図
は第２図における端面カム筒３１が90度回動した
状態を示す一部省略した側断面図、第４図は他の
実施例を示す側断面図である。 ２１……手動回転軸、２４……横ピン、２５…
…回転負荷軸、２７，２８……摩擦板、３０……
Ｖ字状の斜面、３２……圧縮バネ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ブレーキ胴筐体４に対して固定された固定部材
   ２２と、 該固定部材に対して回転及び摺動自在に支承さ
   れ、先端にシヤツター巻取駆動軸１と係合すべき
   継手２３を具えた手動回転軸２１と、 該手動回転軸と同軸上に配置され、該固定部材
   に対する該手動回転軸の回転に対して連動且つ摩
   擦抵抗を付与し、所定のトルク以下ではその回転
   を阻止する回転負荷軸２５と、 該手動回転軸と同軸上に配置されたチエーンホ
   イール２６に加わる該所定値以下のトルクで該チ
   エーンホイールと一体に所定角度回動し、該回動
   運動を前記手動回転軸による軸線方向の摺動運動
   に変換するカム手段３１と を具えたことを特徴とする 電動シヤツター用の手動開閉装置。