JPH0267411A - エンジンの調時ハスバ歯車伝動装置のアイドルギヤ軸受部圧送式潤滑装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジンの調時ハスバ歯車伝動装置のアイド
ルギヤ軸受部圧送式潤滑装置に関する。

〔発明の背景〕

エンジンの調時ハスバ歯車伝動装置は、周知のように、
動弁装置の吸排気カム軸や、燃料噴射装置の燃料噴射カ
ム軸をクランク軸に調時伝動するものである。その基本
的な構造は、例えばディーゼルエンジンの場合、第５図
に示すようになっている。

即ち、エンジン（１）の調時ハスバ歯車伝動装置（２）
のクランクギヤ（３）にアイドルギヤ（４）を介して調
時伝動ギヤ（５）・　（６）を噛み合わせ、これらの各
ギヤ（３）〜（６）にはハスバ歯車を用い、アイドルギ
ヤ（４）のボス孔（７）をアイドルギヤ軸（８）の軸受
周面（９）に回転自在に枢支し、アイドルギヤ軸（８）
をエンジン（１）の固定壁（１０）に固定したものであ
る。

調時伝動ギヤ（５）・　（６）は２枚あり、１枚は動弁
ギヤ（５）、もう１枚は燃料噴射ギヤ（６）である。ガ
ソリンエンジンの場合、燃料噴射ギヤ（５）は無い。

上記伝動装置（２）において、アイドルギヤ（４）の軸
受部にオイルを圧送して潤滑する装置は、基本的には次
のようになっている。

例えば第２図・第７図又は第９図に示すように、アイド
ルギヤ軸（８）の軸受周面（９）に圧送式潤滑装置のオ
イル供給口（１１）を開口し、潤滑オイルを圧送式潤滑
装置によりオイル給口部（１１）からアイドルギヤ軸（
８）の軸受周面（９）とアイドルギヤ（４）のボス孔（
７）との回転嵌合面間（１２）に圧送するように構成し
たものである。

〔従来の技術〕

上記アイドルギヤ軸受部の圧送式潤ン”を装置は、従来
では一般に、第９図に示すように構成されている。

すなわち、アイドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）の軸
方向の中央部にオイル給口部（１１）を開口する。アイ
ドルギヤ（４）のホス孔（７）の内周面の軸方向の中央
部に円周形の油／Ｗ（１４）を形成したものである。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記第９図の従来技術では、オイルを充分に圧送供給し
ているにも拘らず、アイドルギヤ軸（８）の軸受周面（
９）のうち、その周方向の一部でその軸方向に沿う蝮旋
状片当り面部分（１３）が現実に偏摩耗を起ごしている
。

本発明は、上記偏摩耗の発生原因を解明して、その偏摩
耗を解消する事を課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

まず、偏摩耗の発生原因を解明する。

第６図に示すように、アイドルギヤ（４）は、クランク
ギヤ（３）とのハスバ噛合いの入力部（１５）で駆動力
による周方向分力（ｆｌ）を右向きに受け、動弁ギヤ（
５）・燃料噴射ギヤ（６）との各ハスバ噛合いの出力部
（１６）・　（１７）で駆動抵抗による周方向分力（ｒ
ｌ）・　（ｆ３）を右向きに受ける。これらの周方向分
力（ｒｌ）・　（ｆｌ）・　（ｆ３）の合力（Ｆ）で、
アイドルギヤ（４）が右側へ押しつけられる。

また、第５図に示すように、アイドルギヤ（４）は、ハ
スバ噛合いの入力部（１５）で駆動力による軸方向分力
１ｔｆ）を後ろ向きに受け、ハスバ噛合いの入力部（１
６）・　（１７）で駆動抵抗による軸方向分力（ｆｅ２
）　　・　（ｆ＋３）を前向きに受ける。

これらの軸方向分力（１口）・　（ｆｌ２）・　（「Ｉ
３）から生ずる偶力（Ｍ）で、アイドルギヤ（４）が前
下りに傾けられる。

アイドルギヤ（４）が上記のように合力（Ｆ）で右側へ
押付けられながら、偶力（Ｍ）で前だおれに傾けられる
ことにより、アイドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）の
うら、その左側面部分でその軸方向に沿う前下り螺旋状
片当り面部分（１３）に、アイドルギヤ（４）のボス孔
（７）の内周面が押しつけられる。

アイドルギヤ（４）のボス孔（７）とアイドルギヤ軸（
８）の軸受周面（９）との回転嵌合面間（１２）の隙間
は、螺旋状片当り面部分（１３）で塞さがれ、ここから
周方向に遠ざかるにつれて大きくなる。

オイルはオイル供給口（１１）から円周杉油溝（１４）
を通って、前記回転嵌合面間（１２）へ圧送される。そ
のオイルは、回転嵌合面間（１２）のうち、蝮旋状片当
り面部分（１３）とは反対側の隙間の大きい部分を通っ
て外部へ簡単に漏れ出丁。このため、隙間が塞がれた螺
旋状片当り面部分（１３）は、オイルが殆ど供給されず
、偏摩耗を起すことになるのである。

本発明は、以上の偏摩耗の発生原因において、オイルが
回転嵌合面間（１２）のうちの隙間の大きい部分を通っ
て外部へ簡単に漏れ出すことを無くすことにより、螺旋
状片当り面部分（１３）にオイルを充分に供給できるよ
うにするものである。

そのために、例えば第１図乃至第４図、又は第７図及び
第８図に示すように、アイドルギヤ軸（８）の軸受周面
（９）のうち、その周方向の一部でその軸方向に沿う螺
旋状片当り面部分（１３）に、回転伝動中のアイドルギ
ヤ（４）のボス孔（７）の内周面が押し付けられ、アイ
ドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）のうち、螺旋状片当
り面部分（１３）よりもアイドルギヤ（４）の回転方向
の少し上手側の周面部分において、螺旋状片当り面部分
（１３）の長さ方向に沿わせてオイル供給口（１１）を
開口した事を特徴とするものである。

オイル供給口（１１）を螺旋状片当り面部分（１３）の
長さ方向に沿わせて開口する部分の具体的な構造として
、第１図乃至第４図に示すように複数個のオイル供給口
（１１）・・・を並列状に開口する事、又は第３図に示
すようにオイル供給口（１１）を長溝状に形成する事が
考えられる。

〔作　用〕

本発明の作用を、第３図乃び第４図、又は第８図に基づ
き説明する。

オイルは、回転嵌合面間（１２）のうち、４！ｌ！に状
片当り面部分（１３）よりも少し回転上手側部分の隙間
の狭い箇所に、オイル供給口（１１）から圧送される。

オイルはまず、オイル供給口（１１）から出た所で、仮
想線図（１８）で示すように放射状に圧し出されようと
する。

次に、放射状に押し出されてきたオイルのうち、前端領
域部分（１９）のものは前方へ、後端領域部分（２０）
のものは後方へと、破線図で示すように漏れ出そうとす
るが、隙間が狭くて漏れ出しにくい。このため、中間領
域部分（２１）のものが前後両方から圧されてそこにお
し止どめられようとする。

そして、中間領域部分（２１）のオイルは、回転中のア
イドルギヤ（８）のボス孔（９）の内周面に付着して、
実線図（２２）に示すようにＩｌ！ｌ＋旋状片当り面部
分（１３）に強力に塗込まれていく。

〔発明の効果〕

本発明は、次の効果を奏する。

イ、上述のようにして、第４図又は第８図に例示する中
間領域部分（２１）のオイルが、実線図（２２）で示す
ようにａＩ旋状片当り面部分（１３）に強力に塗込まれ
てい（ので、螺旋状片当り面部分（１３）の偏摩耗を強
力に防止することができる。

口、しかも、そのために必要な新たな構造は、オイル供
給口を複数個にするか長溝状にするがだけですむので、
簡単であり、安価に実施できる。

〔実　施　例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。

■　実施例１．（第１図乃至第５図参照）第５図は縦形
多気筒ディーゼルエンジン（１）の調時ハスバ歯車装置
（２）を示す。

クランクギヤ（３）にアイドルギヤ（４）を介して動弁
ギヤ（５）及び燃料噴射ギヤ（６）が噛み合わされる。

これらの各ギヤ（３）〜（６）にはハスバ歯車が用いら
れる。

第１図及び第２図に示すように、アイドルギヤ（４）の
ボス孔（７）がアイドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）
に回転自在に枢支される。アイドルギヤ（４）はアイド
ルギヤ軸（８）に座金（３１）及びＣ形止め輪（３２）
で抜止めされる。アイドルギヤ軸（８）はボルト（３３
）でエンジン（１）のクランクケース（１０）の前壁に
固定される。

第１図乃至第・４図は、上記伝動装置（２）のアイドル
ギヤ（４）の軸受部の圧送式潤’ｌＦｉ装置を示す。

アイドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）に、圧送式’ｔ
ａ？ｒｉ装置（図示省屹）のオイル圧送路の末端のオイ
ル供給口（１１）が開口される。これにより、潤滑オイ
ルが圧送式潤滑装置の潤滑ポンプ（図示省略）により、
オイル供給口（１１）からアイドルギヤ軸（８）の軸受
周面（９）とアイドルギヤ（４）のボス孔（７）との回
転嵌合面間（１２）に圧送されるように構成されている
。

クランクギヤ（３）は右回転、アイドルギヤ（４）は左
回転勤弁ギヤ（５）及び燃料噴射ギヤ（６）は右回転す
る。アイドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）のうち、そ
の左側面部分でその軸方向に沿う螺旋状片当り面部分（
１３）に、回転伝動中のアイドルギヤ（４）のボス孔（
７）の内周面が押し付けられる。

アイドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）のうち、螺旋状
片当り面部分（１３）よりもアイドルギヤ（４）の回転
方向の少し上手側の周面部分において、螺旋状片当り面
部分（１３）の長さ方向に沿って、３個のオイル供給口
（１１）が並列して開口する。

オイル供給口（１１）は、２個・４個又は５個以上を並
設してもよい。

なお、第５図において、仮想線図で示すように、油圧作
業用の油圧ポンプなどの作業機器（３４）をエンジン１
に付設し、作業機Ｄ　（３４）の入力用作業ギヤ（３５
）を燃料噴射ギヤ（６）に噴み合わゼで使用する場合が
ある。

この場合には、作業機器（３４）の駆動反力が、アイド
ルギヤ（４）の燃料噴射ギヤ（６）側のハスバ噛合いの
出力部（１７）にかかる。このため、このハスバ噛合い
の出力部（１７）及び入力部（１５）が受ける周方向分
力（ｒ３）・　（ｆ＋）及び軸方向分力（ｆ’３）　　
・　（ｆ、、）が非常に大きくなり、螺旋状片当り面部
分（１３）は、面圧が態度に高くなり、オイルぎれで偏
摩耗が発生し易くなる。

このような場合でも、本発明によれば、前記〔作用〕及
び〔発明の効果〕の項で説明したように、第４図又は第
８図に例示する中間領域部分（２１）のオイルが、実線
図（２２）で示すよ・）に蝮旋状片当り面部分（１３）
に強力に塗込まれていくので、螺旋状片当り面部分（１
３）の偏摩耗を強力に防止することができる。

■　実施例２．（第７国力び第８図参照）この実施例２
では、上記実施例１　（第１図〜第６図）の構造の一部
を、次のように変更したものである。

第７図及び第８図に示すように、前記オイル供給口部（
１１）を１本の長溝状に形成３−る。この長溝状のオイ
ル供給口（１１）は、実施例１の場合と同様に、アイド
ルギヤ軸（８）の軸受周面（９）のうち、螺旋状片当り
面部分（１３）よりもアイドルギヤ（４）の回転方向の
少し上手［１１の周面部分において、螺旋挟片当り面部
分（１３）の長さ方向に沿って走らせたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本発明の実施例１を示す。 第１図はアイドルギヤ部分の分解斜視図、第２図第７図
及び第８図は本発明の実施例２を示し、第７図はアイド
ルギヤ部分の縦断側面図、第８図図である。 １・・・エンジン、２・・・調時ハス八歯車伝動装置、
３・・・クランクギヤ、４・・・アイドルギヤ、５・６
・・・調時伝動ギヤ、７・・・ボス孔、８・・・アイド
ルギヤ軸、９・・・軸受周面、１０・・・固定壁、１１
・・・オイル供給口、１２・・・回転嵌合面間、１３・
・・！Ｊｉ！旋状片当り面部分。 は作用説明用第２図■部の展開図、第５図は縦形多気筒
ディーゼルエンジンの調時ハス八歯車伝動装置の斜視図
、第６図は第５図の要部取出し正面図である。 第７図 第８図 第９図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、エンジン（１）の調時ハスバ歯車伝動装置（２）の
   クランクギヤ（３）にアイドルギヤ（４）を介して調時
   伝動ギヤ（５）・（６）を噛み合わせ、これらの各ギヤ
   （３）〜（６）にはハスバ歯車を用い、アイドルギヤ（
   ４）のボス孔（７）をアイドルギヤ軸（８）の軸受周面
   （９）に回転自在に枢支し、アイドルギヤ軸（８）をエ
   ンジン（１）の固定壁（１０）に固定し、アイドルギヤ
   軸（８）の軸受周面（９）に圧送式潤滑装置のオイル供
   給口（１１）を開口し、潤滑オイルを圧送式潤滑装置に
   よりオイル給口部（１１）からアイドルギヤ軸（８）の
   軸受周面（９）とアイドルギヤ（４）のボス孔（７）と
   の回転嵌合面間（１２）に圧送するように構成したエン
   ジンの調時ハスバ歯車伝動装置のアイドルギヤ軸受部圧
   送式潤滑装置において、アイドルギヤ軸（８）の軸受周
   面（９）のうち、その周方向の一部でその軸方向に沿う
   螺旋状片当り面部分（１３）に、回転伝動中のアイドル
   ギヤ（４）のボス孔（７）の内周面が押し付けられ、ア
   イドルギヤ軸（８）の軸受周面（９）のうち、螺旋状片
   当り面部分（１３）よりもアイドルギヤ（４）の回転方
   向の少し上手側の周面部分において、螺旋状片当り面部
   分（１３）の長さ方向に沿わせてオイル供給口（１１）
   を開口した事を特徴とするエンジンの調時ハスバ歯車伝
   動装置のアイドルギヤ軸受部圧送式潤滑装置