JP2023139592A - 接続機構及び接続機構を有する内燃機関 - Google Patents

接続機構及び接続機構を有する内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】 低コストで高精度な加工が可能な接続機構を提供する。【解決手段】 接続機構56は、一端において第1軸線A4を中心として回動可能に第1部材2に支持され、第1軸線と直交するする方向に直線状に延びるガイド部材28と、ガイド部材の延在方向に摺動可能に、ガイド部材の外周部に支持された摺動部52、及び摺動部からガイド部材の延在方向及び第1軸線と直交する方向に延びた連結部51を有するスライダ27とを有する。連結部には、第1軸線と平行な第2軸線A5を中心として第2部材26が回動可能に連結されている。第2軸線が、連結部の中心に対してガイド部材の延在方向にオフセットしている。【選択図】 図8

Description

本発明は、接続機構及び接続機構を有する内燃機関に関する。
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する燃費向上の研究開発が行われている。
特許文献1は、シリンダに摺動可能に設けられたピストンと、クランクシャフトに回動可能に支持されたブリッジと、ピストンとブリッジとを接続するコネクティングロッドと、クランクシャフトの1/2の回転数で回転するサブクランクシャフトと、エンジンブロックに回動可能に支持されたガイド部材と、サブクランクシャフトとガイド部材とを接続するサブコネクティングロッドと、ブリッジの他端に回動可能に接続された第1端、及びガイド部材に摺動可能に接続された第2端を有するスライダとを有するアトキンソン型の内燃機関を開示している。膨張行程のピストンのストロークが圧縮行程のピストンのストロークよりも長いため、排気が有するエネルギーを有効利用することができ、内燃機関のエネルギー効率を向上させることができる。
特開2021-148045号公報
特許文献1では、ガイド部材とブリッジとによって接続機構が形成されている。ガイド部材が長孔を有し、ブリッジが長孔内を摺動するピンを有する。ブリッジのピンがガイド部材の長孔内を円滑に移動するためには、長孔の内面の加工に高い精度が要求される。一般的に、構造体の内面の加工は、外面の加工よりも技術的に困難であり、コストが嵩むという問題がある。また、ガイド部材の加工精度が向上することによって、摩擦損失が低減され、エネルギーの効率化が可能になる。
本発明は、以上の背景を鑑み、低コストで高精度な加工が可能な接続機構を提供することを課題とする。また、接続機構のエネルギー効率を向上させることを課題とする。また、低コストで高精度な加工が可能な接続機構を有する内燃機関を提供することを課題とする。また、内燃機関のエネルギー効率を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、接続機構(56)であって、一端において第1軸線(A4)を中心として回動可能に第1部材(2)に支持され、前記第1軸線と直交するする方向に直線状に延びるガイド部材(28)と、前記ガイド部材の延在方向に摺動可能に、前記ガイド部材の外周部に支持された摺動部(52)、及び前記摺動部から前記ガイド部材の延在方向及び前記第1軸線と直交する方向に延びた連結部(51)を有するスライダ(27)とを有し、前記連結部には、前記第1軸線と平行な第2軸線(A5)を中心として第2部材(26)が回動可能に連結され、前記第2軸線が、前記連結部の中心に対して前記ガイド部材の延在方向にオフセットしている。
この態様によれば、ガイド部材の外周部が摺接部になるため、ガイド部材の加工が容易になる。これにより、低コストで高精度な加工が可能な接続機構を提供することができる。また、第2軸線が連結部の中心に対してガイド部材の延在方向にオフセットしているため、ガイド部材に対するスライダの傾きを抑制することができ、ガイド部材に対する摺動部の摺動が円滑になる。
上記の態様において、前記摺動部は、前記ガイド部材の前記外周部に摺接するリング(52A)を有し、前記連結部は、前記リングの外周部に突設された一対の支持壁(51A)と、前記第2軸線を中心として延び、一対の前記支持壁に結合されたピン(51B)とを有し、前記リングと一対の前記支持壁の接続部のそれぞれに肉抜き部(52C)が設けられてもよい。
この態様によれば、肉抜き部がリングと支持壁との接続部の剛性を低下させることができる。これにより、リングとガイド部材との接触圧が局所的に高くなることを抑制することができる。
上記の態様において、前記肉抜き部は、前記第2軸線がオフセットされた側の前記リング及び前記一対の支持壁の端面に形成されてもよい。
この態様によれば、リングとガイド部材との接触圧が高くなり部分の接触圧を低減させることができる。リングのガイド部材に対する傾きによって、リングの端部はガイド部材との接触圧が高くなり易い。
上記の態様において、前記ガイド部材の前記外周部は、複数の円周面部(28C)と、複数の平面部(28D)とを周方向に有してもよい。
この態様によれば、平面部によって円周面部の面積が小さくなるため、ガイド部材の外周部の加工が容易になる。
上記の接続機構を有する内燃機関(1)であって、上下方向に延びるシリンダ(7)及び前記シリンダの下方及び側方に設けられたクランク室(8)を形成するエンジンブロック(2)と、前記シリンダに摺動可能に設けられたピストン(21)と、前記エンジンブロックに回転可能に支持されたクランクシャフト(22)と、その中央部において前記クランクシャフトに回動可能に支持されたブリッジ(26)と、前記ピストンと前記ブリッジの一端とに接続されたコネクティングロッド(25)と、前記クランクシャフトの軸線(A2)より上方において前記エンジンブロックに回転可能に支持され、前記クランクシャフトの1/2の回転数で回転するサブクランクシャフト(23)と、前記サブクランクシャフトに接続されたサブコネクティングロッド(29)とを有し、前記ガイド部材は、前記第1部材としての前記エンジンブロックに回動可能に支持されると共に、前記サブコネクティングロッドを介して前記サブクランクシャフトに接続され、前記スライダの前記連結部は、前記ブリッジの他端に回動可能に接続されてもよい。
この態様によれば、アトキンソンサイクル型の内燃機関の製造コストを低減することができる。
上記の態様において、前記ガイド部材は、前記ガイド部材は、前記クランクシャフトの軸線より上方に配置されてもよい。
この態様によれば、内燃機関の上下方向における長さを短縮して、内燃機関を小型化することができる。また、サブクランクシャフト、サブコネクティングロッド、ガイド部材がクランクシャフトより上方に配置されているため、サブクランクシャフト、サブコネクティングロッド、ガイド部材が内燃機関の下部に貯留されたオイルを攪拌しない。これにより、内燃機関のエネルギー効率を向上させることができる。
上記の態様において、前記ガイド部材は、前記ブリッジの上方において、上下方向及び前記クランクシャフトの軸線と直交する横方向に延びてもよい。
この態様によれば、ガイド部材を内燃機関においてスペース効率良く配置することができる。
上記の態様において、前記エンジンブロックは、前記シリンダを形成するシリンダブロック部(11)を有し、前記シリンダブロック部にピボットシャフト(45)が支持され、前記ガイド部材の一端が前記ピボットシャフトに回動可能に支持されてもよい。
この態様によれば、剛性が高いシリンダブロックを利用してガイド部材を支持することができる。
上記の態様において、上下方向から見て前記ピボットシャフトが、前記クランクシャフトの軸線と前記シリンダとの間に配置されてもよい。
この態様によれば、ガイド部材をシリンダに近づけて、ガイド部材をスペース効率良く配置することができる。
上記の態様において、前記ピストンが上死点にあるときに、前記ブリッジと前記ガイド部材とは互いに平行に配置されてもよい。
この態様によれば、ガイド部材をブリッジに沿わせて、ガイド部材をスペース効率良く配置することができる。
以上の構成によれば、低コストで高精度な加工が可能な接続機構を提供することができる。また、接続機構のエネルギー効率を向上させることができる。また、低コストで高精度な加工が可能な接続機構を有する内燃機関を提供することができる。また、内燃機関のエネルギー効率を向上させることができる。
内燃機関の斜視図 内燃機関の模式図 内燃機関の上部の断面図 ピストン、クランクシャフト、及びサブクランクシャフトの接続構造を示す斜視図 接続機構の斜視図 接続機構の断面図 スライダの斜視図 接続機構の側面図 内燃機関の潤滑構造の説明図 ブリッジの側面図 ブリッジの断面図 ブリッジ本体の断面図 膨張行程の開始時における内燃機関の各構成の位置関係を示す説明図 排気行程の開始時における内燃機関の各構成の位置関係を示す説明図 吸気行程の開始時における内燃機関の各構成の位置関係を示す説明図 圧縮行程の開始時における内燃機関の各構成の位置関係を示す説明図 内燃機関のピストンストローク特性を示すグラフ 一部変形例に係る内燃機関の各構成の位置関係を示す説明図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。以下、説明の便宜上、上下方向、左右方向、前後方向を定義する。各方向は、内燃機関1の使用時における向きを限定するものではない。
図1~図3に示すように、アトキンソンサイクル型の内燃機関1は、エンジンブロック2と、エンジンブロック2の上端部に結合されたシリンダヘッド3と、シリンダヘッド3の上端部に結合されたヘッドカバー4と、エンジンブロック2の下端部に結合されたオイルパン5とを有する。
図3に示すように、エンジンブロック2は、上下方向に延びるシリンダ7と、シリンダ7の下方及び側方に設けられたクランク室8を形成する。エンジンブロック2は、シリンダ7を形成するシリンダブロック部11を有する。また、エンジンブロック2は、クランク室8を形成するケース部12を有する。ケース部12は、シリンダブロック部11と接続し、シリンダブロック部11から下方及び前方に延びている。シリンダ7は、少なくとも1つ設けられている。本実施形態では、内燃機関1は、左右に並んだ4つのシリンダ7を有する。クランク室8は各シリンダ7の下端に接続している。クランク室8は、各シリンダ7の下部から、各シリンダ7の前方を上方に延びている。
エンジンブロック2の上端部には、第1上端面14と第2上端面15とが設けられている。第1上端面14には、各シリンダ7が開口している。第2上端面15には、クランク室8が開口している。第1上端面14と第2上端面15とは、互いに平行に形成されている。第2上端面15は、第1上端面14よりも下方に配置されている。第1上端面14及び第2上端面15は、シリンダ軸線A1と直交する平面に形成されている。第1上端面14はシリンダブロック部11の上端に形成され、第2上端面15はケース部12の上端に形成されている。第1上端面14及び第2上端面15は、それぞれ左右に延びている。
図1及び図2に示すように、エンジンブロック2は、アッパブロック17と、アッパブロック17の下部に結合されたロアブロック18とを有するとよい。シリンダブロック部11と、ケース部12の上部とはアッパブロック17によって形成されているとよい。ケース部12の下部はロアブロック18によって形成されているとよい。
図4に示すように、各シリンダ7には、摺動可能にピストン21が設けられている。エンジンブロック2には、回転可能にクランクシャフト22及びサブクランクシャフト23が支持されている。ピストン21は、コネクティングロッド25及びブリッジ26を介してクランクシャフト22に接続されている。また、ブリッジ26は、スライダ27、ガイド部材28、及びサブコネクティングロッド29を介してサブクランクシャフト23に接続されている。コネクティングロッド25、ブリッジ26、スライダ27、ガイド部材28、及びサブコネクティングロッド29は、各シリンダ7に対応して設けられている。
クランクシャフト22及びサブクランクシャフト23は、互いに平行に左右方向に延びている。クランクシャフト22は、同軸に配置された複数のクランクジャーナル部22Aと、クランクジャーナル部22Aから径方向に延びた複数のクランクアーム部22Bと、隣り合うクランクアーム部22Bを連結する複数のクランクピン部22Cとを有する。同様に、サブクランクシャフト23は、同軸に配置された複数のサブクランクジャーナル部23Aと、サブクランクジャーナル部23Aから径方向に延びた複数のサブクランクアーム部23Bと、隣り合うサブクランクアーム部23Bを連結する複数のサブクランクピン部23Cとを有する。
クランクシャフト22は、複数のクランクジャーナル部22Aにおいてエンジンブロック2に回転可能に支持されている。各クランクジャーナル部22Aは、アッパブロック17とロアブロック18との間に設けられたクランクシャフト軸受孔31に回転可能に支持されているとよい。クランクシャフト22の軸線A2は、シリンダ7の下端より下方に配置されている。また、上下方向から見て、クランクシャフト22の軸線A2は、シリンダ7の前端よりも前方に配置されている。
図3に示すように、サブクランクシャフト23は、第2上端面15に形成されたサブクランクシャフト軸受孔33に支持されている。サブクランクシャフト軸受孔33は、第2上端面15と、第2上端面15に結合された複数のベアリングキャップ34との間に形成されている。サブクランクシャフト23は、クランクシャフト22より上方に配置されている。詳細には、サブクランクシャフト23の軸線A3は、クランクシャフト22の軸線A2より上方に配置されている。また、サブクランクシャフト23の軸線A2は、シリンダ7の上端よりも下方、かつシリンダ7の下端よりも上方に配置されている。また、サブクランクシャフト23の軸線A2は、シリンダ7の前端よりも前方に配置されている。また、また、サブクランクシャフト23の軸線A2は、クランクシャフト22の軸線A2よりも前方に配置されている。
サブクランクシャフト23は、クランクシャフト22と同期して1/2の回転数で回転する。図2に示すように、クランクシャフト22の端部には第1ギヤ36が結合されている。サブクランクシャフト23の端部には、第1アイドルギヤ37を介して第1ギヤ36と噛み合う第2ギヤ38が結合されている。第2ギヤ38の歯数は、第1ギヤ36の歯数の2倍に設定されている。クランクシャフト22及びサブクランクシャフト23の端部はエンジンブロック2の外部に突出している。第1ギヤ36及び第2ギヤ38はエンジンブロック2の外部に配置されている。
図4に示すように、ブリッジ26は、各クランクピン部22Cに回動可能に支持されている。ブリッジ26は、その中央部においてクランクピン部22Cに回動可能に支持されている。ブリッジ26の中央部には、クランクピン部22Cを回動可能に受容する第1ブリッジ軸受孔41が形成されている。ブリッジ26の一端は、コネクティングロッド25によってピストン21と接続されている。
コネクティングロッド25の上端は、ピストンピン42を介してピストン21に回動可能に接続されている。コネクティングロッド25の下端は、左右一対の支持壁部25Aと、左右一対の支持壁部25Aに架け渡されたロッドピン25Bとを有する。ブリッジ26の一端にはロッドピン25Bを回動可能に支持する第2ブリッジ軸受孔43が形成されている。ロッドピン25B及び第2ブリッジ軸受孔43は、それぞれ左右方向に延びている。第2ブリッジ軸受孔43は、ブリッジ26の後端に設けられている。
ガイド部材28は、クランクシャフト22の軸線A2より上方においてエンジンブロック2に回動可能に支持されている。ガイド部材28は、ブリッジ26の上方において、上下方向及びクランクシャフト22の軸線A2と直交する横方向に延びている。すなわち、ガイド部材28は、前後方向に延びている。ガイド部材28は、クランクシャフト22の軸線A2より上方かつサブクランクシャフト23の軸線A2より下方に配置されている。
シリンダブロック部11にはピボットシャフト45が支持されている。ピボットシャフト45は、シリンダブロック部11の前部に支持され、クランクシャフト22と平行に延びている。上下方向から見てピボットシャフト45は、クランクシャフト22の軸線A2とシリンダ7との間に配置されている。ガイド部材28の一端は、ピボットシャフト45に回動可能に支持されている。本実施形態では、ガイド部材28の後端がピボットシャフト45に回動可能に支持され、ガイド部材28の前端が上下に回動する。ピボットシャフト45をシリンダブロック部11に設けたため、剛性が高いシリンダブロック部11を利用してガイド部材28を支持することができる。また、クランクシャフト22の軸線A2とシリンダ7との間に配置されているため、ガイド部材28をシリンダ7に近づけて配置することができる。これにより、ガイド部材28をスペース効率良く配置することができる。
図4及び図5に示すように、ガイド部材28は、サブコネクティングロッド29によって、サブクランクシャフト23に接続されている。ガイド部材28の前端は、左右一対の支持壁部28Aと、左右一対の支持壁部28Aに架け渡されたガイドピン28Bとを有する。サブコネクティングロッド29は、サブクランクシャフト23のサブクランクピン部23Cに回動可能に支持された一端と、ガイドピン28Bに回動可能に支持された他端とを有する。これにより、サブクランクシャフト23の回転に応じて、ガイド部材28がピボットシャフト45を中心として回動する。
図5~図7に示すように、スライダ27は、ブリッジ26の他端に回動可能に接続された連結部51と、ガイド部材28に摺動可能に接続された摺動部52とを有する。摺動部52は、ガイド部材28の外周部に摺接するリング52Aを有する。連結部51は、リング52Aの外周部に突設された一対の支持壁51Aと、一対の支持壁51Aに結合されたピンであるスライダピン51Bとを有する。スライダピン51Bは、クランクシャフト22と平行に延びている。
スライダピン51Bは、ブリッジ26に設けられた第3ブリッジ軸受孔54に回動可能に支持される。第3ブリッジ軸受孔54は、ブリッジ26の第2ブリッジ軸受孔43が設けられた端部と相反する端部、すなわち前端に設けられている。第3ブリッジ軸受孔54は、第1ブリッジ軸受孔41と平行に延びている。スライダピン51B及び第3ブリッジ軸受孔54によって、スライダ27の連結部51は、ブリッジ26に回動可能に接続されている。
ガイド部材28とスライダ27は、ブリッジ26とサブコネクティングロッド29とを接続する接続機構56を構成している。接続機構56において、ガイド部材28は、一端において第1軸線を中心として回動可能に第1部材に支持され、第1軸線と直交するする方向に直線状に延びている。本実施形態では、第1部材はエンジンブロック2に対応し、第1軸線はピボットシャフト45の軸線A4に対応する。接続機構56において、スライダ27は、ガイド部材28の延在方向に摺動可能に、ガイド部材28の外周部に支持された摺動部52、及び摺動部52からガイド部材28の延在方向及び第1軸線と直交する方向に延びた連結部51を有する。連結部51には、第1軸線と平行な第2軸線を中心として第2部材が回動可能に連結されている。本実施形態では、第2部材はブリッジ26に対応し、第2軸線はスライダピン51Bの軸線A5に対応する。
図5及び図6に示すように、ガイド部材28の外周部は、複数の円周面部28Cと、複数の平面部28Dとを周方向に有するとよい。リング52A部の内周面は、円周面に形成されているとよい。リング52A部の内周面は、ガイド部材28の複数の円周面部28Cに摺接する。リング52Aの内周面とガイド部材28の複数の平面部28Dとの間には隙間が形成される。平面部28Dによってガイド部材28の外周部における円周面部28Cの面積が小さくなるため、ガイド部材28の外周部の加工が容易になる。
図8に示すように、スライダピン51Bの軸線A5は、連結部51の回動軸線を構成する。スライダピン51Bがガイド部材28の外方に配置されているため、ガイド部材28とブリッジ26とを互いに離して配置することができる。これにより、ガイド部材28に対するブリッジ26の回動範囲を大きくすることができる。
スライダピン51Bは、連結部51の中心に対してガイド部材28の延在方向にオフセットしている。本実施形態では、スライダピン51B及びスライダピン51Bの軸線A5は、ガイド部材28の延在方向において、ブリッジ26側にオフセットしている。また、スライダピン51Bは、ガイド部材28の延在方向において、ピボットシャフト45の軸線A4側にオフセットしている。
スライダ27は、スライダピン51Bを介してブリッジ26から荷重を受ける。ブリッジ26は、スライダ27に対して下方に配置されており、ガイド部材28の延在方向においてピボットシャフト45側からガイドピン28B側に荷重Fを与える。これにより、スライダ27には、左方から見て時計回りのモーメントMが加わる。これにより、リング52Aの内周面とガイド部材28の円周面部28Cの接触部において局所的に接触圧が高い部分が生じる。本実施形態では、スライダピン51Bがガイド部材28の延在方向において、ブリッジ26側、すなわちピボットシャフト45にオフセットしているため、ブリッジ26から加わる荷重Fの向きがリング52Aの中心側に近づくため、スライダ27に発生するモーメントMが低減される。これにより、リング52Aの内周面とガイド部材28の円周面部28Cの接触部において、局所的な接触圧の上昇を抑制することができる。
図7に示すように、リング52Aと一対の支持壁51Aの接続部のそれぞれには肉抜き部52Cが設けられている。肉抜き部52Cは、リング52A及び一対の支持壁51Aの両方の端面52Bに形成されるとよい。また、肉抜き部52Cは、スライダピン51Bの軸線A5がオフセットされた側のリング52A及び一対の支持壁51Aの端面52Bに少なくとも形成されるとよい。支持壁51Aとリング52Aとの結合部は肉厚が大きくなるため、リング52Aの剛性が局所的に高くなる。そのため、支持壁51Aとリング52Aとの結合部において、リング52Aとガイド部材28との接触圧が上昇し易い。肉抜き部52Cは、支持壁51Aとリング52Aとの結合部の剛性を低下させ、リング52Aとガイド部材28との接触圧を低減させる。特に、リング52Aのガイド部材28に対する傾きによって、リング52Aの端部はガイド部材28との接触圧が高くなり易い。そのため、リング52Aの端面52Bに肉抜き部52Cが設けられることによって、リング52Aとガイド部材28との接触圧の局所的な上昇を効率良く抑制することができる。
図3に示すように、第1上端面14にはシリンダヘッド3が結合されている。シリンダヘッド3は、各シリンダ7の上端に対応する部分に上方に向けて凹む燃焼室凹部61を有する。燃焼室凹部61は、シリンダ7及びピストン21と協働して燃焼室62を画定する。シリンダヘッド3は、燃焼室62から延びる吸気ポート63及び排気ポートを有する。吸気ポート63は燃焼室62から前方かつ上方に延び、シリンダヘッド3の前側面に開口している。シリンダヘッド3の前側部には前方に突出するポート形成部3Aが設けられている。吸気ポート63は、ポート形成部3Aの内部を通過して、ポート形成部3Aの前端に開口している。シリンダヘッド3の前側面には、吸気ポート63に連通する吸気マニホールド65が結合されている。吸気マニホールド65は、ポート形成部3Aの前端に締結されている。吸気マニホールド65は、シリンダヘッド3の前側面から前方に延びている。
第2上端面15には、サブクランクシャフト23を覆うカバー66が結合されている。カバー66は、第2上端面15に開口したクランク室8を閉塞している。カバー66の上方には吸気マニホールド65が配置されている。カバー66と吸気マニホールド65との間には空間67が形成されている。
シリンダヘッド3には、複数の燃料噴射装置68が設けられている。各燃料噴射装置68は、第2上端面15の上方に配置されている。各燃料噴射装置68は、シリンダヘッド3の前側面において吸気ポート63より下方に設けられている。本実施形態では、各燃料噴射装置68は、燃焼室62内に燃料を噴射する。他の実施形態では、各燃料噴射装置68は吸気ポート63内に燃料を噴射してもよい。各燃料噴射装置68の一部は、カバー66の上方に配置されているとよい。各燃料噴射装置68の一部は、吸気マニホールド65の下方に配置されているとよい。また、各燃料噴射装置68の一部は、ポート形成部3Aの下方に配置されているとよい。各燃料噴射装置68には、デリバリパイプ69が接続されている。デリバリパイプ69は左右方向に延びている。デリバリパイプ69は、カバー66の上方に配置され、かつ吸気マニホールド65の下方に配置されている。燃料は、デリバリパイプ69を介して各燃料噴射装置68に供給される。各燃料噴射装置68の前端及びデリバリパイプ69の前端のそれぞれは、カバー66の前端及び吸気マニホールド65の前端のそれぞれよりも後方に配置されている。
燃焼室62には、点火プラグ64が設けられている。点火プラグ64は、燃焼室62から上方に延び、ヘッドカバー4の上方に突出している。
図2に示すように、シリンダヘッド3には、動弁機構を構成する吸気カムシャフト71及び排気カムシャフト72が回転可能に支持されている。吸気カムシャフト71及び排気カムシャフト72の端部はシリンダヘッド3の外部に突出している。吸気カムシャフト71の端部には吸気側スプロケット71Aが設けられている。排気カムシャフト72の端部には排気側スプロケット72Aが設けられている。エンジンブロック2の外面には、第1アイドルギヤ37に噛み合う第2アイドルギヤ74Aが設けられている。第2アイドルギヤ74Aにはスプロケット74Bが同軸に結合されている。スプロケット74Bと、吸気側スプロケット71Aと、排気側スプロケット72Aとは、タイミングチェーン75によって互いに接続されている。
(オイル通路)
図9に示すように、エンジンブロック2には、メインオイルギャラリ81と、メインオイルギャラリ81からクランクシャフト軸受孔31の少なくとも1つの摺接面に延びる接続油路82とが形成されている。メインオイルギャラリ81は、シリンダブロック部11の後部に配置されている。メインオイルギャラリ81は、各シリンダ7の後方を左右に延びている。メインオイルギャラリ81は、オイル吸入路83に接続されている。オイル吸入路83は、配管やエンジンブロック2に形成された通路によって形成されている。オイル吸入路83の上流端は、オイルパン5内に貯留されたオイル内に配置されている。オイル吸入路83には、上流側からオイルを吸い込むオイルポンプ83A、オイルフィルタ83Bが設けられている。オイルポンプ83Aは、チェーン84によってクランクシャフト22と連結され、クランクシャフト22の回転力を受けて駆動する。オイルポンプ83Aはクランクシャフト22の下方に配置されている。
本実施形態では、各クランクシャフト軸受孔31に対応する複数の接続油路82が設けられている。クランクシャフト22には、各クランクジャーナル部22Aの外周面から対応するクランクピン部22Cの外周面に延びる複数の第1油路85が形成されている。第1油路85のそれぞれは、各クランクジャーナル部22Aの外周面に開口すると共に、クランクピン部22Cの外周面に開口している。各第1油路85は、対応する接続油路82と接続している。クランクシャフト軸受孔31の内周面及びクランクジャーナル部22Aの外周面の少なくとも一方に周方向に延びる第1油溝87が形成されている。第1油路85は第1油溝87を介して接続油路82に接続されている。
図10~図12に示すように、ブリッジ26は、凹部91を有するブリッジ本体92と、ブリッジ本体92の凹部91に嵌合するキャップ93とを有する。ブリッジ本体92とキャップ93とは、互いに協動してクランクシャフト22のクランクピン部22Cを回転可能に受容する第1ブリッジ軸受孔41を形成する。凹部91は、凹部底面91Aと、凹部底面91Aに直交する一対の凹部側面91Bとを有する。凹部91は、左右方向から見て略四角形に形成されている。凹部91は、ブリッジ本体92を左右方向に貫通している。
キャップ93は、左右方向から見て略四角形に形成されている。キャップ93は、凹部底面91Aに当接するキャップ端面93Aと、一対の凹部側面91Bに接触する一対のキャップ側面93Bとを有する。第1ブリッジ軸受孔41は、凹部底面91Aと、キャップ端面93Aとに形成されている。キャップ93は、凹部91に圧入されている。これにより、キャップ端面93Aは凹部底面91Aに密着し、一対のキャップ側面93Bは対応する凹部側面91Bに密着している。
また、キャップ93は、一対のボルト95によってブリッジ本体92に締結されている。凹部底面91Aの第1ブリッジ軸受孔41の前後に、一対の雌ねじ孔91Dが形成されている。キャップ93の第1ブリッジ軸受孔41の前後に、一対のボルト孔93Cが形成されている。各ボルト95は、ボルト孔93Cを貫通し、雌ねじ孔91Dに螺合しているとよい。
凹部91の底部には、少なくとも1つの溝部91Cが形成されている。溝部91Cは、凹部91に圧入され、変形したキャップ93の一部を受容する。すなわち、溝部91Cは、キャップ93の逃げ部として機能する。溝部91Cは凹部底面91Aと凹部側面91Bのそれぞれとの境界部に設けられているとよい。溝部91Cは凹部底面91Aと凹部側面91Bのそれぞれとの境界部に沿って延びているとよい。
ブリッジ26は、第2油路96と第3油路97とを有する。第2油路96は、ブリッジ本体92とキャップ93との境界部、又はキャップ93に形成されている。第2油路96は、第1ブリッジ軸受孔41に開口し、第1油路85に接続している。第1ブリッジ軸受孔41の内周面及びクランクピン部22Cの外周面の少なくとも一方に周方向に延びる第2油溝98が形成されている。第2油路96は第2油溝98を介して第1油路85に接続されている。本実施形態では、第2油路96は、第1ブリッジ軸受孔41から後側のキャップ側面93Bに直線状に延びている。他の実施形態では、第2油路96は、凹部91底部及びキャップ端面93Aの少なくとも一方に凹設された溝によって形成されてもよい。第2油路96は、ボルト孔93Cと交差している。ボルト95の外周面とボルト孔93Cの内周面との間に隙間が形成され、オイルはこの隙間を通過して流れる。
第3油路97は、凹部91から第2ブリッジ軸受孔43に直線状に延びている。第3油路97の一端は、後側の凹部側面91Bに開口し、第3油路97の他端は第2ブリッジ軸受孔43に開口している。第2ブリッジ軸受孔43の内周面及びロッドピン25Bの外周面の一方には、周方向に延びる第3油溝101が形成されているとよい。
ブリッジ26は、第4油路102と第5油路103とを有する。第4油路102は、ブリッジ本体92とキャップ93との境界部、又はキャップ93に形成されている。第4油路102は、第1ブリッジ軸受孔41に開口し、第1油路85に接続している。第4油路102は第2油溝98を介して第1油路85に接続されている。本実施形態では、第4油路102は、第1ブリッジ軸受孔41から前側のキャップ側面93Bに直線状に延びている。他の実施形態では、第2油路96は、凹部91底部及びキャップ端面93Aの少なくとも一方に凹設された溝によって形成されてもよい。第4油路102の一部は、ボルト95の外周面に形成された溝によって構成されてもよい。
第5油路103は、凹部91から第3ブリッジ軸受孔54に直線状に延びている。第5油路103の一端は、前側の凹部側面91Bに開口し、第5油路103の他端は第3ブリッジ軸受孔54に開口している。第3ブリッジ軸受孔54の内周面及びスライダピン51Bの外周面の一方には、周方向に延びる第4油溝104が形成されているとよい。
第2油路96及び第4油路102は、キャップ93がブリッジ本体92から分離された状態において、ドリルによって形成されるとよい。第3油路97及び第5油路103は、ブリッジ本体92がキャップ93から分離された状態において、凹部91側からドリルによって形成されるとよい。第3油路97は、後側の凹部側面91Bから第2ブリッジ軸受孔43に向けて穿孔されるとよい。これにより、ブリッジ本体92の後端部に不要な加工孔を形成することなく、第3油路97を穿孔することができる。第3油路97の軸線を凹部91側から延長した仮想線は、ブリッジ本体92と重ならないように設定されている。第5油路103は、前側の凹部側面91Bから第3ブリッジ軸受孔54に向けて穿孔されるとよい。これにより、ブリッジ本体92の前端部に不要な加工孔を形成することなく、第5油路103を穿孔することができる。第5油路103の軸線を凹部91側から延長した仮想線は、ブリッジ本体92と重ならないように設定されている。これにより、穿孔した通路に金属球等のプラグを圧入して通路の一部を塞ぐといった複雑な加工が不要になる。
ブリッジ本体92には、第5油路103に接続すると共にブリッジ本体92の外面に開口した第6油路106が形成されている。第6油路106は、ブリッジ本体92の上面においてガイド部材28に向けて開口し、ガイド部材28に向けてオイルを噴射する。これにより、ガイド部材28とスライダ27との摺接部が潤滑される。他の実施形態では、第6油路106は、第3油路97からブリッジ本体92の上面に延びていてもよい。
ブリッジ本体92には、第4油溝104に接続すると共にブリッジ本体92の外面に開口した第7油路107が形成されている。第7油路107は、ガイド部材28に向けて開口し、ガイド部材28に向けてオイルを噴射する。
オイルポンプ83Aによって、メインオイルギャラリ81内のオイルは、接続油路82、第1油溝87、第1油路85、第2油溝98、第2油路96、第3油路97を順に通過して、第3油溝101に供給される。また、第2油溝98に供給されたオイルは、第4油路102、第5油路103を順に通過して、第4油溝104に供給される。これにより、各クランクシャフト軸受孔31、各ブリッジ26の第1ブリッジ軸受孔41、第2ブリッジ軸受孔43、及び第3ブリッジ軸受孔54が潤滑される。
シリンダブロック部11の下端には、各ピストン21に対応して複数のピストンジェット111が設けられている。各ピストンジェット111は、メインオイルギャラリ81に接続されている。各ピストンジェット111は、対応するピストン21の裏面に向けて、メインオイルギャラリ81から供給されたオイルを噴射する。
ピボットシャフト45より上方において、シリンダブロック部11にはサブオイルギャラリ112が形成されている。サブオイルギャラリ112は、シリンダブロック部11において各シリンダ7よりも前側に形成され、左右に延びている。サブオイルギャラリ112は、第2接続油路113を介してメインオイルギャラリ81と接続されている。
ピボットシャフト45より上方において、シリンダブロック部11には複数のオイルジェット114が設けられている。各オイルジェット114はサブオイルギャラリ112に接続されている。各オイルジェット114は、サブクランクシャフト23、サブコネクティングロッド29、ガイド部材28、及びブリッジ26の少なくとも2つにオイルを噴射する。オイルジェット114が、サブクランクシャフト23に向けてオイルを噴射する場合、オイルはサブクランクシャフト23から、サブクランクシャフト23より下方に配置されたサブコネクティングロッド29、ガイド部材28、及びブリッジ26に流れる。このように、オイルジェット114は、複数の要素を効率良く潤滑することができる。
メインオイルギャラリ81からシリンダヘッド3に第3接続油路116が延びているとよい。第3接続油路116によって、図示しない動弁機構にオイルが供給される。
本実施形態に係る内燃機関1の作動について説明する。膨張行程において、内燃機関1は図13から図14のように変化する。図13に示すように、膨張行程の開始時において、ピストン21は上死点にあり、燃焼室62において混合気が点火される。混合気の燃焼によって燃焼室62に発生した燃焼ガスによって、ピストン21が下方に押し下げられる。このとき、クランクシャフト22が回転し、スライダ27がガイド部材28に対してスライド移動し、ブリッジ26がクランクピン部22Cに対して回動する。これにより、ピストン21は膨張ストロークS1だけ下降し、膨張時の下死点に到達する。膨張行程では、ガイド部材28の前端が最もサブクランクシャフト23側に近づいた状態となる。これにより、ガイド部材28の前後方向に対する傾斜角が比較的大きくなる。これにより、ブリッジ26の回動が可能になり、ピストン21は比較的大きく移動することができる。
排気行程において、内燃機関1は図14から図15のように変化する。クランクシャフト22の回転によって、ピストン21は膨張時の下死点から上死点に移動する。このとき、排気ポートが開かれ、シリンダ7内の燃焼ガスが排気ポートから排出される。排気行程では、ガイド部材28の前端が、サブクランクシャフト23の回転によってサブコネクティングロッド29によって徐々に下方に押される。これにより、ガイド部材28の前後方向に対する傾斜角が小さくなっていく。
吸気行程において、内燃機関1は図15から図16のように変化する。クランクシャフト22の回転によって、ピストン21は上死点から吸気ストロークS2だけ下降し、吸気時の下死点に到達する。このとき、吸気ポート63が開かれ、混合気がシリンダ7に吸入される。吸気行程では、ガイド部材28の前端が最もサブクランクシャフト23から離れた状態となる。これにより、ガイド部材28の前後方向に対する傾斜角が膨張行程よりも小さくなる。これにより、ブリッジ26の回動が抑制され、ピストン21の下降が抑制される。図17に示すように、吸気ストロークS2は、膨張ストロークS1よりも小さくなる。
圧縮行程において、内燃機関1は図16から図13のように変化する。クランクシャフト22の回転によって、ピストン21は吸気時の下死点から上死点に移動する。これにより、シリンダ7内の燃焼ガスが圧縮される。圧縮行程では、ガイド部材28の前端が、サブクランクシャフト23の回転によってサブコネクティングロッド29によって徐々に上方に引かれる。これにより、ガイド部材28の前後方向に対する傾斜角が大きくなっていく。
図13及び図15に示すように、ピストン21が上死点にあるときに、ブリッジ26とガイド部材28とは互いに平行に配置される。これにより、ガイド部材28をブリッジ26に沿わせて、ガイド部材28をスペース効率良く配置することができる。また、ピストン21が上死点にあるときに、前記第2上端面15とガイド部材28とが互いに平行に配置される。
以下に、本実施形態に係る内燃機関1の効果について説明する。サブクランクシャフト23がクランクシャフト22より上方に配置されているため、内燃機関1の上下方向における長さを短縮して、内燃機関1を小型化することができる。また、サブクランクシャフト23、サブコネクティングロッド29、ガイド部材28がクランクシャフト22より上方に配置されているため、サブクランクシャフト23、サブコネクティングロッド29、ガイド部材28が内燃機関1の下部に貯留されたオイルを攪拌しない。これにより、内燃機関1のエネルギー効率を向上させることができる。
ガイド部材28は、ブリッジ26の上方において、上下方向及びクランクシャフト22の軸線A2と直交する横方向(前後方向)に延びている。そのため、ガイド部材28をブリッジ26の上方にスペース効率良く配置することができる。
サブクランクシャフト23がエンジンブロック2の上端に設けられた第2上端面15に支持されているため、エンジンブロック2のサブクランクシャフト23の支持構造の加工が容易になる。
第2上端面15が第1上端面14よりも下方にオフセットしているため、第2上端面15の上方に燃料噴射装置68を配置するための空間67を形成することができる。第2上端面15の上方に吸気マニホールド65が配置されているため、吸気マニホールド65の空気層によって、燃料噴射装置68から生じる音が上方に伝搬することを抑制することができる。また、吸気マニホールド65は、サブクランクシャフト23、サブコネクティングロッド29、ガイド部材28から生じる音が上方に伝搬することを抑制することができる。
接続機構56では、ガイド部材28の外周部が摺接部になるため、ガイド部材28の加工が容易になる。これにより、低コストで高精度な加工が可能な接続機構56を提供することができる。ブリッジ26からの荷重が加わるスライダピン51Bが連結部51の中心に対してガイド部材28の延在方向にオフセットしているため、ガイド部材28に対するスライダ27の傾きを抑制することができる。これにより、ガイド部材28に対する摺動部52の摺動が円滑になる。
ブリッジ26が第2油路96及び第3油路97を有するため、第1ブリッジ軸受孔41から第2ブリッジ軸受孔43にオイルを供給することができる。これにより、第2ブリッジ軸受孔43とロッドピン25Bとを効率良く潤滑することができる。また、第2油路96がキャップ93に形成され、第3油路97がブリッジ本体92に形成されているため、第2油路96及び第3油路97の加工が容易である。また、第4油路102及び第5油路103によって、第3ブリッジ軸受孔54とスライダピン51Bとの摺接部にオイルを供給することができる。
ブリッジ本体92の凹部91に、溝部91Cが形成されているため、圧入に伴うキャップ93の変形を溝部91Cに逃がすことができ、ブリッジ本体92及びキャップ93の変形を抑制することができる。これにより、ブリッジ本体92とキャップ93との密着性が維持され、第2油路96と第3油路97とが確実に接続される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、図18に示すように、サブクランクシャフト23とクランクシャフト22との上下方向における距離が短縮され、内燃機関1が更に小型化されてもよい。この場合、カバー66と、吸気マニホールド65及びポート形成部3Aとの間の空間67を更に拡大することができる。サブクランクシャフト23の軸線A3は、例えばピストンピン42の軸線より下方に配置さるとよい。サブクランクシャフト23とクランクシャフト22との上下方向における距離が小さくなることによって、ピストン21の上死点において、ガイド部材28はブリッジ26とより平行に配置されるようになる。
1 :内燃機関
2 :エンジンブロック
3 :シリンダヘッド
7 :シリンダ
8 :クランク室
11 :シリンダブロック部
14 :第1上端面
15 :第2上端面
21 :ピストン
22 :クランクシャフト
23 :サブクランクシャフト
25 :コネクティングロッド
25A :支持壁部
25B :ロッドピン
26 :ブリッジ
27 :スライダ
28 :ガイド部材
28A :支持壁部
28B :ガイドピン
28C :円周面部
28D :平面部
29 :サブコネクティングロッド
31 :クランクシャフト軸受孔
33 :サブクランクシャフト軸受孔
34 :ベアリングキャップ
41 :第1ブリッジ軸受孔
42 :ピストンピン
43 :第2ブリッジ軸受孔
45 :ピボットシャフト
51 :連結部
51A :支持壁
51B :スライダピン
52 :摺動部
52A :リング
52C :肉抜き部
54 :第3ブリッジ軸受孔
56 :接続機構
65 :吸気マニホールド
66 :カバー
67 :空間
68 :燃料噴射装置
69 :デリバリパイプ
81 :メインオイルギャラリ
82 :接続油路
85 :第1油路
87 :第1油溝
91 :凹部
91A :凹部底面
91B :凹部側面
91C :溝部
91D :雌ねじ孔
92 :ブリッジ本体
93 :キャップ
93A :キャップ端面
93B :キャップ側面
93C :ボルト孔
95 :ボルト
96 :第2油路
97 :第3油路
98 :第2油溝
101 :第3油溝
102 :第4油路
103 :第5油路
104 :第4油溝
106 :第6油路
107 :第7油路
111 :ピストンジェット
112 :サブオイルギャラリ
113 :第2接続油路
114 :オイルジェット
116 :第3接続油路
A1 :シリンダ軸線
A2 :クランクシャフトの軸線
A3 :サブクランクシャフトの軸線
A4 :ピボットシャフトの軸線
A5 :スライダピンの軸線

Claims (10)

  1. 接続機構であって、
    一端において第1軸線を中心として回動可能に第1部材に支持され、前記第1軸線と直交するする方向に直線状に延びるガイド部材と、
    前記ガイド部材の延在方向に摺動可能に、前記ガイド部材の外周部に支持された摺動部、及び前記摺動部から前記ガイド部材の延在方向及び前記第1軸線と直交する方向に延びた連結部を有するスライダとを有し、
    前記連結部には、前記第1軸線と平行な第2軸線を中心として第2部材が回動可能に連結され、
    前記第2軸線が、前記連結部の中心に対して前記ガイド部材の延在方向にオフセットしている接続機構。
  2. 前記摺動部は、前記ガイド部材の前記外周部に摺接するリングを有し、
    前記連結部は、前記リングの外周部に突設された一対の支持壁と、前記第2軸線を中心として延び、一対の前記支持壁に結合されたピンとを有し、
    前記リングと一対の前記支持壁の接続部のそれぞれに肉抜き部が設けられている請求項1に記載の接続機構。
  3. 前記肉抜き部は、前記第2軸線がオフセットされた側の前記リング及び前記一対の支持壁の端面に形成されている請求項2に記載の接続機構。
  4. 前記ガイド部材の前記外周部は、複数の円周面部と、複数の平面部とを周方向に有する請求項2又は請求項3に記載の接続機構。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1つの項に記載の接続機構を有する内燃機関であって、
    上下方向に延びるシリンダ及び前記シリンダの下方及び側方に設けられたクランク室を形成するエンジンブロックと、
    前記シリンダに摺動可能に設けられたピストンと、
    前記エンジンブロックに回転可能に支持されたクランクシャフトと、
    その中央部において前記クランクシャフトに回動可能に支持されたブリッジと、
    前記ピストンと前記ブリッジの一端とに接続されたコネクティングロッドと、
    前記クランクシャフトの軸線より上方において前記エンジンブロックに回転可能に支持され、前記クランクシャフトの1/2の回転数で回転するサブクランクシャフトと、
    前記サブクランクシャフトに接続されたサブコネクティングロッドとを有し、
    前記ガイド部材は、前記第1部材としての前記エンジンブロックに回動可能に支持されると共に、前記サブコネクティングロッドを介して前記サブクランクシャフトに接続され、
    前記スライダの前記連結部は、前記ブリッジの他端に回動可能に接続されている内燃機関。
  6. 前記ガイド部材は、前記クランクシャフトの軸線より上方に配置されている請求項5に記載の内燃機関。
  7. 前記ガイド部材は、前記ブリッジの上方において、上下方向及び前記クランクシャフトの軸線と直交する横方向に延びている請求項5又は6に記載の内燃機関。
  8. 前記エンジンブロックは、前記シリンダを形成するシリンダブロック部を有し、
    前記シリンダブロック部にピボットシャフトが支持され、
    前記ガイド部材の一端が前記ピボットシャフトに回動可能に支持されている請求項5~7のいずれか1つに記載の内燃機関。
  9. 上下方向から見て前記ピボットシャフトが、前記クランクシャフトの軸線と前記シリンダとの間に配置されている請求項8に記載の内燃機関。
  10. 前記ピストンが上死点にあるときに、前記ブリッジと前記ガイド部材とは互いに平行に配置される請求項5~9のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
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