JPH0264914A - 磁気記録方法および磁気記録体 - Google Patents

磁気記録方法および磁気記録体

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JPH0264914A
JPH0264914A JP1053186A JP5318689A JPH0264914A JP H0264914 A JPH0264914 A JP H0264914A JP 1053186 A JP1053186 A JP 1053186A JP 5318689 A JP5318689 A JP 5318689A JP H0264914 A JPH0264914 A JP H0264914A
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Suguru Nakamura
英 中村
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光夫 佐々木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、所定部材に高エネルギビームを照射するこ
とにより改質部を形成する改質部の形成方法、及び、こ
の改質部を利用した磁気記録部材に関する。
(従来の技術) 磁気記録装置、磁気カード、フロッピディスク、認証カ
ード、及び磁気スケール等において、目盛り又は記号等
の情報の記録は、従来、磁性粉の塗膜、又は磁性薄膜等
を所定部材の表面に形成し、磁性粉の塗膜等を外部磁界
により部分的に磁化することにより情報を記録している
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような方法で情報を記録する場合に
は、上述の磁性粉の塗膜等の磁気特性が100℃以下と
いう比較的低温で変化してしまい、また、外部磁界の影
響をうけやすく、磁石を近付ける等の取扱いの不備、及
び経時変化により記録した情報が容易に損傷してしまう
虞がある。
更に、塗膜及び薄膜は一般構造用金属材料に比較すると
耐摩耗性等が著しく劣っているため、耐摩耗性等が要求
される環境へは適用が制限されてしまう。
この発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、
高温環境下、及び摩耗が激しい環境下でも特性を安定し
て維持することができる改質部の形成方法、及びこの方
法を利用した磁気記録部材を提供することを目的とする
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明に係る改質部の形成方法は、それぞれ異なる組
成を有する複数の層からなり、かつ改質部形成可能領域
を有する部材を準備する工程と、この部材に高エネルギ
ビームを照射し、前記改質部形成領域を含む部分におい
て少なくとも2以上の層を融合させて改質部形成可能領
域の非融合部分よりも透磁率が大きい磁性体の改質部を
形成する工程とを備えたことを特徴とする。
また、この発明に係る記録部材は、それぞれ異なる組成
を有する複数の層からなり、改質部形成可能領域を有す
る記録体と、この記録体に高エネルギビームを照射する
ことにより前記改質部形成領域を含む部分において少な
くとも2層を融合させて形成され、かつ改質部形成可能
領域の非融合部分の透磁率よりも大きい透磁率を有する
磁性体の改質部を具備し、この改質部の磁気を検出する
ことにより情報を読取ることを特徴とする特上記改質部
は、改質部形成可能領域の非崖合部よりも透磁率が小さ
い磁性体であってもよい。また、改質部の配置及び形状
を記録する情報に従って変化させることができる。
なお、ここでいう異なる組成とは、複数の層の材料が異
なる場合と、同じ材料系で組成のみが異なる場合との両
方を含むものである。
(作用) この発明の改質部の形成方法においては、部材に高エネ
ルギビームを照射して改質部形成可能領域を含む部分に
おいて少なくとも2以上の層を融合させ、この部分を改
質部形成領域の非溶融部分と透磁率が異なる改質部とす
る。この場合に、高エネルギビームにより融合させて改
質部を形成するので、比較的高温でも改質部の形状が変
化しない。更に、塗膜及び薄膜を有していないので耐摩
耗性は良好であり、摩耗が激しい環境下でも利用するこ
とができる。
(実施例) 以下、添付図面を参照してこの発明について詳細に説明
する。
第1図はこの発明の改質部の形成方法を適用する2層の
積層体からなる部材を示す断面図である。
部材1は板状の母材(第二層)2に、表面層(第一層)
3が溶射又はメツキ等により被覆されて構成されている
。これら母材2及び表面層3は磁性体であってもよいし
、また非磁性体であってもよく、後述する改質部を形成
することができるように適宜材料を選択する。母材2と
表面層3との組合わせとしては、第一に母材2が磁性体
で表面層3が非磁性体、第二に母材2が非磁性体で表面
層3が磁性体、第三に母材2及び表面層3が共に非磁性
体、第四に母材2及び表面層3が共に磁性体の4種類あ
る。第一の組合わせの例としては母材2が低炭素鋼(例
えば5S41)で表面層3がオーステナイトステンレス
鋼(例えば5US316)、及び母材2が鋳鉄で表面層
3がマンガン銅、第二の組合わせの例としては母材2が
オーステナイトステンレス鋼(例えば5US304又は
5US316)で表面層3がニッケルメッキ、第三の組
合わせの例としては母材2がマンガン銅で表面層3がア
ルミメツキ、第四の例としては母材2が冷延鋼板(S 
P CC)又は一般鋼材で表面層3がニッケルメッキ等
がある。
次に、このように構成された部材に改質部を形成する方
法について説明する。この発明においては、改質部は磁
性体であって、改質部の透磁率が改質部形成可能領域の
透磁率よりも高い場合と低い場合との2種類の場合があ
る。以下の説明においては前者をA1後者をBと略記す
る。
先ず、表面層3が改質部形成可能領域として作用する場
合について示す。表面層3にレーザビーム又は電子ビー
ム等の高エネルギビームLを層面に対し略垂直に照射す
る。そうすると、ビームLのエネルギにより表面層3及
び母材2が加熱されて溶融し、融合領域4が形成される
。なお、第1図においては、溶融領域4の先端が母材2
内に止まっているが、ビーム出力及び層厚等を調節して
母材を貫通させることもできる。
前述した母材2と表面層3との組合わせの例において、
上記Aに該当する改質部を形成するためには、(1)母
材2が低炭素鋼で表面層3がオーステナイトステンレス
鋼の組合わせ、(2)母材2がオーステナイトステンレ
ス鋼で表面層3がニッケルメッキの組合わせ、(3)母
材2がマンガン銅で表面層3がアルミメツキの組合わせ
、(4)母材2が冷延鋼板で表面がニッケルメッキの組
合わせがある。
(1)の組合わせでは、融合領域4がオーステナイトス
テンレス鋼に母材の鉄が溶は込んだ状態となり、非磁性
体のオーステナイト組織が失われて強磁性体となる。(
2)の組合わせでは、ニッケルとステンレス鋼とにより
融合領域4がニッケル(i大透磁率1400)よりも透
磁率が高い高透磁率合金(最大透磁率60000)とな
る。また、(3)の組合わせでは、アルミとマンガン銅
とにより融合領域4が磁性体であるホイスラー合金(7
5Cu −14M n −10A I 、最大透磁率6
50)となる。更に、(4)の組合わせでは、(2)の
ように融合領域4がニッケルを多量に含む高透磁率合金
となる。
また、上記Bに該当する改質部を形成するためには、(
5)母材2が一般鋼材で表面層がニッケルメッキの組合
わせがある。(5)では、一般鋼材とニッケルとにより
融合領域がニッケルよりも透磁率が小さい磁性体となる
その後、溶融領域4が形成された部材1の表面を必要に
応じて仕上加工して平滑にする。これにより部材1の表
層部において、融合領域4の部分が表面層3と透磁率が
異なる改質部5となる。
次に、母材2が改質部形成可能領域である場合について
説明する。ここでは、第2図に示すように、第1図に示
す部材1の表面を研削して表面層3を除去する。この場
合に、母材2の透磁率が融合領域4の透磁率と異なって
いれば、融合領域4の表層部分に母材2と透磁率が異な
る改質部6を形成することができる。例えば、上述の(
1)の組合わせでは母材が磁性体の低炭素鋼(最大透磁
率5000)であるから、改質部6の透磁率を母材2よ
りも高くすることも低くすることもできる。
すなわち、この場合には前述のAに該当する改質部もB
に該当する改質部もいずれも形成することができる。ま
た、前述の(2)〜(4)の組合わせの場合には、母材
2よりも融合領域4のほうが明かに透磁率が高いので常
に前述のAに該当する改質部6を形成することができる
。前述のBに該当する改質部を形成する例としては、上
記以外に母材2が鋳鉄で表面層3がマンガン銅の組合わ
せがある。
第3図に示すように、母材の裏面を研削することにより
、裏面側に改質部7を形成することもできる。
次に、3層の積層体を適用する場合について説明する。
第4図はこの発明の改質部形成方法を適用する3層の積
層体からなる部材を示す断面図である。部材11は例え
ばオーステナイトステンレスjjl (SUS304.
5US316)のような非磁性体で形成された母材(第
三層)12の上に、中間層(第二層)13及び表面層(
第−層)14を順に形成して構成されている。これら中
間層13及び表面層14は磁性体又は非磁性体で形成さ
れる。中間層13は例えば非磁性体である銅で形成され
、表面層14は例えば磁性体であるニッケルで形成され
る。なお、中間層13をニッケル等で形成し、表面層1
4を銅等で形成することもできる。銅層及びニッケル層
は一般的なメツキ法で形成され、その後熱処理して各層
を密着させる。
このような部材11の表面層14側から層面に対し略垂
直に高エネルギビームLを照射する。これにより、層1
3.14及び母材12が加熱溶融されて鉄、ニッケル、
銅が融合した強磁性体からなる融合領域15が形成され
る。表面層14が改質部形成可能領域として作用する場
合には、部材11の表層部において、融合領域15の部
分が表面層14より透磁率が高い改質部16となる。中
間層13を改質部形成可能領域として作用させる場合に
は、第5図に示すように、表面層14を研削して除去す
ることにより、融合領域15の部分が中間層13よりも
透磁率が高い改質部17となる。更に、母材12が改質
部形成可能領域とじて作用する場合には、第6図に示す
ように、中間層13及び表面層14を研削して除去する
ことにより、において、融合領域15の部分が母材12
よりも透磁率が高い改質部18となる。また、このよう
に母材12を改質部形成可能領域として作用させる場合
には、母材の裏面を研削して裏面に融合領域15を露出
させることにより、第7図に示すように、裏面側に改質
部19を形成することができる。なお、これら3層の材
料を適切に選択することにより、前述のBに該当する改
質部を形成することもできる。
なお、以上、各層を金属材料で形成した場合について示
したが、それ以外の材料を使用することもできる。例え
ば、冷延鋼板(S P CC)の母材に非金属である酸
化鉄亜鉛(Fe2 Zn04 )の表面層を被覆した部
材に、表面層側から高エネルギビームを照射して強磁性
の融合領域を形成した後、表面層を除去することにより
、第2図のように、融合領域の部分に冷延鋼板よりも透
磁率が大きい改質部を形成することができる。
なお、上記いずれの態様においても複数の層が融合した
融合領域を基本的に磁性体とするがら、各層の材料及び
組成範囲を広くすることができ、改質部を形成しやすい
という利点がある。
このような方法を応用することにより、第8図に示すよ
うな磁気記録体を形成することができる。
即ち、部材21の表層部に、記録すべき情報に応じて複
数の線状の改質部22を設ける。この場合に、改質部同
士の間隔、改質部自体の幅、及び幅が広い改質部と幅が
狭い改質部との順序を変化させることにより種々の情報
を記録した磁気カードを得ることができる。
第9図及び第10図は上述のような改質部形成方法を応
用した磁気スケールを示す側面図である。
第9図においては、素材34は円柱状の母材32の表面
に表面層33が被覆されて形成されている。
この場合に、母材32及び表面層33は、夫々第1図に
おける母材2及び表面層3と同様の材料で形成されてい
る。この素材34には環状の改質部35が所定の間隔を
おいて形成される。この改質部35は索材34を矢印3
6方向に回転させながら表面層33に高エネルギビーム
を層面に対し垂直に照射し、必要に応じて素材34を研
削することによって形成することができる。場合によっ
ては、前述したように、表面層33を研削して完全に除
去してもよい。このようにして平滑な表面を有する磁気
スケール31を得ることができる。改質部35は強磁性
を有しており、磁気センサー37により改質部35を検
出することによって磁気スケール31の長平方向の変位
を測定することができる。
第10図においては、素材44は円柱状の母材42の表
面に表面層43が被覆されて形成されている。これら母
材42及び表面層43は、やはり夫々第1図における母
材2及び表面層3と同様の材料で形成されている。この
素材44には螺旋状の改質部45が形成されている。こ
の改質部45は素材44を矢印46方向に回転させ、且
つ矢印47方向に移動させながら表面層43に高エネル
ギビームLを層面に対し略垂直に照射することによって
形成することにより得られる。改質部45が形成された
素材44を必要に応じて素材34と同様に研削すること
により磁気スケール41を形成することができる。この
改質部45は改質部35と同様に強磁性である。
以上のような方法で改質部を形成する場合には、外部磁
界を用いずに高エネルギビームにより材質自体を高透磁
率にして情報を記録するので、磁石を近付ける等の取扱
いの不備が生じた場合や、高温下(100℃以上)で使
用した場合に情報が変化する虞が少ない。また、このよ
うな記録体は、機械要素の部品として使用された際の摩
擦熱及び取扱いの不備等で500℃という高温になって
も、改質部の形状及び配置が実質的に変化せず、情報が
殆ど変化しない。
改質部形成可能領域として作用する層を形成する材料は
、磁性を有する改質部を形成することができれば広範囲
の材質を選択することができる。
例えば、耐摩耗性が要求される条件で使用する場合には
、改質部形成可能領域として作用する層の材質を耐摩耗
性の高い材質にし、表面を平滑に加工することにより、
良好な耐摩耗性を得ることができる。
融合領域を構成する材料の磁性は透磁率の大小で評価す
ることができ、そこに含まれる金属成分及び組成を変化
させることにより、その値は数千μまでの範囲で調節す
ることができる。この領域の金属成分及び組成を変化さ
せるためには、積層部材を構成する層の組成、並びに高
エネルギビームの出力等を調節すればよい。融合領域の
金属成分及び組成は、用途及び価格等に応じて適宜選択
することができる。
上述した磁気センサ37は磁気抵抗素子によるもの、又
は−船釣な磁気ヘッドを利用することができる。なお、
磁気センサ37は第9図のみに図示しているが、他の場
合にも同様に用いることができる。この磁気センサ37
により情報を読取る場合には改質部に隣接させるが、改
質部の間が非磁性部の場合にはその透磁率が約1であり
、改質部の透磁率が率が数十乃至数千であって、極めて
差が大きいので、磁気センサ37により得られる電気信
号のS/Nが高く、読取り精度を極めて高くすることが
できる。
なお、第11図に示すように、母材52の上に表面層5
3を被覆して軸状素材54を形成し、高エネルギビーム
としてアーク溶接機のアークを用いて、比較的大型の改
質部55を形成する場合には、この改質部を非常に小型
の磁気センサで容易に検出することができる。即ち、従
来リミットスイッチ等の大型センサによって行っていた
可動部品の位置決めを小型の磁気センサにより行うこと
ができ、機械装置の小型化を容易化することができる。
なお、この発明はこれら実施例に限定されることなく種
々変形可能である。例えば、2層又は3層を積層して部
材を形成したが、これらが融合して改質部形成可能領域
の非融合部分と透磁率が異なる改質部を形成することが
できるものであれば何層であっても構わない。また、材
料もこの実施例に記載したものに限らず、要するに透磁
率が大きい改質部を形成することができればよい。
次に、この発明を実際に適用した具体的な実施例につい
て説明する。
実施例1 低炭素鋼(SS41P、厚さ4.5ml1)母材の表面
に非磁性鋼(SUS316相当)の粉体を厚みが0.3
+s+g程度になるように溶射して第1図に示すような
素材を形成し、ビーム径0.6s+a+で出力500W
の炭酸ガスレーザを照射しつつ、素材を送り速度2m/
分で移動させることにより、クロム5%及びニッケル3
%を含んだ強磁性鋼の線状の改質部を形成した。この場
合に、改質部の幅(第1図中のS)が0.51、母材に
おける融合領域の深さ(第1図中のT)が0.8m5l
こなるようにした。このように改質部を設けた素材の溶
射層表面を研削加工して平滑にし、溶射層の厚みが0.
2mm程度の記録体を得た。なお、第9図に示す一般的
なセンサを用いて記録信号を読取る場合に、改質部と改
質部との間隔を0.2+s以上にすることにより十分な
電気信号を得ることができた。
実施例2 低炭素鋼(SS41相当)の棒材の表面に、クロム15
%、硼素3%、鉄3%、珪素3.5%、炭素0.5%、
ニッケル75%の組成を有する非磁性かつ高硬度の自溶
性合金を0.3IImの厚さで溶射して素材を形成し、
ビーム径1.2■で出力1000Wの炭酸ガスレーザを
照射しつつ、この素材を150 mri1分で回転させ
、更に適宜の送り速度で移動させて、螺旋状の改質部(
幅1.2m+a)を形成し、磁気スケールを形成した。
改質部となる融合領域は棒材から大量の鉄が溶は込んだ
状態となっており、小型トランス用の磁芯材料と同様な
組成となり極めて透磁率が高い磁性材料となった。螺旋
状の改質部のピッチを21程度にすることにより、繰返
し精度が0,11程度の測定が可能となった。また、改
質部の表面及び溶射層の表面の硬度は、Hv700以上
となり、高い耐摩耗性を示した。この磁気スケールを機
械装置の摩耗を伴う部品に使用しても長寿命であった。
実施例3 厚さ0.8■の5US316の板の表面に厚さ0.02
sa+の銅メツキ層を形成し、更にその上に厚さ0.1
5m5のニッケルメッキ層を形成して素材とした。この
素材に、ニッケルメッキ層側からビーム径0.31で出
力300Wの炭酸ガスレーザを照射しつつ、この素材を
送り速度1.2m/分で移動させると、幅が0.3a+
a、5US316の板における深さが0.5■の融合領
域が形成され、表面を研削してメツキ層を除去すること
により幅が0.21の改質部が形成された厚さ0.7■
の磁気カードを得ることができた。この場合に、改質部
同士の間隔を0.2a+m以上の任意の間隔にすること
ができ、多量の情報を記録させることができた。
実施例4 厚さ2.81の冷延鋼板(SPCC)の上に500μm
の厚みの酸化鉄亜鉛(F e3 Zn04 )材をガス
アーク法による溶射により形成した素材を得た。次いで
、溶射層上から出力が100OWの炭酸ガスレーザビー
ムをレンズにより集光照射しつつ、素材を1.0m/分
で移動させた。レーザビーム照射部分には、幅が111
a+で5pcc板の裏面まで貫通した融合領域が形成さ
れた。次いで、溶射層を5pcc板の界面まで除去する
ことにより、冷延鋼板表層部に改質部が形成された。改
質部及び母材の透磁率を測定した結果、改質部の透磁率
のほうが大きかった。更に、5pcc板の裏面側(レー
ザビーム照射側の反対側)をレーザビームによる溶融痕
がなくなる程度まで研削し、裏面側にも改質部を形成し
た。裏面側においても、改質部のほうが5PCC板より
も高い透磁率を示した。
実施例5 厚さ2.81の5pcc板の上に500μmの厚みのN
iメツキ層を形成して素材を得た。次いで、メツキ層上
から出力が100OWの炭酸ガスレーザビームをレンズ
により集光照射しつつ、素材を1.0m/分で移動させ
た。レーザビーム照射部分には、幅が11で5pcc板
の裏面まで貫通した融合領域が形成された。表面を若干
研削して平滑にした結果、素材の表層部における融合領
域に、Niよりも透磁率が高い改質部が形成された。
実施例6 一般鋼材(0,5%C5最大透磁率1300)の母材表
面に、ニッケルメッキ層(最大透磁率600)を形成し
て素材を作成した。この素材にレーザビームを照射して
母材とメツキ層とを融合させ、23%Ni、0.4%C
を含む低透磁率(最大透磁率1.05)の融合領域を形
成した。
この際、融合領域の周辺部分が急速に加熱・冷却されて
焼入れされた状態となり、透磁率が低くなった(最大透
磁率140)。このため、焼きなましを行って融合領域
周辺部分における母材の最大透磁率を1300まで戻し
た。この際に、融合領域の透磁率がわずかに上昇し、最
大透磁率が5程度となった。この場合には、メツキ層も
母材も共に融合領域よりも極めて高い透磁率を有してい
るので、メツキ層を改質部形成可能領域としてもよいし
、メツキ層を研削して母材を改質部形成可能領域とする
こともできる。
ここで使用された一般鋼材は大量に使用されており、安
価であるという利点がある。また、改質部と母材又はメ
ツキ層との透磁率の差が大きいので記録部材として良好
な特性を得ることができる。
実施例7 鋳鉄(1,7%St、3.3%C,0,5%Mn、残部
Fe、最大透磁率700)の母材にマンガン銅(60%
Mn、30%Cu、10%Si)の合金粉末の溶射層(
厚さ0.2mm)を形成して素材を得た。この素材にレ
ーザビームを照射して母材と溶射層とを融合させ、深さ
0.7+++aの融合領域を作成した。この融合領域は
8%Mn、4%Cu、3%C,3%Siを含み、透磁率
が3程度と低い磁性体であった。その後、溶射層を研削
して除去し、高透磁率の母材に低透磁率の改質部を形成
した。このように母材と改質部とで透磁率が大きく異な
るので明瞭な磁気記録を行うことができる。
母材として用いた鋳鉄は、産業機械、工作機械等に大量
に使用されているため、この記録部材は安価であり、広
範な用途に適用できる。
なお上記実施例では改質部をバーコードに適用する場合
について説明したが、第12図に示すように数字等の文
字又は記号をレーザ光線で記録することもできる。
[発明の効果コ この発明によれば、高エネルギビームを照射することに
より少なくとも2以上の層を融合させて改質部形成可能
領域の他の部分と透磁率が異なる改質部を形成するので
、この改質部を利用して、従来のように外部磁界を用い
ずに情報を記録することができ、記録された情報が磁石
等の外部磁界や、衝撃又は高温により損傷されずに情報
を安定して記録しておくことができ、磁化されていない
ので外部から容易に読取られにくい。また、高エネルギ
ビームにより融合させて透磁率が高い部分を形成するの
で、比較的高温でも磁気特性が変化しにくい。更に、塗
膜及び薄膜が不要なので適宜材質を選択することにより
耐摩耗性を向上させることができ、摩耗が激しい環境下
でも適用することができる。また、この発明に係る磁気
記録部材は、上述のような改質部を利用して情報を記録
するので、磁性金属の塗膜及び薄膜等が不要であり構造
を堅牢にすることができ、長寿命化することができる。
改質部は磁性体で形成されているから、各層の材料及び
組成の適用範囲を広くすることができ、形成しやすいと
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例に係る改質部形成方法を適用
する2層の積層体からなる部材の断面図、第2図は第1
図の部材から表面層を除去した状態を示す断面図、第3
図は第2図の部材の裏面側を研削して両側に改質部を形
成した状態を示す断面図、第4図はこの発明の実施例に
係る改質部形成方法を適用する3層の積層体からなる部
材の断面図、第5図は第4図の部材から表面層を除去し
た状態を示す断面図、m6図は第5図の部材の中間層を
除去した状態を示す断面図、第7図は第6図の部材の裏
面側を研削して両側に改質部を形成した状態を示す断面
図、第8図は複数の改質部を設けた記録体を示す平面図
、第9図は環状の改質部を有する磁気スケールを示す側
面図、第10図は螺旋状の改質部を有する磁気スケール
を示す側面図、第11図は大きな改質部を有する軸状部
品を示す部分断面側面図、第12図は文字又は記号の改
質部を示す図である。 1.11,21;部材、2.12.母材、3.14.3
3;表面層、4,15;融合領域、5.6,7,16,
17,18,19,22゜35.45.改質部、31,
41.磁気スケール、L;高エネルギビーム。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第1図 第4図 第5図 第2図 第6図 第3図 第7図 第8 図

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)それぞれ異なる組成を有する複数の層からなり、
    かつ改質部形成可能領域を有する部材を準備する工程と
    、 この部材に高エネルギビームを照射し、前記改質部形成
    領域を含む部分において少なくとも2以上の層を融合さ
    せて改質部形成可能領域の非融合部分よりも透磁率が大
    きい磁性体の改質部を形成する工程とを備えたことを特
    徴とする改質部の形成方法。
  2. (2)それぞれ異なる組成を有する複数の層からなり、
    かつ改質部形成可能領域を有する部材を準備する工程と
    、 この部材に高エネルギビームを照射し、前記改質部形成
    領域を含む部分において少なくとも2以上の層を融合さ
    せて改質部形成可能領域の非融合部分よりも透磁率が大
    きい磁性体の改質部を形成する工程と、 前記改質部が形成された改質部形成層の任意の位置に除
    去面を設定し、前記部材のこの除去面までの部分を除去
    して部材の厚みを減じる工程とを備えたことを特徴とす
    る改質部形成方法。
  3. (3)それぞれ異なる組成を有する複数の層からなり、
    改質層形成可能領域を有する記録体と、この記録体に高
    エネルギビームを照射することにより前記改質部形成領
    域を含む部分において少なくとも2層を融合させて形成
    され、かつ改質部形成可能領域の非融合部分の透磁率よ
    りも大きい透磁率を有する磁性体の改質部を具備し、 この改質部の磁気を検出することにより情報を読取るこ
    とを特徴とする磁気記録部材。
  4. (4)改質部は2以上の層が形成された後に除去加工に
    より得られる単層に形成されていることを特徴とする請
    求項3に記載の磁気記録部材。
  5. (5)それぞれ異なる組成を有する複数の層からなり、
    かつ改質部形成可能領域を有する部材を準備する工程と
    、 この部材に高エネルギビームを照射し、前記改質部形成
    領域を含む部分において少なくとも2以上の層を融合さ
    せて改質部形成可能領域の非融合部分よりも透磁率が小
    さい磁性体の改質部を形成する工程とを備えたことを特
    徴とする改質部の形成方法。
  6. (6)それぞれ異なる組成を有する複数の層からなり、
    かつ改質部形成可能領域を有する部材を準備する工程と
    、 この部材に高エネルギビームを照射し、前記改質部形成
    領域を含む部分において少なくとも2以上の層を融合さ
    せて改質部形成可能領域の非融合部分よりも透磁率が小
    さい磁性体の改質部を形成する工程と、 前記改質部が形成された改質部形成層の任意の位置に除
    去面を設定し、前記部材のこの除去面までの部分を除去
    して部材の厚みを減じる工程とを備えたことを特徴とす
    る改質部形成方法。
  7. (7)それぞれ異なる組成を有する複数の層からなり、
    改質層形成可能領域を有する記録体と、この記録体に高
    エネルギビームを照射することにより前記改質部形成領
    域を含む部分において少なくとも2層を融合させて形成
    され、かつ改質部形成可能領域の非融合部分の透磁率よ
    りも小さい透磁率を有する磁性体の改質部を具備し、 この改質部の磁気を検出することにより情報を読取るこ
    とを特徴とする磁気記録部材。
  8. (8)改質部は2以上の層が形成された後に除去加工に
    より得られる単層に形成されていることを特徴とする請
    求項7に記載の磁気記録部材。
JP1053186A 1988-03-09 1989-03-06 磁気記録方法および磁気記録体 Expired - Lifetime JPH0834015B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06103574A (ja) * 1992-05-01 1994-04-15 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 磁気モーメント低下方法及びデータ記憶装置

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