JPH0264265A - 内燃機関用点火配電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、内燃機関の点火栓に高電圧を配電するための
内燃機関用点火配電器に係わり、特に、点火に伴い発生
する高周波ノイズを低減させた内燃機関用点火配電器に
関する。

［従来の技術］ 従来より、内燃機関用点火配電器において、火花放電に
起因する高周波ノイズの発生を抑制するため、配電器の
電極面に水ガラス、または水ガラスと無機絶縁粉末の混
合物などを塗布する技術（特開昭！＋５−９８６６８号
公報参照）、あるいは銅や黄銅などの溶融金属中にＡ　
ｌ　ｘ　Ｏ３や５ｉ０２などの絶縁物粉末を混入して凝
固させた混合物で電極の放電部分を形成する技術（特開
昭５５−８７８５９号公報参照）などがある・。

これらの従来技術は、放電ギャップを介してロータ電極
よりサイド電極へ放電する際に、高周波ノイズの発生原
因となる尖ガ１値の高いパルス電流が流れることから、
電極間の放電電圧を低下させることで放電電流の尖頭値
を低下させて高周波ノイズの発生を抑制しようとするも
のである。

［発明が解決しようとする課題１ しかるに、電極面に水ガラスを塗布したものは、火花耐
久性が悪くなるため長期的な信顆性に問題がある。

また、放電部分を金属と絶縁物との混合物で形成したも
のは、溶融金属中に絶縁物を混入して凝固させる際の絶
縁物の分散性に問題があり、十分な雑音防止効果を得る
ことができなか−）な。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、点火に伴い発生する高周波ノイズを低減させた内燃
機関用点火配電器を提供することにある。

し課題を解決するための手段］ 本発明は上記目的を達成するために、内燃機関の出力軸
と同期して回転するロータ電極と、該ロータ電極と放電
ギャップを介して対向する複数個のサイド電極とを備え
、前記ロータ電極に供給された高電圧を前記複数個のサ
イド電極より前記内燃機関の各点火栓に配電する内燃機
関用点火配電器において、前記ロータ電極と前記サイド
電極とのうち少なくとも一方の電極の少なくとも火花放
電部は、所定温度以下で焼結するセラミック原料粉末の
表面に、融点が前記所定温度以上でかつ酸化により半導
性酸化物を生成する金属をコートシたコート粉の焼結体
で形成されたことを技術的手段とする。

［作用および発明の効果］ 上記構成よりなる本発明は、火花放電部をコート粉の焼
結体によって形成することにより、放電部表面の凹凸が
大きくなるとともに、絶縁部であるセラミック原料粉末
と半導性酸化物とが細がく分散されるため、放電中に発
生した荷電粒子が絶縁部に蓄積されて放電部表面に高電
界が形成される。

この結果、ロータ電極とサイド電極との電極間の放電電
圧が低下して容量放電電流の尖頭値を低下させることが
でき、雑音電波となる有害な高周波ノイズを低減させる
ことができる。

［実施例］ 次に、本発明の内燃機関用点火配電器を図面に示す一実
施例に基づき説明する。

第１図は内燃機関用点火配電器の配電部の断面図、第２
図は第１図におけるロータ電極を含む配電ロータの平面
図を示す。

内燃機関用点火配電器（以下配電器と略す）は、図示し
ない点火コイルで発生した高電圧を、配電部１を介して
内燃機関の各点火栓（図示しない）に配電するものであ
る。

配電部１は、点火コイルで発生した高電圧が印加される
中心電極２および内燃機関の気筒数に応じた数のサイド
電極３を埋設した配電キャップ４と、中心電極２に印加
された高電圧をサイド電極３に給電するロータ′Ｊ１極
５を備えた配電ロータ６とからなる。

中心電極２の配電ロータ６側には、スプリング７により
押圧されてロータ電極５と接触するカーボン製のコンタ
クトピース８が配設されている。

配電ロータ６は、ＰＰ、ＰＢ’Ｔ’などの熱可塑性樹脂
により一体成型され、内燃機関の出力軸と同期して回転
するシャフト９に連結されてシャツ１〜９と一体に回転
する。なお、第１１ｇ中１０は点火信号発生機構のシグ
ナルロータを示す。

ロータ電極５は、配電ロータ６の回転によってサイド電
極３と対向した際に、約０．８ｍｍの放電ギャップＧが
得られるように設けられている。

従って、点火コイルより中心型ｆｆ＋２に印加された高
電圧は、コンタクトピース８を介してロータを掻５に供
給され、ロータ電極５とサイド電極３とが対向したとき
に形成される放電ギャップＧを放電して各点火栓に配電
される。

サイド電極３と対向するロータ電極５の火花放電部（ロ
ータ電極５の先端部分）は、第３図および第４図に示す
ように、本発明のセラミック原料粉末であるアルミナ粒
子１１ａの表面に、酸化により半導性酸化物であるＮｉ
０１１ｃを生成するＮｉにッケル）１１ｂを無電解めっ
きによってコートしたコート粉１１の焼結体１２により
形成されている。

なお、ロータ電極５の火花放電部以外は黄銅板５ａによ
り形成されており、焼結体１２との接合部がＰＢＴ製の
フタ１３によって覆われている。

焼結体１２は、まず、アルミナ粒子１１ａの表面にＮｉ
１１ｂをコートしたコート粉１１を、金型ブレスあるい
は押出し成形シート品からの打ち抜きで所定の形状とし
、その後１４５０℃以下の温度で非酸化性雰囲気で焼成
する０次に、表層部のみを酸化雰囲気で熱処理（１００
０℃×５時間）して半導性金属酸化物のＮｉ０１１ｃを
生成する。

これにより、第３図および第４図に示すように、表層部
（表面より２０〜３０μｍ）のアルミナ粒子１１ａのみ
半導性金属酸化物のＮｉ０１１ｃでコートされた焼結体
１２を得ることができる。

従って、焼結体１２の内部は、アルミナ粒子１１ａの表
面にＮｉ１１ｂがコートされた状態で電気的導通が良好
である。

なお、コート粉１１のプレス品を１４５０℃以下の温度
の酸化雰囲気で焼成することで、全体が半導性金属酸化
物のＮｉ０１１ｃでコートされた焼結体１２としても良
い。

コート粉１１の骨材となるアルミナ粒子１１ａは、−次
粒子径が平均０．１７１ｍの高純度（９９，９％以上）
のものを使用する。これにより、本発明の所定温度であ
る１４５０℃以下の低温での焼結が可能となる。

アルミナ粒子１１ａの表面にコートする金属は、融点が
１４５０℃以上で、かつ酸化により半導性酸化物を生成
する金属、例えば遷移金属系（例えばＦｅ、Ｎｉ、Ｃｏ
、Ｃｒ、Ｔｉ、Ｖ、Ｎｂなど）を使用する。これら遷移
金属系の金属酸化物は半導体特性を示すもので、骨材の
アルミナ粉子１１３上に均一にコートされていれば優れ
た電雑特性を示すものである。

本実施例では、コート金属として融点が１９５０℃の半
導性酸化物であるＮｉ０１１ｃを生成するＮｉ１１ｂ（
＠点１４５５℃）を使用した。

なお、参考までに次ページの第１表に、他の遷移金属（
Ｆｅ、Ｃｏ、Ｃｒ、’ｒ’ｉ、■、Ｎｂ＞の融点および
半導性酸化物を示す。

（以下余白） 第１表 ここで、第５図に、黄銅板のみで形成した従来のロータ
電極と、コート粉１１の焼結体１２を火花放電部に設け
た本発明のロータ電極５との雑音電界強度の比較を示す
。

図中、実線は従来のロータ電極を使用した場合の測定結
果、−点鎖線は焼結体１２の表層部のみがＮｉ０１１ｃ
でコートされた場合の測定結果、破線は焼結体１２の全
体がＮｔＯｌｌｃでコートされた場合の測定結果を示す
もので、ＳＡＥ規格による１５００ｃｃクラス乗用車で
の実測値である。

この測定結果より、表層部のみがＮｉ０１１ｃでコート
された焼結体１２をロータ電極５の火花放電部に設けた
場合、および全体がＮｉ０１１ｃでコートされた焼結体
１２をロータ電極５の火花放電部に設けた場合の共に、
従来のロータ電極より全周波数帯域にわたって大きな雑
音防止効果が得られた。

全体がＮｉ０１１ｃでコートされた焼結体１２は、Ｎｉ
０１１ｃの体積が増すことから抵抗値が大きくなるため
に良好な電雑効果が得られたものと判断できる。

一方、Ｎｉ０１１ｃの酸化層が厚くなるにしたがって点
火栓への点火エネルギーの損失が大きくなるため、電雑
効果と点火エネルギー損失との兼ね合いより最適な酸化
層の厚さを求めることで、点火エネルギーの減少を抑え
るとともに−１分な電雑効果を得ることができる。

このように、少なくとも表層部がＮｉ０１１ｃによりコ
ートされたアルミナ粒子＋１ａの焼結体１２によって火
花放電部を形成することにより、放電部表面の凹凸が大
きくなるとともに、アルミナ粒子１１ａとＮｉ０１１ｃ
とが細かく分散されることで、放電部表面に高電界が形
成される。

この結果、ロータ電極５とサイド電極３との電極間の教
主電圧が低下して容量放電電流の尖頭値を低下させるこ
とができ、雑音電波となる有害な高周波ノイズを低減さ
せることができる。

（変形例） 本実施例では、セラミック原料粉末としてアルミナを例
示したが、ムライト、ジルコニアなどの他のセラミック
原料粉末であっても良い。

また、所定温度として１４５０℃を示したが、１４！ｉ
。

℃に限定されるものではない。

ロータ゛、に極５の火花放電部のみをコート粉１１の焼
結体１２で形成したが、ロータ電極５の全体、あるいは
サイド電極３をコート粉１１の焼結体１２で形成しても
良い。

また、ロータ電極５とサイド電極３との両方にコート粉
１１の焼結体１２を設けても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は内燃機関用点火配電器の配電部の断面図、−第
２図は第１図におけるロータ電極を含む配電ロータの平
面図、第３図は焼結体表層部の拡大断面図、第４図は横
方向に切断した焼結体の斜視図、第５図は雑音電界強度
の比較図である。 図中 ３・・・サイド電極 ５・・・ロータ電極 １１・・・コート粉 １１ａ・・・アルミナ粒子（セラミック原料粉末）１１
ｂ・・・Ｎｉ（金属） ｔｉｃ・・・ＮｉＯ（半導性酸化物） １２・・・焼結体 Ｇ・・・放電ギャップ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）内燃機関の出力軸と同期して回転するロータ電極と
   、 該ロータ電極と放電ギャップを介して対向する複数個の
   サイド電極とを備え、 前記ロータ電極に供給された高電圧を前記複数個のサイ
   ド電極より前記内燃機関の各点火栓に配電する内燃機関
   用点火配電器において、 前記ロータ電極と前記サイド電極とのうち少なくとも一
   方の電極の少なくとも火花放電部は、所定温度以下で焼
   結するセラミック原料粉末の表面に、融点が前記所定温
   度以上でかつ酸化により半導性酸化物を生成する金属を
   コートしたコート粉の焼結体で形成されたことを特徴と
   する内燃機関用点火配電器。