JPH026125Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、動力作業機に取付けたバケツト作動
機構に関するものである。

従来、動力作業機に取付けたバケツトは土砂等
をすくい上げうるように支持アーム先端に起伏回
動自在に取付けられるが、起伏回動を制止する為
のストツパー機構が何ら設けられておらず、土砂
をすくい上げる際又はすくい上げた土砂を他へ移
し替える際のバケツトの設定位置の調整が行い難
く、操作が面倒で作業能率を低下させていた。

また、かかる動力作業機は土砂運搬作業のほか
に、整地作業も可能であるが、整地後の地表面
に、バケツトに装着した掘削歯の跡が残つて、平
坦な整地面を得ることができないという欠点があ
つた。

本考案では、基端を機体に連設した支持アーム
の先端にバケツトを枢支し、同バケツトに基端を
枢支したバケツト作動レバー先端と、支持アーム
に基端を枢支した連動レバー先端とを、バケツト
作動用の油圧シリンダ先端に枢支し、しかも、油
圧シリンダ先端とバケツトとの間のバケツト作動
レバーの中央部を上下に弯曲させて、バケツトを
反転状態で接地可能に構成すると共に、バケツト
の開口周縁の前側に掘削歯を配設し、同バケツト
の後側６ｂを平坦に形成してなる動力作業機に取
付けたバケツト作動機構を提供せんとするもので
ある。

この考案の実施例を図面にもとづき詳説すれ
ば、Ａは動力作業車を、Ｂはバケツト作業部をそ
れぞれ示しており、動力作業車Ａは機体フレーム
ａの上部において、後部左側に原動機ケーシング
１を、後部右側に運転部２を、前部に昇降自在の
荷台３をそれぞれ配すると共に、機体フレームａ
の下部にクローラ式走行部４を配して構成してお
り、バケツト作業部Ｂは荷台３の側壁に枢支５′
した支持アーム５を左右両側にそれぞれ設け、同
支持アーム５のそれぞれの先端部間に略方形状の
開口部を有し、同開口周縁の前側にだけ掘削歯６
ａを装着し、同後側６ｂを平坦に形成したバケツ
ト６を起伏回動自在に枢支６′し、支持アーム５
上方にバケツト連動リンク７をそれぞれ配すると
共に、支持アーム５後方に支持アーム連動リンク
８をそれぞれ配して構成している。

ここで、バケツト連動リンク７の構造を説明す
れば次の通りである。即ち同リンク７は、支持ア
ーム５の先端部に基端を枢支９せしめた両側レバ
ー１０，１０より成る連動レバー１１の先端部
と、バケツト６の枢支６′部上方に基端を枢支１
２せしめたバケツト作動レバー１３とを、支持ア
ーム上方に配したバケツト作動用の油圧シリンダ
１４先端にそれぞれ枢支１５せしめると共に、同
シリンダ１４基端を、前記支持アーム５の枢支
５′部において固定せしめた機枠１６、及び支持
アーム５に、レバー１７・１８を介して連設支持
し、しかも、バケツト作動レバー１３の中央部１
３′を上方に弯曲させて、同レバー１３のバケツ
ト６への枢支部１２が、バケツト６の支持アーム
５への枢支部６′よりも下方まで回動可能にする
ことにより、第３図の鎖線で示すように、バケツ
ト６を上下反転させた状態で接地することができ
るようにしている。また、前記連動レバー１１の
両側レバー１０，１０間の中途部で支持アーム５
の上方位置に、三角柱形状のストツパー体１９
を、一稜部２０が支持アーム５の上縁２３と相対
する様に横架して、油圧シリンダ１４の伸縮から
連動される。枢支９を中心とした連動レバー１１
の前後回動を、前記ストツパー１９の稜部２０の
前後側面２１，２２の支持アーム上縁２３への当
接で停止せしめて前後回動を一定範囲に規制し、
もつてバケツト６の起伏回動範囲を一定範囲に規
制し、しかもバケツト６の上方回動を、バケツト
開口部２４が上方へ向いた状態で停止しうるよ
う、またバケツト６の下方回動をバケツト開口部
２４が下方へ向いた状態で停止しうるよう構成し
ている。

また支持アーム連動リンク８は機体フレームａ
に基端を枢支せしめた油圧シリンダ２５の先端に
レバー体２６，２７を介して、前記機枠１６及び
支持アーム５を連動連結して構成している。

尚、図中２８，２９は一側面をバケツト開口面
２４と平行に、かつ他側面をバケツト前側面３０
と平行に形成した標準指示板である。

本考案の実施例は上記の様に構成されているの
で、土砂等をバケツト６ですくい取るには、支持
アーム連動リンク７を介して支持アーム５を枢支
５′部を中心に下降回動せしめ、バケツト連動リ
ンク７の油圧シリンダ１４を縮めることにより、
連動アーム１１の後方回動を介してバケツト６を
上方回動せしめて土砂等を掻き上げるが、バケツ
ト開口部２４が上方を向いた状態で、ストツパー
体１９の後側面２１が支持アーム５の上縁部２３
に当接するので、連動アーム１１の後方回動ひい
てはバケツト６の上方回動が停止し、調節操作を
行う必要がない。また、すくい取つた土砂等を荷
台３に移し替えるには、支持アーム５を枢支５′
部を中心に上昇回動せしめ、油圧シリンダ１４を
伸長せしめれば、連動レバー１１の前方回動を介
してバケツト６が下方回動するが、バケツト開口
部２４が下方を向いた状態で、ストツパー体１９
の前側面２２が支持アーム５の上縁部２３に当接
するので、連動アーム１１の前方回動、ひいて
は、バケツト６の上方回動が停止し、調節操作を
行う必要がない。

本考案によれば、バケツトに基端を枢支したバ
ケツト作動レバー先端と、支持アーム基端を枢支
した連動レバー先端とを、それぞれバケツト作動
用の油圧シリンダに枢支し、かつ連動レバーの中
途部で支持アームの上方位置にストツパー体を突
設し、同ストツパー体と支持アーム上縁との当接
により連動レバーの前後回動を一定範囲に規制す
ることによつて、バケツトの起伏回動範囲を規制
しうるべく構成したので、バケツトの位置調整が
行い易くなり、操作の簡易化により作業能率を向
上させうると共に、バケツトを反転させて接地さ
せ、バケツトの開口周縁の後側６ｂを用いて整地
作業を行うことができ、この整地作業に際し、バ
ケツトの開口周縁の後側６ｂには掘削歯を設けて
いないので、整地後の地面に掘削歯の跡が残ら
ず、平坦な整地面を得ることができ、更に、連動
レバー１１の基端を支持アーム５の先端部で枢支
９したことで、同レバー１１が短くなり形状的に
挫屈強度が高くなることから、弯曲しているにも
拘らず同レバー１１を細くすることができ、前方
にオーバーハングしたバケツト作業部Ｂを軽量化
して、機体の安定性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の全体側面図、第２図は
要部側面図、第３図はバケツトの作動状態説明図
である。 Ａ：動力作業機、Ｂ：バケツト作業部、５：支
持アーム、６：バケツト、６′：枢支、９：枢支、
１１：連動レバー、１２：枢支、１３：バケツト
作動レバー、１４：油圧シリンダ、１５：枢支、
１９：ストツパー体、２３：上縁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基端を基体に連設した支持アーム５の先端にバ
   ケツト６を枢支６′し、同バケツト６に基端を枢
   支１２したバケツト作動レバー１３先端と、支持
   アーム５の先端部に基端を枢支９した連動レバー
   １１先端とを、バケツト作動用の油圧シリンダ１
   ４先端に枢支１５し、しかも、油圧シリンダ１４
   先端とバケツト６との間のバケツト作動レバー１
   ３の中央部１３′を上方に弯曲させて、バケツト
   ６を反転状態で接地可能に構成すると共に、バケ
   ツト６の開口部周縁の前側に掘削歯を配設し、同
   開口周縁の後側６ｂを平坦に形成してなる動力作
   業機に取付けたバケツト作動機構。