JPH025971B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流動層焼却炉に関し、特に被焼却物を
炉内に平均的に分散させる機構を備えたことを特
徴とするものである。

流動層焼却炉は云わば竪形の連続式焼却炉であ
つて、炉底には通気盤が取付けられていて、ここ
から炉内に向けて燃焼用空気が吹き込まれて炉内
に上昇気流が作られると共に炉壁には材料投入口
が設けられて、ここから被焼却材料が投入される
様になつている。炉内では被焼却材料は上昇空気
流によつて流動層を形成しながら燃焼し、その際
に発生する灰は上昇空気流に乗つて炉の頂部に設
けられた排気筒を通じて炉外に排出される様に構
成されている。

この様なことから、流動層焼却炉は比較的粒度
の揃つた粒状物を焼却するのに適しており、連続
的な焼却処理をすることの出来る利点があるが、
反面燃焼を定常状態に保つためには被焼却物を定
量的に投入すると共に、全体を一様に流動状態に
することが要求されるのであり、投入が偏ると上
昇空気流が乱れて焼却にむらを生じ、局所的に異
常高温になつてクリンカーが発生したりする要因
となるのである。

本発明は上記した従来の流動層焼却炉の欠点を
改良してクリンカー等の発生する要因を除去し、
投入された被焼却物が常に一定の状態で燃焼する
様にしたものであつて、炉内に投入される被焼却
物を炉内に平均的に分散させ、全てのものが確実
に流動層を形成する様にしたものである。

以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的
に説明する。

図中符号１は焼却炉の本体たる炉筒、２は通気
盤、３は排気口、４は材料投入口である。

これらは従来のこの種の流動層焼却炉のそれと
同様であつて、その下部は次第に細くなつていわ
ゆる載頭円錐状をなしていてその底面に通気盤２
が取付けられている。そして通気盤２にはブロア
５が連結されていて、これから送られた空気が通
気盤２を通して炉内に入り込む。上に述べた様に
炉筒１の下部は載頭円錐状をなしているので、炉
筒内に投入された被焼却材料はこの部分で流動層
を形成するのである。そしてこの空気は炉筒内を
上昇し、やがて排気口３を経て炉外に排出され
る。材料投入口４は被焼却物を炉内に投入するた
めの投入口であり、一例としてスクリウコンベヤ
６が連結されていて、これによつて被焼却物が定
量的に送り込まれるのである。

この様に構成された流動層焼却炉に対して、材
料投入口４から炉内に投入された被焼却物を炉内
に分散させるものであつて、材料投入口４の直下
の被焼却物の落下する位置に複数の案内板１０を
設けた受棚７を設けて、材料投入口４より炉内に
投入された被焼却物が一旦この受棚７に載る様に
すると共に、この被焼却物に向けて空気噴出ノズ
ル８が設けられ、更に該ノズル８には送風機９を
連結し、被焼却物に対して空気を吹きつけてこれ
を炉内に向けて吹き飛ばすのである。受棚７に落
下した被焼却物は、空気噴出ノズル８から吹き出
される空気によつて炉内に吹き飛ばされるのであ
るが、前述のように受棚７には案内板１０が設け
られており、被焼却物は案内板１０の作用により
その進行方向を変えられるので、案内板１０の取
付け角度によつて炉内の任意の方向に被焼却物を
飛ばすことができる。

以上詳述した様に本発明は、材料投入口４より
炉に投入される被焼却物を一旦案内板１０を設け
た受棚７に受け而してこれを炉内に吹き飛ばす様
にしたから、被焼却物は材料投入口４の直下にの
み落ち込むのではなく、案内板１０の作用によつ
て炉内に広く分散し、而して定常状態を保つてむ
らなく燃焼する利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図は
縦断側面図、第２図は同上要部を示す平面図であ
る。 １……炉筒、２……通気盤、３……排気口、４
……材料投入口、５……ブロア、６……スクリウ
コンベヤ、７……受棚、８……ノズル、９……送
風機、１０……案内板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 炉筒１の底面に通気盤２を取付け、頂部に排
   気口３を設けると共に、側壁に材料投入口４を設
   けた流動層焼却炉において、 材料投入口４の直下の被焼却物の落下位置に案
   内板１０，１０を設けた受棚７を取付けると共
   に、該受棚７に載つた被焼却物に向けて空気噴出
   ノズル８に設け、材料投入口４より投入された被
   焼却物を該受棚７に受けると共に、これに空気を
   噴射して吹き飛ばし、炉内に平均的に分散投入す
   ることを特徴とする流動層焼却炉。