JPH0259477A - キャスタブル耐火物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はキャスタブル耐火物に関し、特に金属ファイバ
ーを添加したキャスタブル耐火物に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、耐火キャスタブルあるいは不焼成耐火物等にスチ
ール等の金属繊維を添加することにより、強度向上、耐
摩耗性、収縮率の低下、弾性率の低下、熱間強度の向上
、亀裂の発生および亀裂幅の減少等の効果が得られ、水
系キャスタブル、非水系キャスタブル、プレキャストブ
ロック、不焼成耐火物等にスチール繊維が広く採用され
ている。

すなわちこのスチール繊維の添加効果は耐火粉末とスチ
ール繊維が複合されることにより、乾燥収縮、あるいは
加熱収縮が抑えられ、亀裂発生が少なくなると共に、亀
裂が発生してもその成長が停止あるいは分散される。さ
らに繊維強度が大きく、複合体の強度が増加する。また
常温および熱間での弾性率が低下し、常態で割れ難くな
るだけでな（熱間でも熱衝撃や機械的衝撃に対する抵抗
性が増す等スチール繊維としての特性が顕著に現れる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、高温域においてステンレスが酸化して膨
張し、キャスタブル耐火物に亀裂が発生し、・組織の脆
弱化を生じる。

例えば、−ａ的なアルミナ質キャスタブルは温度が上昇
すると焼結が進み収縮傾向を示すが、ステンレスファイ
バーを添加したアルミナキャスタブル耐火物は１３００
℃で膨張傾向に転じ、１５００℃では線変化率が１％以
上の膨張となる。この現象はステンレスの酸化膨張に起
因するものであり、これにより焼結による強度向上が小
さくなる欠点がある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであっ
て、金属ファイバーを添加したキャスタブル耐火物おい
て、該金属ファイバーに厚さ１０〜１０００μｍのペイ
ント等による被膜を形成し、該金属ファイバーを耐火原
料に１〜５重量％添加したことを特徴とするキャスタブ
ル耐火物である。

〔作用〕

上記構成にかかる耐火物が加熱されると被膜部が金属フ
ァイバーの膨張代として作用し、上記の欠点を解消する
。被膜の材料としては、水性キャスタブル耐火物の場合
は速乾性の油性ペイント、有機樹脂等、また非水性のキ
ャスタブルの場合には上記の池水溶性のペイント等を用
いることができる。また、被膜を作る方法としては、例
えば、ポットミキサーを使用する方法が考えられる。ポ
ットミキサー内にステンレスファイバー等の金属ファイ
バーを入れ、ペイントまたは樹脂を全体がしめる程度に
入れる。液が全体にいきわたるまで回転させ、いきわた
ったところで回転させながら熱風を送風して乾燥させる
。ポットミキサー内で金属ファイバーを回転させながら
被膜物質を噴霧する方法も考えられるが、上記方法に比
して作業が煩雑になる。

乾燥温度については、高すぎると表面に施した被膜が燃
焼し、焼失するので効果がない。従って、比較的低温（
１０”０〜８０°Ｃ）で長時間かけて乾燥させるのが好
ましい。

被膜の厚みは１０ＩＪｍ〜１０００μｍ程度がよい。１
０μｍ以下では膨張代としての効果がなく。

１０００μｍ以上では強度劣化を起こす。

このように、表面処理されたステンレスファイバーを焼
結アルミナ、仮焼アルミナ、ハイアルミナセメント等か
ら成るキャスタブル耐火物に１〜５重量％添加する。

〔実施例〕

実施例及び比較例を第１表、第２表に示す。

尚、実施例のステンレスファイバーには油性ペイントを
用いて被膜を形成した。

線変化率においては、実施例（表面処理済）の方が変化
が小さいにもかかわらず、曲げあるいは、圧縮強さにつ
いては、低温域においてはそれほど差はない。

気孔率については、実施例は１１０℃ｘｌ　Ｑｈと９０
０℃ｘ３ｈの間で大きく変化し、後はあまり変わらない
。それに対して比較例の方は１３００℃まで徐々に大き
くなっている。嵩比重は両者に大差はないが、実施例の
方が若干大きい。第２表に示した爆裂テストに関しては
両者に差はない。

第２表 以上のことより、実施例の被膜は９００℃までに消失し
、施工体内部に空隙を生じ、従って、それ以後ステンレ
スファイバーの酸化膨張による施工体の膨張は、該空隙
によって吸収され、比較例に比べ小さくなるものと考え
られる。

同様の理由で９００℃以上での気孔率及び線変化率の増
加は比較例に比べはるかに小さい。

強度的には１３００℃以上において実施例の方がはるか
に高い。これはステンレスファイバーの酸化膨張による
組織の脆弱化が実施例の・方が少ないことを示している
。

以上のことをまとめると、ステンレスファイバーに油性
ペイント等による被膜を施すことで低温部における爆裂
がなく、また、高温部において強度の高いキャスタブル
を製造することができる。

この発明はキャスタブル耐火物以外の耐火物についても
応用することが出来ることはもちろんである。

（効果） 以上の通り、本発明によればステンレスファイバー等の
金属ファイバーの表面に付着させた被膜層が熱間で消失
することにより、施工体内に金属ファイバーの酸化膨張
を抵抗なく吸収する膨張吸収空間が形成され、加熱時に
膨張した金属ファイバーが施工体内に亀裂を発生させた
り、脆弱化させたりすることがないので高温での強度劣
化を防ぐことができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属ファイバーを添加したキャスタブル耐火物お
   いて、該金属ファイバーに厚さ１０〜１０００μｍのペ
   イント等による被膜を形成し、該金属ファイバーを耐火
   原料に１〜５重量％添加したことを特徴とするキャスタ
   ブル耐火物。