JPH0258212B2 - - Google Patents

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JPH0258212B2
JPH0258212B2 JP8484982A JP8484982A JPH0258212B2 JP H0258212 B2 JPH0258212 B2 JP H0258212B2 JP 8484982 A JP8484982 A JP 8484982A JP 8484982 A JP8484982 A JP 8484982A JP H0258212 B2 JPH0258212 B2 JP H0258212B2
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copper
arsenic
ions
acid
aqueous solution
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JP8484982A
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Tadashi Nakano
Yoshio Toda
Naoki Kubo
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、酸性水溶液中の亜砒酸イオンを砒
酸イオンに酸化する方法に関する。 従来亜砒酸イオンの酸化方法としては、亜砒酸
イオンを含有する水溶液に1)過酸化水素、2)
オゾン、3)次亜塩素酸ナトリウム、4)塩素ガ
ス、5)硝酸、6)活性炭等を添加する方法が実
用されている。しかしながら1)〜5)の酸化剤
を添加する場合には、酸化剤を過剰に添加する
と、例えば廃水による公害等の新たな問題を引き
起すので、酸化剤を厳密に調整する必要があるだ
けでなく、特に高濃度の亜砒酸を含有する水溶液
を処理するような場合、コスト高になるという欠
点がある。6)の方法の場合には、亜砒酸の酸化
速度が非常に遅いのとコスト高となる等の問題点
がある。 本願発明者等は前記の欠点を改良した方法とし
て、亜砒酸イオンを含有する水溶液に、1g/
以上の銅イオン存在下でエアレーシヨンする事に
よつて、該亜砒酸の大部分を酸化し砒酸とする方
法を別途出願した(特願昭56―45443号(特公昭
60―42172号)(イ)及び特願昭56―142485号(特公
昭60―46048号)(ロ))。 上記(イ)の方法は、製錬中間物として得られる硫
化砒素含有物から硫酸銅含有水溶液に砒素を抽出
する際、1g/以上の銅イオンの存在下でエア
レーシヨンを行い亜砒酸の大部分を砒酸に酸化し
て別するというものである。(ロ)の方法は(イ)の方
法を応用したもので硫化砒素含有物から硫酸銅含
有水溶液中に砒素を抽出し、抽出残渣を含む抽出
液をそのまま冷却して、亜砒酸を含む固形分を回
収し、硫化砒素と硫酸銅との反応によつて生成す
る硫酸分を分離してから、前記固形分をリパルプ
し、ついで1g/以上の銅イオンを含むように
銅分を添加してからエアレーシヨンを行い、亜砒
酸の大部分を酸化して砒酸となし残渣分と分離す
るという方法である。 何れも亜砒酸イオンを含有する水溶液中に所定
量以上の銅イオンの存在下でエアレーシヨンを続
けると水溶液中の砒素は3価から5価に酸化され
ることを見出し、前記の出願となつたものであ
る。 亜砒酸イオンの酸化速度は、亜砒酸イオンを含
有する水溶液の酸性度によつて著しく異なり、文
献〔ALTAS OF ELECTROCHEMICAL
EQUILIBRIA IN AQUEOUS SOLUTIONS,
Chapter IV,Section 18.3,p.520〕に依れば、
水溶液中の亜砒酸の形態は、PH領域に依つて異な
り、 PH<−1 では AsO+ −1<PH<9.5 では HAsO2 9.5<PH では AsO2 - として存在し、そしてこれらの形態の相違は、酸
化速度に大きく影響し、アルカリ性が強い程、酸
化反応は進み易く、中性に近づくに従つて、反応
速度は低下し、PH7では、反応はほとんど進まな
くなり、さらに酸性側になると、通常の状態では
酸化反応は起きなくなる。 また、酸化反応によつて生成する砒酸の形態も
PHに依つて異なり、 PH<3.5 では H3AsO4 3.5<PH<7.2 では H2AsO4 - 7.2<PH<12.5 では AsO4 -- 12.5<PH では AsO4 --- となる。 従つて、酸性溶液における亜砒酸の酸化は、従
来、好適な触媒が見出すことができず不可能な状
態であつた。 本願発明者は、このような状態に鑑み、実験の
結果、亜砒酸イオンを含有する酸性水溶液中にお
いて、金属銅、及び/又は水に可溶性のものを除
く銅化合物が極めて好適な酸化触媒であることを
見出した。 本願発明者の実験の結果に依れば、亜砒酸イオ
ンを含有する酸性水溶液中における、金属銅、及
び/又は水に可溶性のものを除く銅化合物の酸化
触媒作用は、金属銅(Cu0)が銅イオン(Cu2+
に変化する際に、同時にAs3+のAs5+への変化に
影響を与え、このとき、亜砒酸イオンに対して少
なくとも等モル以上の金属銅が必要であり、金属
銅の触媒効果は、微粉が水溶液に溶解する際に発
揮され、また、水溶液の温度が50℃以上のときに
発揮される。 水に可溶性のものを除く銅化合物においても、
金属銅と同様の効果が認められる。 以上のごとく、微粉状金属銅、及び/又は水に
可溶性のものを除く銅化合物を添加した水溶液を
加温して、初めて酸性水溶液中での亜砒酸の酸化
が行い得るものである。 本願発明者は、これらの知見に基づき、前記の
出願の方法にさらに検討を加え、亜砒酸イオンを
含有する酸性水溶液を50℃以上に加温し、亜砒酸
イオンに対して少なくとも等モル以上の粉状金属
銅、及び/又は水に可溶性の銅化合物を除く銅化
合物を添加してエアレーシヨンを行うとき、砒素
イオンが酸化されて砒酸を生成することを実験的
に見出し、本願発明を達成した。 而して、亜砒酸イオンとしては、3価の砒素イ
オンを含むものならば、どのような形態にもので
もよく、例えば、三酸化二砒素が代表的なもので
ある。また、亜砒酸イオンを含む水溶液を酸性と
するには硫酸が最も好ましい。 また、水に可溶性のものを除く銅化合物として
は、金属銅と同様の働きをするものでなければな
らない。その働きとは、As3+がAs5+となる酸化
触媒である。そのようなものとしては、例えば、
硫化銅、亜酸化銅、又はこれらの混合物を挙げる
ことができる。 即ち本発明は、例えば硫化砒素含有物を銅イオ
ンを含有する硫酸水溶液で処理して、得られた
As〓25g/、AsV35g/を含有する抽出液に、
*脱銅スライムを5g/以上の割合で添加し、
該水溶液を好ましくは50〜90℃に保持しながらエ
アレーシヨンすると、亜砒酸が比較的容易に砒酸
となる事を見出し、さらに鋭意研究の結果本発明
の到達したものである。 * 脱銅スライム 銅の電解精製中には、陽極である粗銅に不純物
として含まれている砒素、アンチモン、ビスマス
等も電解液中に溶出してくる。 そこで析出する銅の純度を保つために、伝解槽
から電解液の一部を取り出し、不純物を除き殆ん
どが硫酸からなる溶液にして再び電解槽に繰り返
し電解液中の不純物の濃度を調整している。 前記電解液からの不純物の除去は、抜き出した
電解液を別に設けた電解槽に入れ不溶性陽極と銅
板の陰極を用いて電解するが、これを当業者は脱
銅電解と呼んでいる。 脱銅電解の初期には、陰極には銅のみが析出す
るが電解液中に銅が少なくなると、銅と共に砒素
などが粒状又は粉状に析出し、また槽底にスライ
ムとして沈殿してくる。 この陰極に析出した粒状又は粉状の陰極から、
かきとることのできる不純物を含む銅や槽底に沈
殿したスライムを合せて一般に脱銅スライムと呼
ぶ。 粉状金属銅としては、銅粉及び脱銅スライム、
粉状金属銅を含む雑物、沈澱銅等の精練中間物が
ある。また、これら粉状金属銅と亜酸化銅等の水
に不溶性の銅化合物、適当量の銅イオンを併用す
るとさらに効果的である。粉状金属銅の粒径は、
特に限定されるものではないが、30mm以下が望ま
しい。 酸化処理する際の該水溶液は酸性で、その液温
は50℃以上が好ましい。 亜砒酸イオンを含有する酸性水溶液に添加する
粉状金属銅の量は、亜砒酸イオンに対して少なく
とも等モル量以上が必要であり、等モル未満の場
合には、亜砒酸の酸化反応は十分に進行しないの
で不都合である。この場合、粉状金属銅及びその
化合物は触媒的に作用しているものと考えられ
る。 亜砒酸から砒酸への酸化反応は比較的緩慢であ
り、反応時間を適当に選ぶことにより亜砒酸と砒
酸の比率を任意に制御することができる。通常砒
素の大部分を砒酸にするが、水溶液中に無水亜砒
酸と共析し易い不純物が含まれている場合には、
亜砒酸の溶解度を少し越える程度に残し、これを
一旦冷却して該不純物を少量の無水亜砒酸と共に
除去することができる。 本発明の方法は、最終的に純度の良い亜砒酸を
得るため、砒素を含有する固形物から砒素分を一
旦亜砒酸イオンとして抽出し、ついで該亜砒酸イ
オンを溶解度の高い砒酸に酸化してから不溶解残
渣と分離し、その母液を再度還元して亜砒酸を回
収する方法等に適用すると効果的である。 以下実施例について説明する。 実施例 1 3価の砒素イオンを3g/含有するPH0の硫
酸酸性水溶液400mlに、試薬1級の銅粉末、亜酸
化銅粉末を各4.0g(10g/)、銅粉末4gと亜
酸化銅4g、銅粉末4g、亜酸化銅4gと丹パン
(CuSo4,5H2O)4g、以下同様にCu゜4g+
CuSO4,5H2O4g、Cu2O4g+CuSO4,5H2O4
g、Cu゜8g(20g/)を夫々別途に添加し、
これをターボエアレーターに入れ温度90〜95℃で
所定時間エアレーシヨンを行い砒素の酸化率
(AsV/T―As×100=酸化率%)を調べた。結果
を第1図に示す。 第1図より明らかなように、砒素の酸化速度は
やや緩慢ではあるが金属銅粉末又はこれに酸化銅
等を併用した場合、ほぼ100%5価の砒素とする
事ができる。 実施例 2 硫化砒素含有物を硫酸水溶液で抽出して得た第
1表に示す硫酸酸性水溶液1.1m3に、As32.8、
Cu52.0、Sb1.8各重量%を含む脱銅スライム44Kg
を添加し、液温80〜85℃に保持し、ターボエアレ
ーターにて2時間エアレーシヨンを行い、1.1m3
の反応終液を得た。その結果を第1表及び第2図
に示す。
【表】 第1表より分るように、砒素濃度がかなり濃厚
な場合でも亜砒酸イオンは砒酸イオンに効果的に
酸化された。 (効果) 本願発明の方法に依れば、最終的に、砒酸をア
ルカリ金属等を添加して塩の形で回収する必要は
なく、亜砒酸を砒酸として回収することができ、
その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における反応時間と酸化率の
関係を示すグラフで、横軸は反応時間(分)、縦
軸は酸化率AsV/T―As(%)である。図中Aは
Cu゜+Cu2O+Cu++、BはCu゜+Cu2O、CはCu゜+
Cu++、DはCu゜(20g/)、EはCu゜(10g/)、
FはCu+++Cu2O、GはCu2Oの場合を示す。第2
図は実施例2における反応時間と砒素濃度の関係
を示すグラフで、横軸は反応時間、縦軸はAs濃
度(g/)を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 亜砒酸イオンを含有する酸性水溶液を50℃以
    上に加温し、亜砒酸イオンに対して少なくとも等
    モル以上の粉状金属銅、及び/又は水に可溶性の
    ものを除く銅化合物を添加してエアレーシヨンす
    ることを特徴とする亜砒酸イオンの酸化方法。
JP8484982A 1982-05-21 1982-05-21 亜砒酸イオンの酸化方法 Granted JPS58204826A (ja)

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JP8484982A JPS58204826A (ja) 1982-05-21 1982-05-21 亜砒酸イオンの酸化方法

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JP2009242223A (ja) * 2007-07-13 2009-10-22 Dowa Metals & Mining Co Ltd 三酸化二砒素の処理方法
JP6102675B2 (ja) * 2013-10-23 2017-03-29 住友金属鉱山株式会社 砒素の浸出方法

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