JPH02572Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、温水発生器や冷水発生器等の熱源装
置と負荷側熱交換器とを接続する熱媒液循環路
に、膨張タンク及び、循環ポンプを介装した熱媒
循環式冷暖房装置や熱媒循環式の間接熱交換型風
呂加熱装置等の循環式温調装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、上記循環式温調装置においては、第３図
に示すように、熱源装置１と負荷側熱交換器２と
を接続する熱媒液循環路３に、膨張タンク４とラ
インポンプ等の循環ポンプ５とを、互いの介装位
置が異なる状態で単に直列的に介装していた。
（文献を示すことができない。） 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかし、上述従来構成において、循環ポンプに
所謂キヤンドシール型等、ポンプ軸受部に特殊シ
ール構造を施こしたポンプを用いると、軸受部か
らの熱媒液リークは回避できるものの、装置コス
トが高価となつたり、又、複雑なシール構造ゆえ
に、例えば空調シーズン当初の初回運転時にポン
プのロツク現象を招いたりする問題があり、一
方、循環ポンプに所謂メカシール型等の通常シー
ル構造を備えたポンプを用いると、ポンプそのも
のが安価となると共にロツクの問題も解消される
ものの、ポンプ軸受部からの熱媒液リークを生じ
易いために、メンテナンスが頻繁に必要となつた
り、その熱媒液リークに対するドレン対策が必要
となる問題があつた。

本考案の目的は、本来構成を利用した合理的、
かつ、簡単な改良により、上記の種々の問題点を
一挙に解決する点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案による循環式温調装置の特徴構成は、循
環ポンプを膨張タンクに内装してあることにあ
り、その作用、効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、循環ポンプを膨張タンクに内装するこ
とにより、ポンプ軸受部から熱媒液リークがあつ
たとしても、特別なドレン構造を何ら必要とする
こと無く、リーク熱媒液を直接的に循環熱媒液中
に回収できる。

〔考案の効果〕

その結果、循環ポンプに、安価でしかもロツク
現象が生じにくいという本来利点を有するメカシ
ール型等の通常ポンプを、その欠点であるリーク
を何ら問題にすること無く使用することができ、
その上、本来装備される膨張タンクを利用するも
のであるから改良も容易かつ簡略であると共に、
循環路途中でのポンプの介装スペースを省いて、
特に熱源装置循環ポンプ、及び、膨張タンクを１
つのユニツトに組込む場合、そのユニツトをコン
パクト化することができ、全体として、装置構成
がコンパクトで、かつ、装置コストが安価であ
り、さらには、リークに対する頻繁なメンテナン
スが不要であると共に、ポンプロツクに対する信
頼性も高い実用性に極めて優れた循環式温調装置
にできた。

又、本考案の実施態様として循環ポンプを膨張
タンクの貯留熱媒液内に浸漬配置すると、ポンプ
内装のための膨張タンクの大型化を抑制ないし回
避できて、装置の全体構成、特に前述の如きユニ
ツト化の場合のユニツト構成を一層コンパクトに
でき、しかも、ポンプ室へのエアー侵入を効果的
に回避できる利点がある。

〔実施例〕

次に本考案の実施例を第１図に基づいて説明す
る。

ガスバーナ１Ａを備えた水管式温水ボイラ１と
暖房用フアンコイルユニツト等の負荷側熱交換器
２とを接続する温水循環管路３に、膨張タンク４
及び温水循環ポンプ５を介装すると共に、ボイラ
１、膨張タンク４、及び、循環ポンプ５を１個の
ユニツトケース６内に組込み装備し、もつて家庭
用セントラルヒーテイングタイプの温水循環式暖
房装置を構成してある。

前記循環ポンプ５を温水循環管路３に介装する
に、ポンプ５本体及びそれに直結した完全防水型
モータ７を膨張タンク４に、その内部貯路水内に
浸漬配置する状態で内装し、ポンプ５の吸引口５
ａを貯留水内で直接開口させると共に、ポンプ５
の吐出口５ｂを、膨張タンク４の側壁を水密状に
貫通させて下流側循環管路３に接続してある。

つまり、ポンプ５を膨張タンク４に内装するこ
とにより、ポンプ軸受部からリークした温水を循
環温水中に直接的に回収できるようにしてある。

図中８はベント管である。

〔別実施例〕

次に別実施例を説明する。

循環ポンプ５を膨張タンク４に内装するに、第
２図に示すように、ポンプ５本体のみをタンク貯
留水内に浸漬配置すると共に、タンク４の蓋４Ａ
の上面側に配設したモータ７とポンプ５とを蓋４
Ａを貫通する駆動軸７Ａで連動連結し、それによ
つて、モータ７の防水シール構成を簡略にすませ
られるようにしても良く、又、ポンプ５を膨張タ
ンク４内の上部空間スペースに配設しても良い。

本考案は、熱源装置１として冷水発生器を用い
る冷水循環式冷暖装置にも適用でき、又、冷暖房
の他に、循環熱媒液との間接熱交換で浴槽水を加
熱する循環式風呂加熱装置や、循環冷媒液との熱
交換で冷凍を図る装置等の種々の循環式温調装置
に適用できる。

熱媒液としては、水の他に用途に応じて種々の
液剤を適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例を示す概略構造図で
あり、第２図は、本考案の別実施例を示す要部の
概略構造図、第３図は、従来例を示す概略構造図
である。 １……熱源装置、２……負荷側熱交換器、３…
…熱媒液環環路、４……膨張タンク、５……循環
ポンプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 熱源装置１と負荷側熱交換器２とを接続する
   熱媒液循環路３に、膨張タンク４及び、循環ポ
   ンプ５を介装した循環式温調装置であつて、前
   記循環ポンプ５を前記膨張タンク４に内装して
   ある循環式温調装置。 前記循環ポンプ５を、前記膨張タンク４の貯
   留熱媒液内に浸漬配置してある実用新案登録請
   求の範囲第項に記載の循環式温調装置。