JPH0257271A - 医療用処置具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は鉗子、カテーテル、各種のハンドピース、造影
剤注入用チューブ、レーザプローブなどの医療用処置具
に関する。

［従来の技術］ これまで医療用の処置具は種々提案されていたが、特に
、体腔内に挿入するものはその挿入部分の細径化が特に
重要であった。このため、たとえば内視鏡用処置具の一
種である生検鉗子や把持鉗子等ではその挿入部のシース
がきわめて細いために強制的に湾曲させることのできる
湾曲部を組み込むことが困難であった。したがって、こ
の湾曲部を組み込んでいないから、その操作性や挿入性
が悪かった。

また、造影剤注入用チューブにあっても挿入部の先端付
近に強制的に湾曲させることのできる湾曲部を設ければ
、その挿入操作性が向上できるが、同様な理由によって
これも困難であった。

さらに、冠動脈造影用のカテーテルは挿入性向上のため
にその先端部分に特有の曲がり癖が付与されているが、
挿入時にはこれにガイドワイヤを挿入してカテーテルを
真直ぐな状態にし、対象部位に近付いたところで、その
ガイドワイヤを引き抜き、特有の曲がり癖を発現させて
対象部位に挿入するようにしている。しかし、特有な曲
がり癖を真直ぐな状態にするため、比較的硬いガイドワ
イヤをカテーテル内に挿入する。この結果として硬いカ
テーテルを体腔内に挿入することになり、挿入性が悪い
とともに、体腔内壁を損傷させる可能性が大きく、術者
にはきわめて高度の技能が要求されていた。

［発明が解決しようとする問題点］ 以上述べたように従来の医療用処置具にあってはその可
撓性シース等の長尺な構成部材の部分に強制的に湾曲で
きる機構をコンパクトに組み込むことができないことか
ら、一般に、その操作性や挿入性が悪いものであった。

本発明はこの課題に着目くしてなされたもので、その目
的とするところはその長尺な構成部材の少なくとも一部
分に必要なときにそれ自身で変形するようにして、その
操作性や挿入性を向上した医療用処置具を提供すること
にある。

［課題を解決するための手段および作用］上記課題を解
決するために本発明は医療用処置具においてその長尺な
構成部材の少なくともその一部を形状記憶樹脂または形
状記憶ゴムで形成し、この部分に記憶形状を記憶させた
ものである。

したがって、その形状記憶作用を利用して可撓性シース
等の少なくとも一部分に必要なときにそれ自身で変形す
るようにして、大径化することなくその操作性や挿入性
を向上することができる。

［実施例コ 第１図および第２図は本発明の第１の実施例を示すもの
である。この実施例ではレーザ光で処置する外科用のハ
ンドピース１を示す。このハンドピース１は中空で長尺
なグリップ２とこの先端に連結されたガイドバイブ３と
からなり、レーザ光を導くためのレーザプローブ４に外
装して使用される。そして、レーザプローブ４の出射端
は上記ガイドバイブ３の先端に臨み、レーザ光を出射す
るようになっている。グリップ２に対してガイドバイブ
３は保持部祠５を介して着脱自在に取着されている。ま
た、グリップ２の後端にはこのハンドピース１に導入さ
れるレーザプローブ４を支持するキャップ６が取着され
ている。

さらに、長尺なグリップ２の先端側部分７は後述する形
状記憶樹脂から形成され、この部分、７には第１図で示
す真直ぐな状態に形状を記憶させる。

この形状記憶樹脂としてはたとえばいわゆる常温プラス
マタイプのものであるノルボルネン・ポリマが用いられ
る。このノルボルネン・ポリマはエチレンとシクロペン
タジェンから、ディールス−アンダー反応を行なってノ
ルボルネンを合成し、これを開環重合することによって
得られ、二重結合と五員環が交互に結合した構造になっ
ている。

これは転位（変態）温度Ｔｇ（たとえば３５°Ｃ）を釘
してこれを境にして低温側ではプラスチック状に硬化し
、高温側ではゴム弾性を示す。そして、転位温度Ｔｇ以
上ではゴム状で任意の変形ができ、この変形状態で転位
温度７ｇ以下にすると、そのままプラスチック状に硬化
する。また、再び、転位温度Ｔｇ以上にすると、加硫成
形した原型に復元する。たとえば日本ゼオン社製のノー
ソレックス（商品名）等がある。

そして、このハンドピース１を使用する場合、第１図で
示すようにそのグリップ２が真直ぐな状態では使用しに
くいときにはそのグリップ２を加熱して高温側のゴム弾
性を示す状態にする。そして、好みの形状に湾曲し、こ
の変形状態を維持しながら冷却してそのままに硬化させ
る。しかして、たとえば第２図で示すようにグリップ２
の先端側部分７を好みの形状に変形して使用でき、その
操作性を向上できる。

なお、この使用後に、再び、転位温度Ｔｇ以上に加熱す
ると、第１図で示した加硫成形した原型に復元する。

この実施例ではいわゆる常温プラストマタイプの形状記
憶樹脂を用いているが、使用可能な強度が確保できれば
、高温側、低温側ともにゴム弾性を示すいわゆるエラス
トマタイプの形状記憶樹脂（ゴム）を使用しても構わな
い。

第３図および第４図は本発明の第２の実施例を示すもの
である。この実施例は外科用切除器具１０に係り、これ
は把持部１１と長尺な構成部側としての挿入部１２とか
らなる。把持部１１には吸引装置１３に連結した吸引チ
ューブ１４と、コントロールユニット１５に連結した電
気コード１６が接続されている。また、コントロールユ
ニット１５にはフットスイッチ１７が接続されている。

上記挿入部１２は第４図で示すように構成されている。

すなわち、外管１８と内管１９とからなり、外管１８の
基端部にはフランジ２０が取着固定されている。また、
内管１９の基端には回転駆動源に連結されるスリーブ２
１が取着されている。

また、挿入部１２の先端部には外刃２２と内刃２３とか
らなる先端処置部２４が設けられている。

外刃２２は外管１８に連結され、内刃２２は内管１９に
連結されている。

そして、吸引装置１３を作動し、吸引チューブ１４を通
じて吸引しながら、内管１９を介して先端処置部２４の
内刃２３を回転し、切除動作を行なう。切除した組織片
等はその挿入部１２内を通じて吸引除去することができ
る。

さらに、挿入部１２の外管１８は上記第１の実施例のも
のと同様に形状記憶樹脂によって形成されている。この
ため、加熱することにより任意の形に変形でき、その形
状を維持しながら、冷却することによりその形状に固定
できる。たとえば第４図中実線または点線で示すように
曲げて使用することができる。なお、内管１９は可撓性
のもので構成しであるので、その曲げに追従することが
できる。もちろん、この内管１９も上記同様に形状記憶
樹脂で形成してもよい。

第５図および第６図は本発明の第３の実施例を示すもの
である。この実施例は超音波プローブ２５や高周波プロ
ーブ等をシース２６（長尺な構成部材）を通じて体腔内
に導入して体腔内の部位を処置する処置装置２７に係る
。この処置装置２７の上記シース２６の一部分（湾曲部
）２８を形状記憶樹脂で形成し、その記憶形状を第６図
で示すように湾曲した状態としである。

そして、この処置装置２７を使用する場合、そのシース
２６を腹壁２９に刺通する前には加熱して第５図で示す
ように真直ぐな状態に変形し、この形状を維持させなが
ら冷却してこの形状に固定しておく。この真直ぐな状態
のシース２６を腹壁２９に刺通し、この後、加温装置３
０から加温水などの流体をそのシース２６を通じて導入
し、上記部分２８を加温してその記憶形状を復元させる
。

これにより第６図で示すように湾曲して処置し易い状態
になる。しかも、シース２６の挿入操作性を向上できる
。

なお、上記形状復元のための加熱手段としては加温流体
を供給する他に電熱を利用するなどが考えられる。

第７図および第８図は本発明の第４の実施例を示すもの
である。この実施例は経内視鏡的に使用する処置具であ
る生検鉗子３１に係る。この生検鉗子３１は長尺な構成
部材としての可撓性シース３２の先端の先端部材３４に
一対の力・ツブ３５゜３５を枢着してなり、このカップ
３５．３５の基端はリンク３６．・・・を介してワイヤ
繋ぎ３７に連結され、このワイヤ繋ぎ３７は操作ワイヤ
３８に連結されている。操作ワイヤ３８は上記可撓性シ
ース３２内を通じて手元側の操作部（図示しない。）に
導かれている。そして、この操作ワイヤ３８を押引き操
作することにより上記カップ３５゜３５を遠隔的に開閉
することができるようになっている。なお、このカップ
３５．３５内に位置して採取部位の位置決め用の針３９
が設けられている。

さらに、生検鉗子３１における可撓性シース３２の先端
付近の途中には形状記憶樹脂製のバイブからなる湾曲部
４０が設けられている。この湾曲部４０には第８図で示
したような湾曲した形状に形状を記憶してなり、体腔内
に導入する前には第７図で示すように真直ぐな状態に変
形しておく。

つまり、高温側に加温して第７図で示すように真直ぐな
状態に変形し、この変形状態を維持して冷却固化するも
のである。

そして、体腔内に導入して湾曲を必要とする状況におい
てたとえば暖めた生理食塩水を可撓性シース３２内を通
じて供給し、上記湾曲部４０を加温する。これにより湾
曲部４０は第８図で示すような湾曲状態に復元し、生検
鉗子３１における可撓性シース３２の先端付近にアング
ルを掛けることができる。つまり、簡単な構成により湾
曲できるようになる。

なお、湾曲部４０に対する加温手段としては暖めた生理
食塩水を供給するものに限らない。また、処置具の種類
としてもバスケット鉗子、把持鉗子、スネアなど各種の
ものに適用できる。

第９図は本発明の第５の実施例を示すものである。この
実施例はカニユーレ（造影カテーテル）４１に係るもの
である。このカニユーレ４１は肝管やすい管等に造影剤
を注入するためのもので、第９図で示すように長尺な構
成部材としてのチューブ４２とこの基端に連結された口
金４３とからなり、チューブ４２は少なくてもその一部
、たとえば先端部分４４を上述したような形状記憶樹脂
によって形成されている。その形状記憶樹脂のタイプは
常温プラストマでも常温エラストマのものでもよいが、
通常は常温エラストマタイプのものを多く使用する。記
憶形状は真直ぐな状態にしておく。

そして、体腔内に導入する際、その先端部分４４を導入
に適する好みの形状に曲げる。つまり、高温側に加温し
てその形状に変形【７、この形状を維持させながら冷却
してこの形状に固定するものである。ついで、この状態
でたとえば経内視鏡的に体腔内に導入して使用する。

この使用後、再び加温すると、そのチューブ４２は元の
記憶形状を復元する。

第１０図ないし第１３図は本発明の第６の実施例を示す
ものである。この実施例はカテーテル５１に係るもので
ある。カテーテル５１（長尺な構成部材）は少なくても
その一部を上述したような形状記憶樹脂によって形成さ
れている。その形状記憶樹脂のタイプは常温ブラストマ
でも常温エラストマのものでもよいが、通常は常温エラ
ストマタイプのものを多く使用する。そして、この記憶
形状はたとえばこのカテーテル５１が左冠状動脈に挿入
するものである場合にはそれに最も適した曲がりの形状
にしておく。また、この場合の形状記憶樹脂の変態（転
移）温度を生体の温度近くに設定する。

そして、体腔内に導入する前に、第１０図で示すように
これをお湯の中に入れ、真直ぐにし、この真直ぐなまま
水につけて冷却し、この形状に固定するものである。

この真直ぐな状態のカテーテル５１を体腔内に導入して
使用するが、第１１図で示すように生体温度よりも低い
生理食塩水を継続的にフラッシュしておき、そのチュー
ブ４２を冷却し続ける。つまり、挿入途中で元の記憶形
状を復元するのを防止する。

第１２図で示すように大動弓付近までカテーテル５１か
達したら、生理食塩水のフラッシュを止める。すると、
カテーテル５１に対する冷却作用が停止してこのカテー
テル５１は生体の温度で暖められ、変態温度に達して第
１３図で示すように記憶形状に復元する。つまり、左冠
状動脈に挿入するに最も適した曲がりの形状になる。

なお、第１４図で示すようにこのカテーテル５１の壁部
内に冷却液を循環させる通路５５を形成し、冷却液を体
腔内に放出しないようにしてもよい。このようにすれば
、冷却液の種類が特定されないとともに、大量の冷却液
を必要に応じて使用できる。

第１５図ないし第１７図は本発明の第７の実施例を示す
ものである。この実施例は処置具としての把持鉗子６０
に係るものであり、先端部の処置部を除き、他の部分は
上記第４の実施例の生検鉗子３１と同様に構成される。

そして、この実施例の先端処置部６１は一対のカップ３
５．３５の代りに一対の把持片６２．６２によって構成
され、この把持片６２．６２の基端はリンク３６．・・
・を介してワイで繋ぎ３７に連結され、このワイヤ繋ぎ
３７は操作ワイヤ３８に連結されている。操作ワイヤ３
８は上記可撓性シース３２内を通じて手元側の操作部（
図示しない。）に導かれている。

そして、この操作ワイヤ３８を押引き操作することによ
り上記把持片６２．６２を開閉することができるように
なっている。

また、上記把持片６２，６２の把持面部分にはそれぞれ
形状記憶樹脂、特に、形状記憶ゴムからなる把持部材６
３．６３が埋め込まれている。

しかして、この実施例において、回収する異物６５（た
とえば針等）を把持部材６３．６３間に把持しこのまま
で加熱して冷却する。すると、把持した異物６５の形状
の溝ができ、この形状に固定できる。そして、この状態
のもので使用すれば、回収する際に異物６５を確実に把
持して途中で落とすことがない。なお、再加熱すれば、
平坦な原型に復帰させることができる。

その他、シース３２の湾曲部４０などの作用やその使用
方法は上記第４の実施例と同様である。

［発明の効果コ 以上説明したように本発明は医療用処置具においてその
長尺な構成部キイの少なくともその一部を形状記憶樹脂
または形状記憶ゴムで形成し、この部分に記憶形状を記
憶させたものであるから、その形状記憶作用を利用して
可撓性シースの少な（とも一部分に必要なときにそれ自
身で変形することができ、その操作性や挿入性を向上す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ第１の実施例におけるレ
ーザ処置用のハンドピースの側面図、第３図は第２の実
施例を示す外科用切除器具のシステムの構成説明図、第
４図は同じくその挿入部の拡大側断面図、第５図は第３
の実施例の側面図、第６図は同じくその使用状態の説明
図、第７図および第８図はそれぞれ第４の実施例を示す
側断面図、第９図は第５の実施例を示すカニユーレの斜
視図、第１０図ないし第１３図はそれぞれ第６の実施例
を示すカテーテルの使用順序を示す説明図、第１４図は
上記第６の実施例の変形例を示す断面図、第１５図およ
び第１６図は第７の実施例を示す把持鉗子の側断面図、
第１７図（Ａ）（Ｂ）はその把持作用の説明図である。 １・・・ハンドピース、２・・・グリップ、７・・・部
分、１２・・・挿入部、１８・・・外管、２６・・・シ
ース、２８・・・一部分、３２・・・シース、４０・・
・湾曲部、４２・・・チューブ、５１・・・カテーテル
、６３・・・把持部材。 出願人代理人　弁理士　坪井　　淳 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 長尺な構成部材の少なくともその一部を形状記憶樹脂ま
   たは形状記憶ゴムで形成し、この部分に記憶形状を記憶
   させたことを特徴とする医療用処置具。