JPH0254135B2 - - Google Patents

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JPH0254135B2
JPH0254135B2 JP59145253A JP14525384A JPH0254135B2 JP H0254135 B2 JPH0254135 B2 JP H0254135B2 JP 59145253 A JP59145253 A JP 59145253A JP 14525384 A JP14525384 A JP 14525384A JP H0254135 B2 JPH0254135 B2 JP H0254135B2
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JP
Japan
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liquid
membrane
impregnated
polar group
water
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JP59145253A
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JPS6125606A (ja
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Takaharu Aketo
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、低濃度アルコール水溶液からアルコ
ールを濃縮するために有効であるアルコール選択
透過性含浸型液膜に関するものである。 従来の技術 膜を利用した液体混合物の分離に関しては、通
常の蒸留法では分離が困難な共沸混合物、近沸点
混合物及び熱分解等変性され易い物質の混合物の
分離方法として考えられてきた。その他、分離工
程が複雑で溶媒抽出・深冷分離等の工程を必要と
するエネルギー多消費型プロセスの代替としての
適用も考えられている。 さらに液体混合物の膜分離は、分離膜を境とし
一方に混合液体をおき、他方を減圧もしくは不活
性ガスを流すことにより混合液体成分の分圧を低
くすることにより、膜両面の圧力差により目的成
分を低圧側より蒸気として分離する浸透気化分離
(パーベーパレーシヨン)も有効であると考えら
れている。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、この浸透気化分離膜は、従来ポ
リビニルアルコール系、ポリアクリロニトリル
系、セルロース系等が用いられており、これらは
一般に選択分離性が悪く、また液体の膜透過速度
も小さい。 従つて、実用に供するための膜厚を薄くして液
の膜透過量を多くするとともに、多段の膜透過に
より選択性の悪いのを補う必要があり、装置構造
が複雑となる等の問題を有していた。 また、従来の多くの浸透気化分離膜は、有機化
合物と水との混合液体の分離において水を優先的
に透過させる傾向をもち、水/アルコールの分離
では、水選択透過膜であつた。 しかるに、例えば、バイオマス等で得られるエ
タノール水溶液は、エタノール濃度が8重量%程
度であり、このような低濃度水溶液からエタノー
ルを得るには、水を除去するよりもエタノールを
捕集すなわち水選択透過膜よりもエタノール選択
透過膜が有利であると考えられる。 本発明者は、かかる状況下に特にアルコール選
択透過性を有し、しかも膜透過速度の大きい浸透
気化用分離膜を得るべく、液体中における低分子
物質の拡散速度が固体中におけるそれより10〜
103以上大きいことに着眼し、鋭意検討した結果、
本発明に到達した。 問題を解決するための手段 多孔性高分子膜の空孔部に液体を含浸させた含
浸型液膜において、含浸する液体が30℃、1気圧
で水の溶解度が0.1以下、200℃における蒸気圧が
30mmHg以下であり、かつ化学構造中に極性基を
有する液体または極性基を有する液体と極性基の
ない液体との混合液体であり、更に多孔性高分子
膜の最大孔径が0.2μm以下であることを特徴とす
るアルコール水溶液の浸透気化分離用のアルコー
ル選択透過性含浸型液膜。 まず、本発明における多孔性高分子膜は、分離
を担う液膜の支持体であり、該液膜は、1気圧の
差圧で支持体より液体が流出しない程度の孔径を
有し、不活性な多孔性膜が選ばれる。すなわち、
該多孔性高分子膜には、バブルポイント法による
最大孔径が0.2μm以下、重量法による空孔率が40
%以上を有し、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリフツ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、セルロース等の重合体または共重合体からな
る多孔性膜が適している。また、膜の微細構造
は、非対称構造、対称構造を問わないが、表面ス
キン層の如き膜表面に均質な膜があつてはならな
い。 かかる高分子多孔性膜は公知の方法で製造で
き、例えば特開昭54−16382号に記載の方法で得
ることができる。 また、高分子多孔性膜の形態としては、平膜、
チユーブ状、中空形状膜等任意の形態のものを用
いることができる。これら高分子多孔性膜の膜厚
は10μm〜1mm、好ましくは10〜200μmである。 次に本発明における、高分子多孔性膜に含浸す
る液体に要求される一般的性質としては、この液
体が分離しようとする水溶液に溶出しないこと、
及び蒸気圧が低いことである。この理由は、分離
しようとする水溶液と含浸型液膜を接触せしめた
時に、液膜成分液体が溶出してしまうと液膜によ
る分離が行なわれないからである。この溶出の程
度を液膜成分液体への水の溶解度で推定すること
が可能であり、30℃、1気圧における溶解度が
0.1以下であれば液膜成分液体は被分離水溶液中
へ実質的に溶出しない。ここでいう溶解度とは水
100mlに溶解しうる溶質の最大重量(gr)であ
る。また、含浸型液膜の一方を減圧に保つ浸透気
化分離では、液膜成分液体の蒸気圧が高いと、液
体が蒸発により失われ、液膜による分離が実現さ
れない。従つて、液体の蒸気圧は低くなければな
らないが、200℃における蒸気圧が30mmHg以下
であれば、実質的に液膜成分液体の蒸発は無視で
きる。 更に、この高分子多孔性膜に含浸する液体は、
その化学構造中に極性基を有する液体、または、
極性基を有する液体と極性基のない液体との混合
液体であることが必要である。ここでいう液体と
は、浸透気化分離を実施する温度において液状を
呈する物質を言う。 また、化学構造中に極性基を有する液体とは、
−COO−、−O−、>C=0、>NH、N、−S
−、−CN、
【式】P=0、P、− OH、−NHCO−からなる群より選ばれた1種以
上、好ましくは、−OH、>C=0、−COO−、
P=0なる群から選ばれた1種以上をその化学構
造中に有する液体で言う水への溶解度、蒸気圧が
前述の条件で満足する極性基を有する液体の例と
しては、ラウリルアルコール、フアネソール、ジ
ヘキシルケトン、ジオクチルケトン、アジピン酸
ジオクチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオク
チル等が挙げられる。 また、極性基のない液体とは、上記極性基を有
する液体以外の液体であるが、好ましくは炭化水
素化合物である。水への溶解度、蒸気圧が前述の
条件を満足する極性基のない液体の例としては、
プリスタン、スクアラン、n−ヘキサデカン等を
挙げることができる。 かかる液体を高分子多孔性膜に含浸させる方法
は、何れの方法でもよいが、例えば、液体中に高
分子多孔性膜を浸漬し放置することにより容易に
実現される。特に、30〜70℃に加温し、減圧下で
行なうことにより迅速に含浸することができる。 本発明の含浸型液膜の液膜成分に極性基を含ま
ない液体を用いると、液膜中へのアルコールの分
配が小さいために、仮に水の分配との比が大き
く、大きな分離係数が得られるとしても、透過速
度が小さく実用的ではない。しかし、極性基を有
する液体を用いることにより分離係数・透過速度
ともにすぐれたアルコール選択透過膜を得ること
ができる。 また、液膜成分として極性基を含む液体と極性
基のない液体との混合液体を用いると、各々単独
の液体からなる液膜の分離性を上回る相乗効果、
すなわち、透過速度は同等であるが分離係数が増
大し、より選択性の大きい膜が得られる。これは
極性基を含む液体と極性基を含まない液体との混
合液体含浸型液膜により実現されるものであり、
極性基を有する液体どうしの混合液体含浸型液膜
ではこのような相乗効果は実現されない。 本発明の含浸型液膜によれば、低濃度のアルコ
ール水溶液からアルコールを濃縮する目的に優れ
た効果を発現し、例えば、バイオマス等で得る低
濃度のエタノール水溶液からエタノールを濃縮す
る際に利用できる。その他、本発明の含浸型液膜
は、低濃度有機化合物水溶液から有機化合物の濃
縮にも用いることができる。かかる有機化合物水
溶液の例として、水/メタノール、水/エタノー
ル、水/イソプロパノール、水/n−プロパノー
ル、水/1−ブタノール、水/2−ブタノール、
水/3−ブタノール、水/フルフリルアルコー
ル、水/1−ペンタノール等の水/アルコール類
の混合液のほか、水/アセトン、水/メチルエチ
ルケトン、水/テトラハイドロフラン、水/ジオ
キサン、水/ピリジン等の混合液を挙げることが
できる。 上記浸透気化法分離において、膜の気化側、即
ち液体混合物と接触する反対側は、透過成分の蒸
気圧より低くすることが必要であり通常減圧にす
ることでこの目的を達している。この際、気化側
の圧力は100mmHg以下が好ましい。 実施例 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明は下記の実施例により何ら制限され
るものではない。 浸透気化実験法 有機化合物水溶液の供給側は大気圧とし、透過
側は5mmHgの減圧下で行なつた。含浸型液膜の
片側に上記水溶液を供給し、供給液は撹拌し、系
全体を一定温度に保つた。膜の有効面積は、25cm2
である。 膜透過物質は凝縮させて採集し、重量測定から
Kg−m/m2−hrの単位で透過速度(J)を求め
た。また採集液体は、TCD−ガスクロマトグラ
フによりその組成を定量し、膜の分離係数(α)
を求めた。 尚、分離係数αは次式で定義される。 αA B=YA/YB/XA/XB 但し、XA、XBは供給液中のA成分及びB成分
の重量パーセント、YA、YBは透過液中のA成分
及びB成分の重量パーセントを示す。 実施例 1 平均孔径0.1μm、空隙率80%を有すポリエチレ
ン多孔膜(膜厚70μm)を50℃のフアネソール
(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカ
トリエン−1−オール)に浸漬し、50mmHgの減
圧下に1時間放置し、多孔膜の空隙部にフアネリ
ールを含浸した。その後、該多孔膜を取り出し、
表面に付着したフアネソールを拭き取り含浸型液
膜を得た。 この含浸型液膜を用い、35℃で8wt%エタノー
ル水溶液の浸透気化分離を行なつたところ、
αEtOH H2O=14.47、J=5.0×10-6Kg・m/m2・hrを得
た。 実施例 2〜8 極性基を有する液体を種々変化させ、実施例1
と同様の方法で含浸型液膜を得た。 この含浸型液膜を用い浸透気化実験を行つた。
この結果を第1表に示す。 比較例 1、2 液膜成分に極性基のないn−ヘキサデカン、プ
リスタン(2,6,10,14−テトラメチルペンタ
デカン)を用い実施例1と同様の方法で含浸型液
膜を得た。この含浸型液膜を用いた浸透気化分離
結果を第1表に示す。この様に液膜成分として極
性基のない液体を用いると(αEtOH H2Oが大きい値を
得ても)透過速度が非常に小さくなる。 実施例 9、10 液膜成分として極性基を有する液体と極性基の
ない液体との混合液体を用いた以外は実施例1と
同様に行なつた。液膜成分の混合液体の組成及び
浸透気化分離性能を第1表に示す。その結果極性
基を有する液体と極性基のない液体との混合液体
を用いることにより分離係数が大きく、選択性の
優れた膜を得た。 実施例 11 含浸型液膜の成分としてリン酸トリオクチルと
フアネソールの1:1(重量比)混合液を用い、
実施例1と同様に含浸型液膜を得た。 この膜による浸透気化分離結果を第1表に示
す。この様に極性基を有する液体どうしの混合液
を用いた場合、分離性能は単独液体による含浸型
液膜によるものと殆んど変化していない。
【表】 発明の効果 このような含浸型液膜によれば、特に低濃度の
アルコール水溶液から高選択性且つ高透過速度で
アルコールを透過する分離膜を提供することがで
きる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔性高分子膜の空孔部に液体を含浸させた
    含浸型液膜において、含浸する液体が30℃、1気
    圧で水の溶解度が0.1以下、200℃における蒸気圧
    が30mmHg以下であり、かつ化学構造中に極性基
    を有する液体または極性基を有する液体と極性基
    のない液体との混合液体であり、更に多孔性高分
    子膜の最大孔径が0.2μm以下であることを特徴と
    するアルコール水溶液の浸透気化分離用のアルコ
    ール選択透過性含浸型液膜。 2 極性基を有する液体の極性基が−OH、>C
    =0、−COOH、−COO−、>P=0からなる群よ
    り選ばれた1種以上の物であり、極性基のない液
    体が炭化水素化合物であることを特徴とする上記
    1項記載の含浸型液膜。
JP14525384A 1984-07-14 1984-07-14 含浸型液膜 Granted JPS6125606A (ja)

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