JPH024993A - 有機電気化学反応槽 - Google Patents

有機電気化学反応槽

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JPH024993A
JPH024993A JP63154393A JP15439388A JPH024993A JP H024993 A JPH024993 A JP H024993A JP 63154393 A JP63154393 A JP 63154393A JP 15439388 A JP15439388 A JP 15439388A JP H024993 A JPH024993 A JP H024993A
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bipolar
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electrodes
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Nobuo Ohashi
信夫 大橋
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Tokyo R&D Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、精密有機化学合成の中間体や医薬品等の合
成を行なう有機化合物合成の分野に使用される反応槽で
あって、特に有機化合物の合成に電気化学的手段を応用
した有機電気化学反応槽に関するものである。
従来の技術 精密有機化学合成の中間体や医薬品等の合成における化
合物の製造工程中及び天然の化合物の変性等においては
、希望する成分のみ選択的に反応させることが必要にな
る場合が多い。
しかし、薬品を用いた反応においては、不必要な成分の
反応が起こり、希望する構造の有機化合物を得ることが
出来なかったり、その収率が著しく低くて分離精製に多
くの工程を要したり、事実上合成が経済的に不可能にな
る場合もある。
そこで近年は、有機化合物の合成に電気化学的手段を応
用する技術として有機電気化学反応槽が開発され、進歩
して各方面に利用されるようになってきている。この有
機電気化学反応槽によれば、希望する電位に調整し、活
性状態を保ちつつ有機物の合成反応を制御された条件下
で続けることが出来る。また、電極と溶媒を選択するこ
とにより必要な成分だけを選択的に反応させることも出
来る。しかも反応物質の収率が従来の化学薬品を用いた
場合に比較して非常に高いのて注目を集めており、次第
に広い有機化学合成分野に使用されはしめている。
従来の有機電気化学反応槽は、陽極と陰極を有する反応
槽から成り、その陽極と陰極には不浸透性の金属板又は
カーボン板を使用すると共にこれらは並列に配置し、導
電性の溶媒又は混合液中に被反応物を溶解した溶液(電
解液)を両極間に流して反応を行なわせる構成てあった
本発明が解決しようとする課題 (I)  有機化合物を工業的に生産するためには、被
反応物を大量に収率良く短時間に反応を行なわせるよう
に設計された大型の有機電気化学反応槽が必要となる。
しかし、有機電気化学反応槽を大型化する場合には、電
極も大型化しなければならないが、この種の電気化学反
応は使用電力の効率低下を防ぐために電極間隔を一定以
上に拡げられない。このため電極間を流れる電解液の流
速が異常に速くなり、電極表面での反応が十分に行なわ
れない場合が出てくる。また、電解液の流速を広い電極
全面において均等に保つことはむずかしい。その結果、
電極上の電流密度にむらを生じ、反応が全面で均一に起
こらず、反応条件にむらを生じ、当然副反応が多くなっ
て収率が下がるばかりか、生産性も悪くなってしまうと
いう問題点があった。
(II )  また、従来の有機電気化学反応槽は、電
極が並列に配置され、かつ並列に接続された構成である
ため、電極の電源電圧は通常数ボルト程度と低いが、電
流は生産設備規模によって負荷に応じて数100OAと
なるから、各電極セルごとに大きな端子を取り付けて大
電流を供給する必要が生じ、端子数ばかり多くなって構
造が複雑になっている。のみならず、使用する直流電源
には大型の交直流変換機(整流器)か必要となり、設備
費か非常に高くなってしまう欠点かあった。
したかって、本発明の目的は、反応電極表面(被反応物
の反応か進行する場所)におけるい被反応物の流速を全
面的に略一定に、かつ比較的低い流速に保つことかでき
、また、電極の暦数が増えても電流の大きさは変わらず
、調和のとれた電源設計かでき、構造か簡単で安価な有
機電気化学反応槽を提供することにある。
課題を解決するための手段 (第1〜7の発明) 上記従来技術の課題を解決するための手段として、この
発明に係る有機電気化学反応槽は、図面に実施例を示し
たとおり、 反応槽内に陰極と陽極を備え、被反応物質を含む電解液
9を流通させて有機物を電気化学的に酸化、還元、置換
などの反応を行なわせる有機電気化学反応槽において、 有機物を反応させる電極5.6は液浸透性の多孔質板又
は網状構造板で形成し、被反応物質を含む電解液9は均
等に電極内部を通過するように流通させることを特徴と
する。
なお、上記の有機電気化学反応槽における液浸透性の多
孔質電極5.6は、カーボンファイバー繊維て補強され
た多孔質カーボン板又は金属繊維状ないし粉末状金属か
ら成る多孔質金属板とし、そしてまた、これらは電気化
学的反応を促進する白金等の金属又は金属酸化物を担持
させた構成としたことをも特徴とする。
さらに、上記の有機電気化学反応槽は、対をなす一方の
電極6を液浸透性の多孔質板又は網状構造板て形成し、
他方の電極5は不浸透性板で形成するか、又は双方の電
極5.6を共に液浸透性の多孔質板ないし網状構造板て
形成する。そして、これら一対の電極板5.6は所定の
間隔て平行に並べ集電棒8により接続してバイポーラ電
極を形成し、このバイポーラ電極は反応槽内部を電解液
の流路として細かく仕切る形に多数略平行に、かつ各々
直列に接続して配列し、被反応物質を含む電解液9は各
バイポーラ間へ流入させて電極内部を通過させた上で隣
り合うバイポーラて形成された電解室17.18へ流入
し流出口16より流出させることを特徴とする。
あるいはまた、上記有機電気化学反応槽は、対をなす電
極5.6を液浸透性の多孔質板又は網状構造板で形成す
ると共にこれら一対をなす電極板5.6は不浸透性の仕
切り板12を間に挟んて所定の間隔で平行に並べ各々集
電棒により接続してバイポーラを形成している。そして
、このバイポーラは反応槽内部を仕切る形に、かつ隣り
合うもの同士の中間にイオン交換膜又は微多孔膜などよ
り成る隔膜を挟んで多数略平行に、かつ各々直列に接続
して配列し、被反応物質を含む電解液9は各バイポーラ
間の前記仕切り板で二つに仕切られた電解室17.17
へ個別に送り込み、電極内部を通過させた上で反応物質
を含む電解液は隣り合うバイポーラ間の前記隔膜13で
二つに仕切られ電解室18.18’へ個別に流入し、流
出口16から流出させることを特徴とする。
作    用 被反応物を含む電解液9は、第1図又は第4図のように
液浸透性の電極6(および5)の内部を全面的に通過さ
せるので、被反応物の反応電極上の流速は全面的に略一
定の比較的低速度に保つことができる。かくすることに
より被反応物を含む電解液が大量になっても副反応は起
こり難く、電流分布が均一になる。しかも電極上の反応
表面積を広く取れるため、同一の電極面積で大電流を流
すことが可能となり、効率よく反応を進めることか出来
る。よって、大型生産設備に適することになる。また、
第5図のように両電極板5.6の間に仕切り板工2を挟
み、隣り同士のバイポーラの間にイオン交換膜又は微多
孔質の隔膜13を挟むことにより2種類の電解液をほと
んど混合させることなく画電極5.6の内部に通過する
電解液の流路は陰極用と陽極用の二つに分離独立される
したかって、陰極上ての還元反応と、陽極上での酸化反
応とを各電極室内で分離して同時に行なわせられる。こ
のため必要な場合には酸化生成物及び還元生成物を別々
に一挙に得ることができ、電力を約2倍に活用できる。
次に、第2図のように反応槽内の電極5.6は全て直列
に接続されているため、電圧は高くなるが電流は電極M
Hf数か増加しても増えない。即ち、電気化学反応の1
セル内の電圧は数ボルトであるため、電極が10セル積
層されると積層後の端子間電圧は数10ボルトとなるか
、この程度に電圧を高めることにより、電流を増やさず
に済むため調和の取れた電源設計が出来る。つまり、交
直流変換機(整流器)を製造する費用のほとんどは、電
流の大きさにより決るため、本発明は経済性を高めるこ
とに非常に有効な手段となる。
また、反応槽の外部に突出する端子l、2は最外層を構
成するバイポーラの陰極および陽極に接続された集電端
子板3.4に取り付けた2個たけてあり、大電流用に作
られた大きな端子をいくつも取り付けずに済むため、や
はり費用を低減出来るし、構造も簡単になる。
実施例 次に、図示した実施例を説明する。
まず第1図は、対をなす一方の電極6を液浸透性の多孔
質板又は網状構造板で形成し、他方の電極5は通常の不
浸透性板で形成した有機電気化学反応槽を示している。
上記液浸透性の電極6の材料としては、金属製およびカ
ーボン製のものか採用される。金属製としてはチタン、
ジルコン、ニオブ、鉛、金、白金、鉄、コバルト、ニッ
ケル、ステンレスなどよりなる多孔質板又は網状構造板
が用いられる。金属性多孔質板は、金属粒又は金属am
を湿度を上げて圧縮することにより製造される。
カーボン製としては熱硬化性樹脂を無酸素状態て焼成し
、カーボン化したカーボン板を使用できるが、それを大
形化するにはカーボンファイバーで補強した板等が用い
られる。多孔質板又は網状構造板の液浸透孔の孔径は数
ミクロン−数ミリメーターの範囲でよく、こうした微孔
が電極全面に均一に分布しているものが良い。より好ま
しくは孔径が数lO0ミフロン〜100ミクロンの孔が
良い。
多孔質電極にはまた、触媒を相持させると、有機物の反
応を促進させるという好ましい結果が得られる。必要に
応して電極原料の中に触媒粉末を混合することにより担
持させることが出来る。また、電極を触媒化合物を含む
溶液に含浸した後で熱分解することで担持させることも
出来る。通常は白金ルテニウム、パラジウム、イリジウ
ム、チタン、バナジウム、銀、鋼、ニッケル、コバルト
、モリブデン、マンガンなどの金属又はその酸化物が触
媒として好適に用いられる。
上記一対の電極板5.6は、第2図のように被反応物を
含む電解液9の流通及び電解作用に適切な間隔(例えば
3會■位)をあけて平行に並べ、導電性の集電棒8.8
により接続してバイポーラが形成されている。バイポー
ラを形成する一対の電極5.6は、電解液9の流入口1
5側を開放したままその奥側端部な支持枠7で一体的に
結合されている。
支持枠7は、電極5.6を支持してバイポーラを構成す
る枠体であり、電極の積層単位となる。
また、電解液9の外部への液漏れ防止シール及び内部で
のシールもこの支持枠7て行なわれる。支持枠7の材質
は、使用する溶媒被酸化物及び生成物などの種類により
、それに十分耐える材質のプラスチック、MlfPVC
,PTF、PVDF、PE、PP、ABS等の合成樹脂
やそれらの共重合体、又はツレンド組成の合成樹脂の射
出成形品又は切削加工品として作られている。
支持枠7による液封シールに使用されるパツキンの種類
も、使用される溶媒に対して耐食性のあるエラストマー
などが目的に応じて使用されている。
上記構成のバイポーラを構成する一対の電極5.6は、
反応槽の内部を電解室となるように細かく仕切る形て多
数略平行に配列されている。そして、電解液9の流出口
16側を開放したままその奥側端部を支持枠7で一連的
に結合して設置されている。
こうしてバイポーラを形成する一対の電極5.6の間が
電解液9て満たされる電解室17に形成されている。流
入口15から電解室17へ入った電解液9は、液浸透性
の電極6の内部を通過して電解室18に至り流出口16
から流出するのてあり、電極6を通過する際に電解液9
に含まれた被反応物(有機物の原料や生成物)の合成反
応が進行される。
各電極への流入口15・・・は、反応槽の端板19て仕
切られた共通入路20から分岐する形とされている。端
板19に電解液9の流入口lOか設けられており、ここ
に被反応物を含む電解液9か供給される。他方、各電極
からの流出口16・・・は、やはり反応槽の端板21で
仕切られた共通流出路22へ合流する形とされている。
端板21に電解液9の流出口llが設けられ、反応物を
含む電解液9はここから流出される。
また、左右両端部の電極5.5は、各々集電端子板3.
4と接続されており、その集電端子板3.4に1個ずつ
の端子l、2を突設し、ここに負荷電流(直流)が供給
されるようになっている。
ちなみに、上記構成の有機電気化学反応槽Aは、第3図
に例示したように電解液9の循環系に組入れて使用され
る。というのも、被反応物質たる原料や生成物を導電性
溶剤中に溶解して均一溶液とした電解液9を反応電極へ
供給しても、lサイクルたけでは反応の転換率が低く不
十分てあり、繰返しリサイクルする必要性が大きいから
である。
第3図の循環系は貯液槽Bと循環ポンプPとから成り、
貯液槽Bの電解液9を循環ポンプPで導き出し、管路C
を通じて反応槽Aの入口lOへ供給される。また、反応
槽Aの出口11から流出した反応物を含む電解液9′は
管路りを通して貯液槽Bへ戻す。反応槽Aへ供給する電
解液9の流量調節は調整弁E、E’にて行なう。E′は
戻し管路の調整弁である。反応中に副生ずるガスはガス
バルブFを調節して外部へ排出する。副生じたガスを外
部へ排出するために外部からガスポンプP′や調整弁F
′にて空気や不活性ガスを送り込む場合かある。
上述のように電解液を反応槽Aに循環させ、かつ反応槽
Aの電極5.6に直流電源の通電を行なうと、有機物の
合成反応が顕著に進行し、次第に電解液中の反応生成物
濃度が増加してくる。そこで目的とする反応生成物濃度
か狙いの濃度に達した時点で、反応操作を停止し、精製
して、目的生成物を抽出するのである。
上記構成の有機電気化学反応槽を使用して合成反応を行
なった結果を以下に説明する。
−層の電極面積が320c■2のカーボンファイバー補
強多孔質グラファイト陽極、及び同面積の緻密グラファ
イト板よりなるバイポーラ電極を3層直列に接続した上
記反応槽を用い、第3図に示した循環系の接続をした。
この反応槽Aは12文の容量を持ち内部冷却装置を備え
ている。
反応槽A内にバラメントキシトルエン244g(2厘o
n)、  リン酸ジブチルエステルSOf)、)リエチ
/l/7 ミ7 4 0 g (0.4mou ) 、
  メタノール8文を混合溶解した電解液を入れ、第3
図のポンプPにて2又/層inで循環させた。
反応槽Aには27VでIOAの電流を流した。
発生する主として水素より成るガスは外部より少量ずつ
供給する窒素と共に外部に排出した。反応が進むにつれ
発生する熱は貯槽を約40〜45℃に保つように冷却す
ることで外部へ除去した。
上記の条件下で8時間反応を行なった。この場合法の反
応が進行する。
反応終了後に混合生成物を生成し、280gの生成物(
ロ)を得た。その収率は約80%であった。
第2の実施例 第4図に示した有機電気化学反応槽は、一対をなす電極
5.6が共に液浸透性の多孔質板又は網状構造板で形成
されていることが特徴である。その他の構成は上記第1
実施例の構成とほとんど同じである。
したがって、本実施例の場合、流入口15からバイポー
ラで形成する電解室17へ入った被反応物を含む電解液
9は、バイポーラ電極5.6の内部をともに通過して、
隣り同士のIくイボーラ間に形成された電解室18へと
至り、流出口16から流出する。よって、第1実施例に
比して電極5.6の反応表面積は倍増され、電極5.6
を通過する電解液9の反応流速は約局に低下する。逆に
流量が約2倍の電解液9でも、電極5.6に対して同じ
ような表面流速条件で反応処理することができ、副反応
は起こり難い。また、電流分布が均一になり、反応表面
積を広くとれるため、同一の電極面積で大電流を流すこ
とが可能となり、効率良く反応を進めることができ、大
型生産設備に適するものとなる。
特に、この反応槽は、陽極での酸化反応と、陰極での還
元反応の両方を同時に有効に実施でき、酸化生成物及び
還元生成物の間に相互作用がなく、混合することが許さ
れるような反応にさせる効果が大きい。
第3の実施例 第5図に示した有機電気化学反応槽は、一対をなす電極
5.6を液浸透性の多孔質板又は網状構造板で形成する
と共に、これら一対をなす電極板5.6は不浸透性の薄
い導電性仕切り板12を中間に挟んてほぼ左右等間隔の
配置て平行に並べ、各々集電棒8.8により接続してバ
イポーラを形成している。そして、このバイポーラは、
隣り合う同士の中間に導電性のイオン交換膜(陽イオン
交換膜又は陰イオン交換膜)又は微多孔膜等より成る隔
膜13を挟んでほぼ左右等間隔の配置で多数略平行に配
列されている。
バイポーラを形成する一対の電極5.6及び仕切り板1
2は、電解液9a、9bの流入口15.15′側を開放
し、その奥側端部を支持枠7で液對状態にシールして一
体的に結合されている。つまり、バイポーラを形成する
一対の電極5.6の間は、仕切り板12によって二つの
独立した電解室(陽極電解室と陰極電解室)17.17
’に形成され、この二つの流入部17.17′は個別に
独立した流入口(陽極側流入口と陰極側流入口)15.
15′を有し、各々には2種の電解液9a、9bか供給
されるようになっている。
一方、隣り同士のバイポーラの間に形成される電解室も
、隔膜13によって二つの独立した電解室(陽極電解室
と陰極電解室)18.18’に形成され、かつ各々独立
した出口部(陽極液流出口と陰極液流出口)1B、16
′を有している。
つまり、流入口10.15から流入口17へ入った被反
応物を含む電解液(陽極液)9aは、電極5の内部を通
過して、隔膜13により仕切られた電解室18へ至り、
流出口16.11を矢印9a’のように流出する。電極
5を通過する際に被反応物の反応が進められる。
他方の流入口lO′、15’から流入口17’へ入った
被反応物を含む電解液(陰極液)9bは、電極6の内部
を通過して、隔膜13により仕切られた電解室18へ至
り、流出口16’11′を矢印9b’のように流出する
のである。
電極6を通過する際に被反応物の反応が進められる。
従って、本実施例の有機電気化学反応槽を使用する際に
は、第3図に例示した電解液循環系は、陽極液循環系と
陰極液循環系の2系統を使用し、各系統を流入口10と
流出口11及び流入口10′と流出口11’にそれぞれ
接続して使用する。
本実施例のように、導電性の仕切り板12と隔M13を
使用して陽極液循環路と陰極液循環路とを背中合せの関
係て分離独立せしめた構成の反応槽は、陽極の酸化反応
及び陰極の還元反応を同時に進行させ、かつ両極の被反
応物、反応生成物が相互に反応し混合することは許され
ない場合に好適に使用できる。
なお、隔膜13としてイオン交換膜を使用した場合には
、イオン交換による導電は行なわれるが、両電解液の混
合は起こらない。微多孔質隔膜を使用した場合には、両
電解液の混合を極力防止するのてあり、両液間のイオン
の移動は行なわれる。
本発明が奏する効果 以上に実施例と併せて詳述したとおりてあって、この発
明に係る有機電気化学反応槽は、電極5.6に液浸透性
の多孔質電極を用い、被反応物を含む電解液9は電極内
部を通過させ反応が進行する場所での被反応物の流速を
一定速度に保つ構成としたから、被反応物を含む電解液
9が大量になっても副反応は起こり難い。そして、電流
分布が均一になるし、電極の反応表面積を広く取れるた
め、同一の電極面積で大電流を流すことが可能となり、
効率よく反応を進めることが出来る。しかも多孔質電極
上に触媒作用を有する金属又は金属酸化物を相持させた
り、触媒作用をする金属網電極を使用することにより、
更に反応を効率良く行なわせることが出来、大型生産設
備には適するものとなる。
本発明はまた、電極5.6が反応槽内で直列に接続され
た構成であるため、多数の電極が積層された場合の端子
間電圧は各電極間電圧の積層数倍にはなるが、電流は電
極積層数がいくら増加しても増大しない。即ち、電圧を
高めることにより、電流を増やさずにすむため、調和の
取れた電源設計が出来る。ちなみに交直流変換機(整流
器)を製造する費用のほとんどは電流の大きさにより決
まるため、この発明のように電流の増大を防ぐことか出
来ることは特に工業用設備において経済的て非常に有効
な手段となる。
また、反応槽の外部に突き出る端子1.2は積層電極の
両端のものだけであり、大電流用に作られた大きな端子
をいくつも取付けずに済むため、費用の低減か出来るし
、構造も簡単になるのである。
本発明は、電気化学反応設備を小形化し、かつ製作費を
低減できるばかりでなく、従来限られた有機合成化学に
用いられていた電気化学的合成を広い範囲に応用、利用
可能にするものであり、工業的に大きな役割を果たす。
図、第4図と第5図はこの発明の第2、第3実施例たる
有機電気化学反応槽の構造を一部省略して示した断面図
である。
9.9a、9b・・・被反応物を含む電解液5.6・・
・電極      8・・・集電棒17・・・電解室 
    18・・・電解室12・・・仕切り板    
13・・・隔膜
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例としての有機電気化学反
応槽の構造を一部省略して示した断面図、第2図は第1
図のn −II矢視断面図、第3図は前記反応槽と電解
液循環系とを結合した系統第 図 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【1】反応槽内に陰極と陽極を備え、被反応物質を含む
    電解液を流通させて有機物を電気化学的に酸化、還元、
    置換などの反応を行なわせる有機電気化学反応槽におい
    て、 有機物を反応させる電極は、液浸透性の多孔質板又は網
    状構造板で形成されており、被反応物質を含む電解液は
    反応電極内部を通過するように流通させることを特徴と
    する有機物電気化学反応槽。 【2】液浸透性の多孔質電極は、カーボンファイバー繊
    維で補強された多孔質カーボン板であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載した有機電気化学反応槽
    。 【3】液浸透性の多孔質電極は、金属繊維状又は粉末状
    金属から成る多孔質金属板であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載した有機電気化学反応槽。 【4】液浸透性の多孔質電極は、電気化学的反応を促進
    する白金等の金属又は金属酸化物の触媒を担持させた構
    成であることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第
    2項又は第3項に記載した有機電気化学反応槽。 【5】対をなす一方の電極は液浸透性の多孔質板又は網
    状構造板で形成し、他方の電極は不浸透性板で形成され
    ていると共にこの一対の電極板は所定の間隔で平行に並
    べ集電棒により接続してバイポーラを形成してあり、こ
    のバイポーラが反応槽内部を仕切る形に多数略平行に、
    かつ各々直列に接続して配列されており、被反応物質を
    含む電解液は各バイポーラ間へ流入させ、反応電極内部
    を通過させ、隣り合うバイポーラの間から流出させるこ
    とを特徴とする特許請求第1項又は第2項又は第3項又
    は第4項に記載した有機電気化学反応槽。 【6】一対をなす電極は液浸透性の多孔質板又は網状構
    造板で形成されていると共にこの一対をなす両電極板は
    所定の間隔で平行に並べ集電棒により接続してバイポー
    ラを形成してあり、このバイポーラが反応槽内部を仕切
    る形に多数略平行に配列されており、被反応物質を含む
    電解液は各バイポーラ間へ流入させ、電極内部を通過さ
    せ、隣り合うバイポーラの間から流出させることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項又は第2項又は第3項又は
    第4項に記載した有機電気化学反応槽。 【7】一対をなす電極が液浸透性の多孔質板又は網状構
    造板で形成されていると共にこれら一対をなす電極板は
    不浸透性の仕切り板を中間に挟んで所定の間隔で平行に
    並べ各々集電棒により接続してバイポーラを形成してあ
    り、このバイポーラは反応槽内部を仕切る形に、かつ隣
    り合うもの同士の中間にイオン交換膜又は微多孔膜など
    より成る隔膜を中間に挟んで多数略平行に、かつ各々直
    列に接続して配列されており、被反応物質を含む電解液
    は各バイポーラ間の前記仕切り板で二つに仕切られた電
    解液流入部へ個別に送り込み、電極内部を通過させ、反
    応物質を含む電解液は隣り合うバイポーラ間の前記隔膜
    で仕切られた二つの電解液流出部から個別に流出させる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項又は
    第3項又は第4項に記載した有機電気化学反応槽。
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