JPH0249576A - 新規微生物及びその菌体の製造方法及びその微生物を用いた廃水の処理方法 - Google Patents

新規微生物及びその菌体の製造方法及びその微生物を用いた廃水の処理方法

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JPH0249576A
JPH0249576A JP20160188A JP20160188A JPH0249576A JP H0249576 A JPH0249576 A JP H0249576A JP 20160188 A JP20160188 A JP 20160188A JP 20160188 A JP20160188 A JP 20160188A JP H0249576 A JPH0249576 A JP H0249576A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、パラコッカス(Paracoccus)属に
属し水酸化テトラメチルアンモニウム(以下fTMAH
J 、!:称す)の分解能を有する新規細菌に関し、更
に前記細菌菌体の製造方法に関し、更に前記細菌を用い
た半導体工場から排出される光感応性樹脂(以下「フォ
トレジスト」と称す)の現像廃水の処理方法に関するも
のである。
(従来の技術) TMAHは半導体工場ではポジ型フォトレジストの現像
液として使用されている。シリコン等の基板上に置かれ
紫外線により露光された前記フォトレジストは、露光さ
れた領域が酸に変化し、その酸をアルカリ剤で中和し溶
出し易くする。
TMAHは前記アルカリ剤として使用されている。
そのため現像廃液と呼ばれるポジ型フォトレジストの現
像工程からの廃液は、組成としてはTMAHが主であり
、TMAH以外には若干の露光されたフォトレジストを
含んでいるにすぎない。このことから前記現像廃液の処
理は、TMAHの処理にほかならない。
従来、TMAHを含む現像廃液の処理は、微生物学的に
は困難とされていた。その理白は、TMAHが微生物に
とって難分解性物質とされていたためである。そのため
濃厚な廃水は燃焼し、希薄な廃水は逆浸透膜やイオン交
換樹脂を用いて処理を行なっていた。しかしこれらの方
法は処理コストが高いという問題がある。
またTMAH分解微生物の報告は少なく、ハンプトン(
D、 Hampton)とザソトマン(L、 J、 Z
atman)による5H2株(バイオケミカル・ソザイ
アテイ斗うンザクションズ(Biochemical 
5ociety Transactions)、1巻、
667−668頁、1973年)や浦上ら(日本発酵工
学大会講演要旨集、154頁1987年)によるシュウ
トモナス・アミノボランス(Pseudomonas 
aminovorans)及びプロトモナス・エクスト
ロクエンス(Protomonasextorquen
s)及びミコバクテリウム、エスピー(Mycobac
terium sp、)や拝見らニヨルノカルティア・
エスピー−8−255株(Nocardia sp、 
S−255、特開昭62−46155、及び、公害と対
策、24巻、3号、208−212頁、1988年)が
あるにすぎない。またTMAHの分解経路については、
前述のザソトマンらによると、まずテトラメチルアンモ
ニウムがトリメチルアミンに分解され、その後トリメチ
ルアミンの分解経路で分解されるとされている。しかし
、テトラメチルアンモニウムからトリメチルアミンへ代
謝する酵素は不安定であるとされており、生化学的な解
明はされていない。
(発明が解決しようとする問題点) 上記したようにこれまで行なわれてきた現像廃水のコス
トを低減するためには、微生物による処理を行なうこと
が望ましい。しかし微生物処理を用いる場合、その装置
に必要な敷地面積や処理能力の安定性などが問題となる
。また半導体の製造工程上において前記現像廃液は他の
廃水と混合しない状態で取り出すことが可能であり、前
記現像廃水単独で処理を行なう方法を用いることが容易
であり、且つ効果的でもある。そのため微生物処理に用
いる微生物としてはTMAHに強い資化性もしくは分解
能力を有し、且つ他の有機物の混入等の影響を受けにく
いものを利用することが望ましい。
また、上記TMAH資化能を有する微生物は廃水処理に
おいて使用する場合、培養により菌体を得ることができ
れば、例えば活性汚泥のような通常の廃水処理に用いら
れている微生物に添加して使用したり、培養した菌体の
みを固定化して使用することも可能である。そのために
培養が容易なものであることが極めて重要である。
(問題を解決するための手段) 本発明の微生物はパラコッカス属に属し、TMAH資化
能を有する。TMAH分解能を有する新規細菌としては
パラコッカス・エスピー・TMA−B株(以下rTMA
−B株]と称す)がある。なおTMA−B株は微工研条
寄第1959号として工業技術院微生物工業技術研究所
に寄託されている。
この新規細菌は、水酸化テトラメチルアンモニウム、ト
リメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、トリ
メチルアミンN−オキシド、蟻酸、酢酸、ピルビン酸、
L−セリンの中から選ばれた少なくとも一種を主たる炭
素源とする培地に培養し、該培養液から細菌の菌体を分
離することにより得られる。
光感応樹脂の現像廃液を微生物を用いて処理する方法に
おいて、本発明になる新規細菌であるパラコッカス属に
属し水酸化テトラメチルアンモニラムを分解しうる相菌
もしくは該細菌を含む微生物群を用いることができる。
(作用) 本発明者らは活性汚泥等から、ひいては廃水の処理コス
ト低減につながるTMAH資化能の強い微生物を検索し
、複数の微生物菌株を分離した。その中でTMAHに強
い資化能を有する微生物を検索した結果、パラコッカス
属に属するTMA−B株を得た。本発明で使用するTM
A−B株は下記のごとき菌学的性質を有する。
1形態学的性質 細胞は丸みをおびた短稈状で、大きさは0.5〜0.8
 X O,6〜1.1マイクロメートル、普通細胞は単
独又はまれに2連、運動性及び鞭毛を有さず、グラム染
色性陰性、胞子を形成せず、抗酸性染色は陰性である。
2培養的性質 ■肉汁寒天平板培養 30°C11週間の培養で、クリーム色がかった白色で
、円形、凸レンズ状で平滑、不透明、光沢のある小さな
コロニーを形成。
■肉汁寒天斜面培養 30°C11週間の培養で、生育はやや弱く褐色がかっ
たクリーム色、不透明、光沢有り。
■肉汁液体培養 30°C12週間の培養で、全体的に極弱く濁る。沈澱
及びリングの形成は見られない。
■TMAH寒天平板培養 30°C15日間の培養で、薄いクリーム色がかった白
色、円形、凸レンズ状、平滑で光沢があり、不透明のコ
ロニーを形成。
■TMAH寒天斜面培養 30°C13日間の培養で生育する。薄いクリーム色が
かった白色、光沢有り、不透明。
■TMAH液体培養 30°C11週間で全体的に白濁。リングの形成は見ら
れず、若干の沈澱が見られる。
■肉汁ゼラチン穿刺培養 30°C11週間の培養で、表面に生育する。その後穿
刺部にも生育するが下層部にはほとんど生育しない。ゼ
ラチンを液化しない。
■リドマスクミルク:変化なし。
3生理学的性質 ■硝酸塩の還元:還元する。
■脱窒反応:速度は遅いが脱窒を行なう。
■MRテスト:陰性。
■vpテスト:陰性。
■インドールの生成:陰性。
■硫化水素の生成:陰性。
■デンプンの加水分解:陰性。
■クエン酸の利用性:陰性。
■無機窒素源の利用性:アンモニウム塩を利用する。硝
酸塩を利用しない。
[株]色素の生成:色素は生成しない。
◎ウレアーゼ:陰性。
[相]オキシダーゼ:陽性。
@カタラーゼ:陽性。
0生育の範囲: pH6〜8で生育するが、pH6,9
〜7.8が好ましい。20〜40°Cで生育するが、2
5〜37°Cが好ましい。
[相]酸素に対する態度:好気性。
@0−Fテスト:糖を分解しない。
0糖類から酸及びガスの生成: 好気的及び嫌気的な培養でL−アラビノース、D−キシ
ロース、D−グルコース、D−マンノース、D−フルク
トース、D−ガラクトース、麦芽糖、ショ糖、トレハロ
ース、D−ソルビット、D−マンニット、イノジット、
グリセリン、デンプンの全てから酸もガスも生成しない
@栄養要求性:生育にはチアミン(ビタミンB□)を要
求する。
0貯蔵物資:ポリ手−ヒドロキシ酪酸を蓄積する。
0各種有機物の利用性: 寒天培地で以下の各有機物(最終濃度0.1重量%)を
資化する。蟻酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ピルビン
酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、L−セリン、TMAH
1塩化テトラメチルアンモニウム、トリノチルアミン、
ジメチルアミン、メチルアミン、トリメチルアミンN−
オキシド、エチルトリメチルアンモニウム。前記と同じ
条件で以下の各有機物を資化しない。プロピオン酸ナト
リウム、酪酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、アジピ
ン酸、マロン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ク
エン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、フマル酸ナト
リウム、酒石酸ナトリウム、L−アスパラギン酸ナトリ
ウム、DL−フェニルアラニン、L−プロリン、L−ア
スパラギン、L−アルギニン、L−アラニン、L−バリ
ン、L−ロイシン、L−ヒスチジン、L−イソロイシン
、L−リジン、L−システィン、L−グルタミン、グリ
シン、D−グルコース、D−ガラクトース、L−アラビ
ノース、D−フルクトース、D−マンノース、D−リボ
ース、D−キシロース、ショ糖、ラクトース、メリビオ
ース、麦芽糖、トレハロース、セロビオース、L−ラム
ノース、L−ソルボース、可溶性デンプン、メタノール
、エタノール、プロパツール、イソプロパツール、ブタ
ノール、イソブタノール、メチルエチルケトン、グリセ
ロール、イノジット、D−マンニット、D−ソルビット
、バクトートリプトン(Bacto−Tryptone
)、バクトーペプトン(Bacto−Peptone)
、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラプロピル
アンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化コ
リン、塩化トリメチルフェニルアンモニウム。またメタ
ンは資化できない。
4化学分類学的性質 ■DNAのG+C(グアニン+シトシン)含量ニア1.
5±0.2モル%。
■主なキノン型:補酵素Q(ユビキノン)−10゜■主
な脂肪酸: C18:1゜主な3−ヒドロキシ脂肪酸は
CIO:Oo 前記諸性質をバーシーズ・マニュアル・オブ・システマ
テイック・バクテリオロジー(Bergey’s Ma
nual ofSystematic Bacteri
ology)、第1巻、1984年(以下[バーシーズ
・マニュアル]と称す)に基づいて分類すると、ダラム
陰性で好気性の丸みを帯びた短い桿菌であり、オキシダ
ーゼ陽性及びカタラーゼ陽性で脱窒能を有することから
、パラコッカス属に属する細菌であると決定した。この
決定にあたり最もパラコッカス属の特徴を表わしている
TMA−B株の形態学的特徴を示すために、第2図にT
MA−B株の電子顕微鏡写真を、第3図には比較のため
にパラコッカス、デニトリフィカンス(Paracoc
cusdenitrificans、IAM 1247
9)の電子顕微鏡写真を示す。これらの2種の細胞の形
態は、丸みを帯びた短稈状であり極めて類似している。
前記した性質とこの形態学的特徴からTMA−B株がパ
ラコッカス属以外の属に属する可能性は否定される。
更に前記バーシーズ、マニュアルにはパラコッカス・デ
ニトリフィカンスとパラコッカス、ハロデニトリフィカ
ンス(Paracoccus halodenitri
ficans)の2種が記載されている。この記載によ
ると、パラコッカス・ハロデニトリフィカンスのDNA
のG十〇含量は64〜67モル%で、パラコッカス・デ
ニトリフィカンスのG十〇の含量は64〜66モル%で
あり、TMA−B株の71.5±0.2モル%とは大き
く違っている。またパラコッカス・デニトリフィカンス
は、ショ糖、トレハロース、マルトース、ヒスチジン、
グルコースを資化できるのに対し、TMA−B株はこれ
ら全てを資化できない。一方バラコノカス・ハロデニト
リフィカンスは生育に3%の塩化ナトリウムを要求する
のに対し、TMA−B株は要求しない。これらのことか
らTMA−B株はパラコッカス属に属する新種であると
決定した。なお本菌株は、工業技術院微生物工業技術研
究所に微工研条寄第1959号(FERM BP−19
59)として寄託されている。
本発明のTMA−B株は一般の細菌と同様に変異を起こ
すことがあり、例えば紫外線、X線、化学薬品(例、ニ
トロソグアニジン、エチルメタンスルホン酸)を用いる
人工変異手段で変異するものであり、どの様な変異株で
あっても本発明の対象とするTMAH資化もしくは分解
能を有するものはすべて本発明に用いることができる。
  。
TMA−B株の培養に関しては、炭素源として蟻酸、蟻
酸塩(例えば蟻酸ナトリウム)、酢酸、酢酸塩(例えば
酢酸ナトリウム)、ピルビン酸、ピルビン酸塩(例えば
ピルビン酸ナトリウム)、乳酸、乳酸塩(例えば乳酸ナ
トリウム)、L−セリン、TMAH、テトラメチルアン
モニウム塩(例えば塩化テトラメチルアンモニウム)、
トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、ト
リメチルアミンN−オキシド、エチルトリメチルアンモ
ニウム塩などTMA−B株が資化しうるものを適宜用い
られる。TMAHを基質として培養する場合には、TM
AHが強いアルカリ性を示すために、事実上酸で中和し
た形の塩化テトラメチルアンモニウムや硫酸テトラメチ
ルアンモニウム等を使用したほうが操作を容易とする場
合もある。窒素源としてはアンモニウム塩が利用できる
。しかしTMAH、トリメチルアミン等の窒素を含む有
機物を基質とする培地では、特に窒素源としてアンモニ
ウム塩を添加する必要はない。また他の無機塩としてリ
ン酸塩のような通常細菌の培養に必要な無機塩類が単独
もしくは適宜組み合わせて使用される。また生育にはチ
アミン(ビタミンB、)を要求するため、培地にはチア
ミンを微量添加する必要があるが、例えば活性汚泥のよ
うな混合微生物として培養する場合には、特にチアミン
を添加する必要はない。
培養方法としては、一般の好気性細菌の培養方法と同様
の操作で行なうことができ、固体培養でも液体培養でも
よい。液体培養の場合は静置培養、撹拌培養、振盪培養
、通気培養などいずれを実施してもよいが、とくに通気
撹拌培養が望ましい。
この培養液中の溶存酸素濃度には特に限定はないが、通
常は0.5〜20ppmが望ましい。
培養条件は、温度20〜40°C1好ましくは25〜3
7°C1およびpHは6〜9、好ましくは6.9〜7.
8である。これらの条件をはずれて培養した場合には、
本細菌の増殖は悪くなる。
このようにして細菌を培養した後、菌体を培養液より分
離することによっても菌体を得ることができる。分離の
手段としては、培養液そのままを遠心分離する方法、培
養液から菌体を濾過分離する! はうほう、あるいは凝集剤を使用して菌体を凝集させた
後に遠心分離もしくは濾過分離する方法など通常の微生
物の培養液からの分離方法を用いることができる。
またTMA−B株の培養菌体を廃水処理に利用する場合
には、培養後の培養液そのもの、もしくは培養液から分
離した菌体のみを、例えば活性汚泥のような廃水を処理
している微生物群と混合したり、また培養した菌体を包
括や吸着により固定化して利用することもできる。
TMA−B株の大きな特徴の一つに、資化できる有機物
の範囲が極めて狭いことがあげられる。この性質は、排
水処理への適応を考えた場合に有利な点が多い。例えば
糖類やアルコール類のような一般の細菌には利用し易い
有機物がTMAHと共存している場合にも、TMA−B
株は他の有機物の影響を受けずにTMAHを分解する。
これはTMAHを含む排水の処理工程に、突発的に他の
有機物が混入した場合にもTMAHの処理能力を低下さ
せることなく処理を行なうことができることを示してい
る。
また資化できる有機物の範囲が狭いにも関わらず、TM
AH,)ジメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミ
ン、トリメチルアミンN−オキシド、蟻酸、酢酸、ピル
ビン酸、L−セリンを、寒天のような固体培地のみなら
ず、液体培地においても資化することができる。そのた
めこれらの有機物を基質とした培地を用いて培養を行な
えば、TMA−B株の細菌菌体を得ることは容易である
(実施例1) 1リツトル当たり最終的に、K2HPO41,2g 。
KH2PO40,62g 、 (NH4)28040.
5g 、 NaC10,1g 。
MgSO4・7H200,2g、CaCl2・6H2o
0.05g、FeCl3・6H200,001g、塩酸
チアミン0.001gを含む基礎培地(pH7,1)を
蒸気滅菌し、別に濾過滅菌したTMAHを最終濃度1.
0g/リットルとなるように添加した。この培地に寒天
斜面培地で生育した一白金耳量のTMA−B株の菌体を
接種し、30°Cで回転振盪培養を7日間行ない、遠心
分離で集菌した。
第1図に培養期間中の培養液の660nmにおける吸光
度と培養液中のTMAH濃度の変化を示した。
TMAHはイオンクロマトグラムで分析した。図中、1
はTMA−B株の増殖を表わす660nmの吸光度を、
2は増殖に伴うTMAHa度の減少を示している。この
結果、培養液1リツトル当たり乾重量で290mgの菌
体を得た。
(実施例2) 実施例1と同様の操作で得られた菌体400mg(乾重
量)を20m1の純水に懸濁し、この懸濁液40m1の
3.5%アルギン酸ナトリウム溶液と混合し、この混合
液を0.1モル/リットルのCaCl2溶液に滴下して
、アルギン酸ビーズに固定化したTMA−B株を得た。
この固定化菌体を実施例1の培地100m1を入れた5
00m1容三角フラスコに入れ30°Cで回転振盪した
結果、18時間で培地のTMAH濃度は1mg/リット
ル以下になった。
同様に固定化せずに40m1の前記懸濁液を実施例1の
培地100m1を入れた500m1容三角フラスコに入
れ30°Cで回転振盪した結果、8時間で培地のTMA
Hの濃度は1mg/リットル以下になった。
(実施例3) 実施例1で示した培地に更に最終濃度でグルコース2g
/リットル、カザミノ酸2g/リットル、エタノール2
g/リットルとなるように添加した培地を調製した。こ
の培地100m1と実施例1で示した培地100m1を
それぞれに入れた500m1容三角フラスコに実施例1
と同様の培養を行なった培養7日目の培養液5mlを接
種した。その結果、グルコース等の有機物を添加した培
養液では培養開始50時間後に、添加しなかった実施例
1と同様の培養液では45時間後に、培養液のTMAH
濃度は1mg/リットル以下になった。
(実施例4) 実施例1の基礎培地にトリメチルアミンを最終濃度1.
3glリットルになるように添加した培地に、実施例1
と同様の接種を行ない、30°Cで回転振盪培養を行な
った。7日間の培養の後に遠心分離で集菌した結果、1
リツトル肖たり乾重量で480mgの菌体を得た。
(実施例5) 実施例1の基礎培地にジメチルアミンを最終濃度L’1
g/リットルになるように添加した培地に、実施例1と
同様の接種を行ない、30°Cで回転振盪培養を行なっ
た。9日間の培養後に遠心分離で集菌した結果、1リッ
トル当たり乾重量で550mgの菌体を得た。
(実施例6) 実施例1の基礎培地にメチルアミンを最終濃度2.8g
lリットルになるように添加した培地に、実施例1と同
様の接種を行い、30°Cで回転振盪培養を行なった。
4日間の培養の後に遠心分離で集菌した結果、1リツト
ル当たり乾重量で430mgの菌体を得た。
(実施例7) 実施例1の基礎培地にトリメチルアミンN−オキシドを
を最終濃度1.5glリットルになるように添加した培
地に、実施例1と同様の接種を行い、30°Cで回転振
盪培養を行なった。12日間の培養の後に遠心分離で集
菌した結果、1リツトル当たり乾重量で310mgの菌
体を得た。
(実施例8) 実施例1の基礎培地に蟻酸ナトリウムを最終濃度2.8
glリットルになるように添加した培地に、実施例1と
同様の接種を行い、300Cで回転振盪培養を行なった
。7日間の培養の後に遠心分離で集菌した結果、1リツ
トル当たり乾重量で200mgの菌体を得た。
(実施例9) 実施例1の基礎培地に酢酸ナトリウムを最終濃度1.7
glリットルになるように添加した培地に、実施例1と
同様の接種を行い、30°Cで回転振盪培養を行なった
。5日間の培養の後に遠心分離で集菌した結果、1リツ
トル当たり乾重量で290mgの菌体を得た。
(実施例10) 実施例10基礎培地にL−セリンを最終濃度1.5gl
リットルになるように添加した培地に、実施例1と同様
の接種を行い、30°Cで回転振盪培養を行なった。1
0日間の培養の後に遠心分離で集菌した結果、1リツト
ル当たり乾重量で220mgの菌体を得た。
(実施例11) 有効容量10リツトルの曝気槽と、有効容量3リツトル
の沈降槽とからなる装置でTMAHの処理を行なった。
曝気槽中の活性汚泥をMLS82500mg/リットル
となるように調整した。曝気槽には実施例1と同様の操
作で得られたTMA−B株の菌体550mg(乾重量)
をカチオン系の高分子凝集剤とともに添加した。この装
置に、現像排水をTMAHが50mg/リットルとなる
ように希釈した希釈廃液を、運転開始後1週間は5リッ
トル/日、その後は10リットル7日の流量で流入した
。沈降槽最下部から曝気槽へ3リットル7日の流量で沈
降汚泥を返送した。対照として、曝気槽にTMA−B株
菌体を添加しなかったこと以外は同様の条件で処理を行
なった。流入開始後30日1までのTMAH濃度を第1
表に示す。
第1表 (発明の効果) 以上のように、TMA−B株は強いTMAH資化能を有
するパラコッカス属に属する新規則菌であり、TMAH
、トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン、
トリメチルアミンN−オキシド、蟻酸、酢酸、ピルビン
酸、L−セリンの少なくとも1つを基質とした培養する
ことで細菌菌体を得ることが容易に可能である。また現
像廃液の処理に用いた場合には、固定化しても活性汚泥
と混合した場合に置いても効果的なTMAHの分解もし
くは資化ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の結果を示すグラフ、第2図はパラコ
ッカス・エスピー・TMA−B株のネガティブ染色した
透過型電子顕微鏡写真で細菌の形態を示す図、第3図は
パラコッカス・デニトリフィカンスのネガティブ染色し
た透過型電子顕微鏡写真で細菌の形態を示す図である。 1・・・TMA−B株の増殖を現す吸光度の変化を示ず
曲線、2・・・TMAH濃度の変化を示す曲線。 (24) / 第  1  図 培養日数(日) 笛2 区 二1町L

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 パラコッカス属に属し水酸化テトラメチルアンモニ
    ウムを資化しうる新規細菌。 2 前記パラコッカス属に属し水酸化テトラメチルアン
    モニウムを資化しうる細菌が、パラコッカス・エスピー
    ・TMA−B株(微工研条寄第1959号)であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の新規細菌。 3 パラコッカス属に属し水酸化テトラメチルアンモニ
    ウムを資化しうる細菌を、水酸化テトラメチルアンモニ
    ウム、トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミ
    ン、トリメチルアミンN−オキシド、蟻酸、酢酸、ピル
    ビン酸、L−セリンの中から選ばれた少なくとも一種を
    主たる炭素源とする培地に培養し、該培養液から細菌の
    菌体を分離することを特徴とする細菌菌体の製造方法。 4 光感応性樹脂の現像廃液を微生物を用いて処理する
    方法において、該微生物がパラコッカス属に属し水酸化
    テトラメチルアンモニウムを分解しうる細菌もしくは該
    細菌を含む微生物群であることを特徴とする廃水の処理
    方法。 5 前記パラコッカス属に属し水酸化テトラメチルアン
    モニウムを資化しうる細菌が、パラコッカス・エスピー
    ・TMA−B株であることを特徴とする特許請求の範囲
    第3項または第4項記載の方法。
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