JPH02488Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 この考案はシート類の止め具の改良創作に係る
ものである。

より詳細に述べれば、底部に連環を突設した台
座に軸杆を設立し、該軸杆に係止溝を設けて構成
された止め具本体に、該係止溝に差し込まれるス
リツトを設けた係止座金を組み合わせてなるもの
であり、これが用途は建築工事用防災シートの
止め具、資材梱包用の止め具、農業天幕（ビ
ニール等）の止め具に使用するものであり、係止
座金と止め具本体の差し込み係止に際しては二重
ロツク装置により係止座金が容易に外れることな
く、又止め具本体より係止座金を外す場合には、
係止座金を若干捻ることにより簡単に外れるよう
にしたものである。

ロ 従来の技術 従来、シート類を止着するにはシートのハトメ
に紐を通したり、又は鉄線を通したりして止着し
ていた。

ハ 考案が解決しようとする問題点 しかし、上記の止着方法では作業能率が極めて
悪く、又鉄線を使用するためにシートが破れた
り、更に鉄線の錆がシートを汚染するような欠点
があり作業現場における大きな悩みであつた。

ニ 問題点を解決するための手段 この考案は上記の如き問題点を解決するために
簡易な操作によりシートの止着を行える止め具を
提供することを目的とするものである。

即ち、この考案のシート類の止め具は底部に連
環を突設した台座の中心に軸杆を設立し、該軸杆
には所要深さ及び巾の係止溝を設け、該係止溝の
両側水平面表面には軸杆の中心線を挟んで対称位
置に係止突起を突設して止め具本体を構成し、該
止め具本体の係止溝に差し込み係止される係止座
金は一側より中心にかけて係止溝に適合するスリ
ツトを設け、該スリツトの両側端面にしてスリツ
トが係止溝に差し込まれた際、軸杆の周側に係止
する位置に係止突起を突設し、又係止座金の底面
にして係止溝の両側水平面に突設した係止突起に
適合する位置には係止窪みを成形し、該係止座金
を止め具本体の係止溝に装脱自在に構成したこと
を特徴とするものである。

ホ 作用 この考案は上記の如く構成されたものであるか
ら、第一に軸杆を重ね合つたシートのハトメに挿
通し係止溝に係止座金を差し込み係止することに
より、台座と係止金具間にシート類を挟持してワ
ンタツチで止着する作用を有する。

第二に軸杆の係止溝には係止突起を設け、これ
に適合する係止座金にも係止窪みを設け、更に係
止座金のスリツトにも軸杆が係止座金に差し込ま
れた際引き抜かれる方向の動きを阻止するために
係止突起を設け二重ロツクにより軸杆に係止座金
を差し込み固定するものであるから、シート類を
止着後は係止座金は止め具本体より外れるおそれ
はなく確実にシート類を止着する作用を有する。

第三に係止座金を捻ることにより簡単に係止座
金を軸杆より取り外せる作用を有し、この止め具
は何回でも使用できる作用を実現する。

第四に止め具本体の台座底部に連環を突設した
ものであるから、連環をアンカー等を介して地面
や建物に止めることによりシートの啓定を行つた
り、農業用天幕張の際、天幕の骨格にこの連環を
挿通して天幕張の止め具として使用する作用を有
する。

ヘ 実施例 以下、この考案の止め具の具体的実施例を添付
図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図はこの考案の止め具の一実施
例を示したものである。

この考案の止め具は止め具本体Ａと係止座金Ｂ
と連環Ｒにより構成される。

上記各構成部材の素材には特に限定はないが、
この実施例では一応止め具本体Ａと係止座金Ｂと
連還Ｒを合成樹脂により、又は連環Ｒをステンレ
ススチールにより構成する。

台座１の底部には連環Ｒを突設し、中心には丸
棒の軸杆２を設立する。

該軸杆２の上端に近く所要深さ及び巾の溝が軸
杆の中心線を挟んで両側に対称的に設けられて係
止溝３が構成され、該係止溝３の両側水平面Ｌ，
Ｌの表面には軸杆の中心線を挟んで対称位置に係
止突起Ｐ１，Ｐ１が突設され、止め具本体Ａが一
体成形されるものである。

上記係止溝３に差し込み係止される係止座金Ｂ
は、これが大きさは台座１と略等しい直径を有
し、これが厚みは係止溝３の巾に適合するように
構成される。

該係止座金Ｂの一側より中心にかけてスリツト
Ｓが設けられるものであるが、該スリツトＳの巾
は係止溝３に適合する大きさをとり、これが内側
両端面には係止座金Ｂを係止溝３に差し込み係止
した際軸杆２の周側にあたる位置に係止溝より係
止座金が引き抜かれる方向の動きを阻止するため
の係止突起Ｐ２，Ｐ２が一体成形される。

尚、この実施例では上記係止突起Ｐ２，Ｐ２に
よる係止をより確実にするために軸杆２の周側に
挟搾部Ｐ４，Ｐ４を設けている。

係止座金Ｂの裏面にして上記係止溝３の両側水
平面Ｌ，Ｌ表面に突設した係止突起Ｐ１，Ｐ１に
対応する位置には係止窪みＰ３，Ｐ３が成形され
る。

第３図及び第４図はこの考案の止め具の使用例
を示す図である。

この考案の止め具を使用する場合には止め具本
体Ａの軸杆２にシートＣのハトメＭを複数重ねて
嵌挿し、係止座金Ｂを係止溝３に差し込み取り付
けるものであり（第３図参照）、この場合軸杆２
が係止座金ＢのスリツトＳの限度迄差し込まれる
と係止座金Ｂの底面の係止窪みＰ３，Ｐ３に係止
溝の突起Ｐ１，Ｐ１が嵌合し、又係止座金Ｂのス
リツトＳの内側端面に成形した係止突起Ｐ２，Ｐ
２は軸杆２の周側（この実施例では狭窄部Ｐ４，
Ｐ４）に係止されるものであるから、止め具本体
Ａに差し込まれた係止座金は二重ロツクにより決
して外れるおそれがない。

又、不使用になつて外す場合には係止座金Ｂは
スリツトを有する平板状なので可撓性を有し、捻
ることにより各係止突起Ｐ１，Ｐ２を係止窪みＰ
３及び軸杆２の周側より外すことができ、簡単に
引き抜くことができる。

尚、第３図においては、シートを地面に固定す
るために連環Ｒを地面に植設したアンカーＵに係
合する例を示し、第４図においては農業用天幕張
の際、天幕張の止め具として使用するために天幕
の骨格Ｋに連環Ｒを挿通する例を示している。

ところで、この実施例では連環Ｒを不必要の際
に取り外すことが可能なように、台座１の底面よ
り軸杆２の中心にかけて所望直径のねじ穴４を穿
設し、一端に連環Ｒを一体成形したねじ杆５を該
ねじ穴４に螺合取り付ける構成としているが、連
環Ｒを止め具本体Ａと一体成形してもよいことは
勿論である。

ト 考案の効果 上記の如き構成されるこの考案は次の特有の効
果を有する。

第一にワンタツチでシート類を止着することが
可能となる。

第二に止め具本体の係止溝に差し込み係止され
る係止座金とは二重ロツクに構成されてあるから
止着後は容易に外れない。

第三に係止座金はスリツトを有する平板状なの
で可撓性を有し、係止溝より係止座金を外す場合
には係止座金を若干捻り、係止突起と係止窪み並
びに係止杆の係合を簡単に離脱できるので引き抜
きが簡単である。

第四に係止座金は引き抜きが簡単なので、止め
具の反復作用が可能である。

第五に従来の紐、鉄線に代わり止め具としたの
で、これらに比べ外観的に美麗であり、従つてシ
ート止着の際外部に露出しても意匠的効果をもた
らす。

第六に止め具本体には連環を設けたのでは止着
シートを一方に引つ張る必要のある場合には連環
に紐又は係止具を掛けて引つ張り使用でき、又農
業用天幕を止着する場合、連環を天幕の骨格に挿
通して天幕も止着が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のシート類の止め具の一部切
り欠き正面図、第２図は同上一部切り欠き平面
図、第３図はこの考案のシート類の止め具の使用
例を示す一部切り欠き正面図、第４図はこの考案
のシート類の止め具の他の使用例を示す側面図で
ある。 尚、図中符号１は台座、２は軸杆、３は係止
溝、Ｌは水平面、Ｐ１は係止突起、Ｂは係止座
金、Ｓはスリツト、Ｐ２は係止突起、Ｐ３は係止
窪み、Ｒは連環、４はねじ穴、５はねじ杆であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 底部に連環を突設した台座の中心に軸杆を設
   立し、該軸杆には所要深さ及び巾の係止溝を設
   け、該係止溝の両側水平面表面には軸杆の中心
   線を挟んで対称位置に係止突起を突設して止め
   具本体を構成し、該止め具本体の係止溝に差し
   込み係止される係止座金は一側より中心にかけ
   て係止溝に適合するスリツトを設け、該スリツ
   トの両側端面にしてスリツトが係止溝に差し込
   まれた際、軸杆の周側に係止する位置に係止突
   起を突設し、又係止座金の底面にして係止溝の
   両側水平面に突設した係止突起に適合する位置
   には係止窪みを成形し、該係止座金を止め具本
   体の係止溝に装脱自在に構成したことを特徴と
   するシート類の止め具。 ２ 止め具本体の台座底面中心には、連環を一体
   成形してなることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のシート類の止め具。 ３ 止め具本体の台座の底面より軸杆の中心線に
   かけてねじ穴を穿設し、該ねじ穴には一端に連
   環を成形したねじ杆を螺合固定してなることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のシート類の止め具。