JPH0248379A - エレベータの群管理制御システム - Google Patents

エレベータの群管理制御システム

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JPH0248379A
JPH0248379A JP63199242A JP19924288A JPH0248379A JP H0248379 A JPH0248379 A JP H0248379A JP 63199242 A JP63199242 A JP 63199242A JP 19924288 A JP19924288 A JP 19924288A JP H0248379 A JPH0248379 A JP H0248379A
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剛 早川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エレベータの群管理制御システムに関し、特
にビルの用途に応じた運用が可能であり、コンピュータ
を利用したエレベータの群管理制御システムに関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来から実用されているエレベータの群管理制御方法で
は、新たな呼びの発生、つまりエレベータホールまたは
エレベータ内で利用階のボタンを押下して呼びを発生す
ることにより、コントローラを起動するタイミングとし
ていた。そして、乗客の待ち時間を評価することにより
、たとえば、最も古い呼びのある階を優先すると言うよ
うに、割当号機(割当てられた番号のエレベータ)の決
定を行う即時割当型群管理制御方式が主流となっている
。また、その他の方式として、上記乗客の待ち時間の評
価を基本とし、さらに大局的な見地からシステム全体の
円滑な運用を図るために、各種の例外処理的な割当方式
も提案されている。これらの割当制御方式では、ホール
呼び状態(エレベータホールからの呼びの状況)、カゴ
呼び状態(エレベータ内から呼びを行った状況)、エレ
ベータ位置(エレベータの現在通過、現在停止位置)、
移動方向(上昇または下降)、カゴ重量(乗客の重みと
エレベータの重みを加えた重量)、およびエレベータの
動作状態(扉の開閉状態等)を観測値として入力し、現
在のホールおよびエレベータの状態を把握する。この状
況把握を基に着目する状態量(待ち時間等)を予測し、
所定の割当て評価式により評価した結果により、決定し
た割当号機を制御指令として出力する。
次に、従来より用いられている群管理制御の主な基本割
当方式について、その概要を述べる。
(イ)待ち時間最小割当方式 この方式は、エレベータの各号機について、新たに発生
したホール呼びのある階床・方向に対して、サービスが
行われるまでの待ち時間を予測し、その待ち時間の最も
短い(最も早いサービスができる)号機を割当てる方式
である。
(ロ)長持ち時間最小割当方式(ミニ・マックス割当方
式) この方式は、エレベータの各号機について、新たに発生
したホール呼び、およびそれにより影響を受ける現在サ
ービス予約が行われている各呼び階床・方向に対して、
最も遅いサービスが行われるまでの時間を予測し、その
長待ち時間の最も短い(すなわち、最も長待ちの起り難
い)号機を割当てる方式である(例えば、特公昭56−
47110号公報参照)。
次に、従来の群管理で用いられている主な例外処理方式
について、その概要を述べる。これらの例外処理は、即
時割当型群管理制御を基本とじており、それに付随して
機能するものである。
(i)優先割当制御方式 この方式は、ホール呼びと同じ階床の同じ方向に、既に
カゴ呼び登録が行われている号機がある場合、もしその
呼びに対する待ち時間が一定時間以内であるならば;そ
の号機を優先的に割当てる方式である。エレベータの停
止回数を減少させて、省エネルギー効果を図るとともに
、システムの総合的な運転効率の向上を図るものである
(n)エリア制御割当方式 この方式は、ホール呼びの近傍(エリア)の階床ないし
方向に、既にカゴ呼び登録が行われている号機がある場
合、その号機のエリアに対する停止の集約度を考慮して
、上記ミニ・マックス割当方式に反映させる方式である
。さらに、このエリアに対する停止の集約度は、交通需
要に応じてその重み付けが制御されるものであり、上記
(i)の優先割当制御方式とほぼ同じ効果を図るもので
ある(例えば、特開昭52−47249号公報、特開昭
52−12684号公報参照)。
(iii)特定階集中割当方式 この方式は、特定階、例えば食堂等のある階で、多量の
交通量が発生した場合、1台のエレベータを割当てたの
では満員や積み残しが生じ易い。そこで、このような状
態が予想される場合には、サービスの低下を防ぐために
、複数台のエレベータを割当てる方式である。
(iv)特定階集中割当方式 この方式は、vrp階(例えば、役員室、長官室等のあ
る階)等の特別階での呼びに対しては、−殻層での呼び
に比べて優先的なサービスを実施する方式である。すな
わち、特別階呼びが発生した場合には、その待ち時間が
最小になる号機を割当て、またその号機に対しては直行
できるように。
新たな割当てを制限するものである。
(V)長持ち層温割当方式 この方式は、常時待ち時間を監視して、不測の事態によ
り長待ち呼びの発生が予測された場合には、その呼びに
対して、既に割当てられている号機よりも早くサービス
が行える号機をサーチし、その呼びに対する割当号機の
変更を行う方式である。
(vi)省エネ運転制御方式 この方式は、常時、平均待ち時間を監視し、その水準に
応じて運行および省エネ休止エレベータの台数を調整す
る運行方式である。その場合に、休止号機に対しては、
新たな呼び割当てを規制するものである。
(報)分散階待機割当方式 この方式は、エレベータに受は持ちの呼びが無い場合、
利用頻度の高い階床への迅速なサービスを供与するため
に、基本階(多くは、出入口のある1階)や分散待機階
(途中の階)またはゾーンに、休止号機を移動して待機
させておく方式である。
(vii )分割急行制御方式 この方式は、交通需要が極めて多い特定の時間帯(例え
ば、1社専有のビル等における出動時間帯)がある場合
には、エレベータ群を上層群と下層群とに分割して運行
し、1周時間を半減させて運転効率を向上させる方式で
ある。その場合、基本的な即時割当方式としては、待ち
時間最小方式を用いるものとする。
以上のように、従来のエレベータ割当方式では、その利
用目的により優先的に割当てる方法を用いている。しか
し、上記各方式では、ビルの用途、個性、季節、曜日、
および時間帯により変化する人の流れ(交通需要)に応
じて、最適な割当制御方式や制御パラメータが異なるた
め、これらの選択や設定が困難である。一方、最近では
、現在の交通需要を判定して、その交通需要に対して予
めシミュレーションにより学習した最適な割当制御方式
および制御パラメータを用いる方式(例えば、特願昭5
6−158739号明細書参照)や、ファジー推論によ
り選択した割当制御方式および制御パラメータを用いる
方式(例えば、特開昭61−197378号公報参照)
も提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のように、従来の方式においては、エレベータ群管
理制御に関する熟練者(システム設計者等)の断片的で
、しかも一長一短のある制御知識(経験則)を、個々独
立して、あるいは数個に着目して組み合わせ、それらを
選択的に制御に反映させたものである。しかし、数個の
制御知識を組み合わせた場合には、個々の知識に対して
目的と手段が対応せず、つまり目的と手段の相互関連に
ついては、配慮されていなかった。その結果、従来の方
式では、非定常的な交通需要に対する対応が困難であり
、またある特定のサービス(前述の例外処理)を行った
場合には、他の一般的なサービスが著しく低下してしま
うという問題があった。
本発明の目的は、このような従来の課題を解決し、定常
的および非定常的なあらゆる交通需要に対して充分に対
応でき、かつビルの用途に応じた例外サービスが可能な
エレベータの群管理制御システムを提供することにある
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明によるエレベータの群
管理制御システムは、複数の階床を移動して停止する複
数のエレベータと、該エレベータを呼び寄せるための各
階ホール呼び入力手段と、該入力手段によるホール呼び
に対して1台以上のエレベータを割当てる群管理制御装
置を具備するエレベータ群管理制御システムにおいて、
発生した上記ホール呼びに対して、現在のシステムの状
態を過去に経験した状態と比較し、チェックして、評価
し、最適な制御方策の1つを判断して選択する第1のプ
ログラムと、該制御方策に基づいて割当候補号機を選択
する第2のプログラムと、該割当候補号機に対する割当
登録方法を選択して、登録を実行する第3のプログラム
とを有することに特徴がある。また、上記第1.第2.
および第3のプログラムは、現在の呼びおよび運行状況
の観測結果、学習による呼びと運行状況の予測結果。
および上記各プログラムが選択したときの予測結果を指
標として、制御評価則とメンバシップ関数(評価上[)
とに基づくファジー推論により、各プログラムにおける
出力を選択することにも特徴がある。また、上記各プロ
グラムにおけるメンバシップ関数(評価主観)は、現在
の呼びと運行状況の予測結果、および学習による呼びと
運行状況の予測結果を指標として、制御評価則とメンバ
シップ関数(評価上!lりとに基づくファジー推論とに
より選択されることにも特徴がある。また、上記制御評
価則およびメンバシップ関数(評価主観)は、熟練者に
よる断片的な制御知識を整理して、編集した制御釦rI
im集手段により変更されることにも特徴がある。さら
に、上記第2のプログラムは、運行スケジュール作成手
段により作成され、時刻に応じて予め決定された運行ス
ケジュールを評価指標として入力することにも特徴があ
る。
〔作  用〕
本発明においては、熟練者(システム設計者等)による
エレベータ群管理制御の実行に関する思考過程を、複数
段の思考段階に分解して階層構造化し、かつ各々の段階
において、出力目的に関する断片的な制御知識(経験則
)をファジー推論を用いた推論により総合的に評価し、
かつ選択して、次段に出力し、これらの処理を通して最
終的な制御指令を決定する。その結果、従来の方式にお
ける熟練者の断片的な制御知識の持つ目的と手段に対し
て、相互関連を明確にすることができ、それらを有機的
かつ総合的に評価することができる。また、それにより
、従来の方式の長所を生かし、かつ短所を補った指令を
、最終的な制御指令として出力することが可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を、図面により詳細に説明する。
最初に、本発明の動作原理を説明する。先ず、熟練者に
よる制御遂行に関する思考過程の分解および階層構造化
について、詳述する。
熟練者による制御(運転)全体の制御戦略について考え
ると、熟練者は、対象とするシステムに対する過去の操
作経験から、その特性を定性的に把握し、そのノウハウ
を蓄積することにより、本来の制御目的を満足する制御
パターン(制御対策)を判断して、その制御パターンに
従って制御指令を決定していく。また、時々は過去の制
御指令に対する応答をチェックして、対象システムの現
在の特性および外乱を推定している。このように考える
と1人間の制御戦略は、(イ)推定、(ロ)判断、(ハ
)実行、の3段階に定式化することができる。
また、本発明においては、上記推定、判断、および実行
の各段階で、状態評価あるいは予見(目的評価)の2つ
のファジー制御の考え・方を用いて推論を行っている。
熟練者の制御に関する知的活動を、その経験則に含まれ
る意味をF uzzy集合論によって定量化し、その構
造をルール化することにより、計算機化しようとするの
がF uzzy制御である。これには、上記人間の思考
過程に対応して、次の2つのアプローチがある。
(a)状態評価Fuzzy制御 人間による制御を、過去の操作経験に基づく状況の総合
判断としてアルゴリズム化する方法である。この方法で
は、温度と圧力により燃料を制御する例で説明すると、
「温度が高く、圧力が高ければ、燃料を大きく減らす」
という制御則により制御指令を決定する。
(b)予見(目的評価) F uzzy制御人間の制御
活動を、制御目的を考えた勘に基づく代替案の選択とし
てアルゴリズム化する方法である。列車運転の場合を例
にとると、「過去の経験から、ブレーキを少しかけて乗
り心地良く正確に駅に止まれそうな状況ならば、ブレー
キを少しかける」という経験則に基づいて最も望ましい
状況に制御できる制御指令を選択する。
すなわち、(a)状態評価F uzzy制御は、対象シ
ステムの構造が不明確であり、モデル化が困難な対象に
対して制御目的の評価を潜在化させた制御則により制御
を行うのに対して、(b)予見Fuzzyy制御は、現
在および将来の制御目的を予見して、それらを多次元的
に評価しながら制御を行い、制御目的の予見自体は部分
的な線形モデルを用いる。
ただ、この2つのF uzzy制御は、相反するもので
はなく、適用対象に応じて組み合わせることにより、さ
らに熟練者の制御に近づくことができる。
人間の制御戦略を、(イ)推定、(ロ)判断、(ハ)実
行、の3段階に定式化した場合、各段階では次のように
動作する。
(イ)推定部では、現在の対象システムの状態が、過去
に経験した状態と比較して、どのように違っているかを
チェックして、もしシステムの構造が変化しているなら
ば、現在の対象システムの状態がどのようであるかを認
識し、判断や実行を行う際の評価主観を決定する。
(ロ)判断部では、現在のシステムの構造や状態から、
最適と考えられる制御方策を判断する。
(ハ)実行部では、判断結果に基づいて、条件反射的に
制御指令を出力する。
第1図は1本発明の一実施例を示すエレベータの群管理
制御システムのソフトウェア全体の機能構成図である。
本実施例では、第1図に示すように、評価主観推定部C
と割当制御系判断部りと割当制御系実行部Eが、前述の
(イ)推論部と(ロ)判断部と(ハ)実行部に対応する
。これら3つの戦略を補助するために、予め知識を編集
しておくための群管理制御知識編集部Aと、運行スケジ
ュールを作成するためのスケジュール作成部Bと、編集
資料や制御評価主観やスケジュールを格納しておくため
のファイルKBa、KBb、KBcと、実際に割当号機
を登録するための登録制御系実行部Fと、実行部Fによ
り登録されるエレベータ群運行制御装置Hと、呼びゃ運
行観測状況から学習を行い、上記3つの基本動作部にフ
ィードバックするための学習部Gとが設けられる。
一般に、人間の評価主観は、時と場合により異なる。例
えば、−口に了呼んだ本人の待ち時間は長い」と言うが
、その感じ方は閑散時にはより短かく、また混雑時には
より長くなる。
評価主観推定部Cでは、過去数分間の交通需要発生状況
を把握し、長期的な学習により得られた経験的予測から
現在の交通需要を量的および質的に推定し、判断および
実行の際に行う各評価指標、評価の根拠となる自らの評
価主観を変更し、また決定する(評価主観推定部)。
次に、割当制御系判断部りでは、現在のカゴ(エレベー
タ)運用状況を把握するとともに、ユーザによる運行戦
略・スケジュール等(VIP階(例えば1重役室のある
階等)、基準階(1階)のサービス)を考慮して、推定
部Cからの評価主観に基づく経験則評価により、各階床
・方向呼び(呼びの有無にかかわらず)に対する最適な
割当サービス方策を決定し、割当制御系の実行部Eに対
して出力する(割当制御系判断部)。
次に、割当制御系実行部Eでは、上記判断部りにより決
定された割当サービス方策を受けて、カゴ運行状況を把
握するとともに、ユーザによる運行戦略・スケジュール
等(急行群分割、特定呼び割当号機に対する追加割当禁
止)も考慮して、推定部Cからの評価主観に基づく経験
則評価により、1つの階床・方向呼び(呼びの有無にか
かわらず)に対して最適な割当号機を決定し、登録制御
系の実行部Fにこれを渡す(割当制御系実行部)。
次に、登録制御系実行部Fでは、過去数分間の交通需要
発生状況の把握、および長期的な学習により得られた経
験的予測、ホール呼び状況、およびカゴ運行状況把握を
行い、推定部Cからの評価主観に基づく経験則評価によ
り、必要に応じて各階床・方向呼びに対して最適な方策
で号機割当登録を行う(登録制御系判断側)。
次に、学習部Gでは、現在の対象システムの状態が、過
去に経験したどの状態と類似しているのか、または新た
な状態であるのかをチェックし、それに従って分類・記
憶する。また、時系列に沿ってシステムの状態を記録し
、更新する。
次に、群管理制御知識編集部Aでは、予め、上記推定部
C1判断部D、および実行部Eにおいて用いられる制御
評価則および評価主観を編集し、それぞれ制御評価則知
識データベースKBa、および評価主観知識データベー
スKBbに格納する。
次に、運行スケジュール作成部Bでは、ビル管理者・運
用者による運行スケジュールを、季節、曜日、時間帯等
ごとに、必要に応じて編集し、運行スケジュール・デー
タ・ベースKBcに登録して、割当制御系実行部Eから
の割当許可状況参照に対処する。
上記推定部C1判断部D、および実行部Eにおいては、
これらの予め作成された資料に基づいて、状態評価ある
いは予見(目的評価)の2つのファジー制御の考え方を
用いて推論を行い、群管理制御を行う。
以上のような構造と機能を備えたシステムにおいて、次
のような経験則の組み立てを検討した。
支肛披定皿叫筑1 交通需要の日常的な見地からの推定把握に関しては、次
のような経験則が得られた。
交通需要の量的推定把握から (C1)交通量に応じて、各種待ち時間に関する評価主
観を選択する。
交通需要の質的推定把握から (C2)全階床・方向の乗車人数分布に応じて、各種サ
ービス方策の実行に関する評価主観を選択する。
IIJ  II  ’:fl  !の 1割当方策の判
断に関しては、次のような経験則が得られた。
VIP呼びゃ基本階呼び等の呼びに対する配慮から、 (Dl)待過度の高い階床・方向呼びに対しては、優先
的な(緊急割当)サービスを行う。
長待ち発生を回避する目的から、 (D2)長持ちが発生しそうな階床・方向呼びに対して
は、優先的な(緊急割当)サービスを行う。
その他の階床・方向呼びへの対応として、(D3)優遇
度が低く、長待ちが発生しそうにない階床・方向呼びに
対しでは、−量的な(一般割当)サービスを行う。
割当制御系実′−1の夾肛 割当制御の実行に関しては、その方策により一般割当サ
ービスに関するものと、緊急割当サービスに関するもの
とに分けて検討した。
先ず、一般割当サービスを行う場合については、最適な
号機を選択する際に、待ち客の待ち時間に対する感覚・
心理を考慮して、 (El)現在、そのホールで待っている客(呼びの本人
)の待ち時間は、短い方が良い。
(E2)現在、他のホールで待っている客(いま、呼び
を行った本人以外の他人)の待ち時間は、短い方が良い
また、現在の乗車人数が多いと、満貝通過が起こる可能
性が大となるため、これを望まない待ち客の心理を考慮
して、 (E3)乗車可能な人数の多い号機が良い。
一方、仮想的オペレータは、(rこれ以上は、客を待た
せられない」と言う待ち時間の限度を経験的に知ってい
るから、 (E4)現在、そのホールで待っている客(本人)の待
ち時間を長くしない。
(E5)現在、他のホールで待っている客(他人)の待
ち時間を長くしない。
また、あまり過剰な(早急な)サービスは、将来発生す
るであろう他°の新たな呼びに対して、悪影響を及ぼし
かねないので、全体的にはむしろサービスの低下を招く
ことを経験的に知っているから、(E6)現在、そのホ
ールで待っている客(本人)の待ち時間を丁度良くする
(あまり短くしない)。
さらに、その階、あるいはその近傍の階で、降車あるい
は乗車する予約割当が既にあるならば、その号機を割当
てることにより、「ダンゴ状運転」(複数台が同一階に
止まるような状態)を回避することができ、システム全
体としては適切であることを経験的に知っているから。
(El)呼びに対して、その階・方向あるいはその汎そ
近傍の階・方向で降車または乗車する予約割当が既にあ
るならば、その号機を割当てる。
また、仮想的オペレータは、ユーザによる運転戦略・ス
ケジュール等を知らされているため、この上位規則を考
慮して、 (F8)上位規則による割当許可の大きな号機を割当て
る。
以上のような断片的な経験則が得られる。
これらの断片的な経験則を合理性に従って組み合わせ、
次のようにまとめる。
先ず、(El)〜(F3)、(E 5)(E 6)、お
よび(F8)から、 (ECM)ある号機をその呼びに対して割当てた時、呼
んだ本人の待ち時間が短かめで、かつ丁度良く、他人の
待ち時間も短かめで、かつ長くなく、乗車可能な人数が
多く、割当許可度が大きいならば、その号機を割当てる
また、上記(F2)〜(F5)、(El)および(F8
)から、 (EC2)ある号機をその呼びに対して割当てた時、そ
の階・方向あるいはその汎そ近傍の階・方向で降車ある
いは乗車する予約割当が既にあり、かつ呼んだ本人の待
ち時間が長くなく、他人の待ち時間が短かめで、かつ長
くなく、乗車可能な人数が多く1割当許可度が大きいな
らば、その号機を割当てる。
次に、緊急割当サービスを行う場合については、最適な
号機を選択する際に、 (F9)現在、そのホールで待っている客(本人)の待
ち時間をできるだけ短かくする。という断片的な経験則
が得られる。
同じようにして、これを上記の基本的な経験則と合理性
に従って、組み合わせてまとめた。
(E 3)(E 5)(E 8)および(F9)から、
(EC3)ある号機を、その呼びに対して割当てた時、
呼んだ本人の待ち時間ができるだけ短かくかつ他人の待
ち時間が長くなく、乗車可能な人数が多く、割当許可度
が大であるならば、その号機を割当てる。
登 促′二 ′−1の 、− 呼びに対する登録の実行に関しては1次の経験則が得ら
れた。
新規割当登録に関しては、 (Fl)その階・方向に対してホール呼びがあり、割当
号機が未だ登録されていないならば、新規割当登録を行
う。
追加割当登録に関しては、 (F2)その階・方向に対してホール呼びがあり。
しかもその呼びが過去数分間長く頻繁で(あるいは、今
後数分間長く頻繁であると予測され)、かつその呼びに
対する既割当て号機数が少ないならば、追加割当登録を
行う。
(F3)その階・方向に対してホール呼びがあり、しか
もその呼びでの乗車人数が過去数分間に多く(あるいは
、今後数分間に多いと予測され)、かつその呼びに対す
る既割当号機数が少ないならば。
追加割当登録を行う。
変更割当登録に関しては、 (F4)その階・方向に対してホール呼びがあり、しか
もその呼びでの乗車人数が過去数分間に少なく(あるい
は、今後数分間に少ないと予測され)、またその呼びに
対する割当号機も既にあるが、その号機では現在ホール
で待っている客(本人)の待ち時間が長く、一方、割当
変更予定の号機を割当てた時に待ち時間の短縮が大であ
るならば、変更割当登録を行う。
次に、上記推定部C1判断部D、および実行部E、Fの
各制御評価則の検討結果を基に設定された評価指標につ
いて、詳述する。
(i)評価主観推定側 (a)動的交通量二日常的な傾向からみたある時間ごと
の全交通量。
(b)動的呼び偏向性二日常的な傾向からみた全階床・
方向に対する乗車人数分布の偏りの度合。
(ii)割当制御系判断則 (a)通行予定本人待ち時間:割当予定機がその階・方
向呼びに対してサービスを行うまでの本人の待ち時間。
(b)割当優遇度:VIP階・基本階等に対する優遇サ
ービスの度合。
(iii)割当系実行側 (a)本人待ち時間:割当候補機がその階・方向呼びに
対してサービスを行うまでの本人の待ち時間。
(b)他人待ち時間:割当候補機がその階・方向呼びに
対してサービスを行う場合に、影響を受ける他の階・方
向呼びの人がサービスを受けるまでの待ち時間。
(c)オペレータ本人待ち時間:オペレータから見て1
割当候補号機がその階・方向呼びに対してサービスを行
うまでの本人の待ち時間(つまり、客観的な本人待ち時
間)。
(d)オペレータ他人待ち時間:オペレータから見て、
割当候補号機がその階・方向呼びに対してサービスを行
う場合に、影響を受ける他の階・方向呼びの人がサービ
スを受けるまでの待ち時間(つまり、客観的な他人待ち
時間)。
(e)停止集約性二割当候補号機が、呼び階・方向ある
いはその汎そ近傍の階・方向にサービス停止ができる度
合(つまり、近くの階に来たときにサービス停止を行う
割合)。
(f)乗車可能人数:割当候補号機が、その階・方向呼
びに対してサービスを行う場合に、その時点で乗車可能
な人数。
(g)割当許可度二割当候補号機によるその階・方向呼
びへのサービスが、上位割当規則により禁止されない度
合(例えば、上位規則で偶数号機のみがその階に停止す
る場合に、奇数号機も停止させなければならない状態の
割合)。
(iv)登録制御系実行側 (a)既割当号機:その階・方向呼びに対して、既に割
当登録が行われている号機の台数。
(b)動的呼び集中度:日常的な傾向からみたその階・
方向への呼び集中の度合(平常より、呼びが多いか少な
いかの割合)。
(c)動的乗車集中度:日常的な傾向からみたその階・
方向への乗車人数集中の度合(平常より、乗車人数が多
いか少ないかの割合)。
(d)既割当号機本人待ち時間:既割当号機が、その階
・方向呼びに対してサービスを行うまでの本人の待ち時
間。
(e)本人待ち時間短縮:既割当号機から割当予定号機
へ割当変更を行った場合の本人の短縮待ち時間。
ファジー制御方式においては、熟練者の経験に基づいて
、対象システムの特性を把握し、これを部分モデルとし
て組み込み、制御結果を予見、予測して、それを制御指
令の決定に利用する。ここでは、上記各評価指標に対応
して、次の予測モデルおよび状態モデルを作成し、それ
により評価指標値を算出する。以下、それらの概要につ
いて述べる。
■各階のホール待ち客の待ち時間の予測モデル現在のエ
レベータの位置、速度および移動方向と、エレベータ内
ホール呼びおよびカゴ内呼びの状況とから、各停止予定
階床への到着予定時刻を予測し、それと各階床の待ち客
の到着時刻との差から、各階の待ち時間を予測する。な
お、ポート呼び(行先の階数ボタンを押下する)等を採
用した場合には、途中の停止階から乗り込む客の行き先
を考慮することができるので、より正確に各階の待ち時
間を予測できる。
■乗車可能人数の予測モデル 呼び階床の呼び方向が現在のエレベータの移動方向と等
しい場合には、現在のエレベータ内の乗車人数から、ま
た異なる場合には、カゴ定員から、その階床に達するま
でのカゴ呼び停止階で各1名降り、ホール呼び停止階で
各1名乗ると仮定し。
カゴ定員との差を乗車可能人数とする。なお、この乗車
人数は、カゴ内重量センサーにより検出され、人数換算
されるが、各階床に待ち客の人数をカウントするセンサ
ーが設置されるならば、さらに正確に予測することがで
きる。
■停止集約性の予測モデル 呼び階床・方向を中心として、その近傍±4階床・方向
に、現在停止中、ホール呼びあるいはカゴ内呼びによる
停止予約が行われている場合を対象に、中心を1.0、
±1階床離れるごとに−0,2ずつ減じた値を評点とし
て与え、その最大値(最近傍値)をもって停止集約性を
予測して表わした。
■割当許可度の予測モデル ここでは、その割当候補号機が既にその階・方向呼びに
対して割当登録されている場合を0.0、VIP階呼び
に対して割当登録されている場合を0.3、 また基本
階呼びに対して割当登録されている場合を0.5として
表わす。なお、ユーザによる運行スケジュール・戦略(
急行群分割運行、積極的省エネ運行、サービス完了時間
の重視等のユーザ個別仕様)等、運行スケジュール作成
部における上位規則により、この値を与えることも可能
である。
■動的交通量の状態モデル 現在から過去5分間までの全乗車人数と、それに対応し
た現在時刻に最も近い学習データとの平均値をとり、5
分間当りの設計最大輸送量に対する割合で表わす。なお
、5分間当りの設計最大輸送量は、5分間当りの平均周
回回数に、全エレベータの定員を掛けた値(人数)とし
て求められる(つまり、運べる最大人数を求める)。
■動的呼び偏向性の状態モデル 現在から過去5分間までの全階床・方向呼びに対する乗
車人数分布を全乗車人数により正規化した分散値と、そ
れに対応した現在時刻に最も近い学習データとの指数平
滑値で表わした。
■割当優過度の状態モデル ここでは、VIP階(両方向)呼びおよび基本階(多く
の場合、中央玄関を有する階の上り方向)呼びに対して
は1.0、 その他の階床・呼びに対しては0.0とす
る。なお、ユーザによる運行スケジュール等の上位規則
により、特定日・特定の時間帯には、上記特別(優遇)
階を複数階指定することができる(例えば、催し物開催
階、食堂階あるいは乗り継ぎ階等)。
■動的呼び集中度の状態モデル その階・方向呼びにおける現在から過去5分間の総呼び
継続時間の割合(呼び続けた時間の比率)と、それに対
応した現在時刻に最も近い学習データとの平均値で表わ
す。
■動的乗車集中度のモデル その階・方向呼びにおける現在から過去5分間の乗車人
数と、それに対応した現在時刻に最も近い学習データと
の平均値をとり、エレベータ1台当りの平均定員数に対
する割合で表わす。
以上の各制御評価則の検討結果を基に、上述の設定した
評価指標を用いて作成した評価主観推定側、割当制御系
判断側、割当制御系実行側、および登録制御系実行側を
、それぞれ第3図と第4図、第5図、第6図および第7
図に示す。
第3図は、評価主観推定側の一例を示す図であって、第
1〜第5の推定剤が示されている。
第1推定則では、もし、動的交通量が少ないならば、r
既割当号機本人待ち時間が長い」となっているのを、短
めとする。かつ「運行予定本人待ち時間が長い」を短め
とし、かつ「オペレータ本人待ち時間が丁度良い」を短
めとし、かつ「オペレータ本人待ち時間が長くないJを
短めとし、かつ「オペレータ他人待ち時間が長くない」
を短めとする。このように、交通量が少ないときには、
全ての評価主観を短めにしている。
第2〜第5推定則では、順次、交通量が適度。
少し多め、多いと大きくなっていくに従って、評価主観
を短めから、少し短め、Ij!準、少し長め。
長めと変化させている。
第4図は、評価主観推定側のうち第6〜第10の制御則
を示す図である。
第3図が動的交通量における待ち時間の制御であるのに
対して、第4図では、動的呼び偏向性における停止集約
性の制御を示している。すなわち。
呼びの分散のかたよりが変化したことにより、エレベー
タの停止のさせ方もそれに対応して変化させるのである
第6制御則では、もし動的呼び偏向性が低いならば、「
停止集約性が高い」であったものを、高めにする。つま
り、呼びのかたより方が少ないときには、近傍の階・方
向にサービス停止を多めにするのである。
以下、第7〜第10制御則では、順次、呼び偏向性が少
し低め、適度、少し高め、高いと変化するに従って、制
御方法も少し高め、標準、少し低め、低めと変化させて
いる。すなわち、呼びのかたより方が大きくなるに従っ
て、制御方法もサービス停止ができる度合を少なくして
いく。
第5図は、割当制御系判断側を示す図であって、第1〜
第3判断則が示されている。
第1判断則では、もし割当号機を運行予定号機とした時
、運行予定本人待ち時間が長いならば、割当サービスを
、緊急割当サービスとしている。
すなわち、本人が感じる待ち時間が長いときには、単な
る割当サービスを、緊急に割当てるサービスに変更させ
ている。
第2判断則では、割当優過度が高いならば、割当サービ
スを、緊急割当サービスとしている。すなわち、VIP
階、基本階に対する優過度が高いときには、これらの階
の呼びに対して緊急にサービスを行うようにしている。
第3判断則では、もし運行予定本人待ち時間が長くない
ときで、かつ割当優過度が低いならば、割当サービスを
一般割当サービスとしている。すなわち、本人が感じる
待ち時間が長くなく、かつVIP階や基本階の優過度も
高くないときには、いずれの呼びに対しても、一般と同
じ程度の割当サービスを行うようにしている。
第6図は、割当制御系実行側を示す図であって、第1〜
第3実行則群が示されている。
第1実行則群では、もし割当サービスが一般割当サービ
スであり、かつ割当号機をに号機として時、本人待ち時
間が少し短く、他人待ち時間が少し短く1乗車可能人数
が多く、オペレータ本人待ち時間が丁度よく、オペレー
タ他人待ち時間が長くなく、割当許可度が大きいならば
1割当号機をに号機としている。すなわち、一般割当サ
ービスのときには、他の条件にかかわらず、乗車可能人
数が多いならば、割当号機のkを予定通り割当てるよう
にしている。
また、第2実行則群では1乗車可能人数が多く、割当許
可度が大きいときには、他の条件にかかわらず、割当号
機のkを予定通り割当てるようにしている。
また、第3実行則群では、緊急割当サービスで、乗車可
能人数が多く、割当許可度が大きいときには、他の条件
にかかわらず、割当号機をkとして予定通り割当てるよ
うにしている。
第7図は、登録制御系実行側を示す図であって、第1〜
第4実行則が示されている。
第1実行則では、もしホール呼びがあり、かつ既割当号
機がないならば、新規割当登録を行っている。すなわち
、新規割当登録に関するもので、ホール呼びに対して何
も割当がないときには、新規に割当登録を行うようにし
ている。
また、第2実行則と第3実行則は、追加割当登録に関す
るものであって、動的呼び集中度が大きいとき、および
動的乗車集中度が大きいときには。
既割当号機が少ないならば、追加の割当を行っている。
第4実行則は、変更割当登録に関するものであって、ホ
ール呼びに対して、既割当号機があっても、既割当号機
本人待ち時間が長いとき、仮に変更割当登録を行ったと
き、本人待ち時間短縮が大きいときには、変更割当登録
を行っている。
第8図、第9図、第10図および第11図は。
上記評価主観推定側、割当制御系判断側、割当制御系実
行側および登録制御系実行側中の各評価指標に関する評
価主観を、メンバシップ関数を用いてファジー集合化し
た図である。
先ず、第8図では、(a)動的交通量の評価に対する満
足度と、(b)動的呼び偏向性の評価に対する満足度が
示されている。(a)では、交通量が多いという評価は
、 0.7以上の交通量のときであり、少し多いは0.
5〜0.9の交通量のとき、適度は0.3〜0.7の交
通量のとき、少し少ないは0.1〜0.5の交通量のと
き、少ないは0〜0.3の交通量のときである。いずれ
もそれらの中央部で満足度が1となる。(b)では、動
的呼び偏向性が高いは10−1以上の偏りの度合がある
ときに、偏向性が高いと評価され、10−2〜10−”
の偏りの度合があるときに偏向性が適度と評価し、10
−2以下のとき偏向性が低いと評価する。
第9図(a)は運行予定本人待ち時間の評価グラフであ
り、0秒〜40秒は「長くない」の評価が1.0であり
、 60秒以上は「長い」という評価が1.0となる。
また、50秒では、共に0.5であり、「長くないjと
W長い」は同じ評価値となる。第9図(b)は割当優過
度の評価グラフであり、割当優過度が0.2以下のとき
には r優遇度が低い」が1.0.0.8以上のときに
は「優遇度が高い」が1.0と評価する。
第10図(a)は本人待ち時間の評価グラフであり、1
0秒以下のときに「短い」が1.0、20秒以下のとき
「少し短い」が1.0と評価する。
第10図(b)は他人待ち時間の評価グラフであり、2
0秒以下のときに「少し短いJが1.0 と評価する。
第10図(c)はオペレータ本人待ち時間の評価グラフ
であり、40秒以下のとき「長くないJが1,0、20
秒〜40秒のとき「丁度良いjが1.0と評価する。第
10図(d)はオペレータ他人待ち時間の評価グラフで
あり、40秒以下のとき、「長くない」が1.0と評価
する。第10図(e)は乗車可能人数の評価グラフであ
り、5Å以上のときに、「多い」が1.0と評価する。
第10図(f)は停止集約性の評価グラフであり、0.
8以上のとき「停止集約性が高いJ が1.0と評価す
る6第10図(g)は割当許可度の評価グラフであり、
0.5で「許可度が大きい」が0.5.1.0で「許可
度が大きい」が1.0と評価する。
第11図(a)既割当号機の評価グラフであり、1台以
上のとき「既割当がある」が1.0と評価し、0台〜4
台のとき「既割当が少ない」が1.0.1台以下のとき
r既割当がない」が1.0と評価する。第11図(b)
は動的呼び集中度の評価グラフであり、 0.6以上の
とき「集中度は大きい」が1.0.0.4以下のとき「
集中度は小さい」が1.0と評価する。第11図(c)
は動的乗車集中度の評価グラフであり、 1.5以上の
ときに「集中度は大きい」が1.0と評価する。第11
図(d)は既割当号機本人待ち時間の評価グラフであり
、60秒のとき「長い」が1.0と評価する。第11図
(e)は本人待ち時間短縮の評価グラフであり、17秒
以上のときにr短縮が大きい」が1.0と評価する。(
a)〜(e)において、0.2の満足度で破線を引いて
いるのは、これ以下のときには登録制御系実行部Fがそ
の実行部を選択しないことを示している。
なお、評価主観推測側では、各後件部の命題において、
割当制御系判断則1割当制御系実行則、および登録制御
系実行部の各前件部命題で用いる評価主観の一部を選択
している。そこで、これらの評価主観についても、メン
バシップ関数を用いてファジー集合化する。
第12図は、評価主観推測側の評価主観について、メン
バシップ関数を用いてファジー集合化したグラフである
第12図(a)は運行予定本人待ち時間が長いの評価主
観グラフであり、65秒以上で「長め」が1.0.62
.5秒以上で「少し長め」が1.0.60秒以上で「標
準」が1.0.57.5秒以上で「少し短め」が1.0
、55秒以上で「短め」が1.0の評価主観となる。
第12図(b)は既割当号機本人待ち時間が長いの評価
主観グラフであり、これも(a)と同じ評価主観となる
。第12図(C)はオペレータ本人待ち時間が長くない
の評価主観グラフであり、30秒以下で「短め」が1.
0.40秒以下で「標準」が1.0.50秒以下で「長
め」が1.0の評価主観となる。第12図(d)はオペ
レータ他人待ち時間が長くないの評価主観グラフであり
、これも殆んど(c)と同じである。第12図(e)は
オペレータ本人待ち時間が丁度よいの評価主観グラフで
あり、30秒〜40秒で「長め」が1.0.25秒〜3
5秒で「少し長め」が1.0.20秒〜30秒で「標準
」が1.0.15秒〜25秒で了少し短め」が1.0.
10秒〜20秒で「短めjが1.0の評価主観となる。
第12図(f)は停止集約性が高いの評価主観グラフで
あり、 1.0のとき「高めJが1.0.0.9のとき
「少し高めjが1.0.0.8のとき「標準」が1.0
.0.7のとき「少し低め」が1.0.0.6のとき「
低め」が1.0の評価主観となる。
なお、これらの各制御評価則、評価指標、あるいは評価
主観が、それぞれ変更可能であることは勿論である。
前述のエレベータ群運転側では、階層化したファジーコ
ントローラおよび学習部を用い、現在発生している乗客
のホール呼びに対して、各階ホールの待ち客と各エレベ
ータ号機の状況および交通需要の学習予測状況から、あ
る号機を割当てた場合におけるその本人の待ち時間、そ
の影響を受けて待ち時間が長くなる他の階の待ち客の待
ち時間、その階に到着時の乗車許可人数、その階にその
号機が停止した場合の停止集約性、上位運行規則による
割当許可度、等の予測および各種状態量を把握し、これ
らを指標として経験的に割当号機を決定している。
そこで、第1図の本実施例では、コントローラへの入力
を、未割当ホール呼び、各エレベータ号機の既割当ホー
ル呼び、およびカゴ呼び、エレベータ位置、方向、乗車
人数(カゴ内重量)、エレベータ状態(ドア開閉、等)
とし、また学習部Gへの入力を、交通需要(各階床・方
向呼びからの乗車人数、呼び継続時間等)、その出力を
学習予測を伴った時系列的交通需要とし、これらを基に
してコントローラ内で各指標値を算出、あるいは予測す
る。そして、この予測の結果を、各制御評価剤、評価指
標および評価主観に従ってファジー推論を行い、最終的
に最も適した割当号機を最も適した割当登録方法(割当
がなされない場合をも含む)とともに出力する。なお、
登録制御系実行部Fにおいては、ファジー推論による各
実行部の満足度が、第11図に示す0.2 以下になっ
た場合には、その実行部を選択しないものとする。
第2図は、第1図におけるコントローラのプログラム・
ゼネラルフローチャートである。
先ず、エレベータ群運行制御装置Hから、呼び・運行観
測状況を入力し、学習部G、推定部C1判断部りおよび
実行部E、Fに設定する(ステップP5)。次に、学習
部Gでは学習予測を伴った時系列的交通需要を算出した
後(ステップP 10)。
推定部Cでは判断部りおよび実行部E、Fで用いられる
評価主観を選択し、出力する(ステップP20)。次に
、ステップP30.P40およびステップ110〜14
0を通じて全階床・方向に関する登録号機とその登録方
式とが決定され、出力される。すなおち、階床数nを1
または+1した数に、方向dを1(上方向)または+1
した数(下方向)にして、また全階床数Nを越えたとき
、あるいは方向dが上下の2を越えたときには、ステッ
プP30,40に戻って、割当制御系判断部りが、全階
床・方向に関して割当方策を選択する(ステップP50
)。個々の階床・方向に対して、次のステップP60、
およびP2O−P2Oを通じて、割当制御系実行部Eで
は、全号機の中から割当予定(候補)号機を選択する(
ステップP70)。すなわち、号機kを1から順次+1
し、全号機Kに関して検討し、選択する。最後に、個々
の階床・方向に対して、登録制御系実行部Fでは、ステ
ップP60〜90で決定された号機に関して、登録方式
の選択および実行を行い、エレベータ群運行制御装置H
にその結果を出力する(ステップP100)。
なお、上記プログラムは、プログラムを複数タスクに分
割し、効率のよい制御を行うシステムプログラム、すな
わちオペレーティングシステム(O3)のもとに管理さ
れているものとする。
従って、プログラムの起動は、システムタイマからの起
動(例えば、0.1秒ごと)や、他のプログラムからの
起動が自由にできる。
第13図は1本発明の一実施例を示すハードウェア構成
図である。
エレベータ群運行装置Hには、各階ホールの乗り場呼び
登録装置HDからの呼び信号HCが並列入出力回路PI
Aを介して接続されている。また、ドアの開閉やカゴの
加減速指令やカゴ呼び信号、カゴ位置信号等の個々のエ
レベータを制御する号機制御用マイコンE工〜Eに(こ
こで、エレベータはに号機まであるものとする)は、直
列通信プロセッサSDA工〜5DAKと通信線CM、〜
CMKを介して接続される。
また1号機制御マイコンE工〜EKには、制御に必要な
カゴ呼び、カゴ位置、カゴ重量等の情報が。
個々のエレベータごとに制御入力素子EIO□〜EIO
Kを経由シテ入出力回路S工o1〜S工OKを介し接続
されている。
エレベータ群割当コントローラMCは、エレベータ群運
行装置Hと接続され、群運行全体のカゴ呼び状況や他の
運行状況データを入力して割当号機や登録方法を出力す
る。
さらに、群割当コントローラMCはCRTおよびキーボ
ードKBと接続され、群管理制御知m編集や運行スケジ
ュール作成に関するデータの入出力を行う。
このように、本実施例においては、熟練者によるエレベ
ータ群管理制御の遂行に関する思考過程を複数段階の思
考過程に分解して、これらを階層構造化し、さらに各々
の段階で出力目的に関する断片的な制御知識(経験則)
を、ファジー集合を用いた推論により総合的に評価し、
その1つを選択して次段に出力し、これらの処理を通じ
て最終的な制御指令の決定を行っている。また、群管理
制御知識の編集および運行スケジュールの作成を通じて
、ビルの用途等を考慮したビル管理者等の運行戦略を制
御に反影させることが可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、各従来の制御方
式の長所を生かし、かつ短所を補っているので、定常的
および非定常的なあらゆる交通需要に対して、充用に対
応することが可能であるとともに、個々のビルの特性に
対応した群管理制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すエレベータ群管理制御
方式のソフトウェアの機能構成図、第2図は第1図にお
ける各プログラムのゼネラルフローチャート、第3図、
第4図、第5図、第6図および第7図はそれぞれ本発明
による制御評価則群を示す図、第8図、第9図、第10
図、第11図および第12図はそれぞれ本発明によるメ
ンバシップ関数(評価主観)群を示す図、第13図は本
発明の一実施例を示すハードウェアの構成図である。 A:群管理制御知識編集部、B:運行スケジュール作成
部、C:評価主観推定部、D=割当制御系判断部、E:
割当制御系実行部、F:登録制御系実行部、G:習学部
、H:エレベータ群運行制御装置、KBa:制御評価則
知識データベース、KBb:評価主観知識データベース
、KBc:運行スケジュール・データ・ベース、n:階
床、N:全階床、d:方向、D:全方向、k:号機、K
:全号機。 特許出願人 株式会社 日立製作所(ほか1名)E 漬如伽七〜〜 漬如七如如如 漬伽〜〜〜〜 墳伽剥七如伽 迫如如如〜〜 一々 J々 P95 4し静 一々 第 〔第6制御性〕 〔第7制御則〕 〔第8制御則〕 〔第9制御則〕 〔第10制御則〕 が 高い 」 高い 低め とする 第 図 〔第1判断則〕 〔第2判断則〕 〔第3判断則〕 情p 第 図 〔第1実行則〕 〔第2実行則〕 〔第3実行則〕 〔第4実行則〕 ならば 変更割当登録 を 何な) 々 々 外、 第 図 (a) 「動的交通量」の評価 0、Q 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 動的交通量 (b) 「動的呼び偏向性」の評価 世&ゝ」 動的呼び偏向性 逃 四 詔 (四 招 第 図 (a) 「運行予定本人待ち時間」の評価 運行予定本人待ち時間(秒) 率:標準 (b) 「割当優過度」の評価 「高い」 割当優過度 呵 四 駆 篤 四 招 嘔 四 招

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、複数の階床を移動して停止する複数のエレベータと
    、該エレベータを呼び寄せるための各階ホール呼び入力
    手段と、該入力手段によるホール呼びに対して1台以上
    のエレベータを割当てる群管理制御装置を具備するエレ
    ベータ群管理制御システムにおいて、発生した上記ホー
    ル呼びに対して、現在のシステムの状態を過去に経験し
    た状態と比較し、チェックして、評価し、最適な制御方
    策の1つを判断して選択する第1のプログラムと、該制
    御方策に基づいて割当候補号機を選択する第2のプログ
    ラムと、該割当候補号機に対する割当登録方法を選択し
    て、登録を実行する第3のプログラムとを有することを
    特徴とするエレベータの群管理制御システム。 2、上記第1、第2および第3のプログラムは、現在の
    呼びおよび運行状況の観測結果、学習による呼びと運行
    状況の予測結果、および上記各プログラムが選択したと
    きの予測結果を指標として、制御評価則とメンバシップ
    関数(評価主観)とに基づくファジー推論により、各プ
    ログラムにおける出力を選択することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のエレベータの群管理制御システ
    ム。 3、上記各プログラムにおけるメンバシップ関数(評価
    主観)は、現在の呼びと運行状況の予測結果、および学
    習による呼びと運行状況の予測結果を指標として、制御
    評価則とメンバシップ関数(評価主観)とに基づくフア
    ジー推論とにより選択されることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項記載のエレベータの群管理制
    御システム。 4、上記制御評価則およびメンバシップ関数(評価主観
    )は、熟練者による断片的な制御知識を整理して、編集
    した制御知識編集手段により変更されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項、第2項または第3項記載のエ
    レベータの群管理制御システム。 5、上記第2のプログラムは、運行スケジュール作成手
    段により作成され、時刻に応じて予め決定された運行ス
    ケジュールを評価指標として入力することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のエレベータの群管理制御シ
    ステム。
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