JPH024819B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、支持装置と、第１の軸に沿つて前記
支持装置に関して動くように前記支持装置に取付
けられたフレームと、第２の軸に沿つて前記フレ
ームに関して動くように前記フレームに取り付け
られ、作業工具に関して第１の軸および第２の軸
に沿つて移動できる加工片を支持するため配置さ
れたキヤリツジとから成り、作業工具に関して加
工片を位置決めするのに使用する位置決め装置に
関するものである。この装置は、また、フレーム
とキヤリツジをそれぞれの軸に沿つて動かす第１
のモータと第２のモータとから成り、フレームと
キヤリツジがそれぞれの軸に沿つて同時に動作で
きる配置となつており、前記第１のモータと第２
のモータは、各々、ラツクピニオン連結により、
それぞれ、フレームとキヤリツジと作動的に連結
される。

〔従来技術〕

このような装置は自動ミシンに使用されている
（例えば、英国特許第1406868号明細書参照）。そ
のような機械では、作業工具は通常、往復動可能
な針であり、位置決め装置により、針の下に配置
された加工片を出入移動できる。加工片はもちろ
ん、接合の必要があるいくつかの別の片、また
は、別の片に付ける装飾模様を必要とする単片で
あつてもよい。更にそのような機械では、位置決
め装置の作動は針の往復と調子を合わせた関係で
起こり、それで、加工片は通常、針が加工片から
引き抜かれ、縫合サイクルの間だけ、位置決め装
置により移動される。このことは、特に、高速縫
合目的での位置決め装置におけるかなり厳重なタ
イミング要求時に必要である。特に、位置決め装
置は、針が往復する間に非常に急速に始動したり
停止しなくてはならず、度々、位置決め装置内で
振動が起こり、加工片での作動中に不正確を生じ
るのが分かつた。その上、加工片が可撓性であ
り、それ自体振動し易く、この問題は特に重要で
ある。

キヤリツジをフレームに関して動かす第２モー
タが、それ自体、フレームと共に動くようにフレ
ームに取付けられているという事実から、特別な
予想される加工片の振動の原因が生じ、それでい
かなるモータ振動がフレームとキヤリツジを通つ
て加工片に伝えられる。更に、第１の軸と第２の
軸の相対変位から生じるねじり力または、前記の
軸に対する加工片の関係のため、他の歪が生じ
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的は、自動ミシンに使用する改良し
た位置決め装置を提供することであり、加工片の
運動を達成する色々な必須要件は、振動が最小に
減少するように互いに関して配置され、取り付け
られる。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を心に置いて、本発明は、支持装置
と、第１の軸に沿つて前記支持装置に関して動く
ように前記支持装置に取り付けられたフレーム
と、第２の軸に沿つて前記フレームに関して動く
ように前記フレームに取り付けられ、第１の軸お
よび第２の軸に沿つて作業工具に関して動くこと
ができる加工片を支持するため配置されたキヤリ
ツジとから成り、作業工具に関して加工片を位置
決めするのに使用する位置決め装置を提供する。
前記位置決め装置は、また、フレームおよびキヤ
リツジをそれぞれの軸に沿つて動かす第１のモー
タと第２のモータとから成り、両方のモータは支
持装置により固定支持され、ラツクピニオン連結
を介して、フレームとキヤリツジとそれぞれ作動
的に連結され、キヤリツジと協同するピニオン
は、ピニオンと共に回転する軸に取り付けられ、
軸は第２のモータにより回転され、更に、前記軸
は第１の軸に平行に延び、キヤリツジと協同する
ピニオンは前記軸に沿つて摺動するように取り付
けられ、一方、フレームの所望関係で前記軸上で
維持され、フレームが前記第１の軸に沿つて動く
につれて、ピニオンは前記軸に沿つて動き、協同
するラツクと作動係合を維持する。比較的に丈夫
である支持装置上で２つのモータを固定支持する
ことにより、モータの作動から生じる振動は支持
装置により吸収でき、フレームまたはキヤリツジ
に伝わらないことが分かる。フレームの運動中に
協働するラツクとピニオンとの作動係合を維持す
るように、軸上にピニオンを取り付けるこの軸と
支持装置の提供は、もちろん、第２のモータを支
持装置に取り付けるのを容易にするのに役立つ。
キヤリツジと協働するピニオンに対する取り付け
配置を達成するため、好ましくは前記ピニオン
は、フレーム内で回転するように取り付けた軸受
により支持され、軸受はまた、軸を支持し、軸と
共に回転可能であり、前記配置は、フレームがフ
レームの軸に沿つて動くにつれて、軸受が前記軸
に沿つてスライドでき、他方、軸受と軸間の回転
結合が維持されるようになつている。都合のよい
ことに、軸受と軸間の回転結合を維持するため、
軸には一つ以上の縦方向のスプラインが設けてあ
り、軸受は、軸受の本体に固定され、軸のスプラ
インと協働するため、２列のボールを収容するハ
ウジングから成り、スプラインがハウジングに関
する回転に対して拘束され、他方、フレームがフ
レームの軸に沿つて動くにつれて軸に沿つてハウ
ジングをスライドできるように、前記列がスプラ
インの片側に配置される。特にフレームまたはキ
ヤリツジに作用するねじり力から生じる振動を減
少するため、第１の軸と第２の軸が同一平面にあ
るのがよい。このことについて、キヤリツジと協
同するピニオンを取り付ける前記配置は、同一平
面内の２つの軸の配置を容易にするのが分かる。
その上、いかなる振動を減少するため、第１の軸
および第２の軸がある平面で加工片を支持するた
めにキヤリツジを配置するのがよい。この発明が
関係する形式の位置決め装置での振動の重要な原
因は、モータの取り付けおよび軸の配置における
慣性のみならず、モータにより動かされる色々な
構成要素、即ち、フレームやキヤリツジの重量か
ら生じる。それで、フレームまたはキヤリツジの
構造から生じる振動を減少するため、フレームを
第１の軸の方向に延びる第１梁と、第２の軸の方
向に延びる第２梁とを有するＬ形構造から構成す
るのがよい。このようにして比較的軽量のフレー
ムが提供される。更に、重量を減少するため、フ
レームを軽量材料、例えば、アルミニウムから作
るのがよい。もちろん、一方の“腕部”が第１梁
に連結され、他方の“尾端部”が第２梁に連結さ
れる例えば、Ｙ形控え部材の形の構造支持体をそ
のようなフレームで提供することも望ましい。既
に述べたように、この発明は、特に、自動ミシン
の分野において有効だけでなく、他の見方では、
この発明は往復動する針と上記のような位置決め
装置から成り、針の往復動と調子の合う関係で針
に関して縫合される加工片を位置決めできる自動
ミシンを提供する。次に添付図面を参照して、本
発明による自動ミシンについて詳細に説明する。
前記ミシンは本発明による位置決め装置を組込ん
である。もちろん、この例示装置および例示機械
はこの発明の例証により単に説明するために選択
したものであり、この例に限定されるものではな
いことが分かる。

以下、本発明を実施した位置決め装置を添付図
面を参照して詳細に説明する。

第１図は、クランプ機構１２によつて保持され
る加工片１４に対して作業をするように配置され
たミシン１０を図示している。クランプ機構は、
アーム１６に取付けられ、そのアーム１６はキヤ
リツジ１８に取付けられている。そして、そのキ
ヤリツジ１８は、円筒形の軸部材２０の長さに沿
つて動くように取付けられている。

第２図を参照するならば、その軸部材２０は、
梁部分２２と、その梁部分２２に対して直角に延
びる梁部分２４と、一端が梁部分２４に結合され
残りの二端が梁部分２２に結合されたＹ形控え部
材２６とを具備するＬ形の軽量フレームの梁部分
２２に取付けられている。フレームは、アルミニ
ウムのような軽量材料で作られる。

フレームは、装置の比較的どつしりと重い固定
台３０に取付けられた円筒形の案内部材２８の中
心軸によつて規定される装置の第１の軸２９に沿
つて動くように取付けられている。梁部分２２に
取付けられているキヤリツジ１８は、軸部材２０
の中心軸２１によつて規定される第２の軸に沿つ
て動くように前記フレームに取付けられている。
軸２１と２９は互に直交して同一平面内にあり、
そして、梁部分２２及び２４はそれぞれ軸２１及
び２９の方向に延在している。

梁部分２２は、下方延長部３１を有し、そして
その下方延長部３１には、案内レール３４の頂面
及び底面に係合する２つの円筒形ローラ３２及び
３３が取付けられている。その案内レール３４
は、固定台３０に取付けられた２つの垂直支持体
３６及び３８に取付けられている。そして、案内
レール３４は、フレームに対する支持体及び案内
となつている。

キヤリツジ１８は、第１の軸２９と第２の軸２
１がある平面内に、クランプされた加工片を支持
するように配置され、それに従つてキヤリツジ１
８とアーム１６との結合部は配置されている。

固定台３０に取付けられたモータ４０は、第１
の軸２９に沿つてフレームを駆動するように動作
する装置の第１の駆動手段である。そのモータ４
０は、固定台３０に固定されている高い台４４に
取付けられたハウジング４２の中に収容されてい
る。歯車４６（第２図）は、モータ４０に駆動さ
れてピニオン４８を駆動し、そのピニオン４８は
ラツク５０を駆動する。そのラツク５０は、固定
台３０に支持されているブラケツトに取付けられ
たローラ５２によつて、ピニオン４８と係合して
いるように保持されている。ラツク５０は梁部材
２２に結合され、モータ４０の動作によりフレー
ムが軸２９に沿つて動かされるようになつてい
る。

キヤリツジ１８はラツク５４を有し、そのラツ
ク５４はピニオン５６と係合しそして梁部分２２
に取付けられローラ５７によつて係合状態に保持
されている。ピニオン５６はスプラインシヤフト
５８により駆動される。そのスプラインシヤフト
５８は、第１の軸５８と平行に延び、フレームの
梁部分２２の下方部６０に取付けられた軸受内で
回転できるようになつている。スプラインシヤフ
ト５８は更に、固定台３０に固定された取付具６
２に回転自在に取付けられている。

スプラインシヤフト５８の一端の歯車６４は、
モータ６６によつて駆動される。従つて、モータ
６６は、第２の軸２１に沿つてキヤリツジを駆動
するように動作する装置の第２の駆動手段であ
る。そのモータ６６は、固定台３０にしつかりと
取付けられている。

下方部６０とスプラインシヤフト５８との取付
けを以下更に説明する。シヤフト５８は、複数の
軸受用ボール７０及び８０によつて円筒形カラー
６８（第３図）内に保持されている。横断面で見
た時（第４図）、円筒形カラー６８が、３つの等
間隔で配置された凹所７２，７４及び７６を備え
ており、その各々には、軸受用ボール対７０及び
８０が一セツトづつ収容されていることがわか
る。軸受用ボールは、保持リング８２によつて凹
所内に保持されている。シヤフト５８は、３つの
スプライン８４，８６及び８８を有しており、そ
れらスプラインは、軸受用ボール対によつてそれ
ぞれ支持されている。従つて、シヤフト５８の回
転によりカラー６８が回転する。そして、カラー
６８がキー９２によつてケーシング９０にキー止
めされケーシング９０が前述のピニオン５６を有
しているので、ピニオン５６が更に回転させられ
てキヤリツジ１８を軸２１に沿つて動かす。ケー
シング９０は、下方部６０上の軸受９４及び９６
で回転する。従つて、シヤフト５８は、フレーム
に取付けられた軸受９４及び９６内で回転するこ
とができ、そして、軸受は、ボール軸受７０及び
８０によつて許されるフレームの動きが生じた時
シヤフト５８に沿つてフレームと一緒に滑動でき
る。この構成により、軸２１及び２９に沿つた動
きが同時に簡単にできる。

位置決め装置のモータ４０及び６６は装置の固
定台３０に共に取付けられているので、モータの
動作によつて生じる振動は固定台３０によつて吸
収されて加工片１４には伝わらない。更に、いず
れのモータも移動しないので、装置慣性は最少に
なり、振動の可能性を減少させる。また、２つの
軸が同一平面内にあるため、それら軸のまわりの
振動も最少になる。従つて、この位置決め装置
は、高速で正確に動作することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、位置決め装置を組込んだミシンの斜
視図、第２図は、位置決め装置の一部切欠斜視
図、第３図及び、第４図は、位置決め装置の一部
を示す図、そして、第５図は、位置決め装置の平
面図である。 １０……ミシン、１２……クランプ機構、１４
……加工片、１６……アーム、１８……キヤリツ
ジ、２０……軸部材、２２，２４……梁部分、２
６……Ｙ形控え部材、２８……案内部材、３０…
…固定台、４０……モータ、４６……歯車、４８
……ピニオン、５０……ラツク、５４……ラツ
ク、５６……ピニオン、５８……スプラインシヤ
フト、６４……歯車、６６……モータ、６８……
カラー、７０，８０……軸受用ボール、８４，８
６，８８……スプライン、９０……ケーシング、
９４，９６……軸受。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 支持装置と、 第１の軸に沿つて該支持装置に関して移動でき
   るように該支持装置に取り付けられたフレーム
   と、 第２の軸に沿つて該フレームに関して移動でき
   るように該フレームに取り付けられたキヤリツジ
   であつて、前記第１の軸及び第２の軸に沿つて作
   動工具に関して加工片が移動できるように該加工
   片を支持するように構成されたキヤリツジと、を
   含み、 作業工具に関して加工片を位置決めするのに使
   用される位置決め装置であつて、 フレーム及びキヤリツジのそれぞれの軸に沿つ
   て該フレーム及びキヤリツジを移動させる第１の
   モータ及び第２のモータを備えており、 該両モータは、支持装置により固定支持され、
   ラツク・ピニオン連結を介して、それぞれ、フレ
   ーム及びキヤリツジに作動連結されており、 キヤリツジと協働するピニオンは、該ピニオン
   と共に回転するシヤフト上に取り付けられ、該シ
   ヤフトは、第２のモータにより回転させられるよ
   うになつており、 前記シヤフトは、第１の軸に平行に延び、キヤ
   リツジと協働するピニオンは、前記シヤフトに沿
   つて摺動移動するように取り付けられ、該ピニオ
   ンは、フレームと所望の関係で前記シヤフト上に
   維持されており、 フレームが第１の軸に沿つて移動するにつれ
   て、ピニオンは、前記シヤフトに沿つてフレーム
   と共に動き、協働するラツクとの作動係合が維持
   されるようになつている位置決め装置。 ２ キヤリツジと協働するピニオンは、フレーム
   内に取り付けられた軸受により支持され、該軸受
   は、シヤフトを支持し、該シヤフトと共に回転で
   き、 フレームが第１の軸に沿つて移動するにつれ
   て、軸受は、前記シヤフトに沿つて摺動でき、軸
   受とシヤフトとの間で回転結合が維持されるよう
   になつている特許請求の範囲第１項に記載の装
   置。 ３ 軸受とシヤフトとの間で回転結合を維持する
   ために、シヤフトには、１つ以上の縦方向スプラ
   インが設けられており、 軸受は、軸受の本体に固定され、シヤフトのス
   プラインと協働するために、２列のボールが収容
   されているハウジングを備えており、 スプラインがハウジングに対する回転を拘束
   し、フレームが第１の軸に沿つて移動するにつれ
   て、ハウジングをシヤフトに沿つて摺動できるよ
   うに、前記２列のボールは、スプラインの各側に
   １つずつ配置されている特許請求の範囲第２項に
   記載の装置。 ４ 第１の軸及び第２の軸は、同一平面にある特
   許請求の範囲第１項から第３項のうちいずれか１
   項に記載の装置。 ５ 第１の軸及び第２の軸が存在する平面で加工
   片を支持するように、キヤリツジが配置されてい
   る特許請求の範囲第４項に記載の装置。 ６ フレームは、第１の軸の方向に延びる第１梁
   及び第２の軸の方向に延びる第２梁を有するＬ形
   構造から構成されている特許請求の範囲第１項か
   ら第５項のうちいずれか１項に記載の装置。 ７ フレームは、第１梁に結合された“腕部”及
   び第２梁に結合された“尾端部”を有するＹ形控
   え部材から構成されている特許請求の範囲第６項
   に記載の装置。 ８ フレームは、軽量材料、例えばアルミニウム
   でつくられている特許請求の範囲第１項から第７
   項のうちいずれか１項に記載の装置。