JPH0248054Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はエアゾール製品に関する。さらに詳し
くは、容器に種々のエアゾール内容物を封入し手
で持つて取り扱うようにした、泡状や練状の内容
物が噴出されるエアゾール製品に関する。

［従来の技術］ 従来のエアゾール製品はたとえば第３図に示す
ような構成がとられている。同図において、１は
容器、２は公知の構成のバルブ、３はスパウトで
あり、スパウト３の内部には通孔１１がほぼ真直
ぐに伸びている。そしてスパウト３を指で押し下
げると、バルブ２が開いて、容器１の内容物がバ
ルブ２、前記通孔１１を通つて外部に噴出される
ようになつている。

このような構成のエアゾール製品Ｃの用途とし
てはたとえば頭髪のセツテイング用などがある。
このような用途に用いるばあいは、セツテイング
剤を詰めた容器１を逆さにもつてスパウト３を下
に向けた状態でセツテイング剤を噴出させ使用
し、そののちは、スパウト３を上に向けて容器１
を棚などの上に置いておくようにして使用され
る。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来のエアゾール製品Ｃでは、何かの拍子にス
パウト３に触れると内容物が不意に噴出するの
で、取扱いに細心の注意を要する。

そこで本考案は、バルブの開弁動作を簡単にロ
ツクできるようにしたエアゾール製品を提供する
ことを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本考案のエアゾール製品は、有底筒状の容器の
首部に取りつけられた筒状のアダプタ、該アダプ
タの内部にヒンジ支持により上下に揺動可能に取
りつけられたスパウトおよび該スパウトに設けら
れた通孔と連通する噴射孔を備えたトリガーを有
し、前記トリガーがスパウトの上面に回動自在に
取りつけられており、該トリガーの指押部を前記
スパウトのヒンジ側に向けたとき該トリガーがア
ダプタに当接してロツクされ、遊端側に向けたと
きアダプタとの当接が外れトリガーのロツクが解
除されるように構成されている。

［作用］ 本考案のエアゾール製品では、トリガーの指押
部をスパウトの遊端側に向けているときはそれを
押し込むと、スパウトは容易に下方に揺動するの
でエアゾール内容物を噴射させることができる。
反対にトリガーの指押部をスパウトのヒンジ側に
向けたときは、指押部を押してもスパウトは揺動
しないのでロツクされた状態となる。

［実施例］ つぎに本考案の実施例を図面を参照しながら説
明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例にかか
わるエアゾール製品Ａの要部縦断面図であり、第
１図は使用状態を、第２図はロツク状態を示す。

第１〜２図において、１は容器、２は公知の構
成のエアゾールバルブ、３はスパウト、４はトリ
ガー、５はアダプタである。

前記容器１はアルミニウムやブリキ製の有底筒
状の容器であり、種々のエアゾール内容物が詰め
られている。該容器１の上端にはマウンテイング
カツプを介してエアゾールバルブ２が取りつけら
れている。このエアゾールバルブ２は、常時は内
蔵のスプリングで上方に付勢され閉弁している
が、人為的に押し込まれると開弁し容器１内のエ
アゾール内容物を噴出するように構成されてい
る。

アダプタ５は合成樹脂製の円筒状の部材であつ
て下端が容器１の首部に嵌着して取りつけられて
いる。スパウト３はそのアダプタ５の内部に一体
に成形せられている。スパウト３は前記エアゾー
ルバルブ２のステムに嵌合される嵌合部３１、前
記嵌合部３１と同心状に穿孔された小孔３２、前
記小孔３２と連通し、かつ前記小孔３２と偏心し
て穿孔された通孔３３を備え、これらが形成され
ている本体部分がヒンジ部３４によりアダプタ５
に接続されている。またこのヒンジ部３４と反対
側に本体部分上端からは水平に伸びる遊端部３５
が形成せられている。トリガー４は、ほぼ水平に
延びる筒部４１とその後端に一体に形成せられた
指押部４２からなり筒部４１の後部下面には短い
円筒４３が形成されている。その円筒４３の下部
内周には凸条４４が形成さられている。

一方スパウト３上部の前記通孔３３の外周に
は、前記円筒４３が嵌合される周溝３６が形成せ
られており、図示のごとくたがいに嵌合してトリ
ガー４が回動自在に取りつけられている。このト
リガー４の前記筒部４１内には噴射孔５が穿孔さ
れており、前記通孔３３とその基部において連通
されている。以上の構成によつてトリガー４はア
ダプタ５の中心軸に対し偏心した軸心を中心に回
動可能となつている。そのため、前記指押部４２
をスパウト３の遊端部３５側に向けたときは筒部
４１の先端が、アダプタ５の外周より外方に突出
し（第１図参照）、反対に指押部４２をヒンジ部
３４側に向けたときは、指押部４２の下端がアダ
プタ５の上端面に当接せられるようになつている
（第２図参照）。またその状態では筒部４１の先端
上面４６がアダプタ５の上端面の上にかぶさり、
開口面がアダプタ５の内周面に接するように筒部
４１の先端がオーバハング状に形成されている。

つぎに本実施例の作動を説明する。第１図に示
すように、トリガー４の指押部４２を遊端部３５
に向けておくときは、指押部４２を指で押し下げ
れば（矢印Ｆ方向）スパウト３も押し下げられて
エアゾールバルブ２が開弁する。そのため容器１
内のエアゾール内容液が、小孔３２→通孔３３→
噴射孔４５を通つて外部に噴射される。

第２図に示すように、トリガー４の指押部４２
をヒンジ部３４側に向けておくときは、指押部４
２の下端がアダプタ５の上面に当つて押し下げ不
能にロツクされる。そのためトリガー４などに不
意に力が加わつても、内容物が噴射されることは
なくなる。またこの状態で噴射孔４５はアダプタ
５の壁面に接して開口面がカバーされた状態とな
るので、外部からゴミなどが混入することも防止
され、また噴射孔４５内のエアゾール内容物の乾
燥も防止される。

［考案の効果］ 本考案のエアゾール製品では、バルブの開閉を
簡単にロツクすることができるので、取扱いが容
易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例にかか
わるエアゾール製品Ａの要部縦断面図であり、第
１図は使用状態を、第２図はロツク状態を示す、
第３図は従来のエアゾール製品の説明図である。 図面の主要符号、１：容器、２：エアゾールバ
ルブ、３：スパウト、４：トリガー、５：アダプ
タ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有底筒状の容器の首部に取りつけられた筒状の
   アダプタ、該アダプタの内部にヒンジ支持により
   上下に揺動可能に取りつけられたスパウトおよび
   該スパウトに設けられた通孔と連通する噴射孔を
   備えたトリガーを有し、前記トリガーがスパウト
   の上面に回動自在に取りつけられており、該トリ
   ガーの指押部を前記スパウトのヒンジ側に向けた
   とき該トリガーがアダプタに当接してロツクさ
   れ、遊端側に向けたときアダプタとの当接が外れ
   トリガーのロツクが解除されるように構成したこ
   とを特徴とするエアゾール製品。