JPH0247833Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、管を地中の溝内に布設する際に使用
する差込継手用管接続機に関するものである。

（従来の技術） 例えば電線管等の布設では、掘削溝内に作業者
がはいつて管の接続布設作業を行なうため、溝壁
の崩壊の危険があり、また重量物を狭く、暗く、
足場の良くない溝内で扱わなければならないから
怪我も多く、作業の能率も良くない問題があつ
た。この目的の管接続機は最近開発され、実開昭
61−42258号として本件出願後の公開により明ら
かになつた。しかし、そのものは内管と外管より
なる２重管の上部に内管を外管に対して上下させ
るハンドルを設け、その内管の下端に一対の把持
アームと上部把持子とを設け、把持アームはリン
クにより外管に接続し、ハンドル操作で一対のア
ームと把持子による３点把持を同時に行なう構造
である。

（技術的課題） そのため前記考案のものについては、一対の把
持アームと把持子とが一体的に動くため、把持中
心と管の中心の位置が、管の大小によつて変わる
ことになり、位置調整が面倒であるとか、接続す
る各管を把持する２箇所の把持アームに夫々２重
管からなるハンドルが必要になり、全体として非
常に大型化せざるを得ない問題のあることが指摘
できる。またシリンダ機構による管引き寄せ器に
より２箇所の把持アームを引き寄せる構成である
から、接続すべき管同士が直進できるかどうかの
不安もある。

本考案は前記の問題等を解決するもので、その
目的は掘削溝へ降りることなく、溝外から管の接
続作業が安全かつ確実に行なえる一方、前記実開
昭61−42258号のものに於て予測される問題につ
いてもこれを解決できる差込継手用管接続機を提
供することにある。

（技術的手段） 前記目的は、接続のために直状に配置された、
一方の管ａと他方の管ｂに沿つてのびる所要長さ
の直状を有し、その長手方向に沿つた端面に連続
したラツク５が設けられたラツク部材４と、前記
管ａ，ｂに接する管抑え２８，２９を夫々の先端
に有し、管ａ，ｂの径に応じてラツク部材４から
の距離を調節するために、当該ラツク部材４の長
手方向の両端部に夫々設けられた２個の支持杆３
０，３１と、一方の管ａを左右両側から挾持する
ため開閉可能に形成された左右一対のアーム１，
２を有し、前記ラツク部材４の一端部に取り付け
られた第１の固定部３と、前記ラツク部材５に噛
合する歯車３９を有し、この歯車３９の回転によ
りラツク５に沿つて移動するギヤ装置６と、他方
の管ｂを左右両側から挾持するため開閉可能に形
成された左右一対のアーム７，８を有し、一側に
於て前記ギヤ装置６に接続された第２固定部９と
から成り、前記ラツク５と噛合したギヤ装置６の
歯車組１０を駆動する駆動軸１１、前記第１固定
部３のアームを開閉するシヤフト１７及び前記第
２固定部９のアームを開閉するシヤフト２１のい
ずれとも共通に係合する接続筒４５を備えた杆状
の操作ハンドル１２を装備したことにより達成さ
れる。

（考案の作用） 本考案のものは、一方の管ａから他方の管ｂへ
わたる長さの直状のラツク部材４を備えており、
一方の管ａをクランプする第１固定部３にラツク
部材４が一体に設けられ、他方の管ｂをクランプ
する第２固定部９はラツク部材４に沿つて移動可
能であり、かつそれに装設したギヤ装置６によつ
て駆動されるので、ラツク部材４が直線定規の役
割を果して両管ａ，ｂを不安なく接続させること
となり、また管軸も理想的に合致する。前記ギア
装置６の駆動軸１１は操作ハンドル１２によつて
駆動し、ラツク部材４とギヤ装置６の噛合作用に
よつて双方の管ａ，ｂを相対的に引き寄せ、管端
同士を突き合わせることができるが、その作業の
前に行なわれる第１固定部３による一方の管ａの
挾持も、第２固定部９による他方の管ｂの挾持
も、共に１本の杆状の操作ハンドル１２を共通に
使用して実行できる。故に深い溝内に置かれた２
本の管ａ，ｂの挾持作業から、さらにそれらの挿
入管端部ｃをソケツトｄに差込むような接続作業
まで連続して円滑に実施される。

（実施例） 以下、図示の実施例により具体的に説明する。
第１の固定部３は左右一対のアーム１，２を開閉
可能に軸支し、上端に支着したリンク１３，１４
を摺動子１５の上下動により開閉するもので、摺
動子１５は係合ピン１６付シヤフト１７と螺合
し、操作ハンドル１２ａ，１２ｂ，１２ｃにより
操作される。以上の構成は、第２固定部９につい
ても同様で良く、第３図において、１８，１９は
アーム７，８の上端に支着したリンク、２０はリ
ンクを介してアーム７，８を開閉する摺動子、２
１は摺動子２０と螺合した係合ピン２２付シヤフ
トである。２３，２４はアーム１，２の内側の管
把持部、２５，２６はアーム７，８の同様の管把
持部材で、ピン２７，２７によりアームに軸支さ
れている。

第１固定部３には、管ａ，ｂの接続前に第２固
定部９に達しそのフレーム９Ａを貫通する長さの
ラツク部材４が設けてあり、図例のものは平行に
設置した２本の部材から成り、端部に管抑え２
８，２９を設けている。各管抑え２８，２９は管
外面に接する弧状を有し、管径の大小に応じて調
整できるように支持杆３０，３１に長孔３２，３
３を設け、これに通されかつ支持杆を緊締するネ
ジからなる止軸３４，３５により止着している。
３６，３７は吊下げロープ３８の装着用フツクを
示す。

しかしてギヤ装置６は、ラツク５，５を噛合す
る一対の歯車３９と、それと同軸４０に固定され
た一対の傘歯車４１、その歯車４１と噛合するピ
ニオン４２とをギヤボツクス４３内に納めたもの
で、ピニオン４２は駆動軸１１に固定され、駆動
軸１１は前述のシヤフト１７，２１と同様の係合
ピン４を有し、操作ハンドル１２ａ，１２ｂ，１
２ｃの接続筒４５と係合する。４６はピン４３及
び前期シヤフト１７，２１のピン１６，２２と係
合する接続筒４４の切欠である。４７はギヤ装置
６と第２固定部９との連続部材、４８は泥よけ等
の目的でラツク５，５を覆う蛇腹状のカバー、４
９は操作ハンドル１２ａの杆部に設けたユニバー
サルジヨイント、５０は同じく１２ｃの杆部に設
けたフレキシブルシヤフト、５１，５２は滑り止
めを示す。なお、操作ハンドル１２ａは直杆型、
１２ｂ，１２ｃは管ａ，ｂと地上との間の他の埋
設物を避けるタイプである。

上記において、掘削溝内に布設済みの管ａにつ
いては第１の固定部３を一対のアーム１，２によ
り把持固定させ、そのソケツトＳに挿入する管ｂ
は先端をソケツト口に近接して配置するととも
に、第２固定部９の一対アーム７，８を把持固定
させる。この状態では両管ａ，ｂは管把持部２
３，２４、同把持部材２５，２６及び管抑え２
８，２９により中心が合致した状態にあるので、
操作ハンドル１２ａ〜１２ｃによりギヤ装置６の
駆動軸１１を回動すると挿入管ｂは第２固定部９
により把持されながらギヤ装置とともに、布設済
みの管ａのソケツトＳ内に進入し、両管ａ，ｂは
スムーズに接続されるから、その後本案接続機を
取外し、次の管について前期の作業を繰返して布
設作業を進めるものである。

（考案の効果） 従つて本考案によれば、一方の管ａをラツク部
材４を有する第１固定部３で固定し、他方の管ｂ
はギヤ装置６を装設した第２固定部９で固定し、
ラツク部材４をギヤ装置６と噛合させ、ギヤ装置
６を駆動して第２固定部９を直状のラツク部材４
に沿つて移動させる構成であるから、接続される
双方の管ａ，ｂは管軸が理想的に合致した状態で
接近、接続される。その際各管ａ，ｂを第１、第
２固定部３，９で挾持する操作、ギア操作６の駆
動操作は全て共通の接続筒４５を持つた操作ハン
ドル１本で実施することができ、掘削溝内に管
ａ，ｂを布設するに当つて、ハンドルを軽く回す
操作で両管ａ，ｂの把持と、管ａ，ｂの接続を安
全かつ確実に行なうことができる効果を奏する。
また、ハンドル１２は別体であることから接続機
が小型化され、運搬は勿論、溝内への出入り、セ
ツト等が著しく容易化する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る差込継手用管接続機の１実
施例を示すもので、第１図は斜視図、第２図は第
１固定部の正面図、第３図は第２固定部の正面
図、第４図は作業状態の側面図である。 １，２……アーム、３……第１固定部、４……
ラツク部材、５……ラツク、６……ギヤ装置、
７，８……アーム、９……第２固定部、１０……
歯車組、１１……駆動軸、１２……操作ハンド
ル、ａ，ｂ……管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接続のために直状に配置された、一方の管ａと
   他方の管ｂに沿つてのびる所要長さの直状を有
   し、その長手方向に沿つた端面に連続したラツク
   ５が設けられたラツク部材４と、前記管ａ，ｂに
   接する管抑え２８，２９を夫々の先端に有し、管
   ａ，ｂの径に応じてラツク部材４からの距離を調
   節するために、当該ラツク部材４の長手方向の両
   端部に夫々設けられた２個の支持杆３０，３１
   と、一方の管ａを左右両側から挾持するため開閉
   可能に形成された左右一対のアーム１，２を有
   し、前記ラツク部材４の一端部に取り付けられた
   第１の固定部３と、前記ラツク部材のラツク５に
   噛合する歯車３９を有し、この歯車３９の回転に
   よりラツク５に沿つて移動するギヤ装置６と、他
   方の管ｂを左右両側から挾持するため開閉可能に
   形成された左右一対のアーム７，８を有し、一側
   に於て前記ギヤ装置６に接続された第２固定部９
   とから成り、前記ラツク５と噛合したギヤ装置６
   の歯車組１０を駆動する駆動軸１１、前記第１固
   定部３のアームを開閉するシヤフト１７及び前記
   第２固定部９のアームを開閉するシヤフト２１の
   いずれとも共通に係合する接続筒４５を備えた杆
   状の操作ハンドル１２を装備したことを特徴とす
   る差込継手用管接続機。