JPH0247716B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利分野） 本発明は、同期モータを駆動源として使用する
電源同期式のタイマーに関するものである。

（従来例の構成とその問題点） 従来、この種のタイマーは、駆動源としてゼン
マイを用いたものに比べて時間精度が優れている
ことから多用されていて、第１図に示すように、
同期モータを具えた時計部１を商用電源２に接続
して、電源周波数によつて決定される速度で同期
モータを回転させて計時を行うとともに、計時部
１の同期モータと連動する接点を単数または複数
具えたスイツチ部３を設け、この接点の動作によ
り所望のタイマー動作を行うものである。なお、
商用電源２は、その電源周波数が50Hzの地域と60
Hzの地域があり、このような電源同期式のタイマ
ーは、商用電源２の周波数が異なると駆動源であ
る同期モータの回転速度が変化して、正確な計時
が行えなくなるので、商用電源２の周波数が50Hz
の地域と60Hzの地域とでは、異なる同期モータを
組み込んだ50Hz専用または60Hz専用のタイマーを
構成して販売していた。

ところが、上記従来例では転居等により使用す
る電源周波数が変化した場合に、同期モータを変
更する必要があり、使用者に経済的且つ時間的な
負担がかかつていた。

そこで従来、同期モータを変更することなく、
単一の同期モータで50Hz地域でも60Hz地域でも使
用することができるタイマーがいくつか提案され
ていた。これらは、第２図に示すように、50Hzと
60Hzとの切換スイツチ４を設け、この切換スイツ
チ４により第１図のスイツチ部３の接点を同期モ
ータと連動させるための減速装置を切り換えて、
接点の動作を調整するものや、あるいは第３図に
示すように、タイマーの動作時間設定用のツマミ
に50Hz用と60Hz用の目盛を併記して、電源周波数
に応じた目盛を使用して動作時間を設定するもの
などであるが、いずれの場合も使用者が50Hzか60
Hzかを判断し、スイツチや目盛を選択して操作し
なければならず、煩雑で、誤操作が多かつた。

（発明の目的） 本発明は、上記従来例の欠点に鑑みてなされた
もので、同期モータの変更や使用者の判断を必要
とせず、使用する電源周波数に応じて50Hzでも60
Hzでも同様な操作で正しく動作するタイマーを提
供するものである。

（発明の構成） 上記目的を達成するために、本発明は、電源の
周波数を周波数判別回路で判別し、その出力によ
り制御回路で同期モータが連続駆動あるいは断続
駆動するように制御して、単位時間当りの同期モ
ータの回転数が使用する電源の周波数に関係なく
一定になるようにしたものである。

（実施例の説明） 以下、図面により本発明の実施例を詳細に説明
する。

第４図は、本発明の一実施例を示す図で、第１
図と同一符号のものは同一のものを示している。
また、５は商用電源２の周波数が50Hzであるか60
Hzであるかを判別する周波数判別回路、６は周波
数判別回路５の出力により内蔵するリレーを駆動
して、同期モータを具えた計時部１と商用電源２
との間に接続されたリレー接点７ａを所定の時間
比で開閉して、計時部１の同期モータへの通電を
制御する制御回路である。

この周波数判別回路５および制御回路６は、そ
れぞれ第５図に示すように構成されている。第５
図において、周波数判別回路５は、２つの周波数
―電圧変換器１１および１２と、これらの出力電
圧が印加される比較器１３とを有していて、一方
の周波数―電圧変換器１１に商用電源２と同じ周
波数のパルス（例えば、商用電源２の出力を半波
整流し、定電圧ダイオードで台形にカツトしたも
の）を印加して、商用電源２の周波数に応じた電
圧に変換し、他方の周波数―電圧変換器１２に50
Hzと60Hzとを判別するための基準となる55Hzのパ
ルスを印加して、基準電圧に変換する。そして、
周波数―電圧変換器１１および１２の各々の出力
電圧を比較器１３に入力して両者を比較し、商用
電源２の周波数が50Hzか60Hzかを判別する。ここ
で、比較器１３は、商用電源２の周波数が50Hzの
時はハイ、60Hzの時はローを出力するように接続
されている。また、制御回路６は、OR回路１４
とトランジスタ１５とリレー接点７ａとリレーコ
イル７ｂとを有していて、OR回路１４の一方の
入力端には周波数判別回路５の比較器１３の出力
が入力され、他方の入力端にはデユーテイー比
５／６のパパルスが入力されている。このOR回
路１４の出力端はエミツタが接地されたトランジ
スタ１５のベースに接続されている。また、トラ
ンジスタ１５のコレクタはリレーコイル７ｂが接
続されていて、OR回路１４の出力によりトラン
ジスタ１５がオンになるとリレー接点７ａが閉じ
るように構成されている。

上記の構成において、商用電源２の周波数が50
Hzの場合は、比較器１３の出力がハイであるの、
OR回路１４の出力が常時ハイとなり、トランジ
スタ１５も常時オンとなつて、リレー接点７ａが
連続して閉じる。従つて、計時部１の同期モータ
は連続に通電され、50Hzにより決定される速度で
連続的に回転する。また、商用電源２の周波数が
60Hzの場合は、比較器１３の出力がローであるの
で、OR回路１４の出力はデユーテイー比５／６
のパルスに従つてハイとローを繰り返して出力す
る。このため、リレー接点７ａは１対５の割合で
開閉を繰り返し、同期モータを断続的に駆動して
60Hzにより決定される速度で回転させるが、その
単位時間での回転数は連続駆動時の５／６であ
り、50Hzで連続駆動した場合の回転数と等しくな
る。従つて、50Hz用の同期モータを組み込めば、
商用電源２が50Hzおよび60Hzのいずれの地域で
も、同様な操作で正確なタイマー動作を行うこと
ができる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明は、電源の周波数
を判別し、その結果に応じて制御回路により同期
モータへの通電を制御して、単位時間当りの同期
モータの回転数を一定にするために、使用者は電
源の周波数に関係なく同様な操作で正確にタイマ
ーを動作させることができ、操作に使用者の判断
を必要とせず、誤操作を防止することができる等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のタイマーの構成を示す図、第
２図は、従来の50／60Hzの切換スイツチを具えた
タイマーの斜視図、第３図は、従来の50／60Hz共
用のダイヤル目盛を示す図、第４図は、本発明の
一実施例の構成を示す図、第５図は、第４図の周
波数判別回路と制御回路の回路図である。 １……計時部、２……商用電源、３……スイツ
チ部、５……周波数判別回路、６……制御回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 50Hzの電源周波数により設定された速度で回
   転して計時を行う同期モータと、電源の周波数を
   判別する周波数判別回路と、この周波数判別回路
   の出力により、電源周波数が50Hzのときは前記同
   期モータを50Hzにより決定される速度で連続的に
   回転させ、電源周波数が60Hzのときはデユーテイ
   ー比５／６のパルス出力により前記同期モータを
   断続的に回転させるように、前記同期モータへの
   通電を制御する制御回路とからなることを特徴と
   するタイマー。