JPH0247410B2 - - Google Patents

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JPH0247410B2
JPH0247410B2 JP56118612A JP11861281A JPH0247410B2 JP H0247410 B2 JPH0247410 B2 JP H0247410B2 JP 56118612 A JP56118612 A JP 56118612A JP 11861281 A JP11861281 A JP 11861281A JP H0247410 B2 JPH0247410 B2 JP H0247410B2
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JP
Japan
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lepidocrocite
product
particles
slurry
iron
Prior art date
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JP56118612A
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English (en)
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JPS5820733A (ja
Inventor
Kinya Ueno
Shintaro Suzuki
Juichi Omote
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Kanto Denka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kanto Denka Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanto Denka Kogyo Co Ltd filed Critical Kanto Denka Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は極めて微小な非針状の鉄酸化物(α−
Fe2O3)の製造方法に関する。さらに詳細には、
洗液のPHが6〜8になるまで洗浄したレピドクロ
サイトを水中に分散させ、その後オートクレーブ
内で水熱反応に付して三二酸化鉄を主成分とする
極めて微小な鉄化合物を製造する方法に関する。
微小な酸化鉄粒子は、顔料用、研磨材用、電磁
気材料用等として有用である。例えば、弁柄顔料
(α−Fe2O3)を分類すると、一般的には黄系統、
赤系統、紫系統になるが、その色相変化は一般に
粒子の大きさによつて決まることが認められてお
り、微小(0.5μ前後)では、黄口系であり、粒子
寸法が大きくなるに従つて赤口系(0.7μ前後)を
経て、紫口系(1〜2μ前後)になると言われて
いる。そして従来は、顔料の粒子寸法が小さくな
るほど(すなわち黄口系製品を製造する場合ほ
ど)、繁雑な手順と工程とを経て長時間にわたる
処理を必要とし、かつ製品収率も低かつた。故に
弁柄顔料製造において、微小酸化鉄が容易にしか
も収率良く得られることは、工業上極めて有意義
であり、また新たな技術的発展をもたらすもので
ある。黄口系顔料粒子よりもさらに微小(約0.1μ
より小)になると、可視光線を通過させるが紫外
線を通過させ難い透明弁柄顔料となり、特殊顔料
としての用途も生じ、その有用性を増大する。ま
たフエライトを製造する場合、普通は酸化鉄と
Zn,Mn,Ba等の二価金属の酸化物もしくは炭
酸塩とを、高温度で固体反応させるが、そのよう
な固体反応の容易性を考慮して、その原料酸化鉄
として微小酸化鉄が望まれている。
従来、微小な鉄酸化物の製造方法としては、既
にいくつかの方法が提案、報告され、例えば(i)ア
ルカリ水溶液と第一鉄塩を含む水溶液の中和反応
時にリン酸イオンを共存させて酸化反応を行わせ
る方法、(ii)一且、微細な針状第二鉄水和物(主と
してα−またはγ−FeOOH等)を製造し、それ
を加熱脱水して微小な鉄酸化物とする方法、(iii)第
二鉄化物の水溶液を用い、中和反応後、過冷却す
るかオートクレーブ中で加圧、加熱処理して鉄酸
化物を得る方法等がある。これらの従来法におい
ては、共通的に、得られる生成物スラリー中に望
ましくない不要のイオンが存在するので、これを
除くため生成微小粒子を炉過し、不要のイオンが
除去されるまで洗浄を行う工程が必要である。と
ころが粒子が非常に微小であるため、この不要イ
オン除去のための工程に要する作業および時間は
莫大なものとなり、実際の工業的操作における最
大の問題点として、この洗浄困難性が挙げられて
いる。また従来の方法においては、沈澱生成時に
粒子が微小であつても、粒径が不揃い(粒度分布
が広い)であつたり、その後の製品化過程(特に
乾燥、焼成工程)における加熱によつて粒子の二
次成長による粗大化が起こり易いなどの欠点があ
る。
本発明は、従来法におけるこれらの諸問題を解
決し、かつ前記要求を満す新規な鉄酸化物の製造
方法を提供するものである。従つて本発明は、レ
ピドクロサイトを水中に分散させたスラリーをオ
ートクレーブ中で一定の条件下で水熱反応処理に
付すことにより、粒径が極めて均一であり、分散
性が良好な、X線回折上主としてα型三二酸化鉄
からなる微小な非針状鉄化合物を得ることを可能
とし、しかもその後の製品化において従来法の洗
浄工程等の繁雑な作業を省けるという顕著な効果
をもたらす方法である。
従来の製造方法のように、原料たる酸化鉄また
はオキシ水酸化鉄の段階で、すなわち初めから、
微小粒子を製造し、それから製品としての微小粒
子を得るために炉過、洗浄しようとすると、その
作業には非常な困難が伴なう。
本発明方法の出発原料であるレピドクロサイト
は針状であり、長軸が約2μと比較的大きい寸法
であるため、このような粒子の洗浄は容易であ
る。従つてこの洗浄容易な出発原料レピドクロサ
イトを充分に洗浄して不要なイオンを除去してお
けば、生成物である微小粒子の困難な洗浄が不要
であるという大きな利点がある。
また従来のα型三二酸化鉄の製造法において
は、焼成工程が含まれ、この焼成工程で粒子は成
長を起こし、必ず粗大化した粒子になるのに対
し、本発明の方法にはかかる焼成工程は含まれな
いから粒子の粗大化がなく、かつ驚くべきことに
は原料γ−FeOOHが比較的大きい(長軸約2μ)
にもかかわず生成する鉄酸化物が極めて微小
(0.1μ以下)になる。
本発明を実施するのに好的な条件は以下に述べ
る通りである。
原料レピドクロサイトの洗浄は充分であるほど
良く、一般には洗液のPHが6〜8、好ましくはほ
ぼ7になるまで洗浄を行う。このように洗浄した
レピドクロサイトを本願発明に適当なスラリー濃
度(以下に述べる)にしたときにその水相のPHは
5〜9の範囲になることが認められる。原料レピ
ドクロサイトの洗浄が不充分で不要な不純物イオ
ン除去が不充分であると、本発明の最大の利点で
ある「微小生成物粒子の洗浄が不要であること」
の効果が低くなる。レピドクロサイトのスラリー
濃度は、約1g/ないし約100g/が適当で
ある。スラリー濃度が低いと反応後の炉過処理が
手間どつたり、設備が大型化する等の経済的不利
益があり、他方スラリー濃度が高すぎると粘度が
高く、取扱い難く、また熱伝導が均一でなく、製
品の不均質化を招くことがある。水熱反応処理の
温度は100℃以上、望ましくは150℃ないし300℃
である。100℃以下ではレピドクロサイトがα型
三二酸化鉄に変化せず、また余り高温度で処理す
るのは経済的に不利であり望ましくない。処理時
間は約10分間程度でよいが望ましくは30分程度で
あり、それよりもやや長い時間を使用することも
できる。
以下本発明のいくつかの実施例およびいくつか
の比較例を記載する。ここで用いたレピドクロサ
イトは以下のように調製した。
塩化第一鉄FeCl2(120モル)を純水(150)
に溶解し、これを300溶の反応容器に仕込んだ。
窒素を100/分の速度で導入しながら液温を約
25℃に調整してから溶液を撹拌しながら、
NaOH水溶液(120モルNaOH/純水75)を10
分間にわたつて添加し、さらに撹拌を1時間継続
した。次いで窒素導入を停止し、空気を100/
分の速度で導入すると、約2時間でPHが約3.5に
低下し、オレンジ色の芽晶スラリーが得られた。
次いで空気を100/分で導入しつつ、このス
ラリーを40℃に加熱した。昇温が完了したときに
空気を200/分で導入しつつNaOH溶液を添加
した。この際のNaOHの供給速度はスラリーの
PH値を4で一定水準に維持するようなものとし
た。この生長段階に要した時間は約3時間であつ
た。
実施例 1 充分に洗浄したレピドクロサイト10gを純水
600mlに分散させ(PH6.5)、800ml容の鉄製容器に
仕込み、これをオートクレーブに入れて撹拌しな
がら200℃で30分間水熱処理し、生成物を炉過し
た。ケーキを約100℃で乾燥して微小なα型三二
酸化鉄の粉末を得た。この製品の各粒子の直径
は、ほぼ0.05μであつた。この製品粉末の電子顕
微鏡写真を第1図に示す。
実施例 2 実施例1と同様な操作を繰返えしたが、レピド
クロサイトスラリー(PH5)を180℃で1時間水
熱処理した。得られた製品粉末の粒径は、ほぼ
0.06μであつた。この製品の電子顕微鏡写真を第
2図に示す。
比較例 1 この比較例は、NaOHを共存させてスラリー
のPHを高くして水熱処理した例である。
実施例1と同様な操作を繰返えしたが、レピド
クロサイトスラリーにNaOHを0.04モル(1.6g)
溶解してPHを13としたものを用いた。得られた製
品の粒径は約0.05〜0.3μにわたつて分布し、不均
一であつた。この製品の電子顕微鏡写真を第3図
に示す。
比較例 2 この例は処理温度が低すぎる場合の例である。
実施例1の操作を繰返えしたが、処理温度は95
℃であつた。レピドクロサイトは、α型三二酸化
鉄に変化せず原料レピドクロサイトの形状をほぼ
そのまま維持した生成物が得られた。この生成物
の電子顕微鏡写真を第4図に示す。
比較例 3 原料レピドクロサイトをそのまま(すなわちス
ラリーとせず)450℃で3時間焼成した場合の電
子顕微鏡写真を第5図に示す。各粒子は非常に大
きく焼結した状態である。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は、実施例1〜2および比較例1〜
3でそれぞれ得られた生成物の電子顕微鏡写真で
ある。 各写真の撮影倍率は10000倍そして写真上拡大
倍率は30000倍であり、各写真には1μの比較尺度
が表示されている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 レピドクロサイト(γ−FeOOH)を水に分
    散させ、この分散液を100℃以上で水熱反応処理
    し、平均粒径0.1μ以下の極微小な非針状鉄酸化物
    を得ることを特徴とする製造方法。 2 分散液の水相のPHは5〜9である特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。 3 レピドクロサイトは、洗液のPH6〜8になる
    まで予め水で洗浄したものである特許請求の範囲
    第1または2項に記載の方法。
JP56118612A 1981-07-29 1981-07-29 極微小な非針状鉄酸化物の製造方法 Granted JPS5820733A (ja)

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JPS5820733A JPS5820733A (ja) 1983-02-07
JPH0247410B2 true JPH0247410B2 (ja) 1990-10-19

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JPS62119117A (ja) * 1985-09-13 1987-05-30 Showa Denko Kk レピツドクロサイトの製造方法
JPH0613406B2 (ja) * 1986-09-05 1994-02-23 戸田工業株式会社 ヘマタイト粒子粉末の製造法
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53128597A (en) * 1977-04-14 1978-11-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd Process for producing alpha ferric oxide

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