JPH0247365B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、リフトトラツク、特にフオークリフ
トトラツクであつて、それぞれ１つのケーシング
内に配置された２つの走行用モータを備え、これ
ら走行モータがそれぞれ、伝動装置ケーシング内
に配置された変速伝動装置を介して車輪を駆動す
るようになつており、リフトトラツクがフレーム
を有していて、かつ、それぞれの伝動装置ケーシ
ングが支持作用を有する構成部材として構成され
ていてかつフレームに結合されており、更にそれ
ぞれの伝動装置ケーシングに、所属の走行用モー
タがフランジ結合されていてかつ車輪ボスが支承
されている形式のものに関する。

上記形式の公知のリフトトラツクは、フレーム
の両側に車両長手方向に突出した固定プレートを
有していて、このばあいこの両固定プレートのそ
れぞれにねじ止めされた伝動装置ケーシングに形
成された突出した車輪ボス部分内に、車輪ボスが
支承されている。このばあい車輪と伝動装置ケー
シングとの間に支承個所および適当なスペースが
設けられているので、この支承個所には昇降フレ
ームを支承することができる。モータは、車輪が
位置するのと同じ個所で伝動装置ケーシングにフ
ランジ結合されている（ドイツ連邦共和国特許出
願公告第1530511号明細書）。この公知の構成の目
的は、車輪に対する昇降フレームの荷重のできる
だけ有利な力伝達路を形成するということにある
が、この公知の構成の著しい欠点は、車輪を伝動
装置ケーシングから比較的遠くに離さねばならな
いということにあり、従つて昇降フレーム無負荷
状態で車輪によつて生ぜしめられる力は大きなて
こ腕を以て伝動装置ケーシングに作用させられか
つこの伝動装置ケーシングから固定プレートを介
して前方で閉じられたフレーム内に導入されねば
ならない。従つてフレームの閉じられた部分は車
両の駆動される車輪から著しく遠くに離されてい
る。つまり前記構成部材は、十分なねじれ強度を
得るために、極めて強固に設計されねばならな
い。

本発明の課題は、材料消費量および所要スペー
スをわずかにして、有利な力の伝達を生ぜしめ
る、力伝達を受け止める構成部材のための構造を
提供することにある。

前記課題は本発明によれば、リフトトラツクの
フレームが後方の横桁および側方のビームを備え
ており、それぞれの伝動装置ケーシングがそれぞ
れ前方で、それぞれ側方のビームの延長部分とし
て構成されており、両走行用モータが、伝動装置
ケーシングから車両中央に向かう方向にのびるよ
うに、互いに平行に配置されており、両走行用モ
ータのケーシングが開接的に又は直接的に少なく
とも運動状態で解離不能に曲げ剛性的に互いにフ
ランジ結合されていることによつて解決された。

このような本発明の構成によつて、後方の横桁
と側方のビームと伝動装置ケーシングと走行用モ
ータケーシングとによつて閉じられたフレームが
形成され、このフレームは著しい構造費用および
付加的な材料を消費することなしに極めてねじれ
剛性的に形成できる。それというのも走行用モー
タのケーシングはいずれにせよ設けられねばなら
ないからである。走行用モータは、通常いずれに
せよ極めて安定的なケーシングを有するハイドロ
スタテイツクなモータであつてよい。しかも走行
用モータは特に、有利にはバツテリーにより電気
的に駆動されるリフトトラツクのエレクトロモー
タであつてもよい。磁束がエレクトロモータのケ
ーシングを貫通する必要があるためこのケーシン
グは肉厚の鋼から製作されるので、このケーシン
グは難なくフレーム内で生ずる力を吸収できる。
エレクトロモータを有する従来公知のすべてのフ
オークリフトのばあい磁束を考虜するだけでモー
タケーシングのための鋼に著しい費用が費やされ
るのに対して、本発明によつて初めて安定的なケ
ーシングの機械的な特性を安定的な車両を構成す
るのに関与させることができる。本発明によるよ
うにフレームの一部として駆動装置部分および走
行用モータを構成することによつてスペースを著
しく節減することができるので、有利な構造寸法
を有するリフトトラツクが得られかつ有利な組み
立ておよび保守のために十分なスペースが残され
る。更にエレクトロモータのばあい走行用モータ
の炭素ブラシを難なく操作することができる。簡
単な車両構造によつて製作費用もわずかになる。
製作に際して大きな予め組み立てられた構造グル
ープが得られるので、大量生産において有利な製
作条件を得ることができる。

更に、軸線を平行に配置し、しかもそれぞれの
走行用モータが車両長手中央平面を越えて反対側
に突出するように互いにずらされて配置されてい
る走行用モータ、特にハイドロスタテイツクな走
行用モータはすでに公知である。このような構成
において本発明によれば、両走行用モータのケー
シングは十分大きく設計されたフランジ面で互い
に結合されているか又は両走行用モータ、特にハ
イドロスタテイツクな走行用モータは十分大きく
設計された共通のケーシング内に収容することが
できる。

しかしながら、両走行用モータが互いに同軸的
に配置されていてかつ端面側で直接的に又は、例
えば中間ケーシングを介して間接的に互いにフラ
ンジ結合されていると特に有利である。

更に特に有利には、それぞれの変速伝動装置が
２段式の平歯車伝動装置として構成されていて、
このばあい両伝動段が、両段の軸線間隔が同じで
あるように設計されている。これにより車輪ボス
と走行用モータとを互いに同軸的に配置でき、従
つて例えば車輪ボス用およびモータフランジ用の
ケーシング内の孔を１作業過程で製作できかつ車
輪ボスと走行用モータとによつて一貫した真直な
軸線が得られる。

更に、本発明によるリフトトラツクのばあいに
も有利には、公知の車両のばあいのように昇降フ
レームを直接伝動装置ケーシングに支承すること
ができる。このようなばあい特に、傾斜シリンダ
の車両側の固定点がそれぞれ１つの側方の車両フ
レーム縦ビームと所属の伝動装置ケーシングとの
間の結合個所の近くで、有利には直接伝動装置ケ
ーシングに配置されていると有利であり、従つて
つり合い重錘によつて生ぜしめられる、荷重に対
する対抗モーメントの力を直接傾斜シリンダを介
して伝達できひいてはこの対抗モーメントによつ
て伝動装置ケーシングの負荷を除くことができ
る。

有利には車両はデイスクブレーキを備えていて
かつこのデイスクブレーキはそれぞれ走行用モー
タの端面側に、両ブレーキデイスクが並んで位置
するように配置されている。

本発明の特に有利な実施態様では、同時に両ブ
レーキデイスクに作用するブレーキシユーが設け
られている。この両ブレーキデイスクはこの配置
形式のばあい車両長手方向中央平面内に位置する
ので、ブレーキ操作を直接導入することができ
る。例えばブレーキペダルを直接ブレーキを介し
て車輪ボスおよび走行用モータによつて形成され
た軸上に支承することができかつ駐車ブレーキの
ブレーキワイヤを直接ブレーキシユーに導くこと
ができる。これによつて本発明によれば、制動運
動および制動力のための偏向部材並びに車輪の近
くにブレーキを配置するばあいに必要である伝達
部材を省くことができる。

バツテリーは簡単な形式で側方のビームの下側
の水平なフランジおよび必要であれば、後方の横
桁、例えばつり合い重錘の適当なフランジに載置
することができるので、このことに関しても極め
て有利な構成が得られる。

別の有利な実施態様によれば運転者防護屋根を
有するリフトトラツクのばあい、この防護屋根の
前方のビームが伝動装置ケーシングに支持されて
いる。運転者防護屋根は場合によつてこの防護屋
根上に落下する荷重物を受け止めるために極めて
安定的に構成されねばならずひいては運転者防護
屋根の前方のビームの接続個所も適当に安定的に
設計されねばならないので、この実施態様によつ
て、面取りされた薄板によつて形成されていてし
かも運転者防護屋根を支持する個所を適当に補強
する必要のある車両フレームに運転者防護屋根を
固定する従来公知の固定形式に比べて、極めて有
利な構成が得られる。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

リフトトラツクは２つの走行用モータ１，２を
備えていて、走行用モータ１は伝動装置ケーシン
グ３にかつ走行用モータ２は伝動装置ケーシング
４にフランジ結合されている。それぞれの伝動装
置ケーシング３，４に形成された車輪ボス支持体
５内には軸６が支承されていて、この軸には車輪
７が固定されている。それぞれの伝動装置ケーシ
ング３，４内には２段式の伝動装置が形成されて
いて、このばあい第１の段は走行用モータの軸１
６に設けられたピニオン８と中間歯車９とから構
成されていてかつ第２の段は中間ピニオン１０と
軸６に固定された歯車１１とから構成されてい
る。歯車９と中間ピニオン１０とは共通の軸１２
に固定されている。

走行用モータ１はフランジ１３によつて中間ケ
ーシング１４にフランジ結合されていてかつ走行
用モータ２はフランジ１５によつて中間ケーシン
グ１４にフランジ結合されている。両走行用モー
タ１，２の軸１６はそれぞれ走行用モータを貫通
していて、このばあい走行用モータ１の軸１６に
ブレーキデイスク１７がかつ走行用モータ２の軸
１６にブレーキデイスク１８が固定されている。
両ブレーキデイスク１７，１８は共通のブレーキ
シユー１９によつて操作される。

伝動装置ケーシング３はフランジ面２０で、例
えばねじ（詳細に図示せず）によつてねじ止めさ
れることによつて左側の側方のビーム２１にフラ
ンジ結合されている。同じ形式でフランジ面２２
において伝動装置ケーシング４は右側のビーム２
３にねじ止めされている。それぞれのビーム２
１，２３は、バツテリーが載置される下側のビー
ムフランジ面２４を有している。ビーム２１はフ
ランジ２５によつてかつビーム２３はフランジ２
６によつてつり合い重錘２７に結合されていて、
このつり合い重錘は後方の横桁を成しかつこの横
桁内で回転台（詳細に図示せず）内で後方の車輪
２８が支承されている。

それぞれの伝動装置ケーシング３，４は前方に
のびるブラケツト２９を有している。昇降フレー
ムは外マスト部３０と内マスト部３１とから構成
されていて、このばあい外マスト部３０はブラケ
ツト２９に面した側でブラケツト２９内に旋回可
能に支承されていてかつ外マスト部にはそれぞれ
固定アイ３２が設けられている。この固定アイ内
には傾斜シリンダ３４のピストンロツド３３が枢
着されていて、この傾斜シリンダは他端でブラケ
ツト３５内に枢着されている。このばあいブラケ
ツト３５はそれぞれフランジ面２０もしくは２２
の近くで伝動装置ケーシング３もしくは４に形成
されている。運転者防護屋根の後方のビーム３６
はつり合い重錘２７に支持されていてかつ運転者
防護屋根のそれぞれ前方の両ビーム３７は伝動装
置ケーシングのそれぞれ一方に支持されている。

更に、両走行用モータ１，２を互いに不動に結
合することによつて前方の横桁が形成され、この
横桁によつてフレーム２７，２１，２３，３，
４，１，２，１４が閉じられたフレームを成すこ
とが重要である。それぞれ１つの伝動装置ケーシ
ング３もしくは４は所属のビーム２１もしくは２
３と結合する形式は二次的なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
１図はリフトトラツクの側面図、第２図は分部的
に破断したリフトトラツクの平面図である。 １，２……走行用モータ、３，４……伝動装置
ケーシング、５……車輪ボス支持体、６，１２，
１６……軸、７，２８……車輪、８……ピニオ
ン、９……中間歯車、１０……中間ピニオン、１
１……歯車、１３，１５，２５，２６……フラン
ジ、１４……中間ケーシング、１７，１８……ブ
レーキデイスク、１９……ブレーキシユー、２
０，２２……フランジ面、２１，２３，３６，３
７……ビーム、２４……ビームフランジ面、２７
……つり合い重錘、２９，３５……ブラケツト、
３０……外マスト部、３１……内マスト部、３２
……固定アイ、３３……ピストンロツド、３４…
…傾斜シリンダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ リフトトラツクであつて、フレーム、並びに
   それぞれ１つのケーシング内に配置された２つの
   走行用モータを備え、これら走行モータがそれぞ
   れ、伝動装置ケーシング内に配置された変速伝動
   装置を介して車輪を駆動するようになつており、
   それぞれの伝動装置ケーシングがフレームに結合
   されていてかつ支持作用を有する構成部材として
   構成されており、更にそれぞれの伝動装置ケーシ
   ングに、所属の走行用モータがフランジ結合され
   ていてかつ車輪ボスが支承されている形式のもの
   において、リフトトラツクのフレーム２７，２
   ３，２１，３，４，２，１，１４が後方の横桁２
   ７および側方のビーム２１，２３を備えており、
   それぞれの伝動装置ケーシング３，４が両車両側
   部の前方で、所属の側方のビーム２１，２３の延
   長部分として構成されており、両走行用モータの
   軸線が互いに同軸的にしかも車輪ボス軸に対して
   ほぼ同軸的に配置されていてかつ両走行用モータ
   がそれぞれ所属の伝動装置ケーシング３，４から
   車両中央に向かう方向にのびており、両走行用モ
   ータ１，２のケーシングが端面側で曲げ剛性的に
   互いにフランジ結合されていることを特徴とす
   る、リフトトラツク。 ２ 走行用モータ１，２がエレクトロモータであ
   る、特許請求の範囲第１項記載のリフトトラツ
   ク。 ３ 走行用モータ１，２がハイドロスタテイツク
   なモータである、特許請求の範囲第１項記載のリ
   フトトラツク。 ４ それぞれの伝動装置ケーシング３，４がそれ
   ぞれ後方の端面２０，２２で所属のビーム２１，
   ２３にフランジ結合されている、特許請求の範囲
   第１項記載のリフトトラツク。 ５ フレームの後方の横桁がつり合い重錘２７か
   ら構成されている、特許請求の範囲第１項記載の
   リフトトラツク。 ６ それぞれの車輪のためにそれぞれ１つのデイ
   スクブレーキが設けられていて、このデイスクブ
   レーキのブレーキデイスク１７，１８が互いに並
   べて走行用モータの端面に配置されている、特許
   請求の範囲第１項記載のリフトトラツク。 ７ 車両の片側に配置された走行モータ１，２の
   それぞれに配属された両ブレーキデイスク１７，
   １８が共通のブレーキシユー１９によつて負荷さ
   れている、特許請求の範囲第６項記載のリフトト
   ラツク。 ８ 昇降マストが変速伝動装置の伝動装置ケーシ
   ングに支承されており、それぞれの傾斜シリンダ
   ３４の車両側の端部が車両の両側に設けられた伝
   動装置ケーシングに、伝動装置ケーシングと所属
   のビーム２１，２３との結合範囲で固定されてい
   る、特許請求の範囲第１項記載のリフトトラツ
   ク。 ９ 運転者防護屋根の前方の両ビーム３７のそれ
   ぞれが伝動装置ケーシング３，４のそれぞれ一方
   に支承されている、特許請求の範囲第１項から第
   ８項までのいずれか１記載のリフトトラツク。 １０ バツテリーにより駆動される電気的な駆動
   装置が設けられており、側方の両ビーム２１，２
   ３のそれぞれに、バツテリーを受容するための下
   側のビームフランジ面２４が設けられている、特
   許請求の範囲第１項記載のリフトトラツク。