JPH0247207Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、着脱が簡単でしかも組付けたと
き、確実に組付けができて外れることがないよう
に改善した４サイクルエンジンのロツカーアーム
保持装置に関する。

４サイクルエンジンでは、クランクシヤフトに
連動するカムシヤフトのカムで、ロツカーアーム
を押下げて揺動させ、吸気又は排気用の傘形のバ
ルブをバネに抗して押下げて開くようにしてい
る。ロツカーアームに油圧による自動の隙間調節
ロツドを設ける場合は、ロツカーアームの一端を
隙間調節ロツドに保持させる。通常は、第３図に
示すように、ロツカーアームＡの一端を、隙間調
節ロツドＢの上端にピンＣによつて軸着するが、
この構造では、ロツカーアームＡの着脱が不便で
ある。又、第４図に示すように、ロツカーアーム
Ａの一端に球面部Ｄを設け、隙間調節ロツドＢの
上端の球面突部Ｅに嵌合せる構造にしているもの
もある。この場合は、組付け時に外れ易いので、
バルブ上端のリテーナーＦを大きくしており、そ
のため慣性重量が重くなつて、高速運転に不利に
なる。

この考案は、かかる点に鑑み、ロツカーアーム
と隙間調節ロツドの着脱が簡単にでき、組付けた
ときは外れることがないように改善したもので、
以下第１図及び第２図に示す本考案の実施例につ
いて説明する。

油圧によつて自動的に隙間を調節する隙間調節
ロツド１の上端左右にピン２を突設すると共に、
円弧受面３を設ける。一方、ロツカーアーム４の
一端には、２股円弧面５を設け、ピン２と円弧受
面３の間に、２股円弧面５を回しながら差込んで
軸支させる。ロツカーアーム４の他端は、吸気又
は排気用の傘形のバルブ６の上端に重ねる。ロツ
カーアーム４の中央上面には、クランクシヤフト
に連動するカムシヤフト７のカム８が接する。バ
ルブ６は、バネ９で閉じるように付勢されてい
る。

作用について説明する。

カムシヤフト７の回転によつて、ロツカーアー
ム４の上面を押下げ、ロツカーアーム４をピン２
を中心にして揺動させ、バルブ６をバネ９に抗し
て押下げて開く。隙間調節ロツド１は、油圧で押
上げられていて、ロツカーアーム４とカム８の隙
間を零に保つ。ロツカーアーム４は、カムシヤフ
ト７の組付け前に、一端の２股円弧面５を隙間調
節ロツド１のピン２と円弧受面３の間に差込ん
で、軸支させるので、組付けが簡単にでき、カム
シヤフト７を組付ければ、ロツカーアーム４を上
方に回すことができなくなり、確実に軸支でき
る。従つて、バルブ６の上端のリテーナー１０も
小さくでき、バルブ６の慣性重量が少く、高速運
転に有利である。

以上説明したように、この考案は、隙間調節ロ
ツドの上端両側にピンと円弧受面を設け、ロツカ
ーアームの一端を２股円弧面に形成し、ロツカー
アームの２股円弧面を隙間調節ロツドのピンと円
弧受面の間に差込んで軸支するようにしたので、
ロツカーアームの組付けが簡単にでき、組付け後
は外れることもなくて確実に軸支される。そし
て、バルブ上端のリテーナーは軽く小さくでき、
慣性重量が少くできて、高速運転に有利になる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示し、
第１図は側面図、第２図は要部の分解斜視図、第
３図は従来例を示す側面図、第４図は他の従来例
を示す側面図である。 １……隙間調節ロツド、２……ピン、３……円
弧受面、４……ロツカーアーム、５……２股円弧
面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隙間調節ロツドの上端両側にピンと円弧受面を
   設け、ロツカーアームの一端を２股円弧面に形成
   し、ロツカーアームの２股円弧面を隙間調節ロツ
   ドのピンと円弧受面の間に差込んで軸支するよう
   にしたことを特徴とする４サイクルエンジンのロ
   ツカーアーム保持装置。