JPH0247046A - 包装容器材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、無色又は着色した透明な熱可塑性ポリマーの
複合フィルムを素材とする全反射機能を有する包装容器
材料に関する。

〔従来の技術及びその課題〕

従来、包装容器は、紙、プラスチック、アルミニウム箔
及びそれらの積層物、アルミニウム及び鉄などの薄板、
ガラスなどの材料からつくられており、種々の容器が市
場において広く使用されている。しかしながら、これら
の容器にはそれぞれ一長一短があり、種々の問題を内蔵
している。例えばガラス製の容器は内容物に対する衛生
性、外気からの遮断性の点においては理想的であるが、
重量の大きいことや破壊し易いことなどからその使用に
は限界があり、特殊な用途を除いては生産量の伸びは期
待できない。一方、アルミニウム、鉄などの金属缶は内
容物の保存性、外気からの遮断性、重量の点などで非常
にすぐれた容器ではあるが、回収の問題や内面塗料の中
に含有される低分子量成分の内容物に対する影響などが
問題となっている。これらの硬質容器は、外部から故意
に内容物に対して変化を与える目的で容器を破壊するこ
とは困難であるが、蓋を取り外したり、鋭利な針状の金
具を用いて金属缶を破って内容物を変質させる操作を加
えたりする危険な行為の可能性があり、その対策が急が
れている。

これに対し、紙、プラスチック、アルミニウム箔などの
素材は軽量で各種の成型加工により包装容器とすること
ができる優れた素材ではあるが、容器を破壊して内容物
を変質させるという悪質な行為に対しては全く無防備で
あり、これに対する対策も又その確立が急がれている。

〔課題を解決するための手段及びその作用〕本発明に従
えば、前記した問題点は、厚さ約３０〜２００ｐｒａの
無色又は着色した透明な熱可塑性ポリマーの一方の面を
、その反対側の平面からの入射光線が全反射するように
、単一又は複数の方向に任意の角度で交叉する鋸歯状又
はこれに類似した凹凸形状に成形加工した２枚のフィル
ムを、その２枚の各フィルム上の凹凸形状の溝の方向が
相互に或る角度をなすように重ねた複合フィルムからな
る包装容器材料によって解決される。更に、前記と同様
に凹凸形状に成形した２枚のフィルムを、モアレ縞を示
す状態で減圧下において周辺を加熱封入してなり、減圧
状態を破ることによって、モアレ縞の消失した全反射現
象を示す、包装容器材料によって解決される。

本発明の「包装容器材料」とは、それ自体で容器を形成
することのできる材料又は或る容器を外側から含む包装
用の材料を意味する。

本発明において使用するフィルムの一方の面に鋸歯状又
はこれに類似した凹凸形状を施すには、例えば彫刻ロー
ルによる加熱成形によって行うことができる。ロール表
面の形状としては、断面図が鋸歯状の凹凸の溝が平行に
彫刻されたもの、あるいは平行に彫刻された面に更に同
じ又は類似の形状の溝を任意の角度（例えば直角若しく
は３０゜〜６０°）で彫刻したものが使用できる。

重ね合せる２枚のフィルム上に形成される凹凸形状は、
各々同じものであっても、異なるものであってもよい。

本発明の好ましい態様においては、一方向にのみ平行に
形成された断面が鋸歯状の溝をもつ２枚のフィルムを、
それらの溝が任意の角度（例えば３０°〜９０°）をな
すように重ね合せる。

フィルムを重ね合せる方法は、２枚のフィルムを密着（
例えば減圧下で）させ、周辺をヒートシールする方法、
あるいは接着剤を用いて２枚のフィルムを部分的に貼り
合せる方法等がある。このフィルムの貼り合せは通常の
加熱接着、ホットメルトによる接着などが適している。

貼り合せた複合フィルムから包装容器を製造するには、
裁断、予備成型、ヒート・シールなどの従来汎用の方法
によることができる。

ところで、本発明の材料を用いて得られた包装容器に液
体を充填して外部から注射針で穴をあけると、容器内の
液体が包装容器の壁面の凹凸重ね合せ部の間隙に浸入し
、容器の全反射現象が消失して光沢の消失と共に透明度
を増し、直ちにこのような悪質で危険な行為が行われた
ことを、明確に検知することができる。２枚の鋸歯状等
の凹凸形状に成形された面に、鉄塩（例えば塩化第２鉄
）とタンニン酸又はその誘導体とを塗布して重ね合わせ
て得られる複合フィルムで、液体用の容器を調製して水
を充填する。この容器に外部から注射針で穴をあけると
、水がフィルムの間隙に浸入して容器の全反射現象が消
失して光沢が消失すると共に透明度を増し、黒色に発色
して直ちにこのような行為の行われたことを検知できる
。

又、貼り合せた複合フィルムを、瓶の口にホットメルト
を用いて貼り合せた上に、内側の中心点又は任意の数点
にホットメルト接着剤を接着させた透明なキャップをか
ぶせるときは、キャップは全反射現象を示し美しい光沢
を与えるが、キャンプをあけるときは、その回転による
力によって貼り合わせたフィルムは伸張と共に皺を生じ
ながら、周辺は次第に切断され、遂は完全に剥離する。

剥離された状態で、全反射による光沢は消失して透明度
を増して、上部から内部を見ることが可能となり、瓶の
キャップがあけられたことを明確に示している。

また、本発明によって得られる鋸歯状等の凹凸形状にエ
ンボス加工されたフィルムは、その２枚のフィルムを成
形された面同志が接触するように重ね合わせるか、ある
いは成形された方の面と成形されていない方の平面とを
重ね合わせるとき、エンボス加工の方向が同一または近
似している場合には、鮮明なモアレ縞を生ずる。こうし
たモアレ縞を示す重ね合わせたフィルムを減圧下におき
、周辺を加熱熔融して密封して作成した積層フィルムは
、針またはナイフなどで減圧状態が破壊されると、各フ
ィルムが分離してモアレ縞が消失した全反射現象を示す
ことができるので、このような方法によっても危険な行
為を防止することが可能である。

本発明において使用することのできる透明な熱可塑性ポ
リマーとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリウレタン、エチレン−ビニルアル
コールコポリマーナイロンなどを挙げることができる。

本発明において使用する熱可塑性ポリマーフィルムの厚
さは、前述の如＜３０〜２００戸、好ましくは１２０〜
２００−である。

更に、本発明の容器はその構造からも明らかなように、
断熱性に冨むので冷却したものや加温したものの容器と
してもその効果を発揮する。更に、金属缶やガラス瓶と
異なり、軽量であり、廃棄の問題も燃焼によって解決が
計られることから、従来にないすぐれた特徴をもつもの
である。

前述の各種の検討において積層物を構成する２枚のプラ
スチックフィルムは、同種又は異種のフィルムをそれぞ
れ単独で使用することができるが、フィルムの特徴を活
かした組合せを用いるときは、非常に興味ある効果が得
られる。例えば本発明の包装容器として、内側にポリエ
チレンテレフタレートフィルム、外側にポリ塩化ビニリ
デンフィルムを使用した場合、外側は勿論、美しい光沢
の外観を示し、内面は清冷飲料、食品に対して安全で、
フレーバーに変化を与えない構成で、更に又包装容器の
内部に炭酸ガス飲料が含まれる場合には、炭酸ガスは内
側のフィルムを透過して両フィルムの間隙に入り、一方
、外側のポリ塩化ビニリデンフィルムはすぐれたガスバ
リヤ−性をもつため、内圧と略々同じ値になって平衡状
、銀に達し、略々６ケ月の期間、通常の炭酸飲料の圧力
３〜４ｋｇ／ｃｎｌを保持することが可能である。しか
もこのような容器の器壁を通して異物を注入しようとす
ると、容器内部の液体が間隙に浸入して光沢を消失する
と共に、透明な状態に変化してこのような行為の行われ
たことを直ちに明確に検知することができる。

〔実施例〕

以下、本発明に従った包装容器材料としての好ましい態
様を実施例に基いて更に詳しく説明するが、本発明の技
術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは
いうまでもない。

実施例　１ 第１図に示すように、厚さ約２００−のポリプロピレン
フィルム（１）の片面（２）を、全反射するように鋸歯
状に類似した１方向の凹凸形状に成形加工し、続いて第
２図に示すように、こうして成形加工した２枚のフィル
ム（５）（６）の成形面同志を接触させしかも凹凸形状
の溝の方向が直交するように重ね合わせて得られる包装
容器材料を用いて、第３図のような円筒型の液体用容器
を作製した。

第３図に示したように、この容器はキャップ（８）、胴
（９）、底（１０）の３部からなり、キャップ（８）に
は開口部（１１）が設けである。この開口部（１１）に
は本体と同じ複合フィルム（第２図）からなるカバー（
７）が、ホットメルト接着剤（１３）を使用して接着し
である。カバー（７）を剥離すれば内部の液体をとりだ
すことができる。

この容器の表面は、全反射現象により美しい光沢を有す
る不透明な外観を備えているが、内部に液体が充填され
ているときに、外部から注射針でフィルムを貫通すると
、液体が２枚のフィルムの間隙に浸入して全反射現象を
消失し、その部分が透明度を増加してこのような行為の
あったことを明確に検知することができた。

以下余白 実施例　２ 第４図に示すように、ポリプロピレンを用いた本発明の
複合フィルム（１６）を瓶の開口部にホットメルト接着
剤（１８）で接着させ、更にキャップ（１４）の内部に
設けたホットメルト接着剤（１５）で、複合フィルム（
１６）とキャップ（１４）とを貼り合わせた構造の瓶（
１７）を製造した。前記の複合フィルム（１６）は第２
図に示した構造のフィルムと同じものであるが、実施例
２に使用可能の構成は、上部のフィルム膜厚が例えば１
００声以下で薄く、伸び易い性質であることが望ましい
。このような場合、フィルムの平滑部分は約３０４とな
り、僅かの応力で伸びの現象を示す。

第４図に示したような瓶（１７）で、キャップ（１４）
を廻して開けて行くと、複合フィルム（１６）の上部の
フィルムは中心部において特に著しい伸びの現象と全体
にわたる皺の発生を生じて、キャップ（１４）を開ける
という行為のあったことを明確に指摘する。更に又、キ
ャップ（１４）を取り外し、上部の皺の生じたフィルム
を取り除くときは、下記のフィルムが第２図の状態で表
面にでてくるので、全反射現象を示さないで透明度の増
加が認められ、キャップを開けるという行為をより明確
に指摘することができる。

実施例　３ 熱可塑性ポリマーとしてエチレン−ビニルアルコールコ
ポリマー［クラレ■製エバール］ヲ使用して、第２図に
示した構造を有して、入射光線をその表面で全反射する
複合フィルムを作製した。

膜厚約２００−のエバールフィルムの片面に、全反射可
能な鋸歯状の凹凸形状を成形して（第１図）、第２図の
ように凹凸形状溝が直交するように重ね合わせた。この
複合フィルムの周辺を加熱熔融してヒートシールした素
材を用いて、第３図に示したような液体用容器を製造し
た。

この容器の表面は、全反射現象により美しい光沢を有す
る不透明な外観を与えているが、内部に液体が充填され
ているときに、外部から注射針でフィルムを貫通すると
、液体が２枚のフィルムの間隙に浸入して全反射現象を
消失し、その部分が透明度を増加してこのような行為の
あったことを明確に指摘することができた。

エバールは、湿度の余り高くない環境下ではすぐれたガ
スバリヤ−性を示し、湿度の増加に伴ってその効果は減
少するが、本実施例のように、間に空気を共存させた２
枚の複合フィルムの場合においては、殆どフィルムの外
側の環境には影響されないことが見出された。つまり本
実施例によって得られた液体用容器は、所謂“いたずら
防止”の機能を有すると同時に、ガスバリヤ−性を有す
るものであることがｇ忍められた。

実施例　４ 実施例１において、全反射現象を示すように鋸歯状の凹
凸形状に成形された面（２）に、塩化第２鉄水溶液とタ
ンニン酸ソーダ水溶液とを塗布乾燥して、凹凸形状溝が
直交するように重ね合わせ、第３図のような円筒型の液
体用容器を作製した。

全反射現象により美しい光沢を有する不透明な外観を与
えているが、水を充填して外部から注射針でフィルムを
貫通すると、水が２枚のフィルムの間隙に浸入して全反
射現象が消失し、透明度が増加してタンニン酸と鉄によ
る黒色の発色現象が生じ、このような行為のあったこと
を明確に検知することができた。

実施例　５ １１約１００−のエチレン−ビニルアルコールコポリマ
ーフィルムの片面を、全反射するように鋸歯状に類似し
た１方向の凹凸形状に成形加工（第１図）し、第２図の
ように凹凸形状溝が直交するように重ね合わせた。

上記２枚のフィルムを重ね合わせるとき、エタノール−
水（混合比１：１）混合溶液をその間隙の全面に添加し
て、真空ポンプで減圧下に周辺を加熱封入すると、透明
なフィルム積層物が得られた。このフィルム積層物に注
射針を貫通させてピンホールを開けるときは、間隙の液
体が直ちに放出されて空気がその間隙に浸入し、全反射
現象を示して透明から美しいパール状表面を呈するフィ
ルムとなり、このような行為のあったことを明確に検出
することができた。

本実施例のフィルム積層物は、チョコレート、キャンデ
ー、その他の乾燥した食品の包装に適している。

実施例　６ 厚さ約１００−のエチレン−ビニルアルコールコポリマ
ーフィルムの片面（２）を、全反射するように鋸歯状に
類似した１方向の凹凸形状に成形加工（第１図）して、
この成形加工した２枚のフィルムを、その凹凸形状の溝
の方向が一致または近似した状態で、上記のフィルムを
重ね合わせる。

重ね合わせる方法として、成形面同志を接触させる場合
と、成形面と平面（非成形面）とを接触させる場合とが
あるが、本実施例において両法を試み、両法において類
似の効果を有するモアレ縞を得ることができた。モアレ
縞の巾は成形方向の近づける程度によって異なり、方向
がずれるに従って巾は約１＋ｎｍから約５　ｍｍ迄と大
きくなってくる。

本発明の場合、モアレ縞はその周辺より光沢が大きく美
しい模様を形成する。

上述のように重ね合わせたモアレ縞を有するフィルム積
層物を減圧下におき、周辺を加熱熔融して密封する場合
は、モアレ縞を安定して維持するフィルム積層物が得ら
れた。

このフィルム積層物は、全反射を示すバール状表面に、
光沢の大きいモアレ縞を全面に生じた美しいフィルム積
層物であるが、注射器の針またはナイフなどで小さい穴
をあけ減圧状態を破るときは、２枚のフィルムが分離し
てモアレ縞が消失して通常の全反射現象のみを示し、こ
のような危険な行為の行われたことを明確に検出するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は全反射機能を有するフィルムの断面図、第２図
は第１図のフィルム２枚を、鋸歯状の凹凸形状溝が直交
するよう重ね合わせた複合フィルムの断面図、第３図は
第２図の素材を用いて調製した容器の断面図、第４図は
第２図の素材をシール用フィルムとして使用したキャン
プ付き瓶の断面図である。 一゛ノ　ｔ′・ちｒミＩ：ミ（ １・・・透明なプラスチックフィルム、２・・・入射光
線が全反射するように鋸歯状に成形加工した面、 ３・・・入射光、　　　　　４・・・反射光、５．６・
・・片面が入射光を全反射するように鋸歯状に成形加工
した、透明なプラスチックフィルム、 ７・・・内容物を出すた杓のカバー 訃・・キャンプ、　　　　９・・・胴部、１０・・・底
部、　　　　　１１・・・キャンプの開口部、１２・・
・内容物、 １３・・・複合フィルムの切断部を加熱熔融によりヒー
トシールした部分、 ４・・・瓶のキャップ、 ５・・・ホットメルト接着剤、 ６・・・本発明の複合フィルム、 ７・・・瓶、 訃・・ホントメルト接着剤。 −人ｒ′１ 第 図 第 図 ネ 図 莫４ 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、無色又は着色した透明な熱可塑性ポリマーフィルム
   の一方の面を、その反対側の平面からの入射光線が全反
   射するように単一又は複数の方向に鋸歯状又はこれに類
   似した凹凸形状に成形した２枚のフィルムを、その２枚
   の各フィルム上の凹凸形状の溝の方向が相互に或る角度
   をなすように重ね合わせた包装容器材料。 ２、成形加工面と非成形加工平面とが接触するように重
   ね合せた請求項１記載の包装容器材料。 ３、２枚のフィルムの間に液体が浸入したとき、または
   入射光側のフィルムを剥離したとき、全反射現象が消失
   し、透明度が増加する現象を示す、請求項１記載の包装
   容器材料。４、２枚のフィルムの凹凸形状面に、鉄塩と
   タンニン酸またはその誘導体とを塗布してなり、フィル
   ム間に水または水溶液が浸入したとき、全反射現象の消
   失と共に、黒色に発色する現象を示す請求項１記載の包
   装容器材料。 ５、２枚のフィルムの間に任意の液体を薄層として充填
   し、減圧下にその周辺を加熱封入した透明状態からなり
   、その透明状態が減圧状態を破ることによって全反射現
   象を示す、請求項１記載の包装容器材料。 ６、無色又は着色した透明な熱可塑性ポリマーフィルム
   の一方の面を、その反対側の平面からの入射光線が全反
   射するように単一又は複数の方向に鋸歯状又はこれに類
   似した凹凸形状に成形した２枚のフィルムを、モアレ縞
   を示す状態で減圧下において周辺を加熱封入してなり、
   減圧状態を破ることによって、モアレ縞の消失した全反
   射現象を示す、包装容器材料。