JPH0245705Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ この考案は、主として乱流型クリーンルームの
天井に取付けられる冷暖房用空気吹出口に関する
ものである。

［考案の技術的背景とその問題点］ 従来、この種の冷暖房用空気吹出口は、吹出口
本体の下端に底面角形状のパンチングフエースを
取付けるように形成されていた。しかしながら、
パンチングフエースが底面角形状に成形されてい
るため、対角線方向の四隅部は気流に分布が少な
く、逆に対辺方向の辺中央部は気流の分布が多く
なり、パンチングフエース内の全体の気流分布が
アンバランスであつた。また、パンチングフエー
ス内からの気流の拡散性についても充分とは言え
ず、乱流型クリーンルームの天井への空気吹出口
の取付間隔を狭めなければならないため、空気吹
出口や給気ダクト等が著しく増加することと、空
気の清浄度の低下及び清浄空気の低効率を招き、
省エネ的見地からも問題があることとが相俟つ
て、乱流型クリーンルームのイニシヤル、ランニ
ングの両コストが頗る高価であつた。

［考案の目的］ そこで、この考案は、叙上のような問題点を解
消するために案出されたもので、パンチングフエ
ース内の全体の気流分布が均一になるようにする
と共に、パンチングフエース内からの気流の拡散
性を良好にして、乱流型クリーンルームのイニシ
ヤル、ランニングの両コストの低減を著しく図れ
るような冷暖房用空気吹出口を提供する。

［考案の概要］ この考案の要旨とするところは、空気清浄用の
フイルターが内蔵された吹出口本体の下端に、全
面に吹出孔が多数穿設された底面円形状のパンチ
ングフエースを、下方へ突出されるように取付
け、このパンチングフエースの内部には、前記吹
出口本体と同心円を成す円錐状のバツフルプレー
トを取付けたことに存する。

［考案の実施例］ 以下、この考案の一実施例を図面に基いて説明
する。

第１図及び第２図に示すように、下端が解放さ
れた立方体状の吹出口本体１の上部一側面にメー
ンダクトＡの分岐ダクトＢ連結用の給気フランジ
２を設け、且つ吹出口本体１の下端部内には空気
清浄用のフイルター３を取付片４や締付ネジ５を
介して取付ける。また、吹出口本体１の下端に
は、全面に吹出孔６が適宜間隔に多数穿設された
底面円形状で且つ正面横長半長楕円形状のパンチ
ングフエース７を、下方へ突出されるように取付
ける。そして、このパンチングフエース７の内部
には、前記吹出口本体１と同心円を成す円錐状の
バツフルプレート８を取付けたものである。

また、前記パンチングフエース７は、底面円形
状で且つ正面横長半長楕円形状に成形するように
説明及び図示されているが、これに何ら限定され
ることなく、第３図及び第４図に示すように、底
面円形状であれば、正面逆台形状等に成形しても
良い。

［考案の効果］ この考案は、叙上のように構成したから、使用
時においては第１図に示すように天井板Ｃの取付
孔Ｄの下方から挿入した吹出口本体１の給気フラ
ンジ２をメーンダクトＡの分岐ダクトＢに連結す
ることにより、冷暖房時にメーンダクトＡの分岐
ダクトＢから吹出口本体１内に流入した空気がフ
イルター３で清浄に濾過され、その空気がバツフ
ルプレート８で案内されてパンチングフエース７
の各吹出孔６から下方の乱流型クリーンルームに
吹出される。

したがつて、吹出口本体１の下端に、全面に吹
出孔６が多数穿設された底面円形状のパンチング
フエース７を、下方へ突出されるように取付けた
ことにより、パンチングフエース７が底面円形状
であるため、従来のようにパンチングフエース７
の対角線方向の四隅部は気流の分布が少なく、逆
に対辺方向の辺中央部は気流の分布が多くなるこ
となく、パンチングフエース７内の全体の気流分
布を均一にすることができる。

しかも、パンチングフエース７の内部に、吹出
口本体１と同心円を成す円錐状のバツフルプレー
ト８を取付けたことにより、フイルター３で清浄
に濾過された空気をバツフルプレート８の内外部
の傾斜面にて案内されてパンチングフエース７の
側方及び下方の各吹出孔６から勢い良く吹出され
るため、パンチングフエース７内からの気流の拡
散性が極めて良好である。したがつて、この考案
の空気吹出口の１個当りの吹出風量が増加するこ
とになり、この考案の空気吹出口の、乱流型クリ
ーンルームの天井への取付間隔を広げられるた
め、この考案の空気吹出口や、メーンダクトＡ・
分岐ダクトＢの給気ダクト等を削減できること
と、空気の清浄度の向上及び清浄空気の効率的利
用を図れることとが相俟つて、乱流型クリーンル
ームのイニシヤル、ランニングの両コストを著し
く低減できるのである。また、バツフルプレート
８を円錐状に成形したことによつて、例えば、円
板やドーナツ状円板等のバツフルプレートに比較
しても、取付位置や大きさ等を色々変化させて実
験した結果においても、拡散性が優れていること
が判明されている。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は縦断正面図、第２図は同上の底面図、第３図
はパンチングフエースの他の実施例を示す正面
図、第４図は同上の底面図である。 １……吹出口本体、２……給気フランジ、３…
…フイルター、４……取付片、５……締付ネジ、
６……吹出孔、７……パンチングフエース、８…
…バツフルプレート、Ａ……メーンダクト、Ｂ…
…分岐ダクト、Ｃ……天井板、Ｄ……取付孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気清浄用のフイルターが内蔵された吹出口本
   体の下端に、全面に吹出孔が多数穿設された底面
   円形状のパンチングフエースを、下方へ突出され
   るように取付け、このパンチングフエースの内部
   には、前記吹出口本体と同心円を成す円錐状のバ
   ツフルプレートを取付けたことを特徴とする冷暖
   房用空気吹出口。