JPH0245335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、小便器の凍結破損および温暖期の臭
気発生を防止した、寒冷地に適する洗浄水路切替
具付小便器に関する。

従来の技術 従来の小便器の洗浄水路は、通常第４図に示す
ように、スプレーダー部４′およびタレ受部５′の
２系統の洗浄水路で構成されている。スプレーダ
ー部４′の洗浄水路は、水路を大きくすることに
より水が溜まらない構造となつている。しかし、
タレ受部５′の洗浄水路は、構造上水路が小さく
水勢がないため、凍結条件下においては通水部に
氷が附着そして積層し、最終的には小便器が凍結
破損することがある。このような凍結破損を防ぐ
為に、タレ受部に通水路を有しない小便器が厳寒
冷地用として用意されている。このような構造は
寒冷期には臭気を発生しないが、凍結期以外の温
暖期には臭気発生源となる。

考案の解決すべき問題点 本考案の目的は、凍結期における小便器の凍結
破損を防止し、しかも温暖期に臭気を発生しない
小便器を提供することにある。

問題点を解決するための手段 本考案は、スプレーダー部及びタレ受部の２系
統の洗浄水路を有する小便器において、洗浄水通
路内の所定の位置にタレ受部洗浄水路を開閉可能
な切替具を設けたことを特徴とする小便器であ
る。

上記の切替具は、洗浄水がスプレーダー部水路
とタレ受部水路とに分れる分岐点、又は該分岐点
近傍のタレ受部水路内の位置に設けるのが好まし
い。一般に、該分岐点は小便器の上端部近辺に存
在する。なお、スプレーダー部水路は定期的に流
水する状態にあるので凍結しないため、その水路
分岐点近傍に切替具を設けて該切替具近傍の凍結
破損を併せて防止するのが望ましい。該切替具と
しては、ゴム栓、コツク、切替弁等、公知の流路
の切替又は開閉手段を使用し得る。

なお、コツク、切替弁等を使用する場合、凍結
期中の暖かい日に必要に応じてタレ受部水路に通
水することによつて、タレ受部を清掃することも
容易である。

作 用 凍結期には切替具によりタレ受部の洗浄水路を
閉鎖して、タレ受部水路の通水部が洗浄水により
凍結するのを防止する。凍結期以外は切替具を切
替えてタレ受部にも洗浄水を通水し、臭気発生を
防止する。なお、凍結期においてはタレ受部への
洗浄水がなくとも、寒冷のため臭気は発生しな
い。

具体的態様 本考案の小便器の一具体例を、その正面図（第
１図）、平面図（第２図）および切断側面図（第
３図）を参照して以下に説明する。

第１〜３図は、小便器１をゴム栓２ａ，２ｂに
より、洗浄水３をスプレーダー部４のみに通水状
態とした場合であり、タレ受部５には洗浄水は給
水されない。凍結期以外はゴム栓２ａ，２ｂを外
し、再びゴム栓２ｂを小便器本体にはめ込むこと
により、タレ受部５にも通水することができる。
なお、図面では小便器の向つて右側に切替具（２
ａ，２ｂ）を示すが、該切替具を小便器の中央部
分または左右両側に設置することも当然可能であ
る。

考案の効果 作用の項に記載した通り、小便器の凍結破損防
止および臭気発生防止の両者の効果が容易に達成
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の小便器の一具体例の正面
図；第２図は、第１図に示す小便器の平面図；第
３図は、第１図に示す小便器の−切断側面
図；そして第４図は、従来の小便器の同じく切断
側面図である。 １，１′……小便器；２ａ，２ｂ……ゴム栓；
３，３′……洗浄水；４，４′……スプレーダー
部；５，５′……タレ受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スプレーダー部およびタレ受部の２系統の洗浄
   水路を有する小便器において、洗浄水通路内にタ
   レ受部洗浄水路を開閉可能な切替具を設けたこと
   を特徴とする、凍結破損を防止する洗浄水路切替
   具付小便器。