JPH0244702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、動物汚物すなわち飼犬の固形排泄物
を始末する動物汚物処理用具に関し、特に、動物
汚物を排泄時にも容易に始末し得るようにしたも
のである。

（従来の技術） 動物汚物、特に、飼犬を連れた外出時における
固形排泄物の処理は、社会問題にもなつて、近
来、厳格に励行されるようになつて来ており、飼
犬を連れた外出時にはスコツプとビニール袋とが
必携用具になつている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、スコツプとビニール袋とでは、
動物汚物を排泄後に処理し得るに過ぎず、道路な
どが汚れるうえに、携行するスコツプが汚れ、手
まで汚すこともあり、特に雨の日には傘をさして
の作業となるので、その煩わしさは愛犬家にとつ
て悩みの種であり、その結果、心ならずも、街
路、公園等の公共の場にこの種の動物汚物が放置
されて環境を汚すことになり、衛生上からも問題
点となつていた。

（問題を解決するための手段） 本考案の目的は、上述した従来の問題点を解決
し、動物汚物を排泄時に容易に始末し得るのみな
らず、排泄後にも、手などを汚すことなく、容易
に始末し得るようにした動物汚物処理用具を提供
することにある。

本考案は、例えばビニール袋を簡単な枠組みに
取付けて柄杓のような状態にし、動物汚物をその
排泄時に容易に直接に収容して簡単に始末し得る
ようにしたものである。

すなわち、本考案動物汚物処理用具は、弾性を
有する材料よりなるほぼ円形の線輪の一部分を、
その線輪の面に適度の角度をもたせて折り曲げた
突起部を形成し、その突起部にほぼ対向する位置
において前記面に斜交する平面上に延在するとと
もにほぼその平面に沿つて湾曲した柄を前記線輪
に取付け、前記突起部を挟圧して開口部を前記線
輪に係合させた袋状体を前記柄により操作して動
物汚物を処理するようにしたことを特徴とするも
のである。

（実施例） 以下に図面を参照して実施例につき本考案を詳
細に説明する。

第１図に斜視図を示し、第２図に上面図、第３
図に縦断面図を示す本考案の一実施例において、
１は、例えば金属線条、プラスチツク線条など多
少の弾性を有する材料を線条をほぼ円形の線輪状
に成形したものであり、その一部分を線輪の面に
ほぼ10゜〜110゜、好ましくは30゜の角度に折り曲げ
て、例えば図示の形状の突起部２を形成するとと
もに、その突起部２に対向する位置において、例
えば図示の形状にした柄３を取付ける。

この柄３は、例えば線輪１と同じ材料により線
輪１と一体に成形するのが好適であり、線輪１の
面に対してほぼ30゜〜80゜、好ましくは60゜の角度を
なす平面上に延在させるとともに、ほぼその平面
に沿い、左右いずれかに30゜〜60゜好ましくは45゜の
角度をなして緩やかに湾曲させる。なお、この柄
３は、右利きの人が後述するようにして片手で操
作し易いように、一般には図示のように右に湾曲
させるのが好適であるが、左利きの人用には左に
湾曲させる。

また、線輪１における柄３の取付け部には、柄
３の下位部に短い突起４が設けてある。

上述した構造の枠体を用いて動物汚物を処理す
る際には、線輪１の突起部２を押し挟んで線輪１
の直径を縮めた状態で、市販の適切な寸法の定尺
ビニール袋（図示せず）の開口部を被ぶせ、突起
部２を放して線輪１の弾力によりビニール袋を保
持させる。したがつて、線輪１の直径は、使用す
る定尺、例えば25cm×35cmのビニール袋の開口部
を円形に拡げた状態に適合させる。

上述のようにして柄杓と同様の形態にしたビニ
ール袋を、立つたまま利き手で操作して、排泄直
前の姿勢をとつた飼犬の適所に当てがえば、その
固形排泄物を直接にビニール袋に収容することが
できる。その際、柄３を緩やかに湾曲させてある
ので、飼犬がどのように向きを変えても、操作者
自身は位置を変えることなく、つねに飼犬の背後
から、無用の刺激を与えずに、容易に適所に当て
がうことができる。

上述のようにして動物汚物を収容したビニール
袋は、線輪１の直下で開口部を掴んで、手を汚さ
ずに容易に引き抜くことができる。線輪１から外
したビニール袋は、開口部を結んで柄３と突起４
との間に挟み込み、あるいは、突起４を刺し込
み、念のため柄３に一回転させておけば、脱落の
おそれなく、柄３に下げて持ち帰ることができ
る。

なお、上述した柄杓状のビニール袋によつて排
泄後の動物汚物を始末する場合には、線輪１を塵
取りとしてスコツプ等とともに使用することがで
きる。

（考案の効果） 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、ビニール袋を除き、枠体や操作者の手、衣服
などを一切汚さずに、動物汚物を排泄時に手速く
容易に始末することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、および第３図は本考案の一実
施例をそれぞれ示す斜視図および上面図、縦断面
図である。 １……線輪、２……突起部、３……柄、４……
突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 弾性を有する材料よりなるほぼ円形の線輪の
   一部分を、その線輪の面に適度の角度をもたせ
   て折り曲げた突起部を形成し、その突起部にほ
   ぼ対向する位置において、前記面に斜交する平
   面上に延在するとともにほぼその平面に沿つて
   湾曲した柄を前記線輪に取付け、前記突起部を
   挟圧して開口部を前記線輪に係合させた袋状体
   を前記柄により操作して動物汚物を処理するよ
   うにしたことを特徴とする動物汚物処理用具。 (2) 前記線輪の前記柄を取付けた部分に前記柄に
   沿つて前記柄の下位部に突起体を設けたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の動物汚物処理用具。