JPH0244531Y2 - - Google Patents

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JPH0244531Y2
JPH0244531Y2 JP19732785U JP19732785U JPH0244531Y2 JP H0244531 Y2 JPH0244531 Y2 JP H0244531Y2 JP 19732785 U JP19732785 U JP 19732785U JP 19732785 U JP19732785 U JP 19732785U JP H0244531 Y2 JPH0244531 Y2 JP H0244531Y2
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piezoelectric
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は圧電材料のもつ逆圧電効果を利用した
圧電アクチユエータに関し、特に圧電バイモルフ
装置の改良に関するものである。
〔従来技術〕
圧電バイモルフ装置は両面に電極を有する2枚
の圧電板を接合し、一端を固定し、電源から上記
電極へ、一方の圧電板へ伸び、他方の圧電板に収
縮を起させる向きに電圧を印加することによつ
て、接合板の自由端に屈曲変位を発生させるよう
にしたもので、アクチユエータとして種々の分野
に利用されている。
〔考案の解決しようとする問題点〕
このようなバイモルフ装置においては、できる
だけ低い印加電圧で大きな変位量を発生すること
が要求される。このため、圧電d定数の大きな圧
電材料、例えばジルコン・チタン酸鉛(PZT)
系の圧電セラミツクが一般的に使用される。
高い圧電d定数を実現する材料は高い誘電率と
高い電気機械結合係数を有することが要求され
る。圧電セラミツクで高い誘電率と高い電気機械
結合係数を有する組成は、基本的に、キユーリー
点は低くなる。例えばd31≒300×10-12V/mの値
を実現する場合、PZT系の圧電セラミツクでは
キユーリー点Tcは150℃前後となる。キユーリー
点の低下は必然的に静電容量の温度係数を大きく
する。例えば、上記の150℃前後のキユーリー点
では、静電容量の温度係数TKCは1〜1.5%/℃
となつている。
従つて、圧電バイモルフ装置を使用する環境の
温度が変化すると、圧電材料の静電容量が大きく
変化し、この結果バイモルフ装置の機械的出力
(変位量、発生力、応答速度)が変動する欠点が
あつた。
本考案は、これらの欠点を改善し、温度変化に
対して機械的出力の変動が少ない圧電バイモルフ
装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決する手段〕
即ち、本考案は、両面に電極を有する2枚の圧
電板を接合し、一端を固定し、電源から上記電極
へ一方の圧電板に伸び他方の圧電板に収縮を起さ
せる向きに電圧を印加することによつて、接合板
の自由端に屈曲変位を発生させるようにした圧電
バイモルフ装置において、前記2枚の圧電板の各
電極を上記自由端から固定端の間で複数の部分に
分割し、各分割された電極を異なる温度に感応す
る温度スロツチを介して上記電源に接続し、環境
温度の変化に応じて電圧が印加される電極面積を
変化させて、上記自由端の屈曲変位の温度変動を
抑えるように構成したことを特徴とするものであ
る。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図を参照して、本考案の実施例によるバイ
モルフ装置は、共通電極である中間金属層1を挾
んで2枚の圧電セラミツクス板2,2′が接合さ
れ、一端を固定冶具3で固定し、他端を自由端と
している。両圧電セラミツクス板2,2′の表面
の電極は、自由端から固定端の間で、複数に分割
されている。即ち、圧電セラミツクス板2,2′
の表面には互いに対称な複数の部分電極4,4′,
5,5′,6,6′,7,7′が形成されている。
一方の圧電板2の表面上の固定端側の部分電極
7を除いた他の部分電極4,5,6はそれぞれリ
ード線8,9,10を介して引き出され、途中に
温度スイツチ11,12,13をそれぞれ介し
て、部分電極7のリード線14と一緒に電源15
の1方の端子に接続されている。なお電源15の
他端子は中間金属層1に接続される。
他方の圧電板2′の表面上の部分電極について
も、同様に、部分電極4′,5′,6′は、それぞ
れリード線8′,9′,10′および温度スイツチ
11′,12′,13′を介して、部分電極7′のリ
ード線14′と一緒に電源15′の1方の端子に接
続されている。電源15′の他方の端子は、中間
金属層1に接続されている。
温度スイツチ11,11′,12,12′,1
3,13′は、動作温度以下でオン、動作温度以
上でオフとなるもので、温度スイツチ11と1
1′は同じ動作温度T1を、温度スイツチ12と1
2′は同じ動作温度T2(T2>T1)を、温度スイツ
チ13と13′は同じ動作温度T3(T3>T2)を、
それぞれ有している。
今、周囲温度がT1より低いと、全ての温度ス
イツチはオンであるので、圧電セラミツク2,
2′の表面上の全ての部分電極に電圧が印加され
ている。この状態は、圧電セラミツクの表面全面
に電極を施した従来のバイモルフ装置と同じであ
る。
次に、周囲温度がT1を越えると温度スイツチ
11,11′がオフとなり、最も自由端側の部分
電極4,4′には電圧が印加されないことになる。
この結果、電圧印加電極面積が減少し、その分静
電容量が小さくなる。従つて、T1以上の温度上
昇に併なう誘電率の増加による静電容量増加分を
ほぼ削減できる。
以下温度が、T2,T3を順次越ると温度スイツ
チ12および12′,13および13′の順でオフ
となり、部分電極5および5′,6および6′の順
で電源から切り離される。
こうして温度上昇に併なう誘電率の増加にとも
なう静電容量の増加が、温度スイツチの動作によ
る部分電極の電源からの切り離しにより、ほぼ相
殺されるので、静電容量を温度変化に対してほぼ
一定に維持できる。この結果、バイモルフ装置の
屈曲変位の速度を温度に対してほぼ一定に保つこ
とができる。
この部分電極への電圧印加を温度スイツチで制
御して電圧印加電極面積を変化しても、バイモル
フ装置の発生力および変位量もほとんど一定に保
たれる。以下、これを説明する。
第2図において、電極a,a′が圧電板2,2′
の有効長lに比して固定端よりxしか被つていな
い場合の変位量δx及び発生力Pxは、全面を被つ
ている場合の変位量並びに発生力をδ0,P0とした
場合、近似的に(1),(2)式で表現できる。
δx=δ0・x/l(2−x/l) …(1) Px=P0・x/l(2−x/l) …(2) これは、バイモルフの自由端部の力並びに変位
に対して固定端に近い部分程その部分の圧電歪に
よる寄与率が高いことに起因するものである。第
3図は、式(1),(2)の関係を図で示したもので、例
えば自由端部より電極を20%カツトした場合、自
由端の変位並びに発生力の減少率は、全面に電極
を施している場合の95%程度である。この場合、
電極面積は20%減少しており、従つて静電容量も
20%減少させたことになるが、発生力並びに変位
の減少は5%しかないことが分る。これは以下の
ように簡便な理論的証明ができる。
式(1)の証明 第4図は固定端よりxまでしか電極aの無い場
合に電圧が印加されて屈曲している様子を示す。
屈曲している部分の曲率をRとすると、電極の無
い部分は境界部分の接線に沿つて傾斜する。
先端の変位量δは電極のある部分の先端部の変
位量δ1と、電極の無い部分の傾斜による変位量δ2
の和である。
δ1,δ2は図より以下のように求められる。
δ1=R−Rcosθ=R−Rcos(x/R)≒x2/2R δ2=(l−x)sinθ=(l−x) sin(x/R)≒(l−x)/R 従つて δ=δ1+δ2=x2/2R+l−x/R …(3) またδ0はx=lの値であるから δ0=l2/2R …(4) (3),(4)より δ=δ0x/l(2−x/l) …(1) 式(2)の証明 第5図において電極aのある部分に発生する曲
げモーメントMと先端に加える力Pxがつり合つ
て先端の変位量が0である場合、この力Pxがこ
の場合の発生力である。
この場合最小エネルギーの原理により(5)式が成
り立たなければならない。
l 0M(y)dM(y)/dPdy=0 …(5) ここでM(x)はバイモルフ上の曲げモーメン
トを固定端より測つた距離yの関数として表わし
たもので(6)式で与えられる。
(y)=Px(l−y)−M……(x<y≦x) M(y)=Px(l−y)……(x<y≦l)(6) (5),(6)より、 Px=3M/l3(l−x/2)x …(7) (7)式が有効長lに対してxまでしか電極が無い
場合の発生力である。
P0はx=lの値であるから P0=3M/2l …(8) (7),(8)より Px=P0x/l(2−x/l) …(2) かくして(1),(2)式の成立が証明される。
第6図はd定数の高い部類に属する圧電セラミ
ツクの誘電率εT33/ε0、電気機械結合係数K31、ヤ
ン グ率YE 11及びそれらとの関係が(9)式で示される圧
電d定数d31の温度変化を示したものである。
この材質の圧電d定数は350×10-12m/V、キユ ーリー点は160℃である。d31定数が300×10-12
m/Vを越えるPZT圧電セラミツクスの基本定数は 概ね第6図で示す温度変化を示すことが予想され
る。
第6図で示す温度特性を有する圧電セラミツク
スを用いて圧電バイモルフを作成した場合、誘電
率の大きな温度変化のため、温度上昇にともない
静電容量が増加して、応答速度が減少してくる。
この静電容量の温度上昇にともなう増加を防ぐた
めには、前述のように、自由端部分の電極を温度
上昇とともに、一部カツトとして電極面積を少く
すると良い。
このように、自由端部分の電極をカツトして
も、前述のように発生する変位並びに発生力は損
失が少く、その上温度の上昇に伴なうd31の上昇
のため、電極カツトによる損失分をカバーでき
る。従つて、温度上昇にともなつて、自由端側の
電極を一部カツトすることによつて、温度上昇に
ともなう静電容量の増加を阻止でき、安定な動作
を保つことができる。
今、第1図の実施例において、圧電セラミツク
板2,2′として第6図の特性を有する圧電セラ
ミツク板を使用し、部分電極4と4′,5と5′,
6と6′の面積を全電極面積に対する割合を15%,
15%,10%とし、温度スイツチ11と11′,1
2と12′,13と13′の動作温度T1,T2,T3
をそれぞれ40℃,60℃,80℃とする。この場合、
温度の上昇とともに、電極カツト面積は第7図の
ように、40℃以上で、15%,60℃以上で30%,80
℃以上で40%となる。このときの温度上昇にとも
なう、静電容量、変位量、発生力の変化を測定し
た。その測定データを第8図に示す。
第8図から明らかなように、温度変化に対し
て、静電容量の変化は一定の巾の中に抑えられ結
果として応答速度も一定の巾の中に抑えられる。
また、変位量及び発生力の変動も一定の巾の中に
抑えられている。
第9図は、第1図の実施例の変形例で、第1図
におけるリード線8〜10,8′〜10′を圧電セ
ラミツク板上に、電極と同様に導電パターンとし
て形成したもので、作用効果については、第1図
の場合と同様である。
〔考案の効果〕 上記実施例から明かなように、本考案では、圧
電バイモルフ上の電極を複数に分割し、これらを
異なる動作温度を有する温度スイツチを介して電
源に接続したので、温度によつて電圧印加電極面
積が自動的に変化し、これにより機械的出力の温
度変動を抑制して、安定した動作の圧電バイモル
フ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示す図で、a図
は断面図、b図は斜視図である。第2図から第5
図は、本考案の作用を説明するための図で、第2
図は圧電バイモルフ装置の基本構成を示す斜視
図、第3図は第2図における電極長さに対する変
位量および発生力の変化を示す図、第4図はバイ
モルフ板の自由端電極が部分的にカツトされてい
るときの変位量を求めるための原理図、第5図は
同じく発生力を求めるための原理図である。第6
図は圧電セラミツクスの誘電率、圧電機械結合係
数、ヤング率、圧電定数の温度変化の一例を示す
図で、20℃を基準にして示した図である。第7図
は、第6図の実施例における部分電極の分割比の
具体例を示す図、第8図は第7図の具体例で第6
図に示す特性を有する圧電セラミツクを用いた場
合の静電容量、発生力、変位量の温度変化を示す
図である。第9図は第1図の変形例を示す斜視図
である。 1……中間金属層、2,2……圧電セラミツク
板、3……固定治具、4,4′,5,5′,6,
6′,7,7′……部分電極、8,8′,9,9′,
10,10′,14,14′……リード線、11,
11′,12,12′,13,13′……温度スイ
ツチ、15,15′……電源。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 両面に電極を有する2枚の圧電板を接合し、一
    端を固定し、電源から上記電極へ一方の圧電板に
    伸び他方の圧電板に収縮を起させる向きに電圧を
    印加することによつて、接合板の自由端に屈曲変
    位を発生させるようにした圧電バイモルフ装置に
    おいて、前記2板の圧電板の各電極を上記自由端
    から固定端の間で複数の部分に分割し、各分割さ
    れた電極を異なる温度に感応する温度スイツチを
    介して上記電源に接続し、環境温度の変化に応じ
    て電圧が印加される電極面積を変化させて、上記
    自由端の屈曲変位の温度変動を抑えるように構成
    したことを特徴とする圧電バイモルフ装置。
JP19732785U 1985-12-24 1985-12-24 Expired JPH0244531Y2 (ja)

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JPS62107471U JPS62107471U (ja) 1987-07-09
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