JPH0244294B2 - Metakuroreinnokaishuhoho - Google Patents

Metakuroreinnokaishuhoho

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JPH0244294B2
JPH0244294B2 JP4055882A JP4055882A JPH0244294B2 JP H0244294 B2 JPH0244294 B2 JP H0244294B2 JP 4055882 A JP4055882 A JP 4055882A JP 4055882 A JP4055882 A JP 4055882A JP H0244294 B2 JPH0244294 B2 JP H0244294B2
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methacrolein
methanol
methyl methacrylate
distillation
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Atsushi Aoshima
Yoshio Suzuki
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、メタクロレインをメタノール中で酸
素含有ガスを用いて、酸化的エステル化反応によ
りメタクリル酸メチルとする反応で得られる反応
液より、未反応メタクロレインを重合や高沸点物
化の如き変質と損失なしに回収する方法に関する
ものである。
従来のメタクリル酸メチルの製造法であるアセ
トンシアンヒドリン法では、反応液はメタクロレ
インを含まず、又、メタクロレインを酸化してメ
タクリル酸とし、次いでこれをエステル化してメ
タクリル酸メチルとする2段法でも、反応液はメ
タクロレインを含むことはない。従つて、これま
でメタクロレインとメタクリル酸メチルとメタノ
ールの3者の共存する液からメタクロレインを安
定に回収するという課題が提起されることはなか
つた。
しかし、近年メタクロレインをメタノール中で
パラジウム又はパラジウム−鉛系等の触媒の存在
下で酸素含有ガスで酸化して1段でメタクリル酸
メチルを得る方法が提案されている。この方法で
は、メタクロレインに対して大過剰のメタノール
を用いて反応が行なわれるが、この際反応系中に
未反応のメタクロレインを或る程度以上残してお
くのが有利であることを本発明者らは先に見い出
した。従つて、この方法で得られる反応液は未反
応のメタクロレイン、反応生成物であるメタクリ
ル酸メチル及び大過剰のメタノールを含有するも
のである。このような反応液中から何らかの方法
で未反応メタクロレインを回収して再使用するこ
とは経済的な立場からみて、必須の要件である。
しかし、メタクロレインが極めて重合しやすく、
かつ共存するメタノール等と反応して高沸物を作
りやすいため、メタクロレインの分離工程で重合
したり、高沸物化したりしてメタクロレインの損
失が多く経済的でない。又、メタクロレインの損
失ばかりでなく、メタクロレインの高沸点誘導体
や重合物が精製工程の安定運転に支障をきたす原
因となり、又、メタクリル酸メチルとの分離を困
難にして高純度のメタクリル酸メチルを得るのに
障害となる欠点を有していた。
従つて、メタクロレインを損失せずに、かつメ
タクリル酸メチルの精製を繁雑にさせない反応液
よりのメタクロレインの回収法の開発が必要であ
る。
本発明者らは種々検討の結果、過剰のメタノー
ルを含有する反応液からメタノールとメタクリル
酸メチルを分離するに先立ち、先ずメタクロレイ
ンをメタノールで希釈された状態、特にメタクロ
レインの濃度が40重量%以下になるような条件で
反応液から分離すると、意外なことにメタクロレ
インの重合が起こりにくく、実質的に全量のメタ
クロレインを反応液から安定に分離できるという
ことを見い出し、本発明を完成するに至つた。
即ち、本発明は、メタクロレインをメタノール
中で触媒の存在下酸素含有ガスで酸化的にエステ
ル化してメタクリル酸メチルとする反応によつて
得られるメタクロレイン、水、メタクリル酸メチ
ル及びメタノールからなる反応液を、先ず蒸留に
付し、蒸留塔塔底より、実質的にメタクロレイン
を含まずメタクリル酸メチルを含むメタノール混
合物を得、塔頂又は塔上部段から、未反応メタク
ロレイン濃度が40重量%をこえないメタノール液
としてメタクロレインを回収することを特徴とす
るメタクロレインの回収方法に関するものであ
る。
メタクロレインは重合しやすく、その重合物は
有機溶媒にも溶けにくく処理のしにくいものであ
り、未反応メタクロレインを回収する際に、蒸留
塔や回収メタクロレインを反応器にもどす配管等
で重合による運転トラブルが発生しやすいので、
メタクロレイン等重合しやすい物質を蒸留などの
操作で取り扱う場合に、重合禁止剤を用いること
は当業界においては常套手段である。しかし、蒸
留塔などでは重合禁止剤の関与しえないデツドス
ペースがある。例えば、塔頂部やサイドカツトす
る場合のサイドカツト部がこれであり、ここでメ
タクロレイン等重合しやすい物質の蒸気が凝縮
し、重合を引き起こすことがしばしばある。わず
かな重合物が出来ても、これが核となり蒸留塔の
トレイやダウンカマーをつめて蒸留不能となる場
合もしばしば見られることである。本発明方法に
よれば、蒸留塔内でメタクロレインの濃度を40重
量%以下となるように蒸留を行なうので、かかる
デツドスペースにおいても凝縮液中のメタクロレ
インは40重量%以下であり、メタクロレイン濃度
の高い場合に比べてはるかに重合しにくく、蒸留
操作を安定に行なうことができる。さらに、回収
したメタクロレインは重合やメタノールとの反応
をできる限り避けるために速やかに反応器に供給
する必要があるが、本発明方法で回収したメタク
ロレインを反応器にリサイクルする場合には、メ
タノールの溶液中のメタクロレイン濃度は40重量
%以下であるから、送液配管内やポンプ内でのメ
タクロレインの重合も防止できる。従つて、回収
したメタクロレインは損失なしに酸化的エステル
化反応器にリサイクルして再使用することができ
る。しかも、本発明に用いる反応液は大過剰のメ
タノールを含有するので、水が存在していてもメ
タクロレインと水の共沸がやぶられ、回収したメ
タクロレインのメタノール溶液中の水の量はわず
かであり、このことも回収したメタクロレインの
安定性に関与しているものと思われる。又、反応
液中の未反応メタクロレインを分離精製のいくつ
かの工程を経由させてから回収すると、メタクロ
レインは反応性にも富むので、共存するメタノー
ル等と反応したり、重合したり等で回収量が減少
し、経済的にも不利であり、又、メタクリル酸メ
チルの精製が繁雑になるが、本発明の方法では未
反応のメタクロレインは一部のメタノールと共に
反応液から先ず最初に分離されるので、メタクロ
レインの損失もなく、安定に回収することができ
るのである。さらに、少量のメタクロレインがメ
タクリル酸メチルの精製工程に持ち込まれた場
合、精製メタクリル酸メチル中にメタクロレイン
が混入し、メタクリル酸メチルの品質を低下させ
る原因ともなるので、この面からもメタクロレイ
ンを反応液から回収する際に、実質的にメタクロ
レインを含まない塔底液を得るようにするのが有
利なのである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる酸化的エステル化による反
応液組成は通常、メタクロレイン1〜7重量%、
メタクリル酸メチル3〜40重量%、水2〜10重量
%及びメタノール45〜90重量%からなる。
この反応液は蒸留塔の途中に供給され、用いる
蒸留塔は棚段塔、充填塔等いかなる型式のもので
もよい。蒸留により塔頂部からメタクロレイン40
重量%以下のメタノール溶液を得るが、メタクロ
レインより低沸物、例えば反応で副生するギ酸メ
チルなどを含む場合には、別途蒸留して低沸物を
除去したメタクロレインのメタノール溶液を反応
器にリサイクルすることもできるし、ギ酸メチル
等低沸物を塔頂より留出させ、それより若干下の
サイドストリームよりメタクロレインのメタノー
ル溶液を取り出すことも可能である。
塔底は実質的にメタクロレインを含まないよう
な条件で操作し、蒸留塔の塔底温度は65〜100℃、
圧力は減圧から3気圧であるのが好ましい。又、
重合しやすい物質を取り扱う場合に重合禁止剤を
用いるのは常套手段であり、本発明においても重
合禁止剤を用いるのが好ましく、重合禁止剤とし
てはハイドロキノン、フエノチアジン等が有効に
用いられる。重合禁止剤の供給は塔頂部より行な
うのが好ましい。
メタクロレインのメタノール溶液は他の有機化
合物で希釈されていてもよいが、溶液内のメタク
ロレインとメタノールの重量比が1以下であるこ
とが好ましい。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。なお、以下に用いられる%及びppmは、
重量基準のものである。
実施例 1 内径32mm、段数50段で塔頂より30段目に原料供
給口を有し、液面計でコントロールされた液抜き
だし口を取り付けたボトムを有するガラス製オー
ルダーシヨウ型蒸留塔に、メタクロレイン5.2%、
メタクリル酸メチル23%、水4.5%及びハイドロ
キノン0.01%を含有するメタノール溶液を238
g/hrで供給し、還流比を3に設定して連続蒸留
を行なつた。塔頂よりメタクロレイン25.7%、メ
タクリル酸メチル8.0%、水0.2%、メタノール
66.1%の組成を持つ液が平均して48g/hrで得ら
れ、塔底からはメタクリル酸メチル26.8%、水
5.6%、メタノール67.7%の組成を持つ液が平均
して189.9g/hrで得られた。このときの塔頂は
64℃、塔底は70℃であり、連続で10.0時間蒸留し
たが、安定に運転できた。又、この連続蒸留の
間、塔頂より5%ハイドロキノンのメタノール溶
液を1ml/hrで供給した。
比較例 1 還流比を8とする以外は実施例1と同様条件で
連続蒸留した。塔頂よりはメタクロレイン46.3
%、メタクリル酸メチル3.5%、メタノール50.2
%の液が平均して26.9g/hr得られ、ボトムから
はメタクリル酸メチル25.5%、水5.1%、メタノ
ール69.4%の液が平均して211g/hr得られた。
蒸留を開始して約50時間経過したときに、原料供
給段の上の段のダウワカマーがポリマーで閉塞
し、蒸留を続けることが不能となつた。
実施例 2 メタクロレイン20%、ハイドロキノン0.002%
含有のメタノール溶液をパラジウム系触媒の存在
下、空気で酸化してメタクロレイン3.5%、メタ
クリル酸メチル19.6%、ギ酸メチル0.57%、水4.7
%及びその他の副生物0.9%を含有するメタノー
ル溶液を得た。このメタノール溶液にハイドロキ
ノン0.002%を加えた液を内径50mm、段数60段で、
塔頂から20段目に液の抜き出し口、30段目に原料
供給口、液面計でコントロールされた抜き出し口
を持つボトムを有するガラス製オールダーシヨウ
型蒸留塔に1248g/hrで供給し、塔頂、サイドカ
ツト口及びボトムから平均してそれぞれ8.6g/
hr、227.4g/hr、1012g/hrの液を抜き出し、
サイドカツト口よりの液は酸化的エステル化反応
器に供給した。蒸留塔塔頂部、サイドカツト口及
び塔底部の温度はそれぞれ40℃、62℃、67℃であ
り、サイドカツト口での塔内流下液量と抜き出し
液量の比は2.6であつた。又、塔頂抜き出し液の
組成は、ギ酸メチル80.7%、メタクロレイン6.9
%及びメタノール11.9%、サイドカツト液の組成
はメタクロレイン18.9%、水0.2%、メタクリル
酸メチル10.7%及びメタノール70.2%、ボトム抜
き出し液はメタクリル酸メチル21.8%、水5.8%、
その他の化合物1.1%を含むメタノール溶液であ
り、メタクロレイン、ギ酸メチルは検出されなか
つた。なお、この蒸留は5%ハイドロキノンのメ
タノール溶液を塔頂より2ml/hrで供給しながら
行ない、連続して300時間蒸留したが安定に運転
できた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 メタクロレインをメタノール中で触媒の存在
    下酸素含有ガスで酸化的にエステル化してメタク
    リル酸メチルとする反応によつて得られるメタク
    ロレイン、水、メタクリル酸メチル及びメタノー
    ルからなる反応液を、先ず蒸留に付し、蒸留塔塔
    底より、実質的にメタクロレインを含まずメタク
    リル酸メチルを含むメタノール混合物を得、塔頂
    又は塔上部段から、未反応メタクロレイン濃度が
    40重量%をこえないメタノール溶液としてメタク
    ロレインを回収することを特徴とするメタクロレ
    インの回収方法。
JP4055882A 1982-03-15 1982-03-15 Metakuroreinnokaishuhoho Expired - Lifetime JPH0244294B2 (ja)

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WO2020261720A1 (ja) * 2019-06-28 2020-12-30 旭化成株式会社 メタクリル酸メチルの製造方法

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