JPH024421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は機器間接続用の配線材等に使用され
る長尺カールコードの製造装置に関する。

一般にカールコードの製造は、駆動モーターの
軸に設けた取付けチヤツクに固定された巻付け棒
にコードを巻付け、巻付け形状のまま恒温槽で加
熱した後、冷却し、巻付け棒を抜き去る方法がと
られている。この場合、巻付け棒へのコードの巻
付けは、一定の引張り力をかけて行われるが、カ
ール長さが例えば1m以上と長尺になるにしたが
つて、従来装置では、両端が固定された巻付け棒
の中間部分がこの引張り力により曲がり、いわゆ
る中だるみ形となつて必要なカールが得られな
い、また引張り力を加減するとカール径に誤差を
生じる欠点があつた。

この考案は上記の欠点を解消し、巻付け棒に一
定荷重でコードを巻付け得る製造装置を提供する
もので、以下図面について説明する。

第１図はこの考案の装置の正面図、第２図は同
要部斜視図、第３図は同要部側断面図である。図
中１は、モーター６の軸に設けた取付けチヤツク
５に一端を固定した巻付け棒、３は巻付けられる
コード、２は巻付棒の軸方向にコード端を固定す
るため巻付け棒に形成した突起、４はコード端を
巻付け棒に固定しておくリングである。コード３
は、その端部を突起２に引掛け、リング４で固定
し、モーター６を回転させると、巻付け棒１に巻
付けられてゆく。

さてこの考案においては、モーター６は、台脚
７に支えられた長尺台板８上に載置されている。
長尺台板８上には巻付け棒１の軸と平行に軌道９
が形成され、この軌道に沿つて台板８上を滑動す
る車輪１０を備える移動台１１が設けられる。移
動台１１上には、巻付け棒１を支持するための保
持ローラー１２と、巻付け棒と同一方向の巻き軸
を有しコード３の巻付け荷重を一定とするための
巻付け押しローラー１３、コード位置決めローラ
ー１４を設けてある。１５は、下部に挿入棒１６
を有し、面に上記ローラー１３，１４の軸１７，
１８を取付けた保持板で、挿入棒１６が前記移動
台１１に穿つた穴１９に嵌挿固着されるものであ
る。一端を駆動モーター軸に固定した巻付け棒１
の他側は、上記保持ローラー１２により支持され
るが、その支持位置はード３の巻付け長さ（カー
ル長さ）に応じて順次移動してゆくものである。
巻付け押しローラー１３は、巻付けられるべきコ
ード３がその下端溝２０を通つて押しつけられる
ように、そのローラー軸１８の位置及び巻付け棒
１からの距離を調整されており、この際、コード
３が巻付け押しローラー１３の溝２０に正確に導
かれるよう案内するため位置決めローラー１４が
設けられている。コード３にこのように図の下方
に押圧される力が働く結果、その巻付け荷重を常
に一定とすることが可能である。

上記の構成からなるこの考案の装置によれば、
一端が駆動モーター軸に固定された巻付け棒１の
他側を、移動台１１上に設けた保持ローラー１２
により支持しており、その支持位置がコード３を
巻付ける毎に順次移動する構造であるので、カー
ル長さが長尺となつても巻付個所の巻付け棒が歪
むようなことがなく、またコード３が押しつけら
れるように巻付け押しローラー１３を設けてある
ので、巻付けられるべきコード３が常に一定の張
力で巻回されることとなり、カール径に誤差を生
じるおそれがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の装置の正面図、第２図は同
要部斜視図、第３図は同要部側断面図である。 １……巻付け棒、３……コード、６……モータ
ー、８……長尺台板、１１……移動台、１２……
保持ローラー、１３……巻付け押しローラー、１
４……位置決めローラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動モーター軸に固定した巻付け棒１の一端に
   コード端を固定し、この巻付け棒の回転によりコ
   ード３が巻付けられてカールコードを製造する装
   置であつて、上記モーター６が載置された長尺台
   板８に、巻付け棒１の軸と平行に該台板上を滑動
   する移動台１１を設け、かつこの移動台１１上に
   は、巻付け棒１を支持するための保持ローラー１
   ２と、コード３に巻付け方向と逆方向の押圧力を
   与えるための巻付け押しローラー１３を設けたこ
   とを特徴とする長尺カールコードの製造装置。