JPH0244046Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、各気筒にスロツトルボデーを有す
る独立吸気エンジンのキヤニスタパージ装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

従来、独立吸気エンジンのキヤニスタパージで
は、スロツトル上流あるいはスロツトル下流にパ
ージポートを設けて対策する場合と、一気筒のみ
に、あるいは全気筒にパージポートを設ける場合
がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、独立吸気エンジンのキヤニスタパージ
で、スロツトル上流にパージポートを設けると、
大気と吸気マニホールド間で十分な差圧が得られ
ないため、パージ流量が不足し、キヤニスタの十
分なパージが行なえない。

また、スロツトル下流にパージポートを設ける
と、たとえば、一気筒のみにパージポートを設け
た場合は、その気筒には吸入空気量を計測されな
い空気が入るため、その気筒だけ空燃比の大幅な
変動が生じる。

このため、全気筒にパージポートを設けて気筒
間格差をなくすよう配置すると、パージポートを
通じて各気筒間が連通し吸気干渉を生じるため、
独立吸気のメリツトを損なう。

そこで、このような問題点を解決するため、こ
の考案は、独立吸気エンジンにおいて、キヤニス
タからのパージエアを各気筒に干渉なく均等に分
配し、吸気干渉による悪影響を防止することにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、この考案は、上述の問題点を、各気
筒毎のスロツトルボデーに設けてあるパージポー
トに、それぞれチエツクバルブを付設することに
より解決しようとするものである。

さらに詳しくは、第１図の符号を付して説明す
ると、エンジンの各気筒毎に独立したスロツトル
ボデーが設けられている独立吸気エンジンのスロ
ツトルボデー５にパージポート７を設け、前記各
パージポート７に気筒内の負圧に応動して開くチ
エツクバルブ８をそれぞれ連結して設け、これら
のチエツクバルブ８を連通管９に接続して、この
連通管９をチヤコールキヤニスタに接続するもの
である。

〔作用〕

上述の手段によれば、各気筒毎のスロツトルボ
デー５にそれぞれパージポート７を設け、これら
の各パージポート７にチエツクバルブ８をそれぞ
れ取付けて、チエツクバルブ８を介してガソリン
蒸気をパージするパージ通路を設けたため、スロ
ツトル近辺の負圧により気筒毎にチエツクバルブ
８を開くことにより全気筒平均にチヤコールキヤ
ニスタ１０（第５図参照）からのパージエアが吸
入され、しかも、通常は閉じている前記チエツク
バルブ８によつて各気筒間が連通しないから、独
立吸気のメリツトを損なうことなく各気筒間の吸
気干渉の発生が防止される。

〔実施例〕

以下、添付図面に基づいて、この考案の実施例
を説明する。

第１図および第２図は、この考案のスロツトル
ボデー構造の第１実施例を示しており、第５図図
示の独立吸気エンジン１の各気筒２毎に配設され
る吸気マニホールド３には、第１図図示のように
各気筒毎に独立して開閉するスロツトルバルブ４
（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ）を有するスロツトル
ボデー５が設けられている。

なお、第１図および第２図図中の符号６はスロ
ツトルシヤフトであつて、このスロツトルシヤフ
ト６は図示してないスロツトルリンクに接続され
ており、第２図図示のスロツトルバルブ４はスロ
ツトルシヤフト６を中心に矢印Ａ方向に回動して
開となるようになつている。

なおまた、第２図図示の矢印Ｂ方向はエアクリ
ーナ側を示し、矢印Ｃ方向はエンジンヘツド側に
接続されることを示している。

そして、各気筒２毎に独立吸気のスロツトルボ
デー５にそれぞれパージポート７（第１図では１
個のみ破断図示）を設け、これらの各パージポー
ト７には、スロツトルボデー５に内蔵して設けた
各チエツクバルブ８（第１図では１個のみ破断図
示）をそれぞれ連結して設けるとともに、これら
のチエツクバルブ８を連通管９に接続し、この連
通管９を第５図図示のチヤコールキヤニスタ１０
に接続してある。

なお、前記チエツクバルブ８は気筒内の負圧に
応動して開く弁構造としてある。

なお各パージポート７は、スロツトルバルブ４
が第２図図示の全閉時に、スロツトルバルブ４の
閉じ端によつてパージポート７が半閉となり、矢
印Ｂ方向のエアクリーナ側につながることは、既
知のスロツトル機構と同様である。

このように取付けられたチエツクバルブ８が、
各気筒２内の負圧に応動して開き、そして、負圧
となつた気筒２にのみチヤコールキヤニスタ１０
からのパージエアが流入するうえに、各気筒２に
均等にパージエアが入り、さらにチエツクバルブ
８が設けてあるため、ある特定の気筒２が負圧に
なれば、他の気筒２のチエツクバルブ８が閉じる
ため、他の気筒２の影響を受けることはない。

第３図および第４図は、この考案のスロツトル
ボデー構造の第２実施例を示しており、第１実施
例と異なるところは、チエツクバルブ８′をスロ
ツトルボデー５′と別体に製作し、これらのチエ
ツクバルブ８′をスロツトルボデー５′に取付けて
パージポート７に連結して設けた例が示してあ
り、その他の構成は第１実施例と同様であるか
ら、第１実施例と同一符号を付してその説明を省
略する。

第５図はキヤニスタパージシステムを示す全体
図で、第５図図中の符号１１がフユーエルタン
ク、符号１２はエアクリーナ、符号１３はエアフ
ロメータ、符号１４はサージタンクであり、そし
て、符号１５がフユーエルインジエクタ、符号１
６が排気マニホールドである。

〔考案の効果〕

この考案は、上述のように、各気筒毎のスロツ
トルボデーに設けてあるパージポートを、各チエ
ツクバルブを介してチヤコールキヤニスタに接続
したため、各気筒間の吸気干渉の発生を防止して
独立吸気のメリツトを引き出すとともに、全気筒
平均にチヤコールキヤニスタからのパージエアが
吸入されるから、円滑にチヤコールキヤニスタの
パージを行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、この考案の第１実施例
を示しており、第１図はスロツトルボデーの全体
図、第２図は、第１図の−線断面図、第３図
および第４図は、この考案の第２実施例を示して
おり、第３図は第１図相当の全体図、第４図は第
３図の−線断面図、第５図はキヤニスタパー
ジシステムを示す全体図である。 ５，５′……スロツトルボデー、７……パージ
ポート、８，８′……チエツクバルブ、９……連
通管、１０……チヤコールキヤニスタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンの各気筒毎に配設される吸気マニホー
   ルドにそれぞれ独立したスロツトルボデーが設け
   られ、このスロツトルボデーに各気筒毎のパージ
   ポートがそれぞれ設けてある独立吸気エンジンに
   おいて、前記各パージポートに気筒内の負圧に応
   動して開くチエツクバルブをそれぞれ連結して設
   け、これらのチエツクバルブを連通管を介してチ
   ヤコールキヤニスタに接続することを特徴とする
   独立吸気エンジンのキヤニスタパージ装置。