JPH0243810Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車等のステアリング装置に関す
るものである。

（従来技術） 自動車のステアリング装置は、ステアリングホ
イールやステアリングシヤフト等のステアリング
回動部と、ステアリングコラム等のステアリング
非回動部との間に、スリツプリング及びブラシ等
よりなるホーン回路等の電気信号伝送部と、ター
ンシグナルスイツチのキヤンセル機構を駆動する
ための駆動軸を備えるのが普通である。

電気信号伝送部のブラシレス化を図つたものと
して特公昭56−1274号公報に記載されているよう
に上部コネクタと下部コネクタとの間を螺旋コー
ドで接続したものの他に第１図に示すようなブラ
シレス電気信号伝送機構が提案されている。本考
案は第１図に示すようなブラシレス電気信号伝送
機構の改良に関するものである。このブラシレス
電気信号伝送機構１は、円筒状をなす可動ケース
２と固定ケース３とが、同軸状に且つ可動ケース
２が固定ケース３に対して回動自在となるように
連結され、これら両ケース２，３がなす室４内に
はフレキシブルプリント基板（以下、FPCと略
称する。）よりなる渦巻状フレキシブル電路５が
同心配置となるようにして収容され、この渦巻状
フレキシブル電路５の一端は可動ケース２に固定
された可動側コネクタ６に接続され、他端は固定
ケース３に固定された固定側コネクタ７に接続さ
れ、電気信号は各コネクタ６，７にリード線８，
９を介してそれぞれ接続された図示しない電気機
器との間で送受されるようになつている。渦巻状
フレキシブル電路５として特にFPCを用いた場
合には、このFPCは複数の回路導体を有し、複
数の電気信号の伝送を行えるようになつている。

このようなブラシレス電気信号伝送機構１を備
えたステアリング装置によれば、電気信号の伝送
はブラシレスで支障なく行えるが、ターンシグナ
ルスイツチのキヤンセル機構を駆動するような機
械運動の伝達はできないので、前述のようなブラ
シレス電気信号伝送機構１とは別途に機械運動を
伝達する機構を設ける必要があり、そのためステ
アリング装置の寸法が大きくなると共に構造が複
雑になる欠点があつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、ブラシレス電気信号伝送機構
を利用してターンシグナルスイツチキヤンセル機
構を駆動する機械運動を伝達することができるス
テアリング装置を提供するにある。

（考案の構成） 本考案は、ステアリング回動部と、ステアリン
グ非回動部と、前記ステアリング回動部と前記ス
テアリング非回動部との間で電気信号の送受をブ
ラシレスで行うため前記ステアリング回動部に連
結された可動ケースと前記ステアリング非回動部
に支持された固定ケースとがなす室内にフレキシ
ブル電路を収容したブラシレス電気信号伝送機構
と、ターンシグナルスイツチをキヤンセルするた
めのターンシグナルスイツチキヤンセル機構とを
備えたステアリング装置において、前記ターンシ
グナルスイツチキヤンセル機構の操作部が前記ブ
ラシレス電気信号伝送機構の前記可動ケースと一
緒に回動するように該可動ケースに連結されてい
ることを特徴とするものである。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面を参照して詳細に説
明する。第２図に示すように本実施例のステアリ
ング装置は、ステアリングホイール１０のスポー
ク１１がステアリングホイール取付支持体１２を
介してステアリングシヤフト１３に締結ナツト１
４で締結されてステアリング回動部１５が構成さ
れている。ステアリングシヤフト１３の外周には
これを包囲してステアリングコラム１６よりなる
ステアリング非回動部１７が固定側に設置されて
いる。ステアリングホイール１０にはステアリン
グパツド１８が支持され、このステアリングパツ
ド１８には回動側電気機器１９が支持されてい
る。本実施例の回動側電気機器１９は、プリント
回路板２０と、このプリント回路板２０に搭載さ
れている押釦スイツチや発光ダイオード等の回路
素子２１とから成つている。

ステアリングシヤフト１３とステアリングコラ
ム１６との間には、ステアリングシヤフト１３に
対して同心状に第１図に示したような構造をした
ブラシレス電気信号伝送機構１が配設されてい
る。この機構１の可動ケース２の中心側には同心
状に間欠的に連結突起２２が突設され、これに対
応してステアリングホイール取付支持体１２には
連結凹部２３が形成されて、両者の噛み合い連結
によりステアリング回動部１５側の回転力が可動
ケース２に伝達され、可動ケース２がステアリン
グホイール１０の回転につれて回転駆動されるよ
うになつている。固定ケース３はステアリングコ
ラム１６に支持されている。リード線８はコネク
タ２４を介してプリント回路板２０に接続されて
いる。リード線９は図示しない固定側電気機器に
接続されている。

ブラシレス電気信号伝送機構１の下には、ター
ンシグナルスイツチと他のスイツチとの組合せ体
よりなるコンビネーシヨンスイツチ２５がステア
リングシヤフト１３に対して同心状に配設され、
ステアリングコラム１６に支持されている。コン
ビネーシヨンスイツチ２５の内周にはターンシグ
ナルスイツチキヤンセル機構２６が配設されてい
る。このターンシグナルスイツチキヤンセル機構
２６の上面には、ステアリングシヤフト１３の外
周に沿つて間欠的にピン状の操作部２７がブラシ
レス電気信号伝送機構１に向けて突設され、この
機構１の可動ケース２に設けられた連結凹部２８
に嵌め込まれ、両者の噛み合い連結によりステア
リング回動部１５側の回転力が可動ケース２を介
して与えられるようになつている。

（考案の効果） 以上説明したように本考案に係るステアリング
装置によれば、ステアリング回動部の回転力がブ
ラシレス電気信号伝送機構の可動ケースを介して
ターンシグナルキヤンセル機構に伝えられるの
で、特別な機械運動の伝達機構を設けなくても、
キヤンセル動作を行わせることができ、構造が簡
単となり、実施上非常に有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はブラシレス電気信号伝送機構の一例を
示す縦断面図、第２図は本考案に係るステアリン
グ装置の一実施例の縦断面図である。 １……ブラシレス電気信号伝送機構、２……可
動ケース、３……固定ケース、４……室、５……
渦巻状フレキシブル電路、６……可動側コネク
タ、７……固定側コネクタ、８，９……リード
線、１０……ステアリングホイール、１１……ス
ポーク、１２……ステアリングホイール取付支持
体、１３……ステアリングシヤフト、１４……締
結ナツト、１５……ステアリング回動部、１６…
…ステアリングコラム、１７……ステアリング非
回動部、１９……回動側電気機器、２２……連結
突起、２３……連結凹部、２５……コンビネーシ
ヨンスイツチ、２６……ターンシグナルスイツチ
キヤンセル機構、２７……操作部、２８……連結
凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステアリング回動部と、ステアリング非回動部
   と、前記ステアリング回動部と前記ステアリング
   非回動部との間で電気信号の送受をブラシレスで
   行うため前記ステアリング回動部に連結された可
   動ケースと前記ステアリング非回動部に支持され
   た固定ケースとがなす室内にフレキシブル電路を
   収容したブラシレス電気信号伝送機構と、ターン
   シグナルスイツチをキヤンセルするためのターン
   シグナルスイツチキヤンセル機構とを備えたステ
   アリング装置において、前記ターンシグナルスイ
   ツチキヤンセル機構の操作部が前記ブラシレス電
   気信号伝送機構の前記可動ケースと一緒に回動す
   るように該回動ケースに連結されていることを特
   徴とするステアリング装置。