JPH0243425Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、表枠の裏面に取着した遊技板に、景
品球導出機構等一連の裏部品が集約して組付けら
れた機構板を開閉自在に取着してなるパチンコ機
における機構板の蝶番構造に関する。

〔従来の技術〕

現在パチンコ機は、遊技板を着脱自在にするた
めに、前記機構板を表枠に開閉自在に取着したも
のが一般的である。

しかし、従来のパチンコ機は、その枢着部が固
定的であるため、枢着部を中心として遊技板より
外側に機構板の裏部品を突出させたり、或は遊技
板の側縁に沿う状態で機構板の裏部品が表枠側に
屈曲しているような場合に、機構板の開閉に伴つ
てその突出した裏部品が遊技板に接触し、破損す
る虞れがあつた。

このような不具合を解消するために第１２図に
示した実公昭54−14069号の技術を利用すること
が考えられる。

すなわち、表枠の裏面の一側縁に固設した支持
金具１０１に短軸１０２を一体に突設し、一方、
機構板１０３には長孔１０４を穿設した受金具１
０５を固設し、この受金具１０５の長孔１０４を
支持金具１０１の短軸１０２に遊嵌することによ
り、長孔１０４の長さの範囲内で機構板１０３を
遊技板１０６の方向に向う所謂前後方向に摺動自
在にすると共に、短軸１０２を中心として開閉可
能にしたものである。このような構成を採用する
ことによつて、機構板１０３を開く前に先ず遊技
板１０６から機構板１０３を遠ざけ、裏部品が遊
技板１０６と衝合しない安全な位置で機構板１０
３を開閉することができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、前記の実公昭54−14069号では、
支持金具１０１が表枠に固定的に設けられている
ため、機構板１０３の回転中心となる短軸１０２
が定位置に固定されている。

従つて、機構板１０３を遊技板１０６から離し
た状態で回転させると、長孔１０４の長さ分だけ
旋回範囲が増大することとなり、このため長孔１
０４をあまり長くすると、機構板１０３の裏部品
がパチンコ機の周枠に衝合する虞れがあり、機構
板１０３の摺動範囲を小さくせざるを得ないもの
であつた。

そこで本考案の目的は、機構板１０３の摺動範
囲を大きくすることが可能な機構板１０３の蝶番
構造を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため本考案は、表枠の裏
面に遊技板を設け、該遊技板の裏面に取着される
機構板を表枠の裏面一側に開閉自在に取着してな
るパチンコ機において、表枠の裏面の一側縁にガ
イド杆を立設し、該ガイド杆に支持金具を摺動自
在に装着し、この支持金具には短軸を一体に突設
すると共に、該支持金具の短軸に機構板に固着し
た受金具の透孔を遊嵌するようにしたパチンコ機
における機構板の蝶番構造を提供するものであ
る。

〔作用〕

機構板１６を開く場合には、支持金具８をガイ
ド杆５に沿つて摺動させる。このとき支持金具８
と一体の短軸１０も一緒に移動する。そして機構
板１６が遊技板３から離れて安全な位置に至つた
ところで機構板１６を回転させると短軸１０を中
心として機構板１６が開く。このとき、短軸１０
自体が移動するため、機構板１６の移動量をいく
ら大きくしても機構板１６の回転半径が変動する
ことはなく、常に小さい旋回範囲で開閉し、周枠
との間に余裕をもつて機構板１６を開閉すること
ができる。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例を図面と共に説明する。

第１図において、１は遊技機本体、２はその表
枠、３は該表枠２の裏面に着脱自在に取付けた遊
技板、４ａ，４ｂは遊技板３の側部を囲む状態で
表枠２の裏面に取付けた枠部材である。５，５は
一方の枠部材４ａの内側に固着した取付基板６に
立設したガイド杆であり、該ガイド杆５，５にス
ラスト軸受７，７を介して支持金具８が摺動自在
に装着されている。この支持金具８にはその上端
に折曲して形成した水平な受片部９上に短軸１０
が突設されている。一方、１１は、球タンク１
２、その下側に設けられた導出樋１３及び表枠２
の側部上方に固着した発射装置１４に橋渡し状に
屈曲形成された連絡樋１５等一連の裏部品が集約
して組付けられた機構板１６の一側に固着された
受金具であり、該受金具１１の水平片１７に穿設
した透孔１８を前記支持金具８の短軸１０に回動
自在に嵌め合わせて機構板１６を遊技板３と分離
できるように表枠２側に開閉自在に枢着してい
る。

なお、図中１９はガイド杆５，５の先端に固着
したストツパー片で、支持金具８のストロークを
規制するものであり、また、２０は受金具１１の
水平片部１７前縁から支持金具８の受片部９の下
面に臨むように折曲して形成した鉤片で、機構板
１６が閉じているときに短軸１０と透孔１８の係
合が外れないようになつている。

以上のように構成された蝶番２１は、機構板１
６が閉じているとき、第３図実線のように遊技板
３側に支持金具８が移動した位置にあり、遊技板
３の適宜個所に取着した固定金具３ａ，３ａ…に
よつてその位置が固定されている。

そして、機構板１６を開く場合には、先ず前記
固定金具３ａ，３ａ…を取り外し、支持金具８を
摺動させながら遊技板３から機構板１６を第３図
鎖線のように引き離し、支持金具８がストツパー
片１９に当つた位置で機構板１６を回動させれ
ば、連絡樋１５等が遊技板３の側面に当接するこ
ともなく、安全、かつ円滑に機構板１６を開閉す
ることができる。

また、第４図乃至第１１図は他の実施例を示す
もので、支持金具８と枠部材４ａの間にスプリン
グ２２，２２を介挿して常時支持金具８を外方に
弾発付勢するようにし、これをストツパー片１９
の中央部に軸２３で枢着したカム部材２４で操作
するようにすると共に、さらにこれに安全機構を
付加したものである。

即ち、２５は支持金具８の遊技板３側の一側に
上下摺動自在に装着したロツク板で、支持金具８
と該支持金具８の前面に固着した挾持板２６の間
に介挿されており、該挾持板２６の爪片２７とロ
ツク板２５の間に掛架したばね２８によつてロツ
ク板２５を常時上方に付勢している。そしてロツ
ク板２５の上端は支持金具８の受片部９と受金具
１１の水平片部１７に夫々形成した切欠溝２９，
３０に介入して支持金具８と受金具１１の回動を
阻止している。また、ロツク板２５の下端には傾
斜面部３１が形成されており、該傾斜面部３１と
係合するように前記カム部材２４の側面に押圧ピ
ン３２が突設されている。

なお、図中３３は、ロツク板２５の下方に設け
た段部であり、該段部３３は支持金具８の一側面
に屈曲形成した横板３４の下端に係合してロツク
板２５の上動を規制している。

以上のように構成された蝶番２１′は、遊技板
３に機構板１６が密着した状態のとき、ロツク板
２５が支持金具８と受金具１１の切欠溝２９，３
０に介入して両者の回動を阻止している。

そして、第７図から第９図のようにカム部材２
４を矢示方向に回動させるとスプリング２２，２
２の弾発力によつてカム部材２４のカム面２４′
の形状に沿いながら支持金具８が外方に押し出さ
れる。また、このときロツク板２５は、カム部材
２４が回動するに伴つてその傾斜面部３１とカム
部材２４の押圧ピン３２が係合して下動し、カム
部材２４が回動しきつた第１０図の状態でその上
端が切欠溝３０から完全に外れ、支持金具８と受
金具１１のロツクが解除されて機構板１６の開閉
が自在となる。

このようにロツク板２５とカム部材２４を設け
ることによつて機構板１６の移動が不完全な状態
での開閉を防止することができ、したがつて連絡
樋１５等の裏部品の損傷を完全に防止することが
できるのである。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、機構板１６をガ
イド杆５に沿つて摺動させることができるから、
機構板１６の裏部品を遊技板３に衝合させること
なく安全に開閉することができる。

そして、機構板１６を摺動させるに支持金具８
自体をガイド杆５上でスライドさせるため、支持
金具８と機構板１６の回転中心が常に短軸１０の
定点となり、従つて、機構板１６の移動量を大き
くしても機構板１６の回転半径が変動しないか
ら、機構板１６の移動量を自由に設定することが
可能となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るもので、第１図はパチンコ機
の裏面図、第２図は取付装置の使用状態を示す斜
視図、第３図は第２図の縦断側面図、第４図乃至
第１１図は他の実施例を示すもので、第４図、第
５図は取付装置の使用状態を示す斜視図、第６図
は取付装置の分解斜視図、第７図及び第８図は第
４，５図の縦断側面図、第９図及び第１０図はカ
ム部材を回動した状態を示す縦断側面図、第１１
図は第４図の正面図、第１２図は従来の技術を示
す分解斜視図である。 ２……表枠、３……遊技板、５……ガイド杆、
８……支持金具、１０……短軸、１１……受金
具、１６……機構板、１８……透孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 表枠の裏面に遊技板を設け、該遊技板の裏面に
   取着される機構板を表枠の裏面一側に開閉自在に
   取着してなるパチンコ機において、 表枠の裏面の一側縁にガイド杆を立設し、該ガ
   イド杆に支持金具を摺動自在に装着し、この支持
   金具には短軸を一体に突設すると共に、該支持金
   具の短軸に機構板に固着した受金具の透孔を遊嵌
   するようにしたことを特徴とするパチンコ機にお
   ける機構板の蝶番構造。