JPH0243373A - 無電解金めつき液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、無電解金めつき、更に詳しくは金属及び非金
属生地上に金めつきを施すための自己触媒型無電解金め
つき液に関する。

従来技術 無電解金めつきは、その優れた機能特性のため電子工業
におけるプリント基板の端子めっき及び半導体デバイス
のボンディング等の分野で可成の需要が見込まれている
。

なって製品は小型化、高密度化の傾向を示し、回路設計
も複雑化している電子部品の表面処理には無電解金めつ
きが不可欠であり、特に電気的に孤立した複雑な部分に
対する無電解金めつきの適用は、作業性並びに経済性を
飛躍的に向上させることが期待されている。

このような背景から、従来無電解金めつき液としては、
金シアン化錯体、遊離シアン化物、水酸イオン及び還元
剤として水素化ホウ素又は脂肪族置換アミンボランより
成るもの（特公昭５Ｏ−３７４３）及び水、金塩、水溶
性シアン化物、クエン酸乃至ロッシェル塩、水溶性アミ
ン乃至アムモニア、還元剤として水溶性アミンボラン乃
至ボロハイドライドより成りｐＨ１０以上のもの（特公
昭４９−４３１７３）、さらには析出速度を高めるため
に鉛化合物を添加したもの（特開昭６０−１２１２７．
ｌ）、及びめっき物の外観を良くするため硫酸タリウム
を添加したもの（特開昭５６４５２９５８）等、各種の
ものが提案されている。

一般に、金に限らず無電解めっき液は、その特性として
■析出速度が速いこと及び■液の安定性が優れているこ
と、の２点を備えていることが重要である。

しかしながら、通常析出速度を速くすれば上記めっき液
の安定性が悪くなり、逆に、めっき液の安定性を増せば
析出速度が遅くなるという傾向があり、従来、提案され
た無電解金めつき液は、析出速度は比較的速いものの液
の安定性が悪く、極端な場合には被めっき物を浸漬する
と数分で分解してしまうものもある。

このように無電解金めつき液が分解する原因は、理論的
には明確に解析されていないが、現象から判断すると以
下の通りである。

すなわち、無電解金めつきを行う場合、その初期に被め
っき物、例えば銅、ニッケル等との置換反応が起り、微
量の銅、ニッケル等が無電解金めつき液中に溶出し、溶
出した銅、ニッケル等のイオンが許容濃度を越えるとめ
つき液の分解が起こることから、銅、ニッケルイオンが
何らかの形で不安定となり還元される等の理由により、
めっき液分解の核となるものと考えられる。

そして、この分解時の金属イオンの許容濃度は、金属に
より変わり、経験的に銅では約１０’′’ｍｏｌ／　１
、ニッケルでは約１０−７ｍｏｌ／　Ａ程度とされてお
り、特に無電解金めつきの被めっき物としての用途の多
いニッケルについて敏感である。

したがって、現在無電解金めつき液の分解を抑えるため
の添加剤について種々検討されているが、いまだ満足の
いくものは開発されておらず、安定性の優れた無電解金
めつき液が待望されている。

が解決しようとする課題 本発明者らは１．上記問題点を解決するため鋭意研究を
行った結果、無電解金めつき液への添加剤としてアルコ
ール類を用いることがめつき液の安定性向上に有効であ
ることを見出すと共に鉛化合物及びタリウム化合物を１
種類以上添加することにより、析出速度が速くなること
の知見を得て、本発明に至った。

したがって、本発明は、被めっき物から溶出した銅、ニ
ッケル等の金属イオンによる液分解を抑制し、安定性に
優れ、かつ析出速度が速い（約２μｍ／Ｈｒ以上）無電
解金めつき液を提供することを課題とする。

以下本発明の詳細な説明する。

課題を解”するための手段 本発明の特徴は、金塩、還元剤、及び水酸化アルカリを
主成分とし、さらに鉛化合物及びタリウム化合物より選
択された少くとも１種類とアルコル類を含有する無電解
金めつき液にある。

本発明の無電解金めつき液に用いる金塩としては、無電
解金めつき液として使用することが知られているもので
あればよく、例えばジシアノ金（１）酸塩、テトラシア
ノ金（ＩＩＩ）酸塩、テトラクロ口金（１）酸塩等が挙
げられ、これらの１種又は２種以上の混合物でも良い。

還元剤としては、同様に公知のものを使用することがで
き、例えばＫＢＨａ　、ＮａＢ１１４等の水素化ホウ素
化合物およびＤＭＡＢ　（ジメチルアミンボラン）、Ｄ
ＥＡＢ（ジエチルアミンボラン）　、ＴＭＡＢ　　（）
ジメチルアミンポラン）、ＴＥＡＢ（トリエチルアミン
ボラン）等のアルキルアミンボラン化合物が挙げられ、
これらの１種又は２種以上の混合物でも良い。

水酸化アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等が好ましく、これらの１種又は２種以上の混合
物でも良い。

上記した無電解金めつき液の主成分に対して本発明では
下記（八）、（Ｂ）の添加成分が使用される。

（八）鉛化合物及びタリウム化合物の少くとも１種（Ｂ
）アルコール類 （Ａ）成分としては、塩化鉛、硫酸鉛、塩化タリウム、
硫酸タリウム等の無機塩の他にクエン酸鉛、酒石酸タリ
ウム等の有機塩を例示することができる。

（Ｂ）成分としては、メタノール、エタノール、プロパ
ツール、ブタノール等の炭素数が１〜６の水溶性アルコ
ール及びその異性体が例示され、これらの１種又は２種
以上の混合物でも良い。

さらに、本発明では、上記成分に加え必要に応じ、クエ
ン酸、酒石酸等のａｌｌ緩衝剤及びシアン化カリ、シア
ン化ナトリウム、チオシアン酸カリウム等のシアン化ア
ルカリを添加することができる。

本発明の無電解金めつき液は、以上の成分から構成され
るが、析出速度は金濃度、還元剤濃度等により変化する
ため、その最適条件について検討を行った結果について
説明する。

ここに添付の第１図〜第４図に、基本組成としてのＫＡ
ｕ（ＣＮ）ｚ　　：　５．Ｏｇ／　１２　、ＫＣＮ　：
　１．６　ｇ／　ｊ！、ＫＯ＋（：　３６．Ｏｇ＃　、
　Ｋ：＋Ｃ６Ｈ５Ｏ７卆Ｈ２０：　３０．Ｏｇ／　’、
Ｄ　ＭＡ　Ｂ　：　５．０　ｇ／Ｉ２、ＰｂＣｌ２：０
．５ｍｇ／β（ＴｈＳ０４の場合１．０ｍｇ／　Ｒ）か
ら成る無電解金めつき液に、アルコールとしてエタノー
ル（添加１：２００ｍｊＶｊ２）、１−プロパツール（
添加量：　２００ｍ　ｌ　／　１２　）及び２−ブタノ
ール（添加量：　１００ｍ　ｌ！　／　Ｉｌ）を加え、
ＫＡｕ　（ＣＮ）　２、Ｄ　Ｍ　Ａ　Ｂ　、　ＰｂＣＩ
ｚ又はＴ１□ＳＯ，、ＫＣＮ及びｐｌ＋を変化させた場
合の析出速度の変化を示した。（被めっき物は銅板にＮ
ｉを５μＭめっきしたＮｉ基材とし、液温ニア０℃でめ
っきを行った。）又、第１表には、上記基本組成のめつ
き液を用い、まずアルコール類の添加量を変えて析出速
度を測定し、次にこのめっき液にＮｉ”イオンを１０−
’ｍｏ＋／β添加した場合にめっき液が分解するまでの
時間を測定した結果を示す。

これらの結果より、金塩は金濃度として０．５〜２０ｇ
／　１、好ましくは１〜Ｌｏｇ／　（ｌである。０．５
ｇ／　１２未満及び２０ｇ／　ｉ！を超えると析出速度
が遅くなる。

また、還元剤濃度は、１〜４０ｇ／　Ｉｔ、好ましくは
２〜２０ｇ／　７！である。Ｉｇ＃！未満では析出速度
が遅くなり、４０８／βを越えるとめつき液か不安定と
なる。

液のｐＨは１０以上、好ましくは１２以上である。

ｐｌ＋　１０未満では析出速度が遅くなる。

次に、鉛化合物及びタリウム化合物の添加量は、０、１
〜１００ｍｇ／　１２　、好ましくは０．５〜２Ｏｒ６
ｇ／　Ｉｔである。０．１ｍｇ／β未満及び１００ｍｇ
／βを越えると析出速度が遅くなる。

このように鉛化合物及びタリウム化合物が、析出速度に
影響を与えるのは、吸着ｐｂ又はＴ１原子の触媒作用に
より下記の式で示されるような機構で核発生が促進され
るものと考えられている。

Ｐｂｔ＋＋２ｇ　＝　Ｐｂ、、　　−−−−一−−−−
−−−−−−（ｂ１２Ａｕ（ＣＮ）２−　＋　Ｐｂａｄ
＝２＾ｕ　＋Ｐｂ”＋４ＣＮ−−−ｍ−−−−（ｃｌア
ルコール類の添加量は１０〜５００ｍ　ｌ　／　（１、
好ましくは５０〜４００箱り／ｌである。１０ｍ　（１
／　（１未満ではめつき液が不安定となり、５００ｍｆ
ｆ１／ｆｆを越えると析出速度が遅くなる。

このように、アルコール類の添加が本発明の重要な要件
であり、アルコール類が、めっき液の分解の主要因であ
るＮｉ”、Ｃｕ２°等の金属イオンの働きを何らかの形
で抑制していることは明らかであるが、その作用につい
ては現在の所では未だ明確にされていない。

なお、シアン化アルカリ土類金のシアン化物を用いた場
合下記のｆａ１式で示されるめっき反応により生成する
ので原則的には添加しなくても良いが、金のシアン化物
以外を用いた場合及びめっき液をより安定化する必要の
ある時に用い、その濃度は０．１〜２Ｑｇ／　ｅ　、好
ましくは０．５〜５ｇ、１２である。

０．５ｇ／　（１未満ではめつき液の安定性が悪くなり
、５　ｇ／　ｅを越えると析出速度が遅くなる。

６ＫＡｕ（ＣＮ）２＋２ＫＢ＋１４＋６ＫＯ＋１＝６Ａ
ｕ＋２ＫＢＯ□＋２Ｈ２０→−１２ＸＣＮ　＋　５１１
２＋ａ＋ また、ｐＨ緩衝剤も、必要に応じ１〜１００ｇ／　Ａ、
好ましくは５〜５０ｇ／　１２添加するのが望ましい。

１ｇ／β未満ではｐ＋＋緩衝作用が弱く、析出速度が遅
くなる。又、１０ｈ／βを超えるとめつき皮膜の外観が
悪くなる。。

本発明の無電解金めつき液を使用してめっきを行うに当
っては、めっき液の温度は５０〜９０°Ｃ１好ましくは
６０〜８０℃とするのが望ましい。５０℃未満では析出
速度が異常に遅くなり、温度を上昇させると析出速度は
速くなるが液が不安定となる。

めっき液の攪拌は、物質移動を促進させ金の析出速度を
向上させるために好ましく、又機械的あるいは空気攪拌
によりめっき液の安定性が向上すると一般的に言われて
いるが、本発明の場合は、被めっき物を動揺する程度で
十分であるが、必要に応じ上記の様に攪拌を行っても良
い。

めっき液の負荷は、最大５　ｄｍ２／βとするのが好ま
しい。めっき液の負荷が５　ｄｍ２／βを超えると析出
速度が遅くなる。

本発明の無電解金めつき液を適用する被めっき物は、通
常鋼及びニッケル又はそれらの合金等であるが、非金属
生地上（例えばセラミックス、樹脂等）に無電解金めつ
き液を行う場合には、密着性向上のため公知の前処理を
行い、その表面を粗化、必要によっては活性化を行うこ
とが好ましい。

以下実施例により本発明を具体的に説明する。

実施例 ＫＡｕ　（ＣＮ）２　　：　　５ｇ／　ｆｌ　、　ＤＭ
ＡＢ　　：５ｇ＃　　Ｘ　ＫＯＩＩ：３６ｇ＃　　、Ｋ
ＣＮ　：　１．２　ｇ／　ｅ及びクエン酸三カリウム：
　３０ｇ／　１２からなる組成の基本めっき液に、鉛化
合物又はタリウム化合物とアルコール類をその各添加量
を変えて加えたものを無電解金めつき液とし、めっき素
材として■電気銅板並びに■電気銅板に無電解ニッケル
めっきを５μｍ施したものの２種類を用い、上記めっき
液中のＫＡｕ　（ＣＮ）　２の濃度が４〜５ｇ／　ｅと
なるように補給しながら、液温７０℃でめっきを行い、
その時の析出速度及び安定性について検討した。又、比
較例としてアルコール類を添加しないものについても同
じ条件でめっき試験を行った。

その結果を第２表に示す。

第２表からみられるように、本発明に従ってアルコール
類を添加しためつき液では、銅素材の場合で液安定性（
めっき可能回数）が約４〜５倍、さらにニッケル素材の
場合にはＮｉ濃度から考えると約５０倍であって、アル
コール類を加えない場合と比較して液安定性が非常に優
れていることが判る。

溌１１υ弧果 以上説明したように、本発明の無電解めっき液は、析出
速度が２μｍ／Ｈｒ以上で、特に液安定性において非常
に優れたものである。したがって、本発明は、その無電
解金めつき皮膜の機能特性を生かし、電子工業等の分野
での適用が期待される。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本発明の基本浴にエタノル、１−プ
ロパツール、２−ブタノールを加えた場合の（ａ）　Ｋ
Ａｕ　（ＣＮ）　２、（ｂ）　Ｄ　Ｍ　Ａ　Ｂ’、　（
ｃ）　ＰｂＣ１ｚ又はＴｌ２ＳＯ４添加量を変えた場合
の析出速度との関係を示したものである。 又、第４図は、本発明の基本浴にエタノールを加えた場
合の（ａ）　ＫＡｕ　（ＣＮ）　２、（ｂ）　ｐＨを変
えた場合の析出速度との関係を示したものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金塩、還元剤及び水酸化アルカリを主成分として
   含有する無電解金めつき液において、更に鉛化合物とタ
   リウム化合物とからなる群から選択される少くとも１種
   とアルコール類とを含有することを特徴とする無電解金
   めつき液。