JPH0243045Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、照明器具に関し、詳しくは照明光の
照射方向を制御することができる配光制御可能型
照明器具に関する。

［背景技術］ 従来、照明器具の照明光の向きは器具の取付け
方向を変更しないかぎり変えることができず、
又、照明器具を取付けるのに、その取付け位置は
照射物の位置及び大きさにより自ずと決められる
ものであつた。

［考案の目的］ 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、照明器具の照
明光の照射方向を変更でき、一つの照明器具で
種々の照明効果を得ることができるとともに、そ
の取付け位置も照射物の位置や大きさなどに拘わ
らず決めることができ、インテリア効果を大幅に
高めることができる配光制御可能型照明器具を提
供することにある。

［考案の開示］ 本考案は、照明器具１のケース５内に灯具６を
収めるとともに側板２を揺動自在に設け、側板２
の内面に反射板３を設け、反射板３の下部が上部
よりもケース５内方側に位置するように反射板３
を傾斜させ、ケース５の上面部に照明光が上方に
透過できる透孔８を設け、側板３の揺動位置を保
持する保持手段４を設けて成る配光制御可能型照
明器具にかかるものであり、このように構成する
ことによつて、上記目的を達成できるに至つた。
つまり、揺動させて位置固定した側板２の内面の
反射板３により、照明光を特定方向に反射して配
光を行うことができ、一つの照明器具１で種々の
照明効果を得ることができ、このように配光を制
御することにより照明器具１の取付け位置も照射
物の位置や大きさに拘わりなく決めることがで
き、インテリア効果を大幅に高めることができる
ようにしたものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

照明器具１はケース５内に蛍光灯のような灯具
６を収め、ケース５の天板７に透孔８を設けて照
明光を透過できるようにしてある。ケース５の側
板２の上端部を枢着して揺動解放できるようにし
てある。側板２の揺動位置を保持手段（後述）に
より保持できるようにしてある。側板２の内面に
は反射板３を設けてある。しかして、側板２を揺
動させてその開放位置を保持することで、灯具６
からの照明光を開放している側板２の内面の反射
板３にて反射して配光を行い、例えば第２図のよ
うに、壁９に掛けた絵画などの照射物１０に照明
光を照射して、これを浮かび上がらせるような照
明効果を得ることができるようにしてある。かか
る場合、透孔８を経た照明光で天井１１を照射し
間接照明を行うものである。このように側板２の
揺動量を種々に変更することによつて、配光制御
を行い、一つの照明器具１で種々の照明効果を得
ることができるのである。そしてこのように配光
制御を行うことで、絵画のような照射物１０に対
する照明器具１の取付け位置の自由度が増し、照
明上のインテリア効果を高めることができるもの
である。以下上述の構成を詳しく説明する。

ケース５は長尺であり、その天板７には照明光
を透過させる透孔８を設けるとともに両端部には
取付け部を形成してあり、取付け金具１２により
壁９に取付けたり、又、電源ボツクスを兼ねた接
続ボツクス１３を介して直線状に接続したり、Ｌ
字状、Ｔ字状、十字状のように接続することがで
きるようにしてある。この接続ボツクス１３の適
宜のものには天井１１から吊下げた吊下げパイプ
１４を取付けて多数のケース５を吊下げ保持して
ある。吊下げパイプ１４には電源電線（図示せ
ず）が挿通されていて、ケース５内の端子に給電
するとともにケース５下面にケース５全長にわた
つて形成した配電樋１５に給電できるようにして
ある。ケース５内には安定器１６、ソツケツト台
１７、ソツケツト１８などを設けてある。このよ
うなケース５の一方の側板２を揺動開放して、ケ
ース５内の灯具６からの照明光を配光して、照明
効果を高めるようにしてある。

ケース５の天板７の一側縁部分には角パイプ１
９を沿設してこの部分を補強してある。この補強
された部分において側板２を軸２０を介して揺動
自在に取付けてある。側板２は鋼板製で、ケース
５の下縁部にはマグネツトキヤツチ２１を設け
て、側板２の下縁部を磁着して側板２の閉状態を
保持することができるようにしてある。側板２の
内面には反射板３を取付けてある。反射板３はア
ルミニウム板を電解研摩により機械加工では得ら
れない平滑な鏡面に仕上げられたものである。こ
こで、第４図に示すように反射板３の下部が上部
よりもケース５内方側に位置するように反射板３
を傾斜させてある。このように反射板３の下部が
上部よりもケース５内方側に位置するように反射
板３を傾斜させてあるので、側板２を閉じた場
合、ケース５内の灯具６から出た光が傾斜した反
射板３に反射してケース５の上面部側の透孔８側
に集光されて透孔８を透過して天井１１側を効率
的に照射して間接照明を行うことができるように
なつている。更に第４図の実施例においては下部
が上部よりもケース５内方側に位置するように傾
斜した反射板３は凹面鏡のように凹曲された焦点
を有する。側板２には枢支ピン２２を取付けてあ
り、この枢支ピン２２に側板保持金具２３を回動
自在に枢着してある。側板保持金具２３には長孔
２４とこれから分岐した数個の係止孔２５を形成
してある。一方、ケース５側には固定ピン２６を
設けてあり、この固定ピン２６を側板保持具２３
の長孔２４に遊挿してある。しかして、第４図の
ように、実線で示す側板２の下縁部を手指で持つ
て仮想線で示すように上方に揺動させ、この揺動
に伴つて側板２に対して枢支ピン２２まわりに回
動する側板保持金具２３の係止孔２５の内、適宜
のものを固定ピン２６に係止させることで、側板
２を適宜の揺動姿勢において保持できるようにし
てある。係止孔２５の設定は側板２をケース５に
対して60゜，75゜，90゜の角度に開き揺動させること
ができるようにしたが、他の開き角度に設定して
もよいものである。そして、固定ピン２６、側板
保持金具２３、長孔２４及び係止孔２５などを側
板２の保持手段４と総称するが、保持手段４の構
成は種々設計変更可能である。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、照明器具の側板を揺動
自在に構成するとともに側板の内面に反射板を設
け、側板の揺動位置を保持する保持手段を設けて
あるから、側板を揺動させるという簡単な構成及
び操作でありながら、揺動させて位置固定した側
板の内面の反射板により、照明光を特定方向に反
射して配光を行うことができ、配光制御により、
一つの照明器具で種々の照明効果を得ることがで
き、しかもこのように配光を制御することにより
照明器具の取付け位置も照射物の位置や大きさに
拘わりなく決めることができ、このような配光制
御と取付け位置の自由度を高めることで大幅にイ
ンテリア効果を向上させることができる。また、
側板の上面部に照明光が透過できる透孔を設けて
あるので、透孔を介してケース内の灯具の光りを
天井側に照射できて間接照明もできるのは勿論の
こと、特に、反射板の下部が上部よりもケース内
方側に位置するように反射板を傾斜させてあるの
で、側板を閉じた状態ではケース内の灯具から出
た光が傾斜した反射板に反射してケースの上面部
側の透孔側に集光されて透孔を透過して天井側を
効率的に照射して間接照明を行うことができるも
のであり、又、側板を開いた時と側板を閉じた時
とでは透孔を介して天井側に照射される光量が違
い、天井側の照射状態を変化させることができる
ものである。本考案にあつてはこれらの点でも大
幅にインテリア効果を向上できるという利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部破断した概略
正面図、第２図は同上の作用説明図、第３図は同
上の斜視図、第４図は同上の一部破断した詳細正
面図、第５図は同上の一部破断した側面図、第６
図は同上の一部破断した平面図であり、１は照明
器具、２は側板、３は反射板、４は保持手段であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 照明器具のケース内に灯具を収めるとともに側
   板を揺動自在に設け、側板の内面に反射板を設
   け、反射板の下部が上部よりもケース内方側に位
   置するように反射板を傾斜させ、ケースの上面部
   に照明光が上方に透過できる透孔を設け、側板の
   揺動位置を保持する保持手段を設けて成る配光制
   御可能型照明器具。