JPH0243041B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアンロード装置に関する。

従来、例えば切換弁の急閉で管内を流れる流体
が急停止されることにより或はシリンダに作用す
る外力により、圧力回路や弁等を破損する程の衝
撃圧力を発生することがあるので、衝撃圧力が発
生する回路に、回路の作動には支障がなくしかも
破損を防止出来る程度の作動圧力に設定したリリ
ーフ弁を設け、該リリーフ弁により衝撃圧力の高
い部分をカツトすることが行われている。この場
合、衝撃圧力排除装置は、第１図に示すように、
油圧ポンプａからアクチユエータｂへ流体を供給
する圧力回路ｃを逆止弁ｄを介在させ、該逆止弁
の上流側に主リリーフ弁ｅを設けると共その下流
側に該主リリーフ弁ｅよりも高い圧力で開く副リ
リーフ弁ｆを設け、さらに必要に応じて該副リリ
ーフ弁ｆの設定圧力を可変とすべくそのベント回
路ｇに主リリーフ弁ｅと副リリーフ弁ｆの設定圧
力の中間の圧力で作動するダイレクトリリーフ弁
ｈを介在させて構成され、該アクチユエータｂの
作動のために例えば開閉弁ｊが設けられる。

外力等により圧力回路ｃの逆止弁ｄの下流側に
衝撃圧力が発生した場合、該逆止弁ｄが衝撃圧力
の波及を阻止し、ポンプａを保護すると同時に衝
撃圧力を該副リリーフ弁ｆを介してタンクｉに排
除し、圧力回路ｃを保護する。衝撃圧力が発生し
た時、ポンプａの吐出圧は主リリーフ弁ｅの設定
圧に制御されるので、ダイレクトリリーフ弁ｈが
副リリーフ弁ｆのベント回路ｇに作用する衝撃圧
力で開き、次で副リリーフ弁ｆが開いて衝撃圧力
をタンクへと排出する。而して、この種のもの
は、該ダイレクトリリーフ弁ｈにより制御される
副リリーフ弁ｆの設定圧力以上の衝撃圧力をリリ
ーフするが、衝撃圧力が該設定圧力を多少とも下
回ると直ちにリリーフは停止されるもので、繰返
し波状に発生し勝ちな衝撃圧力の完全な排除は行
えない不都合が存すると共に、該副リリーフ弁ｆ
の頻繁な開閉に伴ない油圧系に振動を誘起し勝ち
となる欠点があつた。

本発明は、発生した衝撃圧力を充分排除して前
記の問題点を解消することを目的とするもので、
逆止弁を介在させた圧力回路の該逆止弁の上流側
に主リリーフ弁を設けると共にその下流側に該主
リリーフ弁よりも高い圧力で開く副リリーフ弁を
設けるようにしたものに於いて、該副リリーフ弁
のベント回路に、該圧力回路の逆止弁の上流側の
圧力を導入する第１パイロツト回路と、該圧力回
路の逆止弁の下流側の圧力を迅速に導入するスロ
ツトルチエツク弁を配置した第２パイロツト回路
とが接続され且つ該第２パイロツト回路の圧力が
該第１パイロツト回路の圧力を越えると該ベント
回路をタンクへと連通すべく開弁する開閉弁を介
在して成る。

本発明の実施例を図面につき説明するに、その
第２図に於て、付号１は油圧ポンプ、２は該ポン
プ１の流量を油圧シリンダその他のアクチユエー
タ３に供給する圧力回路、４は該圧力回路２に介
在させた逆止弁、５，６は該逆止弁４の上流側と
下流側の圧力回路２に夫々設けたリリーフ弁を示
し、該上流側の主リリーフ弁５の設定圧力よりも
その下流側の副リリーフ弁６の設定圧力を高くし
てアクチユエータ３に流入する液体圧力を主リリ
ーフ弁５で制御すると共に下流側に発生する衝撃
圧力を副リリーフ弁６で制御するようにした。

以上の構成は従来のものと特に変わりがない
が、本発明のものでは、該副リリーフ弁６のタン
ク７に連なるベント回路８に摺動により閉位置と
開位置とに切換わるスプート形の開閉弁９を介在
させ、該開閉弁９に、圧力回路２の逆止弁４の上
流側の圧力を導入する第１パイロツト回路１１を
接続すると共に該逆止弁４の下流側の圧力を導入
する第２パイロツト回路１９を接続し、更に該第
２パイロツト回路１９にスロツトルチエツク弁１
０を配置し、該開閉弁９を、該第２パイロツト回
路１９を介して導入される逆止弁４の下流側の圧
力回路２の圧力が該第１パイロツト回路１１を介
して導入される逆止弁４の上流側の圧力を越える
と開弁して該ベント回路８をタンク７に連通する
ように配置する構成とした。

これを詳述するに、該スロツトルチエツク弁１
０は、第３図示のようにチエツク弁１２とスロツ
トル弁１３とで構成されるもので、第２パイロツ
ト回路１９を介して圧力回路２の圧力が開閉弁９
のスプール１４の一端側に作用したとき、該スプ
ール１４はその他端側のばね１５及び第１パイロ
ツト回路１１の圧力に抗して比較的迅速に開弁す
べく移動するが、該ばね１５及び第１パイロツト
回路１１の圧力により該スプール１４が移動され
る場合には、該一端側の流体はスロツトル弁１３
により絞られて徐々に排出され、比較的緩徐に閉
弁側にスプール１４が移動するように制御する。
該アクチユエータ３からのタンク戻り回路は、ア
クチユエータの種類により各様であるが、図示の
如く単動シリンダである場合、例えば開閉弁１７
により開閉されるタンク戻り回路１８が設けられ
る。

その作動を説明するに、油圧ポンプ１から吐出
された流体は圧力回路２を介してアクチユエータ
３に流入してこれを作動するが、該アクチユエー
タ３の負荷が大きく圧力回路２全体の圧力が大き
いと、上流側の主リリーフ弁５が作動して該回路
２を主リリーフ弁５の設定圧力に維持する。該ア
クチユエータ３に衝撃が加わつた場合、圧力回路
２に介在する逆止弁４のために、該逆止弁４の下
流側の圧力回路２の圧力が高まり、その上流側の
圧力は逆止弁４が開かないため主リリーフ弁５の
設定圧力になるが、衝撃により発生する該下流側
の圧力回路２の圧力が副リリーフ弁６の設定圧力
を越えるときには、該副リリーフ弁６が開いて逆
止弁４の下流側の圧力回路２の衝撃圧力をタンク
７へ排除し、同時に開閉弁９がスロツトルチエツ
ク弁１０を介して導入される第11パイロツト回路
１１の圧力よりも高い第２パイロツト回路１９の
圧力により開かれる。該開閉弁９の開弁で副リリ
ーフ弁６の設定圧力が低くなつてアンロード状態
になるが、該開閉弁９は該衝撃圧力の消滅後もス
ロツトルチエツク弁１０の作用で直ちに閉弁する
ことがなく、多少の時間を経過した後に閉弁し、
その閉弁するまでの間にアンロード状態の副リリ
ーフ弁６から該圧力回路２に波状に連続し勝ちな
衝撃圧力を排除する。該開閉弁９は、主リリーフ
弁５の設定圧力よりも高く副リリーフ弁６の設定
圧力よりも低い衝撃圧力が発生しても開き、副リ
リーフ弁６から衝撃圧力を前記のように排除出来
る。また、該開閉弁９は、衝撃圧力がなくなると
そのスプール１４に作用するばね１５の弾力と逆
止弁４の上流側の第２パイロツト回路１９の圧力
即ちポンプ１の吐出圧力とによりその閉じ側に押
されて閉じるが、スロツトルチエツク弁１０の作
用によりスプール１４の端部から流出する流体が
絞られ、前記した如くその開閉時間が遅延する。
１６はばね１５の調節ねじを示す。

このように本発明のものでは、副リリーフ弁の
ベント回路に、圧力回路の逆止弁の上流側の圧力
を導入する第１パイロツト回路及び該逆止弁の下
流側の圧力をスロツトルチエツク弁を介して導入
する第２パイロツト回路を接続した逆閉弁を設
け、該第２パイロツト回路の圧力が第１パイロツ
ト回路の圧力を越えると該ベント回路をタンクに
連通するように該開閉弁が開弁するようにしたの
で、圧力回路に衝撃圧力が発生したとき該リリー
フ弁が開弁してから閉弁するまでの時間を遅延差
せ得、例えば電気ブレーカの如く一定時間のアン
ロード状態を持続でき、圧力回路に繰返し発生し
勝ちな衝撃圧力を充分に排除し得て油圧系に振動
が誘起されることを防止出来る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の線図、第２図は本発明装置の
１例の線図、第３図はその要部の截断側面図であ
る。 ２……圧力回路、４……逆止弁、５……主リリ
ーフ弁、６……副リリーフ弁、８……ベント回
路、９……開閉弁、１０……スロツトルチエツク
弁、１１……第１パイロツト回路、１９……第２
パイロツト回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 逆止弁を介在させた圧力回路の該逆止弁の上
   流側に主リリーフ弁を設けると共にその下流側に
   該主リリーフ弁よりも高い圧力で開く副リリーフ
   弁を設けるようにしたものに於いて、該副リリー
   フ弁のベント回路に、該圧力回路の逆止弁の上流
   側の圧力を導入する第１パイロツト回路と、該圧
   力回路の逆止弁の下流側の圧力を迅速に導入する
   スロツトルチエツク弁を配置した第２パイロツト
   回路とが接続され且つ該第２パイロツト回路の圧
   力が該第１パイロツト回路の圧力を越えると該ベ
   ント回路をタンクへと連通すべく開弁する開閉弁
   を介在して成るアンロード装置。