JPH02427A - c−mybタンパク質のエピトープを認識するモノクローナル抗体、および該抗体を産生するハイブリドーマセルライン - Google Patents

c−mybタンパク質のエピトープを認識するモノクローナル抗体、および該抗体を産生するハイブリドーマセルライン

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JPH02427A
JPH02427A JP63168654A JP16865488A JPH02427A JP H02427 A JPH02427 A JP H02427A JP 63168654 A JP63168654 A JP 63168654A JP 16865488 A JP16865488 A JP 16865488A JP H02427 A JPH02427 A JP H02427A
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myb
protein
human
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cells
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Karin Molling
カリン・メーリンク
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    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/32Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against translation products of oncogenes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、c−mybタンパク質のエピトープを認識す
るモノクローナル抗体、該抗体を産生ずるハイブリドー
マセルライン、該抗体を用いることを特徴とするc−m
ybタンパク質発現の検出方法、該抗体を含有する検出
用キットおよび医薬組成物に関する。
従来技術 トリ(鳥類)骨髄芽球症ウィルス(AMV)は、他の急
性形質転換ウィルス群と同様、そのヘルパーウィルスと
宿主細胞のDNA配列の間の組換えによって生成する。
トリ c−myb原−腫瘍遺伝子に由来するこの導入D
NA配列v−mybが、このウィルスの発癌特性の原因
である。AMVは、ニワトノにおいて急性の骨髄芽球性
白血病を引き起こし、そしてインビトロで造血細胞を形
質転換するが、培徨線維芽細胞の形態学的な形質転換は
誘導しない。このことは、限定された標的細胞集団だけ
がその1[工費転換遺伝子産物に応答することを示唆し
ている。v−myb腫瘍遺伝子は、分子ff148,0
00のタンパク質、即ちp48v−′″ybをコードし
ている。AMVだけがv−myb III瘍遺伝子含有
のウィルスというわけではない。トリ白血病ウィルスE
26は、別の複製欠損発癌性レトロウィルスであり、そ
のゲノムには、AMVのものよりは小さいトリc1yb
遺伝子の内部セグメントが含まれている。E26による
腫瘍形成には、単一のタンパク質p135”’−“yb
−stsが仲介しているようである。E26およびAM
Vに共通している骨髄性の白血病誘発特性は、共通のv
−myb配列と関係しているが、E26特有の赤色白血
病遺伝子性はv−etsと関係している。
一般に、原−腫瘍遺伝子は、細胞増殖および/または分
化を調節する細胞内現象に関与しているようである。特
に、核の原−腫瘍遺伝子c−myc1c曙yb、および
c−「osは、おそらくは細胞DNAとの相互作用によ
って遺伝子の発現および複製に調節的な役割を有してい
るのであろう。
細胞性の原−腫瘍遺伝子c−Illybの活性化は、変
性遺伝子産物の合成につながる解読領域の構造変化、ま
たは調節要素の変化によって引き起こされる原−腫瘍遺
伝子の増強された発現のどちらかに関与しているものと
考えられている。このDNAの再配列および変化したc
−myb原−腫瘍遺伝子の発現は、マウスの形質細胞リ
ンパ肉腫、ヒトの骨髄および結腸腫瘍で報告されている
このc−IIlyb原−腫瘍遺伝子、即ちトリ骨髄芽球
ウィルスAMVの形質転換遺伝子v−mybの細胞相同
体は、造血組織、特に初期段階の造血細胞分化に富んで
いる組織で発現される。ヒト(Φ瘍セルラインを分析す
ると、高レベルのc−rayb転写体は、ヒト結腸腺癌
(Colo 205)由来のセルラインにおける増幅さ
れたヒトc−myb遺伝子の異常な発現を除くと、もっ
ばら、T−細胞および顆粒球マクロファージ系統由来の
造血前駆体セルライン中に見い出された。急性の前骨髄
球白血病の患者から確立したこのヒトc−myb発現セ
ルラインHL−60をインビトロで誘導して成熟顆粒球
に分化させることができる(平行して、c−myb I
IIRNAの発現か減少する)。種々のタイプの新鮮な
ヒト腫1αでの原−腫瘍遺伝子転写体を分析すると、C
myb遺伝子は、骨髄およびリンパ球白血病で生じる最
高のc−IIlyb mRN Aレベルの造血性悪性疾
氾においてのみ有意に発現されることかわかった。
A M L FJ3.者のさらに最近の研究では、c−
myb転写体のレベルと末梢の芽の数との間で相関関係
が示唆されていた。これらの結果は、c−myb遺伝子
が、進化的に調−節され、造血系での分化の初期段階に
おいて高レベルで発現されるのであろうことを示してい
る。
さらに、c−mybは種々の細胞タイプの細胞増殖に伴
って発現される。c−mycおよびc(asと異なり、
c−mybは静止性のニワトリ胚線維芽細胞の血清刺激
に対する即時応答には関与していないが、発現の増加を
受ける(これは、細胞周期の進行と関係しているようで
ある)。同様に、休止ヒトTリンパ球をフィトヘマグル
チニン刺激すると、CmybmRNAの発現が顕著に増
加する(もっと初期のc−eye mRN Aの発現が
先行する)。同調させたヒトT−細胞を細胞周期の種々
段階で分離すると、c−myb mRN Aはもっばら
61期中に発現されたが、c−myc mRN Aは受
容能力期中増加した。Cmyb発現が細胞周期に依存し
ておらず、かつ高レベルのc−Ilyb LIIRN 
Aが、おそらくは胸腺−特異的なプロモーター/エンハ
ンサ−に起因する絶対速度の大きい転写から得られる胸
腺の場合とは対照的に、細胞の活性化および増殖中のc
−myb mRNΔレベルの変化は転写後コントロール
の結果であるしのと思われる。
c−myb発現の分析は、はとんどmRNAの決定に限
定されていたが、最近の研究にはタンパク質発現に関す
るものも含まれている。c−myb遺伝子産物は、75
kDaの分子であり、そのウィルス性対応物v−myb
と同様、インビトロでDNAと結合する。ヒトc−my
bおよびv−mybタンパク質は少なくとも2個のエピ
トープを共有し、これらに対して交叉反応するモノクロ
ーナル抗体が記載されている。このc/v−mybタン
パク質の最近の研究で、これが核に多く位置していると
いう結果が得られた。
配列を比較すると、細胞性mybタンパク質は、AMV
およびE 26 v−mybタンパク質と比較したとき
、アミノ末端および/またはカルボキシ末端に付加的な
アミノ酸を含んでいることがわかる。
おそらく、これらの欠失が、これらタンパク質の発癌性
に寄与しているのであろう。ニワトリ、マウスおよびヒ
トなどの様々な種由来のv−mybおよびc−mybの
ヌクレオチド配列を分析すると、ある領域の遺伝子に密
接な相同性が認められる。
これらの保存領域は、遺伝子産物の重要な機能をコード
しているので進化的に安定である。
トリ細胞由来のc−myb原−腫瘍遺伝子は、分子ff
175,000のタンパク質をコードしている。
最近になって、ヒト細胞性myb(ヒトc−myb)タ
ンパク質は、分子a8o、oooまたは75.000の
分子であると同定された。
発明の目的 本発明は、c−mybタンパク質のエピトープ、特に親
水性であり、そして/または脊椎動物のc−raybタ
ンパク質中に保存されているエピトープを認識するモノ
クローナル抗体を分泌するハイブリドーマセルライン、
およびこれらセルラインから得られるモノクローナル抗
体に関する。本発明者は、トリv−mybおよびヒトc
−mybタンパク質に存在する保存性の親水性エピトー
プと反応性であるハイブリドーマセルラインを得た。ま
た、本発明は、該セルラインから得られるモノクローナ
ル抗体に関する。さらに、本発明は、該モノクローナル
抗体を用いる、c−myb発現細胞の蛍光活性化細胞選
別、ならびにヒト組織、細胞およびセルラインでのc−
mybタンパク質発現の免疫細胞化学的な検出に関する
。加えて、本発明は、該モノクローナル抗体と薬学的に
許容しうる担体を含有してなる医薬組成物に関する。
発明の構成 ヒトc−mybタンパク質に対するモノクローナル抗体
の単離 ΔMV由来のv−myb遺伝子のEcoRI/XbaI
フラグメント(該遺伝子の3′−末端部分から得られ、
全遺伝子の約70%に相当する)を、制限酵素EcoR
I 、 Bam1−I I、Hindlll、Pstl
、Bgll+、およびXbalに対する切断部位を有す
るポリリンカー含有の既知の熱誘導性発現ベクターpP
Lc24にクローンした。大腸菌(E、coli)中で
発現させて得られるタンパク質は、融合タンパク質M 
S 2−v−mybであり、バクテリオファージMS2
のレプリカーゼ遺伝子の最初の99アミノ酸とv、−m
ybの269アミノ酸からなっている。分子量は47.
000である。
この大腸菌発現したM S 2−v−myb融合融合タ
ンパクモノクローナル抗体製造用の抗原として用いた。
腫瘍細胞から単離されたか、または組換え法によって製
造された他のv−mybまたはc−mybタンパク質も
類似方法でのモノクローナル抗体製造の抗原となりうる
。モノクローナル抗体製造の方法および操作は既知であ
る:例えば、ガルフレおよびミルシュタイン(Galf
re and MilsLein、  1981)、お
よびグライサーービルケ等(Greiser−IFil
ke et al、、  1981)を参照。ハイブリ
ドーマ上清を、MS2−v−mybタンパク質を用いる
ウェスタンプロットおよびELISA、ならびに[35
S]メチオニン代謝法ラベル化BM−2およびM o 
I t −4細胞リゼイトを用いる間接免疫沈澱によっ
てスクリーニングした。BM−2はAMV形質転換した
トリ骨髄セルラインであり、Mo1t−4はヒトT−リ
ンパ芽球セルラインである。陽性のハイブリドーマ培養
物を、それらが培養物中で安定になるまで、終点希釈で
繰り返しサブクローンした(通常は3回)。1ダース以
−Lのモノクローナル抗体のうちの1つ、クローン4/
14だけが、ウィルス性およびヒトc−mybタノバク
質を認識した。市販のサブグループ特巽的な抗血清を用
いて、このクローンの免疫グロブリンサブグループがI
gGtaであると同定した。
間接免疫沈澱分析において、[”S]メチオニン代代謝
シラベル化ヒトリンパ球たは骨髄細胞セルラインM o
 l t −4、HL−60、およびKG−1からの、
またはヒト結腸腺癌セルラインCo1o205からのリ
ゼイトを、d4/14ハイブリドーマ上清または他のc
−myb特異的なハイブリドーマの上清で処理すると、
p75 c−mybタンパク質を検出することができる
(第1図)。細菌発現させたmybタンパク實を過剰量
用いてモノクローナル抗体を遮断する競争実験を行うと
、p75cm1ybの免疫沈澱が妨げられ、反応の特異
性が示される(第1図)。
v−mybの発現と比較するため、永久ラインB M−
2として確立されたAMV形質転換の骨髄細胞を代謝法
でラベルし、平行して処理した。沈澱研究用の標定1の
細胞タンパク質を用いると、ヒト腫瘍セルラインにおけ
るp75 c−Bbタンパク質よりも、BM−2細胞に
おいてp48 v−tnybタンパク質が高レベルで発
現される。多価のウサギ血清により、ll1ybタンパ
ク質発現における差異がモノクローナル抗体の反応性の
差異によるのではな(、発現レベルによることが確認さ
れる。
主要な親水性領域を1つオリゴペプチド合成用に選択す
ることによって(この分子が免疫原性抗原であると仮定
して)、v−+aybタンパク質に対する抗体を得よう
とした。親水性領域は免疫系に関与していることが多く
、従って抗体応答においである役割を演じているものと
仮定される。カイトおよびドーリトル(Kyte an
d Doolittle、  19g2)のコンピー−
タープログラムを用いるヌクレオチド配列のコンピュー
ター分析によってこれらを同定した。これをもとに選択
した配列は19アミノ酸(Y T D E D P E
 K E K RI K E L E L L L)か
らなり、ヒトc−1lybのアミノ酸配列と比較すると
保存性が高いことがわかった。これは1つだけ誤対合(
位置2 TのかわりにN)を含んでいた(第3B図祭照
)。このオリゴペプチドは、沈澱抗体を生成せず、モノ
クローナル抗体と効率よ(競合した(第2図)。即ち、
このモノクローナル抗体はこのオリゴペプチド配列で作
られたドメインを認識した。このペプチドの代わりに、
抗原それ自体またはそのフラグメントを競合分析用に、
特に同定されていないエピトープに対するモノクローナ
ル抗体用に用いることができる。
このモノクローナル抗体か認識するエピトープを、大腸
菌発現タンパク質のサブクローンを用いて別個にマツピ
ングした。EcoRI / Xba Iフラグメントの
代わりに、v−mybのEcoRl / S al I
およびEcoRI/Pstlフラグメントを、もう−度
pPLc24をベクターとして用いてMS−2融合タン
パク質として発現させた。このEcoR1/5allフ
ラグメントを既知のpUC3ベクターにサブクローンし
てpPLc24ベクター用の適当な制限部位を創製しな
ければならなかった。第3図でl、2および3と番号を
付した3つの融合タンパク質の分子量はそれぞれ47,
000.23,000および21,000ダルトンであ
る。約11゜000ダルトンの分子量については、融合
MS2のポリメラーゼ部分の99アミノ酸が寄与してい
る。マツピング分析用に、ハイブリドーマクローン4/
14を用いるウェスタンプロットでこれらのタンパク質
を試験した。タンパク質のMS2部分に対して指向する
別のモノクローナル抗体がこれらの同定を可能にした。
第3図に示した結果は、クローン4/14がフラグメン
ト3とは反応しないことを示している(アミノ酸208
と232の間の認識部位をマツピングしている)。この
v−myb遺伝子と、カイトおよびドーリトル(KyL
eand Doolittle、 1!1182)によ
るコンピューター計算した親水性のプロットを並べると
、ペプチドを選択した最も主要な親水性領域とエピトー
プとの同一性が裏付けられる(第3B図)。
HL−60セルラインは、種々の試薬で誘導して分化さ
せることが可能なヒト前骨髄法白血病セルラインである
と報告されている。ジメチルスルホキンド(DMSO)
およびレチン酸はHL−60細胞を誘導して顆粒球に分
化させる一方、ホルボール 12−ミリステート 13
−アセテート(PMA)で処理すると単球となる。両分
化の過程はc−myc転写体の減少と関係している。顆
粒球分化の場合、c−myb mRN Aの減少も同様
に報告されている。モノクローナル抗体c14/14お
よびポリクローナルll1yb−特異性ウサギ血清によ
り、タンパク質発現のレベルでこれらの観察を確認し、
l4L−60の単球分化に展開する。[”Sl−メチオ
ニンまたは[3SS]−システィンを用いて代謝法でラ
ベルした誘導試薬で細胞を処理し、次いで溶菌し、間接
免疫沈澱にかけた。多価ウサギ血清を用いてc−myc
タンパク質の発現を平行して分析した。定量分析用に、
等mの細胞リゼイトからの免疫沈澱をトリクロロ酢酸−
不溶性の放射活性で測定して比較した。第4図に示した
ように、c−mybおよびCmycタンパク質発現の減
少の効果は、DMSO処理した後に最も劇的であり、レ
チン酸またはPMA処理した後には比較的少ない。レチ
ン酸処理に続く24または48時間は、c−IIIyb
およびc−mycタンパク質の発現がさらに減少すると
いうことはなかった。
本発明のモノクローナル抗体が認識するヒトCll1y
bタンパク質の保存性かつ親水性のエピトープは、v−
n+ybタンパク質のアミン末端にマツピングされる領
域に指向性である最近報告の別のモノクローナル抗体と
は異なっている[クレンブナウアー等(Klempna
uer  et  at、、  1986)コ。
抗−mybモノクローナル抗体c14/14は、免疫細
胞化学法および免疫組織化学法によるヒトc1ybタン
パク質の検出を可能にし、これによると、第2の抗体に
結合される酵素であるペルオキシダーゼあるいはアルカ
リホスファターゼの間に有意差は観察されなかった。こ
の後者の酵素を、アルカリホスファターゼ−抗アルカリ
ホスファターゼ曳合体からなる、いわゆるAPAAPサ
ンドイッチ法に用いた。第5A図は、核を染色すること
になる、c14/14を用いるM o I t −4細
胞の免疫細胞化学的な分析を示すものである。細菌で発
現させたBbタンパク質によるモノクローナル抗体の前
吸収は染色を遮断し、反応が特異的であることを示した
(第5B図)。
モノクローナル抗体4/14を用いる698M2細胞の
核の免疫細胞化学法による染色を第6図に示す。
また、モノクローナル抗体クローン4/14は、蛍光活
性化細胞の選別によって造血およびリンパ系からヒト腫
瘍細胞を検出するのにも有用である。
造血およびリンパ系の代表的な腫瘍細胞の例を挙げると
、BまたはTタイプの急性リンパ芽球白血病、慢性のリ
ンパ球白血病、免疫芽球リンパ腫、形質芽球リンパ腫、
中心芽球/中心細胞リンパ腫である。免疫細胞化学によ
る検定を第7図に模式ヒトc−IIlyb発現は未熟増
殖細胞に限定されず、刺激して増殖させたときの完全に
分化したリンパ球においてもmRNAレベルで検出され
た。これらの分析を、免疫細胞化学法を用い、c14/
14によるタンパク質レベルで確認した。休止T8”リ
ンパ球はc14/14による陽性の染色を全く示さなか
った(第8A図)。さらに、刺激されていない末梢血液
単核細胞(PBMC)、ならびに休止T4゛あるいはB
−細胞はc−Bbタンパク質発現に関して陰性であった
。PHA刺激の3日後では、T8°リンパ球は強い免疫
染色シグナルを、はとんど細胞質に局在して示す(第8
B図)。同一の細胞質染色が、PHA刺激の3日後のP
BMCならびにT4”細胞で観察された。スタフィロコ
ッカス・アウレウス(Staphylococcus 
aureus)刺激をしたB−細胞は極めて弱い染色を
示したにすぎず、主としてゴルジ領域に限定されていた
。刺激されたリンパ球でのc−mybタンパク質の細胞
質局在を、細胞分画および別に得られた抗体の使用など
の別法により確認した。
骨髄およびリンパ系の70のヒト腫瘍のスクリーニング
を、c14/14を用いて、凍結切片の免疫組織化学法
による染色によって行った。腫瘍の形態学的な特徴に加
えて、通常のマーカー抗体のいくつかを腫瘍の分類に用
いた。これらのマーカーにはK i−67およびK1−
1抗体が含まれる。K1−67抗体はすべての増殖細胞
の核をラベルし、従ってリンパ腫の増殖活性の測定を可
能にする。
Ki刊抗体は、T−あるいはB−細胞型の活性化リンパ
細胞を起源としKi刊リンパ腫と称されている、特定の
脱分化大細胞非ホンキン(non−1odgkin)リ
ンパ腫の表面に結合する。第9A図は、c−mybタン
パク質を発現しているKi刊リンパ腫を示している。約
5〜60%の腫瘍細胞が、主として核において陽性に染
色されている。第9B図に示した別のKi刊リンパ腫は
極めてわずかのmyb−発現細胞しか含んでおらず、c
−Bb陰性と評価された。
試験した菌状息肉腫はすべてc−myb発現に関して完
全に陰性であった(第9C図)。1つのケースを除くと
、小末梢リンパ細胞を起源とし低増殖活性の「細胞性」
リンパ腫と分類される、慢性のリンパ性白血病は、菌状
息肉腫と同様、c−mybタンパク質発現に対して陰性
であった。スクリーニングした腫瘍でのc−+++yb
タンパク質発現の結果を第1表にまとめる。表中の数は
、全ケースに対する陽性の比を示している。高増殖活性
のリンパ腫の中で2つの突出した群を認めることができ
る:即ち、脱分化大細胞K1−1リンパ腫ならびにT−
細胞およびB−細胞型のリンパ芽球リンパ腫であり、そ
のうちの1つは第8C図および第9A図に示されている
。免疫染色は主として核であるが、いくつかのケースで
はさらに細胞質に及ぶ。免疫芽球、形質芽球および中心
芽球リンパ腫のいくつかのケースについては、その免疫
染色シグナルは比較的弱いものではあるが、c−Ily
b陽性と評価された。
パーキット(Burkitt)型のリンパ芽球リンパ腫
はC11yb発現について陰性であった。今までのとこ
ろ、急性骨髄性白血病(AML)および慢性骨髄性白血
病(CML)の2つのケースについてだけ分析した。
いくつかのヒトAMLでのc−myb発現が示されてい
た。本発明において分析したAMLはc−Bb発現につ
いて陽性であるとみなされた。抗体の特異性を比較し評
価するために、正常組織からの細胞を試験した。結合組
織ならびに脂肪細胞、回腸、垂および肺はすべて陰性で
あった。陽性のシグナルは、毛包、いくつかの活性化マ
クロファージ、例えば上皮様細胞およびリンパ節洞マク
ロファージ、いくつかの内皮細胞、表皮(いくつかのケ
ースにおいてのみ)において、ならびに子宮内膜分泌細
胞(染色は細胞質性のものであった)において観察され
た。極めて少数の肝細胞および分泌胚細胞もかすかな細
胞質染色を示した。
m L、!2 c−mybに対するモノクローナル抗体
とリンパ性および骨髄性悪↑側Φ瘍との反応性 高増殖活性のN I−I L バーキット(BurkitL)型のリンパ芽球    
0/3前B−細胞型のリンパ芽球          
9/+0  1O−80T−細胞型のリンパ芽球   
       3/4  1O−70B−細胞型の免疫
芽球            215    70形質
芽球リンパ腫             2/2  3
0; 70中心芽球リンパ腫            
  1/4     1T−型の大細胞K1−1リンパ
肺       5/8   5−600−型の大細胞
K1−1リンパ腫       071中増殖活性のN
HL 多形性T−細胞リンパ腫           0/2
血管免疫芽球リンパ節症のT−細胞リンパ腫 0/2低
増殖活性のNHL 中心芽球/中心細胞リンパ腫        2/4 
  <I;5リンパ細胞而漿細胞免疫細胞腫     
  215     <IB−細U皆比すンパ細胞白面
病        【151閑状息肉腫       
         0/9骨髄性白血病 急性骨髄性白血病             1/1 
   30慢性骨髄性白血病            
 0/1その他のリンパ腫 ホジキン(llodgk i n)リンパ腫     
    0/4ベルオキ/ダーゼまたはAPAAPを用
いて免疫組織化学法による染色を行った(NHL=非ホ
ジキンリンパ腫)。
本発明のモノクローナル抗体を治療に用いることができ
る。治療学的有効量の4/14またはその他のモノクロ
ーナル抗体を、治療を必要としている個体に投与するこ
とによって、c−n+ybタンパク質の過剰発現として
顕在化する症状(例えば、悪性腫瘍)の治療を行うこと
ができる。本発明のモノクローナル抗体は非経口投与で
用いることができる。別法では、モノクローナル抗体の
存在下、−時的なインビトロ培養物を用いて、単離した
骨髄を腫瘍細胞から減少させることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
AMVで形質転換されたニワトリ骨髄芽球のBM−2ラ
インならびにKG刊およびHL−60ラインは報告され
ている。M o l t −4およびCo1o205は
ヒトT−リンパ芽球セルラインであり、AT CC(R
ockville、 Maryland ; No、 
1582およびCCL222)から入手できる。
1mM  ピルビン酸ナトリウム、必須アミノ酸、ビタ
ミン、8%ウシ胎児血清(Fe2)、および2%の熱不
活性化したニワトリ血清を追加したDMEM培地中でB
M−2を増殖させた。10%FC8を含むRPMI培地
中でヒトセルラインCol。
205、HL−60、KG−1,およびMo1t−4を
維持した。すべての培地に、llQあたり100単位の
ペニシリン、1J112あたり200μ2のストレプト
マイシン、および2mMのグルタミンを追加した。5%
CO7雰囲気下、37°Cで細胞を培養した。
5%の透析ウシ血清および500μCVxQの[”Sl
メチオニン(>800Ci/xモル; Aiersha
m、 England)を追加したメチオニン不含の培
地中で90分間、または5%の透析ラン血清および50
0μCVxQの[”S]システィン(> 800 Ci
/1モル;^mershai、 UK)を含むシスティ
ン不含の培地中で60分間、代謝法ラベルを行った。
リンパ腫組織の新鮮な未固定バイオプシーは、Klin
ikum StegliLz、 Free Unive
rsity Berlinから人手した。液体窒素中に
浸漬することによって組織を気密プラスチックカプセル
中で凍結させ、使用前3年間まで一70°Cで保存した
。ポリクローナルおよびモノクローナル抗体を用い、す
べてのリンパ腫を、通常の形態学的な、酵素細胞化学的
な、および免疫組織学的な基準に従って分類した。すべ
ての場合において、臨床的な所見は形態学的な診断と一
致した。
末梢血液単核細胞(PBMNC)は、健康な供与者から
のヘパリン処理血液のフィコール−11イバーク(Fi
coll−11ypaque; Pharmacia、
  Llppsala、 Sweden)密度遠心によ
って調製した。精製したT−リンパ球は、フィコール−
ハイバーク密度遠心、および2−アミノエチルイソチオ
ウロニウムーブロミドーハイドロブロミド(ΔET)−
処理したヒツジ赤血球を用いる赤血球ロゼツト生成によ
ってPBMNCから単離した。T−リンパ球のT4’お
よびT8°部分への分離は文献記載のようにして行った
。B−細胞に富む細胞集団は、2工程の赤血球ロゼ、ト
処理およびそれに続(プラスチックあるいはガラス吸着
による単球の除去の後に得た。
実施例1 モノクローナル抗体の調製 大腸菌発現させたM S 2−v−tayb融合タンパ
ク質[メーリング等(Moelling et al、
、  1985.  and 1987)]をマウスの
免疫に用いた。6匹のBa1b/cマウスをゲル溶離し
た細菌性タンパク質で繰り返し免疫した。すべての動物
が高力価の抗体を示した。
最後の腹腔的免疫の3日後に1匹の動物を犠牲にした。
実質的に文献記載[グライサーービルケ等(Greis
er−Wilke et al、、  +981)]の
ようにして、N5−1 ミエローマセルラインを用いて
融合を行った。600コロニーから18の陽性クローン
が得られ、そのうちの12個は、終点希釈のサブクロー
ニングを数回行った後の培養物中で安定に維持された。
細菌発現させた抗原を用いるウェスタンプロットおよび
ELISAによって、ならびに代謝法でラベルしたBM
−2およびM o I t −4細胞を用いる間接免疫
沈澱によって、陽性の培養物をスクリーニングした。ク
ローン4/14は、間接免疫沈澱においてヒトc−sy
bタンパク質と交叉反応性である唯一のクローンであっ
た。
実施例2間接免疫沈澱 ヒト′r−リンパ芽球セルラインM o l t −4
、KG6およびCo1o205、ならびにAMV形質転
換したトリ骨髄セルラインBM−2の指数関数増殖細胞
を、5%の透析ウシ血清を含むメチオニン不含の培地中
、500μCVxQの[”S]メチオニンを用い、90
分間、代謝法によってラベルした。
細胞を冷リン酸緩衝食塩水(P B S : 8n+M
 Na。
1−11) O,,1,5mM KH,PO,、pH7
,4,3mM KCQ、l 40mM NaC(りで2
回洗浄し、溶菌緩i(i液[10111Mトリス−1−
IC(、pH7,5,50mM NaCQ、 0.5%
NP−40,0,5%デスオキシコール酸ナトリウム(
DOC)、0.5%ドデ/ルスルホン酸ナトリウム(S
DS)、0.5% トラシロール(Trasylol 
; Bayer Co、、 Ludwigsharen
、 West Germany)、1mM フェニル−
メチルスルホニル−フリリド(pMsF)]中、4°C
で溶菌した。この溶菌液(リゼイト)を25Gニードル
に7回通してDNAを切断し、次いで4°Cで30分間
、lo、oooxgで遠心した。溶菌液0.2xl!(
2XIO’細胞に等しい)を、抗血清(5μg)または
ハイブリドーマ上清(200μQ)または腹水液(10
μQ)およびスタフィロコッカス・アウレウス(Pan
s。
rbin、 Calbiocheffi−Behrin
g)で処理した。免疫化の抗原として用いた精製M S
 2−v−mybタンパク質(5μ9)を沈澱中の競合
タンパク質として用いた。
得られた免疫コンプレックスを徹底的に洗浄し、ゲル電
気泳動(10%ゲル)で分析した。このゲルを1Mサリ
チル酸ナトリウムからなる溶液中に室温で30分間浸漬
し、乾燥し、−70℃でオートラジオグラフィーにかけ
た。合成ペプチドとの競争実験をIOおよび50ng用
いて行った。合成ペプチドはBiochrom KG、
 Berlin−1festから購入した。
第1図は、ヒトc−mybタンパク質(p75 c−m
yb)およびウィルスiybタンパク質(p48 v−
myb)の間接免疫沈澱を示すものである。用いた抗体
は;正常なウサギ血清(1):ウサギ抗−v−myb血
清(2);ミエローマ細胞由来の対照上清(3);抗−
mybモノクローナル抗体(上清)(4);細菌で発現
させたmybタンパク質でブロックした抗−mybモノ
クローナル抗体(上清)(5)である。Mは分子Mマー
カーを示し、」二から下に、92kDa、68kDa、
55kDa、45kDa、32kDaである。暴露時間
は1週間である。
第2図は、合成のv−myb特異的なペプチドによる免
疫沈澱反応の競合を示すものである。バイブリド−マク
0−74 / I 4 (αmyb””)由来の腹水i
(RI Oμgを用いてM o l t−4リゼイトの
間接免疫沈澱を行った。表示した1の合成v−myb特
異的ペプチド(19アミノ酸;213から231)を、
沈澱反応をブロックする競合抗原として添加した。
暴露時間は7日間である。Mは分子量マーカーを示し、
上から、92に、68に、54K(ぼんやりしている)
、45K、32にである。
実施例3 a)先端を切ったmyb融合タンパク質の構築モノクロ
ーナル抗体4/14が認識するmybエピトープを同定
するために、第3B図で1.2および3と番号を付した
v−Bbコード化領領域別個のフラグメントを大腸菌中
、MS2−融合タンパク質として発現させた。フラグメ
ントlはEcoRl / Xba I (E/ X)領
域に、2はEcoRI/5a11(E/S)に、そして
3はEcoRI/Pstl(E/P)に対応している。
EcoRI/Xba[フラグメントに加えて、EcoR
I / Sal IフラグメントおよびEcoRI /
 Pst Iフラグメントを、ポリリンカーを含有する
既知の熱誘導性MS2発現ベクターpPLc24の誘導
体にクローンした。このEcoRI/5allフラグメ
ントを既知のpUC3ベクターにサブクローンしてpP
LC24プラスミド用の適切な制限部位を創製しなけれ
ばならなかった。99のMS2ポリメラーゼ−特異的な
アミノ酸(約11,000ダルトンに等しい)を含有す
る3種のMS2−融合タンパク質の分子量はそれぞれ4
7,000.23,000および21,000ダルトン
であった。
b)ウェスタンプロット分析によるモノクローナル抗体
4/14のエピトープマツピング細菌発現させたタンパ
ク質をウェスタンプロット分析によって分析した(第3
A図)。細菌リゼイト約100μ9と等しい■を電気泳
動(12,5%ゲル)にかけ、移動緩衝液[0,069
Mグリシン、12.5mM)リスマベース(Trism
abase)、0.05%SDS、20%メタ/−ル]
中でニトロセルロースに移動させた(60v、2.5時
間)。室温(RT)で30分間、PBSおよび0.3%
ツイーン20(PBS/T/M緩衝液)中の5%脱脂粉
乳とともにインキュベートすることによってプロットを
プロ、りした。次いで、このソートを、RTで1時間、
PBS/T/M緩衝液中1:500に希釈した、抗−M
S2またはクローン4/14由来の腹水液とともにイン
キュベートした。0.1%SDSを含むPBSでさらに
処理し、PBS/T緩衝液で2回洗浄することによって
非特異的な結合を減少させた。ヤギ抗−マウス免疫グロ
ブリンアルカリホスファターゼコンジュゲート(PBS
/T/M緩衝液中、1 : 1000希釈)をRTで1
時間加え、次いでPBS/T緩衝液による洗浄を繰り返
した。アルカリホスファターゼは5ブロモ−4−クロロ
インドリルホスフェートを基質として用い、ニトロブル
ー−テトラゾリウムのジホルマザンへの還元における多
段反応を導き、赤色を生じる。Mは、キロダルトンで表
示した分子量マーカーを示す。第3B図において、斜線
の箱は、境界ウィルス領域とKpnl(K)制限部位を
有する完全なり−ffiyb遺伝子を示している。(A
)に示されている3種の細菌発現v−mybタンパク質
、1.2および3は縮尺して図示されており(空の箱)
、カイトおよびドーリトル(Kyte and Doo
little、  19g2)のコンピュータープログ
ラムを用いる親水性カーブは、v−myb配列と並べら
れている。
親水性は負の数で示されている。黒の箱(P/S)は、
クローン4/14が厳格に認識するエピトープに対応し
ており、主親水性ピークとともに並べられている。アミ
ノ酸配列をその下に挙げ(AからM)、ヒトc1ybア
ミノ酸配列と比較している(★は誤対合を示している)
。このv−mybとヒトc−mybの間の配列相同性は
、保存エピトープを示すものである。進化の間にこれら
の配列だけが保存され、重要な分子の機能を助けている
。合成ペプチドは点を打った箱で示されており、そのア
ミノ酸配列はYから最後のアミノ酸までである(ただし
、アミノ酸りまで)。
実施例4 ハイブリドーマクローン4/14を用いるヒ
ト白血病およびリンパ腫におけるc−mybタンパク質
発現の免疫細胞化学分析 末梢血液または骨髄吸引液から得られる白血病1111
胞ヲ、通常のフィコール−バーク クツション(Fic
olトPaque cushions ; Pharm
acia、 Uppsala、 5vcden)による
遠心によって豊富化した。単核細胞をリン酸緩衝食塩水
(PBS)で2回洗浄し、次いでlXl0’〜2X10
’を顕微鏡スライドに細胞遠心した(10分間、800
 xg)。ヒト起源の樹立セルラインの場合は、細胞を
直接スライド上に細胞遠心した。この細胞を風乾し、1
5分間アセトン中で固定した。固定したスライドを、未
希釈のハイブリドーマ上清または1 : 100〜l:
500に希釈した腹水液と室温で30分間インキユベー
トシた。モノクローナル抗体とインキュベートした後、
スライドをPBS中で洗浄した。次いで、間接免疫ペル
オキシダーゼ法用に、P B Sで1・10に希釈した
ペルオキシダーゼ−コンジュゲート化つサギ抗−マウス
I g(Dako、 Copenhagen、  De
nmark)で30分間処理した。短時間(1分間)P
BSで洗浄した後、スライドを室温で10分間、ジアミ
ノベンジジン(0,6x9/xc)および過酸化水素(
001%)で染色し、PBSで洗浄した。APAAPサ
ンドイッチ法を行うために、このスライドをTBSで洗
浄し、次いでウサギ抗マウス免疫グロブリフ(Ig)血
清(DakopatLs Co、、 Copenhag
en、 Denn+ark)とともに30分間インキュ
ベートし、次にアルカリホスファターゼ−抗−アルカリ
ホスファターゼ(APAAP)コンプレックスで30分
間処理した[コーゲル等(Cordell et al
、、  +984)の記載のようにして]。ウサギ抗マ
ウス1g血清およびAPAAPとのインキュベートを2
回繰り返し、次いでアルカリホスファターゼを改良Ne
w Fuchsin法で可視化した。過剰の細菌発現m
ybタンパク質を用い、インキュベート前にll1yb
モノクロ一ナル抗体をブロックして競合実験を行った。
新鮮な組織の染色用に、凍結組織切片を顕微鏡スライド
に移し、アセi・ン中、次いでクロロホルト中でそれぞ
れ15分間室温で固定した。
以下のすべての工程は、末梢血液、骨髄吸引液またはセ
ルラインからの白血病細胞の免疫染色のために上述した
ようにして行った。スライドを倍t150〜800の顕
微鏡下で試験する。
第5図は、抗−mybモノクローナル抗体(σmyb)
の1113水液およびペルオキシダーゼ染色法を用いる
Moft−4細胞の免疫細胞化学分析を示すものである
免疫染色と競合させるため、(+C)で示したように、
細菌発現のmybタンパク質を用いて抗体をブロックし
た。
第9図は、抗−mybモノクローナル抗体の腹水液およ
びペルオキシダーゼ法(po)を用いる2種類のヒト大
細胞K1−1リンパ腫および菌状息肉I111(MF)
からの凍結切片の免疫組織化学染色を示すものである。
ハイブリドーマクローン4/14を用いる一連のヒト白
血病およびリンパ腫の免疫染色によって、TおよびB前
駆体ALL(急性リンパ芽球白血病)における、ならび
にい(つかの非−ホジキンリンパ腫における、高いc−
mybタンパク質の発現か示される(第1表をも参照)
実施例5ハイブリドーマクローン4/14を用いるc−
Illybタンパク質発現ヒト白血病およびリンパ腫の
蛍光活性化細胞選択 末梢血液または骨髄吸引液またはリンパ組織の単細胞懸
濁液から得られる白血病細胞を遠心し、PBSで2回洗
浄し、室温で10分間95%アセトンで処理し、PBS
に再懸濁した(107細胞/MQ)。その100μQを
、クローン4/14の未希釈ハイブリドーマ上清100
μaを用いて染色用に処理した。室温で45分間おいた
後、試料を遠心し、そのペレットをフルオレセインイソ
チオシアネートとコンジュゲート化したウサギ免疫グロ
ブリン(Sigma Co、、 MLinchen) 
10I7(l中でインキュベートした。蛍光検定は、通
常のフローサイトメーター(flow cytoaeL
er)を用いて行う。loomWの先の強さで488n
m線に変えたアルゴンレーザーを用いて、フルオレセイ
ンを付加した免疫グロブリンからの緑の蛍光を励起する
。それぞれの細胞からの蛍光シグナルを光検出器で定量
する。myb−発現細胞の数を、細胞計数(Coult
er Counter)によって得た全細胞数と比較す
る。同じ方法を適用し、細胞表面マーカーに対する、あ
るいはリンパ腫−特異的な抗原(例えば、K1−1)に
り、1する、他のモノクローナル抗体を用いることによ
る細胞の蛍光ラベル化によって、患者の病状の識別診断
が可能になる。
及鞭咋旦旧7−60細胞の分化の銹導 指敗関数増殖期のHL−60細胞をIIaあたり2XI
O’細胞の密度で蒔き、1.2%ジメチルスルホキシド
(DMSO)あるいは10″6Mレチン酸(Sigma
 ; 10−3Mエタノールストックから希釈した)の
どちらかを用いて6時間処理した。ホルボール l 2
−ミリステート 13−アセテート(PMA)誘導を、
40 nM  P M A (Sigma :エタノー
ルト7σあたりl、l!9のストックから希釈した)を
用いて24時間行った。次いで、細胞をリン酸緩衝食塩
水(PBS)で洗浄し、誘導試薬の存在下、代謝法によ
ってラベルした。次いで、この細胞を、実施例2の記載
と同様にして間接免疫沈澱にかけた。
第11図は、レチン酸(RA)、ジメチルスルホキンド
(DMSO)あるいはホルボールエステル(pMA)に
よる処理を行ったかく+)、または行っていない(−)
、HL−60細胞由来のヒトc−mybタンパク質(p
75−myb)およびヒトc−1Ilycタンパク質(
p64 c−myc)の間接免疫沈澱を示すものである
。免疫沈澱は、正常なウサギ血清(N RS )、ウサ
ギ抗v−mycおよびウサギ抗−v−myblfn清(
Ratayc、 Ramyb)、ミエローマ細胞由来の
対照上清(N S −1)、および抗−Bbモノクロー
ナル抗体からの腹水液(αmyb’″ono)を用いて
行った。Mは第1図に記載したものと同じ分子mマーカ
ーである。暴露時間は3〜10日である。
実施例7 ミトゲン刺激 lO%FC3、抗生物質、およびl tt9/M(1(
D PHA(G i bco)を追加したRPMI培地
に、1R(lあたりIQ”の濃度で蒔いた、PBMNC
,精ラフした′■゛−リンパ球、T4’あるいはT8’
細胞を用いてフィトヘマグルチニン(PHA)による刺
激を行った。l) HA処理のOll、2および3日後
に、細胞懸濁液を細胞遠心(Shandon Co、 
)によりスライド」二に、免疫細胞化学染色用に処理し
た。ホルマJン固定シたスタフィロコッカス・アウレウ
スCowan l細菌2 X I O−’(v/v)を
念むRPMI培地中、lj!σあたり2X105の濃度
で蒔いた、B−細胞に富む集団を用いて、スタフィロコ
ッカス・アウレウスによる刺激を行った。細胞を集め、
細胞遠心にかけ、0、l、2および3日目に免疫細胞化
学染色にかけた。
第8図は、抗−mybモノクローナル抗体の腹水液およ
びAPAAP法を用いて、P I−I A刺激を行う前
(Δ)、およびP HA刺激の3日目(B)のヒトT8
゛細胞、ならびにプレロー細胞型のリンパ芽球リンパ腫
(C)について免疫細胞化学染色を行った結果を示すも
のである。
ハイプリドーマセルラインクローン4/14は、ブダペ
スト協定に基づき、1987年6月22日にN CA 
CC(Porton Down、 England)に
寄託され、寄託番号No、 87062301を受けた
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ジッツ、マクドナルド、プルフォード、スティンおよび
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【図面の簡単な説明】
第1図は、ヒトc−mybタンパク質(p75 c−m
yb)およびウィルスff1ybタンパク質(p48 
v−myb)の間接免疫沈澱の結果を示す模式図であり
、第2図は、合成のv−IIlyb特異的なペプチドに
よる免疫沈澱反応の競合の結果を示す模式図であり、第
3図は、v−mybコード化領化合域限酵素で切断して
得られた3種のフラグメントを大腸菌中で発現させ、そ
の発現タンパク質をウェスタンプロットにかけた結果を
示す模式図(A)、ならびに完全なり−myb遺伝子、
その制限酵素切断フラグメントおよび合成ペプチドの位
置関係を示す模式図、完全なり7myb遺伝子の親水性
カーブを示すグラフ、およびv−mybとヒトc−my
bのアミノ酸の配列図(B)であり、第4図は、HL−
60細胞由来のヒトc−mybタンパク質(p75−m
yb)およびヒトc−taycタンパク質(p64cm
aye)について間接免疫沈澱を行った結果を示す模式
図であり、第5図は、抗−Bbモノクローナル抗体(l
!l1yb)の腹水液およびペルオキシダーゼ染色法を
用いてMo1t−4細胞を免疫細胞化学分析にかけた結
果を示す模式図であり、第6図は、モノクローナル抗体
4/14を用いてトリ8M−2細胞の核を免疫細胞化学
法によって染色したときの結果を示す模式図であり、第
7図は、免疫細胞化学法による検定を説明する模式図で
あり、第8図は、PHA刺激をしたヒトT8°細胞、お
よびブレB細胞型のリンパ芽球リンパ腫について免疫細
胞化学染色を行った結果を示す模式図であり、第9図は
、抗−mybモノクローナル抗体の腹水液およびベルオ
キ/ダーゼ法(po)を用いて、2種類のヒト大細胞K
1−1’Jンパ腫および菌状息肉腫(M F )由来の
凍結切片について免疫組織化学染色を行った結果を示す
模式図である。 特許出願人 マノクスープランクーゲゼル/ヤフト・ツ
ア・フエルデルング・デア・ヴイッセンシャフテン・ニ
ー・ファウ 代理人弁理士 青白 葆 外1名 図面の浄書(内容に変更なし) 第2図 p75h+−c−myb 第3図 第57 (fmyb”” αMS2 日 Mo1t−4+(y+yb ヒ ト AIQRHYNI)EDPEKEKF?工KELELL
LMMoLt−4+ curryb + C第4 MA − MA RΔ − N7図 第8図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、親水性であり、そして/または脊椎動物のc−my
    bタンパク質中に保存されているエピトープと反応性で
    あるモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマセル
    ライン。 2、ヒトc−mybタンパク質の、アミノ酸配列:【遺
    伝子配列があります】 からなるエピトープを認識し、そしてウィルスおよびヒ
    トc−mybタンパク質の両者と反応性であるモノクロ
    ーナル抗体を分泌する請求項1記載のセルライン。 3、親水性であり、そして/または脊椎動物のc−my
    bタンパク質中に保存されているエピトープと反応性で
    あるモノクローナル抗体。 4、ヒトc−mybタンパク質の、アミノ酸配列:【遺
    伝子配列があります】 からなるエピトープを認識し、そしてウィルスおよびヒ
    トc−mybタンパク質の両者と反応性であるモノクロ
    ーナル抗体。 5、c−mybタンパク質を発現するヒト組織、細胞ま
    たはセルラインを含んでいると疑われている試料との免
    疫細胞化学反応において、請求項3または4に記載のモ
    ノクローナル抗体を用いることを特徴とする、該ヒト組
    織、細胞またはセルラインにおけるc−mybタンパク
    質の発現を免疫細胞化学的に検出する方法。 6、細胞が造血系およびリンパ系細胞である請求項5記
    載の方法。 7、蛍光活性化細胞選別法(FACS)を用いる請求項
    5または6に記載の方法。 8、ELISA法、ウェスタンプロット法または間接免
    疫沈澱法を用いる請求項5または6に記載の方法。 9、請求項3または4に記載のモノクローナル抗体、対
    照抗体、洗浄用緩衝液、放射活性によってラベルされて
    いるかまたはペルオキシダーゼあるいはアルカリホスフ
    ァターゼなどの指示薬でラベルされている第2のポリク
    ローナルまたはモノクローナル抗体、および基質からな
    る、ヒト腫瘍細胞中のc−mybを検出するためのキッ
    ト。 10、請求項3または4に記載のモノクローナル抗体の
    有効量と薬学的に許容しうる担体からなる、c−myb
    タンパク質を過剰産生する細胞を除去するための医薬組
    成物。
JP63168654A 1987-07-07 1988-07-06 c−mybタンパク質のエピトープを認識するモノクローナル抗体、および該抗体を産生するハイブリドーマセルライン Pending JPH02427A (ja)

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