JPH024269B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は動物給餌システムに関し、より詳しく
は家禽その他の給餌機に関する。

現代の動物飼育業、特に家禽その他の屋内飼育
動物の飼育業においては自動給餌システムが非常
に有効である。このシステムによれば多数の家禽
群に対して最小の管理費で餌その他の混合物を供
給できる。ここでは、供給される餌の量と成分を
調節することができる。この調節により家禽群を
ひよこから成長し切つて商取引されうるブロイラ
ーにまで比較的短期間にかつ経済的に飼育するこ
とが可能となつたのである。

そのような自動給餌システムの重要なものに給
餌機または給餌鍋がある。この給餌機は餌を求め
て集まる家禽に餌を与えられるように禽舎の床の
上またはその近くに配置され、給餌コンベヤから
運ばれてくる餌を受取る。このような給餌機を開
示している特許として例えばアメリカ特許第
3911868号および第4080990号がある。

ブロイラー用家禽を飼育するとき、伝統的な飼
育方法では、ひよこを禽舎に入れ、最初に禽舎の
床の上に置かれた紙や厚紙などの上で餌をやる。
ひよこがある程度大きくなると給餌機の中の餌を
与えられるのである。

本発明の一般的な目的は、ひよこが禽舎へ最初
に入れられる日から成長し切つて出荷される日ま
で共通して使える給餌機を提供することである。

より特定的な目的は、特にひよこ用に用意され
た形状と機能を有する給餌機を提供することであ
り、ここでは給餌機の側面側に餌が供給される。
関連する目的は成長した家禽用に用意された形状
と機能を有する給餌機を提供することであり、こ
こでは給餌機の中心側に餌が供給される。

関連する目的は、給餌機から禽舎の床までの高
さを調節できるようにして、ある形状と機能を有
する給餌機から別の形状と機能を有する給餌機に
自動的に変更できるようにした給餌機を提供する
ことである。

別の目的は成長した家禽に与えられる様々な種
類の餌をもつともよく収容できるように調整可可
能とした給餌機を提供することである。

更に別の目的は餌のムダ、腐敗および汚れを最
小限に減少させた給餌機を提供することである。

更に別の目的は長期間使用でき、補修と維持費
を最小限にとどめた給餌機を提供することであ
る。

本発明のその他の目的及び効果は、添付の図面
に基づく以下の詳細な説明により明らかとなるで
あろう。明細書全体を通じて同一符号は同一部分
を示す。

本発明は好ましい実施例に関して記載される
が、本発明はこれに限定されない。本発明は特許
請求の範囲内ですべての修正、変更、等価物を包
含するものである。

第１図において、家禽Ｐによつて使用される本
発明の給餌機１０が幾つか示されている。餌貯蔵
庫１１が禽舎１２の外側に設けられており、輸送
コンベヤ１３が餌貯蔵庫１１から１つ又はそれ以
上の枝コンベア１４に餌を移送する。第２図ない
し第５図に示されるように、これらの枝コンベア
１４はコンベア管１５を有し、このコンベア管１
５の中をらせん部材１６がモータ（図示せず）に
よつて回転可能なように設けられる。垂直移送管
１７と中間ホツパ１８その他の器具により輸送コ
ンベア１３から枝コンベア１４に的確に餌が移送
される（第１図参照）。

第２図ないし第５図によれば、新規な給餌機１
０は、供給された餌を保持する鍋２１を有するの
が分る。第３図に示されるようにこの鍋２１は、
中央錐２２とそれに隣接する内側部分２３を有す
る。内側部分２３は図面では水平である。鍋の外
部隆起部分２４は更に急角度隆起部分２５へと続
き鍋の縁２６において途切れる。

落下管３１が枝コンベア１４と鍋２１をつなぐ
ように設けられている。第３図ないし第５図に示
されるように枝コンベア１４によつて供給された
餌はコンベア管１５の穴１９を介して落下管３１
の中に落ち鍋２１の中に入る。この落下管３１は
末端３２で途切れる。ほぼ円錐状のすそ部３３が
落下管３１のシリンダ３６からすそ部の末端３４
にかけて伸びている。費用を節約するため、すそ
部３３は落下管３１のシリンダ３６と一体成形す
ることができる。

落下管３１をえり部５０が取り巻く。えり部５
０は格子６０により鍋２１の上に持上げられてい
る。この格子６０は、えり部５０と鍋２１を接続
し、えり部５０を鍋上の所定の位置に固定するも
のである。このため、格子６０は、えり部５０か
ら外側の格子縁６８へ向う複数のスポーク６２，
６４，６６を有する。格子縁６８はスポーク６
２，６４，６６の末端と接合し、更に鍋２１の縁
２６と嵌合する。

本発明による図示の給餌機は、ひよこに対して
も成鳥に対しても給餌することができる。この目
的を達成するため、開口４０がシリンダ３６の落
下管末端３２及びすそ部３３の上方に形成され
る。落下管の開口４０を２つ、３つ又はそれ以上
形成することにより、比較的均一な量の餌が給餌
鍋の全周にわたつて供給される。

落下管３１の縦方向の長さは最初の、鍋を把持
しない位置に降ろされたとき、落下管末端３２及
び／又はすそ部末端３４が鍋２１とほぼ接触する
程度である。そのため、落下管の底から鍋の中心
側部分に餌が供給されない。餌は、枝コンベア１
４から落下管３１を通つて覆いのない開口４０
へ、更にはすそ部３３の外側から鍋の側面側へと
供給されるのである。開口４０を通して比較的に
多量の餌を供給することにより、餌は第３図に示
されるように蓄積される。そうするとひよこＣは
餌を見つけ食べることができるのである。このと
きの給餌機の位置を決定するには、鍋２１を禽舎
の床Ｆに置き、落下管３１を降ろして落下管末端
３２及びすそ部末端３４を鍋２１の中に置けばよ
い。餌が鍋２１の中で蓄積されるにつれ、開口４
０は覆われる。このため、餌が過剰に供給された
り蓄積されたりすることがなくなり、餌のムダは
なくなる。

ひよこは５日から10日ほど成長を続けたあとで
は給餌機の中心側部分に達することができるよう
になり、少し持上げられた鍋からでも餌を得るこ
とができるようになる。従つて、落下管３１は引
上げられるので、給餌機は自動的により大きい家
禽用のものに変更されることになる。この変更
時、枝コンベア１４は引上げられる。この引上げ
は吊り紐４２とそれに接続した掛具４３を引上げ
ることにより行なわれる。

落下管３１が第４図、第５図に示されるように
鍋を把持する第２の位置まで引上げられると、開
口４０はえり部５０によつて覆われ、落下管末端
３２及びすそ部末端３４は鍋２１から持上げられ
る。この時、第１の隙間Ｇ−１が落下管末端３２
と鍋２１の間で形成され、第２の隙間Ｇ−２がす
そ部末端３４と鍋２１の間で形成される。従つ
て、餌は枝コンベア１４から落下管３１の上方及
び下方の内側部分を通つて入り、落下管末端３２
を通り、鍋の中心側部分に入る。その部分の餌は
比較的に成長している家禽なら届くことができる
のである。

格子６０と鍋２１を床Ｆ上方に支持し、隙間Ｇ
−１及びＧ−２を得るためにシリンダ３６には肩
部３７が設けられる。落下管３１が引上げられる
と、この肩部３７はえり部５０の底面内側の角部
３８と接触する。第４図、第５図を第３図と比較
すれば明らかなように、使用時には鍋２１は禽舎
の床Ｆから少し距離を置くことが好ましい。この
ようにして、比較的に少量の餌が比較的に成長し
た家禽Ｐによつて消費されるのである。こられの
成鳥は勿論鍋から食餌することに慣れている。そ
して給餌機の形状は、餌の寄せ集めや持ち上げ、
浪費を避けるようなものである。

本発明の他の一面では、給餌機の隙間Ｇ−１，
Ｇ−２は調節可能であつて、成鳥に与えられるさ
まざまな種類の餌をもつともよく収容する。例え
ば、比較的に湿つた餌は幾分粘りがあり、適当に
分配するには比較的に大きな開口を必要とする。
一方、比較的に乾燥した餌は、適当に分配するの
に比較的小さな開口で足りる。このため、第５図
に示されるように本発明の給餌機では落下管３１
を取巻くえり部５０は第１のねじカム５１を有す
る。ここではねじカム５１はえり部の輪となつて
いる。落下管３１のシリンダ３６をゆるく取巻く
ため、第３図ないし第５図及び第７図に示される
ように、第２のねじカム５２も設けられる。この
ねじカム５２の角部３８は、落下管３１が上に引
上げられる時、落下管の肩部３７と直接に接す
る。第７図に示されるように第２のねじカム５２
上の突起５４，５５はらせん状カムトラツク即ち
めねじ山を形成する。このめねじ山は第１のねじ
カム５１上のおねじ山５６と嵌合する。第４図と
第５図を比較すれば明らかなように第１及び第２
のねじカム５１，５２の間の相対的な動きは、落
下管３１、落下管の肩部３７、落下管末端３２、
すそ部末端３４に対して鍋２１を上下させる。こ
の相対的な動きにより、第１の隙間Ｇ−１と第２
の隙間Ｇ−２の大きさを調節できる。このように
して、鍋の中心側部分に導入され成長した家禽に
よつて消費される餌の量を調整することができる
のである。第２の隙間Ｇ−２は最小約1/2インチ
（1.27cm）、最大約１・３／８インチ（3.49cm）が
さまざまな種類の異なる量の餌に対してもつとも
よく対応できることが判明した。この隙間を変更
させることによりさまざまな種類の餌の粘度にも
つともよく適合したものを選択できるのである。

本発明を実施するに当つては、管理者は隙間の
長さについて明確に指示を与えられているべきで
ある。そのため、第６図に示されるように落下管
３１に隣接したえり部上方延長部分５７の周囲に
目盛をつけておくことが好ましい。その一方で例
えば矢印５８のような刻印した表示をスポークの
うちの１つ６２に形成しておくとよい。表示５８
とえり部上の任意の目盛数字を一致させることに
より希望する隙間の長さが得られる。

ねじカムを特定の位置に止め、隙間Ｇ−１、Ｇ
−２を希望する長さにするためには、ねじカム５
２上に１つ以上の凸部５９を形成し、もう一方の
ねじカム５１上に嵌合凹部６９を幾つか設けてお
けばよい。そうすれば多少ともしつかりした係合
状態が得られる。第６図に示されるようにかみ合
つたねじカム５１，５２の内部の対向する表面上
に凸部５９と凹部６９を形成することにより、ね
じカムのかみ合い運動中にゴミの侵入するのを少
なくすることができる。

第６図、第７図に示されるとおり、ねじカム５
１，５２は通常かみ合つている。しかし、かみ合
つたねじカム５１，５２は丸い落下管のシリンダ
３６の周囲を自由に回転することができる。従つ
て、えり部５０、格子６０、鍋２１はすべて落下
管３１に対して回転することができる。もし家禽
が偶然に又は意図的にこの回転を起そうとすれ
ば、餌が落下管３１を埋めるか又は隙間Ｇ−１，
Ｇ−２がなくなるかして、一時的に蓄つた餌が鍋
の中に流入して消費される。正常な餌の流入がこ
のようにして促進されるのである。

第１図ないし第５図に示されるように、給餌機
の使用中、格子縁６８は鍋２６の縁に絶えず嵌合
している。家禽による餌の寄せ集めや投げ上げを
避けるため、鍋２１の一番外側を寄せ集め防止用
格子縁延長部７０が囲む。

鍋２１その他の給餌機部品は適当なプラスチツ
ク樹脂、例えばヘルクレス（Hercules）7523番
ポリプロピレン又はシエル・ケミカル（Shell
Chemical）7522番ポリプロピレンを使用して公
知の成形法により形成することができる。格子縁
６８上に寄せ集め防止用延長部７０を設けること
により、鍋成形において成形因難な下方切削を避
けることができる。

本発明の他の一面では、この給餌機は家禽群が
禽舎から出たあとで簡単に開けて洗うことができ
る。この目的のため、鍋２１は第８図、第９図に
示されるように鍋の縁２６に隣接するところに１
つ以上の溝７１を有する。これらの溝７１の１つ
では補助部分７２格子縁６８と一点において嵌合
される。これにより、給餌機を床から持上げるこ
とができるし、第９図に示されるように格子縁６
８を鍋２１から外すこともできる。このようにし
て給餌機を開けられるので、簡単に、す早く、徹
底的に洗うことができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る新規な給餌機を幾つか
備えた禽舎の視視図、第２図は、ひよこによつて
使用されている新規な給餌機の拡大斜視図、第３
図は、ひよこが給餌している状態の、新規な給餌
機及び関連器具の一部破断した側面図、第４図
は、成鳥が食餌している状態の給餌機の一部破断
した側面図、第５図は、別の種類の餌用に調節し
た給餌機の一部破断した側面図、第６図は、第４
図の６−６線の一部断面図、第７図は、第６図の
７−７線の一部断面図、第８図は、第２図の８−
８線の一部断面図であつて、使用できるように格
子と鍋とを組合せた状態の一部側面図、第９図
は、洗えるように格子と鍋とを離した状態の一部
側面図、である。 ２１……鍋、３１……落下管、４０……開口、
５０……えり部、６０……格子、Ｇ−１……第１
の隙間、Ｇ−２……第２の隙間。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コンベアから運ばれてくる餌を受取り、ひよ
   こ用又は成鳥用に切替えて餌を提供することので
   きる家禽その他の給餌機であつて、 運ばれてきた餌を保持する鍋、 前記コンベアから前記鍋上の末端にかけて伸び
   る落下管、 落下管に形成される１つ以上の開口、 前記開口が覆われていないとき、前記コンベア
   から落下管上部続いて前記開口を通つて餌を落下
   させ、ひよこによつて消費可能なように前記鍋の
   側面側に餌を流入させ、その一方で、前記開口が
   覆われているとき、前記コンベアから落下管上部
   及び下部続いて落下管末端更に鍋と落下管末端と
   の間で形成された第１の隙間を通つて、成鳥によ
   つて消費可能なように前記鍋の中心側に餌を流入
   させられるようにする、前記開口に覆いをしたり
   覆いを外したりする手段、 の組合せからなる家禽等の給餌機。 ２ 前記落下管から下方外方の末端へかけて伸び
   るすそ部があり、このすそ部と鍋との間で第２の
   隙間を形成し、この第２の隙間から鍋に流出する
   餌が家禽によつて消費される特許請求の範囲第１
   項記載の家禽等の給餌機。 ３ えり部に設けられた第１のねじカム及び落下
   管と協動する第２のねじカムがあり、これら第１
   及び第２のねじカムの相対運動によつて前記第１
   の隙間を調節し、もつて前記第１の開口への餌の
   流入を調節する特許請求の範囲第１項又は第２項
   記載の家禽等の給餌機。 ４ コンベアから運ばれてくる餌をを受取りその
   餌を提供する給餌機であつて、 運ばれてきた餌を保持する鍋、 前記コンベアから前記鍋上の末端にかけて伸び
   る中空落下管であつて、前記鍋との間に第１の隙
   間を形成し、この第１の隙間を通して餌を鍋の中
   心側に流入させ成鳥によつて消費可能としたも
   の、 前記落下管末端上方の落下管に形成された開口
   であつて、コンベアから運ばれてくる餌を少なく
   とも落下管の一部とこの開口を通して鍋の側面側
   に流入させ、ひよこによつて消費可能としたも
   の、 の組合せからなる家禽等の給餌機。 ５ 前記えり部と鍋とを接続する格子を有し、こ
   の格子が鍋上の所定の位置にえり部を固定する特
   許請求の範囲第４項記載の家禽等の給餌機。