JPH0242421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はRIM成形用の金型またはランナー
ブロツクに設けたアフターミキサーに係るもので
ある。

従来の技術 従来のRIM成形用のアフターミキサーとして
は例えば第５図に示すようなものがある。RIM
成形に於ては成形機のミキシングヘツドのチヤン
バー内でポリオールとイソシアネートの混合が行
なわれるが、この混合は常に完全に行なわれてい
るというわけではないので、アフターミキサーを
追加して、反応液をスプルー２１より流入させ、
分岐スプルー２２，２２で分岐させてから、複数
の通路２３を介してランナー２４に導くことによ
り再衝突させて完全混合を達成していた。

考案が解決しようとする問題点 この従来のRIM成形用のアフターミキサーで
は分岐スプルー２２とランナー２４とを連通させ
た複数の通路２３は反応液を衝突させて混合させ
るために20m／sec以上の液流速が得られるよう
に設計しなければならないので必然的に通路２３
の断面積を極端に小さくする必要がある。このた
めに通路２３の断面積とランナー２４の断面積と
の間に大きな差を生じるから、反応液に乱流が生
じて空気を巻き込んでしまう結果としてRIM成
形品の表面が荒れたり、空気溜りが生じたりする
欠点があつた。

この考案は従来のRIM成形用のアフターミキ
サーが有する前記の欠点を解消し、反応液のより
完全な混合を行いつつ空気を巻き込まないで良好
な表面状態のRIM成形品を造ることなどを目的
としたものである。

問題点を解決するための手段 この考案はRIM成形用の金型またはランナー
ブロツクの分割面に平行に配置した円板状または
半円板状の通路と、この分割面に垂直に配置した
円板状または半円板状の通路とを連通し、かつ、
流路断面積が極端に狭い箇所をなくしたRIM成
形用のアフターミキサーである。

作 用 本考案のRIM成形用アフターミキサーに於て
は、射出された反応液がそれぞれの円（又は半
円）板状通路へと導入される度毎に、効果的な混
合を繰り返し、しかも空気をまき込まない。

実施例 次にこの考案のRIM成形用のアフターミキサ
ーを実施例について説明する。

第１図から第３図に図示したように、RIM成
形用の金型１にスプルー２を設け、このスプルー
２に連通して金型１の分割面１′と平行に配置さ
れた円板状第１通路３を設ける。

この円板状第１通路３と方向が90度変向、即ち
金型１の分割面１′と垂直に配置された円板状第
２通路４を前記の円板状第１通路３に連通して設
けるとともにこの円板状第２通路４の後端部をゲ
ート５に連通して設ける。

このゲート５は金型１のキヤビテイ６に連通さ
れている。

なお、この実施例のRIM成形用のアフターミ
キサーは金型１の分割面１′と平行に配置された
円板状第１通路３をスプルー２に連通したものに
ついて説明したが、金型の分割面と垂直に配置さ
れた円板状通路を第１通路としてスプルーに連通
してもよいし、通路の形状は半円板状でもよい。
また円板状は真円板状と長円板状とを含むものと
し、半円板状についても同様とする。また金型と
は別体のランナーブロツクにそれぞれの通路を連
通させてもよい。

この実施例のRIM成形用のアフターミキサー
において、スプルー２に射出された反応液は金型
１の分割面１′と平行に配置された円板状第１通
路３の下面から上面に向つて噴射されて上面に衝
突する。この衝突の際に反応液は混合され、第１
通路３の円周方向に流れてからほぼ90度変向した
円板状第２通路４に反応液は噴射されて再び衝突
してより完全に混合が行われ、円板状第２通路４
の上下方向の円周方向に流れて衝突しながらゲー
ト５に流入し、反応液は金型キヤビテイ６に射出
される。そして通路３，４において流路断面積が
極端に狭い箇所をなくしたために反応液は空気を
巻き込まない。

第４図に図示したものは他の実施例のRIM成
形用のアフターミキサーで、スプルー１２に連通
して円板状第１通路１３と円板状第２通路１４と
を前記実施例とほぼ同様に設け、更に円板状第３
通路１５を円板状第２通路１３と方向が90度変向
して連通し、円板状第３通路１５の後側にゲート
１６および金型のキヤビテイ１７を設けたRIM
成形用のアフターミキサーである。

考案の効果 この考案のRIM成形用のアフターミキサーは
金型またはランナーブロツクの分割面と平行また
は垂直に配置された円板状または半円板状の通路
と、この通路とほぼ90度変向して配置された円板
状または半円板状の通路とを、連通したから、反
応液はより完全に混合を行うことができるし、か
つ反応液の流路断面積の差を小さくしたために反
応液は空気を巻き込まないで良好な表面状態の
RIM成形品を造ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案品の正面図、第２図と第３図は
同じく主要部の正面図と平面図、第４図は本考案
品の別の実施例の主要部の斜視図、第５図は従来
品の主要部の平面図である。 １は金型、３は第１通路、４は第２通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. RIM成形用の金型またはランナーブロツクの
   分割面と平行に配置された円板状または半円板状
   の通路と、該分割面に垂直に配置された円板状ま
   たは半円板状の通路とを、連通したことを特徴と
   するRIM成形用のアフターミキサー。