JPH0241005Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、改良されたサイドメタルをウツドヘ
ツドに装着したゴルフクラブに関するものであ
る。

従来、ギア効果の増大、アドレスの矯正効果、
ゴルフクラブヘツドの損傷防止効果を目的とし
て、ゴルフクラブのウツドヘツドの打球面１′と
反対側にサイドメタル２′を装着していたが、従
来のサイドメタル２′は、第１図に示すように、
真鍮材、アルミニウム材、あるいは銅材等の金属
の中実体からなるものが一般的であつた。そのた
め、従来のウツドクラブヘツドにおいては、この
サイドメタル２′分の重量が重いためにヘツドを
大きくすることができず、従つて、打撃時にスイ
ートスポツトをはずれた点でボールを打つた場合
には、ヘツドの重心回りでヘツドが回りやすくな
り、ボールを真直ぐに飛ばすことが難しかつた。

また、ヘツドの後部に重量が配分されるため、
ヘツドの重心G′は、打球面１′から奥のサイドメ
タル２′側に位置し、このため、重心G′から打球
面１′に垂直におろした接点、即ち、スイートス
ポツトＰは、一般競技者の打撃確率の最も高い打
球面１′の中央よりもかなり上に位置し、その結
果、ボールの飛距離が出ないという欠点があつ
た。

また、実開昭56−104651号にはヘツドの後部
に、任意形状に湾曲せしめた金属内に、該金属よ
りも比重の重い金属を内蔵して一体に固着したゴ
ルフウツドクラブが開示されている。このゴルフ
ウツドクラブはスイートスポツトを外した打球の
際、ボールに伝わる衝撃力のロスを少なくして、
比較的良好な飛距離が得られ、またヘツドの慣性
モーメントが大きくなつていて方向性の良い打球
ができるゴルフウツドクラブのヘツドを提供する
ことを目的としているが、ヘツド後部は比重の重
い金属であるため、大きなヘツドを製造すること
はできない。

本考案は、上記の欠点に鑑み、軽量サイドメタ
ルを用いることにより、サイドメタルが持つ打球
面とサイドメタルの位置関係によるアドレスの矯
正効果、ゴルフクラブヘツドの損傷防止効果を兼
ね備え、且つ従来のウツドクラブに比べて、ヘツ
ドを大きくでき、また、重心位置を打球面側に近
づけて位置させることができるウツドクラブヘツ
ドを提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面に従い説明する。

ヘツド本体１はウツドで形成され、その打球面
２には、ABS樹脂等の合成樹脂からなるフエー
ス板３が、また打球面２と反対側には、後述する
サイドメタル４が固定されている。更に、ヘツド
本体１のソール部には平板状のソール板５が固定
されている。

第４図に示されているのは、本考案で用いられ
るサイドメタルであり、６は、サイドメタル４の
枠体でかり、真鍮材、ステンレス材、アルミニウ
ム材等の金属薄板をプレスにより絞り加工した椀
形状の金属成形片から成り、一端が開口し、且つ
内部は中空になつている。枠体６の中空部７内に
充填されているのは、合成樹脂体、または発泡体
等の軽量部材８である。この中空金属枠体６、及
びその内部に設けられた合成樹脂体、又は発泡体
等の軽量部材８から成るサイドメタル４は、第３
図のように、ヘツド本体１の打球面２と反対側に
接着剤で接着され、更にネジ９を用いてヘツド本
体１にしつかりと固定される。

本考案のサイドメタル４は、上述の如く、中空
金属枠体６と、その内部に充填された合成樹脂
体、又は発泡体等の軽量部材８とで形成されるた
め、中実の金属体から成る従来のサイドメタル
２′に比べ、はるかに軽いサイドメタルが得られ
る。従つて、このような軽量のサイドメタル４を
ヘツド本体１に装着した場合には、従来のサイド
メタル２′よりも軽くなつた重量分だけヘツド本
体１を、従来のヘツド本体１′よりも大きくする
ことができる。その結果、ヘツドの重心位置から
遠い部分に更に重量が配置されるため、重心回り
の慣性モーメントが大きくなり、スイートスポツ
トＰをはずした点でボールを打つた場合にも、ヘ
ツドが大きいため、重心回りでヘツドが回りにく
くなり、従つてボールの方向性が良くなる。

また、サイドメタル４を軽量化したため、ヘツ
ドの後部に配分される重量が減少する。そのた
め、ヘツドの重心Ｇの位置は、第３図に示す様
に、従来のウツドクラブヘツドの重心G′位置に
比べ、打球面２に近づくようになる。その結果、
ヘツドのスイートスポツトＰは、より打球面２の
中央に近い点に位置するようになる。

なお、前述の実施例では、サイドメタル４は、
中空金属枠体６の内部に合成樹脂体、または発泡
体等の軽量部材８を充填させて作つた後、それを
ヘツド本体１に固定させているが、中空金属枠体
６を、最初にヘツド本体１に接着剤で接着した
後、枠体６に設けられたネジ孔１０から枠体６の
中空部７内に合成樹脂、又は発泡材等を注入し、
中空部７内に合成樹脂体、又は発泡体等の軽量部
材８を充填させてサイドメタル４を形成し、その
後、ネジ９を用いてヘツド本体１にしつかりと固
定するようにしても良い。

本考案のウツドクラブのヘツドは、以上の如
く、一端が開口し、且つ内部が中空の金属薄枠体
を形成そ、その中空部内に軽量部材を充填して成
るサイドメタルの前記開口部を、ウツド本体の打
球面と反対側に固定してなるため、従来のサイド
メタルが持つ打球面とサイドメタルの位置関係に
よるアドレスの矯正効果、ゴルフクラブヘツドの
損傷防止効果を兼ね備え、且つ従来のウツドクラ
ブのヘツドに比べ、サイドメタルを軽くした分だ
けヘツドを大きくすることができ、また、ヘツド
の後部の重量の減少により、ヘツドの重心位置を
打球面側に近づけて位置させることができるの
で、重心から打球面に垂直におろした接点、即
ち、スイートスポツトを打球面の中央により近づ
けて位置させることができるため、ボールの方向
性が良くなり、且つボールの飛距離も得られるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサイドメタルを用いたウツドク
ラブヘツドの断面図、第２図は本考案のサイドメ
タルを用いたウツドクラブヘツドの上面図、第３
図は第１図のＡ−A′断面図、第４図は本考案で
用いられるサイドメタルの斜視図を示すものであ
る。 １……ヘツド本体、２……打球面、４……サイ
ドメタル、６……中空金属薄枠体、７……中空
部、８……軽量部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端が開口し、且つ内部が中空の金属薄枠体を
   形成し、その中空部内に軽量部材を充填して成る
   サイドメタルの前記開口部を、ヘツド本体の打球
   面と反対側に固定してなるウツドクラブのヘツ
   ド。