JPH0240415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は半導体製造設備におけるウエハスト
ツク用などに用いられるクリーンストツク棚に関
する。

従来の技術 従来のこの種のクリーンストツク棚は、送風機
からフイルタを通して得られたクリーンエアを棚
の後面から棚の収納区画内へ送入していたので、
棚の後方に送気設備用スペースを要する上に、室
内のクリーンエアをそのまま利用することができ
ないという欠点があつた。

考案が解決しようとする問題点 本案の目的は、棚の直上からクリーンエアを取
入れて収納区画内へ流通させることにより従来の
上記欠点を除去したクリーンストツク棚を提案す
るにある。

問題点を解決するための手段 本案は、前部が解放し両側と後部が夫々側板と
後板にて閉鎖され内部を縦横に仕切つて多段状に
収納区画を形成した棚の収納区画の後部を、各段
ごとに該後部の上縁に固定した区画板と後板との
間及び各区画板間に夫々成形したエア通路によつ
て棚の最上部に設けた上方解放のクリーンエア取
入口に連通し、クリーンエア取入口内に該取入口
を奥行方向に仕切つて各エア通路にクリーンエア
を個別に誘導する間仕切板を設けたクリーンスト
ツク棚の構成を要旨とする。

作 用 クリーン室の天井に設けたフイルタから吹き下
したクリーンエアはクリーンエア取入口から間仕
切板に沿つて各エア通路内へ流入し、更に各段ご
とに収納区画内へ流入して、該収納区画内の収納
物を包囲しつつ棚前面から流出する。したがつ
て、各収納区画内へ流入するクリーンエアは収納
物の有無、大小に影響されるほかは各段ごとにク
リーンエアを均一に流通させることができる。

実施例 棚１は両側の側板２と後板３と頂板４とにて囲
まれた内部に多段状に取付けた棚板５と棚継材６
とにより縦横に仕切られた多数の収納区画７を有
し、頂板４上に上方解放のクリーンエア取入口８
を有する。各収納区画７内へは棚１の前面に沿つ
て移動する公知の自動移載装置９によつてウエハ
キヤリヤ１０に搬出入される。

最下段の棚板５ａの後端は後板３と密着し、そ
れより上段の各棚板５ｂ，５ｃの後端は後板３と
の間に上段へいくに従つて順次大となる間隙１１
を有し、該間隙内において各棚板５ｂ，５ｃの後
縁に下端を密着した垂直の仕切板１２を設け、該
仕切板相互間及び最後部仕切板と後板３との間に
夫々各段の収納区画７に連通するエア通路１３を
形成し、エア通路１３の上端をクリーンエア取入
口８内に開口させる。クリーンエア取入口８は側
板２と後板３と前板１４とにより４周が囲まれ、
その内部に各仕切板１２の上端に接続する間仕切
板１５を前上方に傾斜させて且つ互に離隔して設
置する。

棚１の上方を覆うフイルタ１６からクリーンエ
アが吹き出すと、クリーンエア取入口８内に流下
したクリーンエアは間仕切板１５により誘導され
て各エア通路１３内に分流し、夫々各段の収納区
画７内へ流入する。そして収納区画７内のウエハ
キヤリヤ１０及びこれに収納したウエハを包囲し
つつ棚１の前面から流出し、床下部の排気ダクト
内へ吸引排出される。

考案の効果 本案は上記構成を有し、棚上面から室内のクリ
ーンエアを取入れるため、従来のように棚の後方
にクリーンエア送入用に設けたスペースを省き、
棚直上の空間を利用したクリーンエア取入口から
クリーンエアを取入れるので、床面積を有効利用
しうる上に、クリーンエア取入口から各段へクリ
ーンエアを個別に導入して各段の流通量を均一な
らしめることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の一実施例を示し、第１図は立面
図、第２図は側面図、第３図は要部の部分拡大説
明図である。 １……棚、２……側板、３……後板、７……収
納区画、８……クリーンエア取入口、１２……仕
切板、１３……エア通路、１５……間仕切板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部が解放し両側と後部が夫々側板と後板にて
   閉鎖され内部を縦横に仕切つて多段状に収納区画
   を形成した棚の収納区画の後部を、各段ごとに該
   後部の上端に固定した仕切板と後板との間及び各
   仕切板間に夫々形成したエア通路によつて棚の最
   上部に設けた上方開放のクリーンエア取入口に連
   通し、クリーンエア取入口内に該取入口を奥行方
   向に仕切つて各エア通路にクリーンエアを個別に
   誘導する間仕切板を設けたクリーンストツク棚。