JPH024039Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、日本酒やワイン、その他の瓶詰し
たもの、また靴下などの下着類、あるいはその他
の日用雑貨を収納するための六角形包装用箱に関
するものである。

従来の技術 従来の包装用箱のボトムは、第４図ないし第６
図に示すように、 六角形包装用箱のボトムを構成する各辺を底
辺とする、２等辺３角形の舌片の等辺部分の一
辺を第４図ないし第５図のように膨出させ、こ
の膨出部分を隣接する舌片の他辺の上にそれぞ
れ挿入することによつて、舌片を組立てるよう
にしたもの。

包装用箱のボトムを構成する各辺の、一方の
対向する辺に２等辺３角形の等辺部分の一辺を
第６図のように膨出させた舌片を、他方の対向
する辺に端辺をＶ字カツトした矩形の舌片を設
け、一方の舌片を他方の舌片のＶ字カツト部分
に挿入することによつて、舌片を組立てるよう
にしたもの。

等であつた。

考案が解決しようとする問題 しかしながら、これらの考案では、前者におい
ては組立てに際し、その都度六角形包装用箱のボ
トムを構成する各辺をいちいち手順にしたがつて
折込む必要がある。

また後者においても同様である上、組立てた状
態で２つ折りにする場合に支障がでるという欠点
があつた。

この考案は従来技術の上記のような欠点を解消
し、組立てに際して、六角形包装用箱のボトムを
構成する各辺を手順にしたがつて折込む必要がな
く、また簡単に２つ折りの平面状態にすることが
できる六角形包装用箱を提供しようとするもので
ある。

問題点を解決するための手段 そのためこの考案は、 (イ) 上辺を２つ折りに、底辺を６分割して、上辺
と底辺との間を結ぶ折り目１を、まず第１に２
つ折り部分の一端Ａとそれぞれ連続する６分割
部分Ｃ，Ｄ，Ｅとの間に線分Ａ−Ｃ，Ａ−Ｄ，
Ａ−Ｅとして、また第２に２つ折り部分の他端
Ｂとそれぞれ連続する６分割部分Ｆ，Ｇ，Ｈと
の間に線分Ｂ−Ｆ，Ｂ−Ｇ，Ｂ−Ｈとして形設
し、 (ロ) 上記折り目１の一側にはのり代２を形設し、 (ハ) 他方６分割部分の対向する一対の辺には、一
側辺を60゜とした台形の舌片３を設け、 (ニ) その間の60゜の側辺に隣接した側の対向する
一対の辺には、上記舌片３の60゜の側辺に隣接
する側辺を120゜とし、他方の側辺も120゜とした
逆台形の舌片４を設け、上記他方の側辺の起点
からこの逆台形の舌片４の先端中央に伸びる、
内折り可能な折り目６を設けるとともに、その
先端中央に60゜のＶ溝７を設け、 (ホ) 残る対向する一対の辺には、側辺をそれぞれ
60゜としたのり代５を設け、 (ヘ) 上記のり代５を隣接する逆台形の舌片４との
り付けするとともに、各逆台形の舌片４の両側
辺で台形の舌片３を挟むようにして組立てたも
のである。

作 用 このようにしたことにより、台形の舌片３は組
立、折畳みの際に逆台形の舌片４の先端中央のＶ
溝７から自動的に出没する。したがつて通常は２
つ折りに折畳んでおき、使用に際して両側から押
して六角形状に押し拡げれば、簡単に組立てるこ
とができる。

そして使用後には、前後から押し潰せば簡単に
２つ折りにすることができる。

実施例 いま、この考案に係る六角形包装用箱の一実施
例を図面に基づいて述べると、１１は六角形包装
用箱で、上辺を２つ折りに底辺を６分割し、２つ
折り部分の両端Ａ，Ｂと６分割部分Ｃ，Ｄ，Ｅ，
Ｆ，Ｇ，Ｈとの間を結ぶ折り目１を設けてある。
この折り目１は、第１に２つ折り部分の一端Ａと
それぞれ連続する６分割部分Ｃ，Ｄ，Ｅとの間
に、線分Ａ−Ｃ，Ａ−Ｄ，Ａ−Ｅとして形設して
ある。また第２にこの折り目１は、２つ折り部分
の他端Ｂとそれぞれ連続する６分割部分Ｆ，Ｇ，
Ｈとの間にも、線分Ｂ−Ｆ，Ｂ−Ｇ，Ｂ−Ｈとし
て形設してある。

上記２つ折り部分の一側には、のり代２を形設
してある。また２つ折り部分の端部にはＵ字形の
切込み１２が形成され、これを内側に折込んで把
手１３としている。さらに２つ折り部分の一方の
辺の先端には折返し片１４が突設してあり、この
折返し片１４にも上記切込み１２に対応する切込
み１５が形成してある。したがつて折返し片１４
を他方の辺を越えて折返し、切込み１２に対応す
る切込み１５部分を上記把手１３部分から挿入
し、把手１３を覆うように折返すことにより、手
で提げても手が痛くならない把手を簡単に形成す
ることができる。

一方、６分割部分の底辺の対向する一対の辺に
は、一側辺の角度θ₁を60゜とした台形の舌片３が
設けてある。そしてこの舌片３は内向きに折返さ
れている。

上記一対の辺の間の60゜の側辺に隣接した側の
対向する一対の辺には、上記舌片３の60゜の側辺
に隣接する側辺を角度θ₂120゜とし、他方の側辺も
角度θ₃120゜とした逆台形の舌片４が設けられてい
る。そしてその先端には所定の長さのガイド１６
が設けられている。この逆台形の舌片４には、上
記他方の側辺の起点からこの逆台形の舌片４の先
端中央に伸びる折り目６が設けられ、内折りされ
る。そしてその三角の部分がのり代１７となる。
また逆台形の舌片４の先端中央には、角度が約
60゜のＶ溝７が設けてある。

残る対向する一対の辺には、側辺をそれぞれ角
度を60゜としたのり代５が設けてある。

このように展開されている六角形包装用１１箱
は、上記のり代５を隣接する逆台形の舌片４の、
のり代１７とのり付けするとともに、逆台形の舌
片４の折り目６部分で内折りし、逆台形の舌片４
の先端中央のＶ溝７から台形の舌片３の片側を挿
入することにより、六角形に組立てられている。
したがつて六角形包装用箱１１は、逆台形の舌片
４に形成した折り目６を内折りすれば２つ折り
に、折り目６を拡げれば自動的に六角形となる。

その際、逆台形の舌片４先端のガイド１６が、
それぞれの台形の舌片３の両側辺を挟みつける状
態で組立てられている。したがつて組立てのとき
にも、また折畳みのときにもこの一対のガイド１
６が台形の舌片３を挟むようにしてガイドするの
で、単に２つ折りの両側を押したり、六角形を前
後から押し潰したりするだけで簡単に組立て、あ
るいは折畳みができる。

考案の効果 以上のように、この考案に係る六角形包装用箱
によれば、組立てあるいは折畳みの作業性を格段
に高めることができる。

また組立て後の包装用箱のボトムの強度が飛躍
的に向上した。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る六角形包装用箱の展開
図、第２図は組立て状態の斜視図、第３図はその
ときの底面図、第４図ないし第６図は従来の包装
用箱のボトムを示す底面図である。 １……折り目、２……のり代、３……台形の舌
片、４……逆台形の舌片、５……のり代、６……
折り目、７……Ｖ溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) 上辺を２つ折りに、底辺を６分割して、上辺
   と底辺との間を結ぶ折り目１を、第１に２つ折
   り部分の一端Ａとそれぞれ連続する６分割部分
   Ｃ，Ｄ，Ｅとの間に線分Ａ−Ｃ，Ａ−Ｄ，Ａ−
   Ｅとして、また第２に２つ折り部分の他端Ｂと
   それぞれ連続する６分割部分Ｆ，Ｇ，Ｈとの間
   に線分Ｂ−Ｆ，Ｂ−Ｇ，Ｂ−Ｈとして形設し、 (ロ) 上記折り目１の一側にはのり代２を形設し、 (ハ) 他方６分割部分の対向する一対の辺には、一
   側辺を60゜とした台形の舌片３を設け、 (ニ) その間の60゜の側辺に隣接した側の対向する
   一対の辺には、上記舌片３の60゜の側辺に隣接
   する側辺を120゜とし、他方の側辺も120゜とした
   逆台形の舌片４を設け、上記他方の側辺の起点
   からこの逆台形の舌片４の先端中央に伸びる、
   内折り可能な折り目６を設けるとともに、その
   先端中央に60゜のＶ溝７を設け、 (ホ) 残る対向する一対の辺には、側辺をそれぞれ
   60゜としたのり代５を設け、 (ヘ) 上記のり代５を隣接する逆台形の舌片４との
   り付けするとともに、各逆台形の舌片４の両側
   辺で台形の舌片３を挟むようにして組立てたこ
   とを特徴とする六角形包装用箱。