JPH0239144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 〔考案の目的〕 (1) 産業上の利用分野 本考案は、一体形空調機の改良に関する。

(2) 従来の技術 第４図に従来の一体形空調機の側面図を示す。
同図に示すように、室内熱交換器１で生成された
ドレン水はドレンパン２に集められ、穴２ａから
ケーシング５を貫通したドレンガイド３を通つて
室外熱交換器４に導びかれる。この状態の平面図
を第５図に示す。この構造によれば生成したドレ
ン水を高温の室外熱交換器にかける事により、冷
房時の効率向上に寄与し、また冷却されたドレン
水がこのプロセスにより暖かくなるため、各部品
が結露するのを防止できる。

しかしながら、この従来の構造によれば、第６
図に示す様にケーシング５に貫通穴５ａがあけら
れ、第７図の様にドレンガイド３が該貫通穴５ａ
を貫通しているため、本構造を組立てる時は必ず
ケーシング５を組込んでからしかドレンガイド３
が取付けられず、逆に分解時にはドレンガイド３
を外さない限りケーシング５が取外せないという
事になる。この様に、分解、組立ての順序が強制
される事は量産時及びサービスの分解時に支障と
なる。また量産時にドレンガイド３の取付け忘れ
が万一あつた場合、重大クレームとなる。

これらの欠点を解決するために第８図に示す様
にケーシング５の下部を大きく切欠き、（切欠き
５ｂ）ドレンパン２から延出したドレンガイド部
２ｃにより室外熱交換器にドレン水を導く方法が
あるが、第９図に示す様に該切欠き５ｂをふさぐ
ための板５ｃが必要となるという問題点がある。

(3) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、上記従来例の欠点や問題点を解消す
ることを考案が解決しようとする問題点とするも
のである。

ロ 〔考案の構成〕 (1) 問題点を解決するための手段 本考案は、上記従来例の欠点や問題点を解消す
べく提案されたもので、室内熱交換器で生成され
たドレン水を、室外熱交換器に導びくようにした
一体形空調機において、上記室外熱交換器の側板
の適所に切欠穴を設けるとともに、室内熱交換器
で生成したドレン水を受けるドレンパンより一体
的に延出されたドレンガイドを、室内側と室外側
を仕切るケーシングの側部を通して上記切欠穴に
導びいたことを特徴とする一体形空調機の構成を
問題点の解決手段としている。

(2) 作用 本考案の一体形空調機は、上記構成を要旨とす
るものであつて、後述する実施例の説明の項で述
べるような格別な作用を奏するものである。

(3) 実施例 以下、第１図ａ，ｂ及び第２図に示す実施例に
より、本考案の一体形空調機につき具体的に説明
する。それらの図で１１は室内熱交換器、１２は
ドレンパンで、室内熱交換器１１で生成されたド
レン水はドレンパン１２に集められ、該ドレンパ
ン１２と一体に延出形成されたドレンガイド部１
２ａを経て縦のフインをもつ室外熱交換器１３
（第２図参照）の側板１４に導びかれている。１
４ａは該室外熱交換器１３の側板の適所に設けら
れた切欠穴で、同切欠穴１４ａには、上記ドレン
ガイド１２ａを、室内側と室外側とを仕切るケー
シング１５の側部を通して導びくようになつてい
る。なお上記切欠穴１４ａにはドレンガイド部１
２ａよりのドレン水の流れを助けるために、切起
し１４ｂが第２図に示すように設けられている。

第３図の例は室外熱交換器１３が横のフインを
もつ場合の例で、本例の場合、図示のように側板
１４に切欠穴１４ｃが設けられていて、ドレンガ
イド部１２ａからのドレン水を室外熱交換器１３
に導びくようになつている。第１図ｂに示すよう
にケーシング１５の室内側曲げ部１５ａは、ドレ
ンガイド部１２ａと干渉することはない。

本考案の一体形空調機の一実施例は、上記のよ
うに構成されており、ドレンガイド部１２ａは、
室内側と室外側を仕切るケーシング１５を貫通す
る経路をとらずに、その側部を通して室外熱交換
器１３に導びくことができるため、組立、分解順
序に制約を受けない。また、ドレンガイド部１２
ａはドレンパン１２と一体的に構成されているた
め、ドレンガイド部の組付忘れトラブルは皆無と
なる。

ハ 〔考案の効果〕 本考案に一体形空調機は、上記のような構成、
作用を具有するものであるから、本考案によれ
ば、上記従来例の欠点や問題点を解消した一体形
空調機を実現できるという実用的効果を挙げるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは、本考案の一実施例概略説明図、第
１図ｂはケーシングの斜視図、第２図は縦フイン
付室外熱交換器の側板部の斜視図、第３図は横フ
イン付室外熱交換器の側板部の斜視図、第４図は
従来例の側面図、第５図はその平面図、第６図は
従来例のケーシングの斜視図、第７図は従来例ケ
ーシングへのドレンガイド部装着状態の斜視図、
第８図及び第９図は、従来例の問題解決例の斜視
図である。 １１：室内熱交換器、１２：ドレンパン、１２
ａ：ドレンガイド、１３：室外熱交換器、１４：
側板、１４ａ，１４ｃ：切欠穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内熱交換器で生成されたドレン水を、室外熱
   交換器に導びくようにした一体形空調機におい
   て、上記室外熱交換器の側板の適所に切欠穴を設
   けるとともに、室内熱交換器で生成したドレン水
   を受けるドレンパンより一体的に延出されたドレ
   ンガイドを、室内側と室外側を仕切るケーシング
   の側部を通して上記切欠穴に導びいたことを特徴
   とする一体形空調機。