JPH0238677Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、ガラス製の中びん内に発熱体を装着
して加熱、保温を行う加熱装置付魔法びんに関す
るものである。

〈従来の技術〉 従来、ガラス製の中びんを使つた加熱装置付魔
法びんは外装ケースに囲まれた中びんを上、下端
開口のガラス製真空二重の両口びんとし、下端開
口に外側へ突出した中空の短い筒部を設け、中び
んの外周を底部開口の保護カバーにて被覆し、上
部にヒーター部を備え下部にヒーター部のリード
線収納用のパイプ部を備えた発熱体を設け、中び
ん内底部に発熱体のヒーター部を配設し、発熱体
のパイプ部を中びんの筒部並びに保護カバーの底
部開口に貫通させ、中びんの筒部を内、外側より
シールパツキンを介して密封し、保護カバーの底
部開口を形成する外周壁にネジを刻設する一方、
底部中央に開口を備えたキヤツプを設け、このキ
ヤツプを逆位にして中びんの筒部並びに筒部のシ
ールパツキンを覆い発熱体のパイプ部先端をキヤ
ツプの開口に貫通させ、この開口をシールすると
共に保護カバーのネジにキヤツプを螺着していた
が、この種の加熱装置付魔法びんでは、保護カバ
ーにキヤツプを螺着するだけの硬さを有するため
に従来の魔法びんに用いられている保護カバーと
は比較にならないほど非常に肉厚となつて大巾な
コスト高となると共に発熱体の固定と保護カバー
の固定とが別々のために組立作業が煩雑となつて
いた。

又、中びんの締上げに際しては発熱体のリード
線によつて別部材を必要とすることとなり非常に
構造が複雑で部品点数も多い組立となつていた。

〈考案の目的〉 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、構造簡単にして容易に組立でき製品コストの
低廉をはかると共に中びんの破損に対しても漏電
の恐れなく安全性の高い加熱装置付魔法びんを提
供するにある。

〈考案の構成〉 本考案によれば、発熱体のパイプ部外周にネジ
刻設する一方、二つのナツトをパイプ部のネジに
螺着し、一方のナツトを中びんの筒部下端外側に
シールパツキンを介して接合すると共に保護カバ
ーの底部を二つのナツト間に挟圧する構成だけで
目的を達成しようとするものである。

〈考案の実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

加熱装置付魔法びん１はガラス製真空二重の中
びん２と、中びんを囲んだ外装ケース３と、外装
ケースの上端に結合した肩部材４と、中びんを覆
う保護カバー５と、上部を肩部材に載置し下部を
中びん内に垂下した中栓６と肩部材の上端に開閉
自在に装着した上蓋ケース７と、中びん内下部に
装着した発熱体８と、外装ケースの下端に結合し
た底部材９とから構成されている。

ガラス製真空二重の中びん２は上端に口元用開
口を設け、底部に口元用開口よりも小径の筒部１
０を突設している。

肩部材４は合成樹脂材料にて形成されており、
中央に中びん２の口元用開口と連通した開口を設
け、前部に後述の中栓６の吐出パイプ１１を載置
する嘴部１２を設けている。

１３は中びん２口元と、肩部材４の開口間に介
在したシール用パツキンである。

中びん２を覆う保護カバー５は薄い合成樹脂材
料にて形成されており、底部下端中央に後述の発
熱体のパイプ部１９を挿通する開口を穿設してい
る。

中栓６は中びん２内に垂下した吸上パイプ１４
と、吸上パイプの上端の中栓本体１５と、中栓本
体の前壁より突出し中栓本体内を介して吸上パイ
プと連通した吐出パイプ１１とからなつている。

吐出パイプ１１は肩部材４の嘴部１２に載置さ
れており、その吐出口１６を外装ケースの前方で
下向きに設けている。

上蓋ケース７は内部に空気圧送ポンプ１７を設
けてあつて、空気圧を利用して中びん内の液体を
中栓の吸上パイプ１４、この吸上パイプと連通し
た吐出パイプ１１より取り出すように構成されて
いる。

発熱体８は中びん内の液体を加熱するヒーター
部１８と、ヒーター部のリード線を収納するパイ
プ部１９とを備えている。

このヒーター部１８は絶縁材料の覆部材にて覆
われており、液体の加熱に半導体ヒーターを用い
ている。

パイプ部１９は外周に雄ネジを刻設しており、
内部中空の上端をヒーター部１８の覆部材と密に
結合している。

このパイプ部１９は第２図に示すように後述の
上部シールパツキン２０、下部シールパツキン２
１、ワツシヤ２２、上部ナツト２３及ぴ下部ナツ
ト２４を貫通している。

ヒーター部１８の半導体ヒーターのリード線は
覆部材よりパイプ部１９を通り後述のプラグ受け
後部に接続している。

２０はヒーター部１８の覆部材下面と中びん内
筒部間に圧着した耐熱、耐蝕性の上部シールパツ
キンで、２１は中びんの筒部１０外周を覆つた耐
熱、耐蝕性の下部シールパツキンで、２２はワツ
シヤである。

２３は上部ナツトで発熱体のパイプ部１９外周
に螺着して、下部シールパツキン２１、ワツシヤ
２２を介して筒部１０下端に接合している。

２４は下部ナツトでパイプ部１９外周に螺着し
て、第２図に示すように上部ナツト２３との間に
保護カバー５の底部を挟圧している。

底部材９は外装ケース３の下端に無理嵌めした
底輪２５と、この底輪に螺着する締上げ部材２６
と、底輪の底部中央の開口を閉鎖する底板２７と
を備えている。

底輪２５は第１図に示すように上部中央を開口
し、この開口を形成する周壁にネジを刻設してい
る。

締上げ部材２６は底輪２５のネジに螺着してそ
の上端を保護カバー５を介在して中びん２の底部
を常時押上げている。この締上げ部材２６は第２
図に示すように中びんの筒部１０、上部ナツト２
３及び下部ナツト２４を覆つており、底部中央に
パイプ部１９内のリード線を貫通する開口を設
け、このリード線を貫通した開口にゴムブツシユ
２８を嵌合している。

２９は加熱、保温を表示するランプで、３０は
プラグ受けで、３１はプラグで、３２は把手であ
る。

〈考案の効果〉 本考案に於いては、二つのナツトを発熱体のパ
イプ部に螺着するだけで発熱体と中びんの筒部と
を固定し、保護カバーをも固定することができる
ために構造が非常に簡単で、容易に組立でき、し
かも保護カバーも従来の魔法びん用の保護カバー
と同じく薄いものでよく大巾な製品コストの底廉
をはかることができる。

又、万一中びん破損の場合でも保護カバー、
上、下部ナツトにて液漏れを確実に防止して全く
漏電の恐れもなく極めて安全性の高いものとする
ことができる。

更に、中びんの締上げも極めて簡単に行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の一部縦断面図、第２図
は本考案実施例の要部を示す拡大断面図である。 １……加熱装置付魔法びん、２……中びん、５
……保護カバー、８………発熱体、１０……筒
部、１８……ヒーター部、１９……パイプ部、２
３……上部ナツト、２４……下部ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装ケースに囲まれた中びんの外周を底部開口
   の保護カバーにて被覆し、中びんの底部に小径の
   貫通した筒部を設け、上部にヒーター部を備え下
   部にヒーター部のリード線収納用のパイプ部を備
   えた発熱体を設け、中びん内底部に発熱体のヒー
   ター部を配設し、発熱体のパイプ部を中びんの筒
   部並びに保護カバーの底部開口に貫通し、中びん
   の筒部を密封して中びん内の液体を加熱、保温す
   る加熱装置付魔法びんに於いて、上記発熱体のパ
   イプ部外周にネジを刻設する一方、二つのナツト
   をパイプ部のネジに螺着し、一方のナツトを中び
   んの筒部下端外側にシールパツキンを介して接合
   すると共に保護カバーの底部を二つのナツト間に
   挟圧したことを特徴とする加熱装置付魔法びん。