JPH0238545B2 - - Google Patents
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- JPH0238545B2 JPH0238545B2 JP59224046A JP22404684A JPH0238545B2 JP H0238545 B2 JPH0238545 B2 JP H0238545B2 JP 59224046 A JP59224046 A JP 59224046A JP 22404684 A JP22404684 A JP 22404684A JP H0238545 B2 JPH0238545 B2 JP H0238545B2
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- alumina
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B21/00—Nitrogen; Compounds thereof
- C01B21/082—Compounds containing nitrogen and non-metals and optionally metals
- C01B21/0821—Oxynitrides of metals, boron or silicon
- C01B21/0825—Aluminium oxynitrides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/515—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
- C04B35/58—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
- C04B35/581—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on aluminium nitride
Description
本発明は、バイヤー法アルミナを原料として使
用した酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法に関
するものである。 従来、アルミナの微細粉末と窒化アルミニウム
粉末との混合物を加熱焼結することによつて、化
学式mAl2O3・nAlNで表わされる酸窒化アルミ
ニウムが得られることが知られている。このよう
にして得られた酸窒化アルミニウムは、良好な耐
火性、耐熱性の他に金属溶湯に対して優れた耐食
性を有するので、耐火材料、殊に還元性雰囲気中
で使用する耐火材料として広範な利用分野が期待
されている。 上記のように酸窒化アルミニウムは、アルミナ
粉末と窒化アルミニウム粉末の混合物を加熱焼結
することによつて得ることができるのであるが、
このような方法によつた場合、得られた耐火物
は、必然的に高価とならざるを得なかつた。この
理由は、上記焼結法による場合、原料として径数
μ以下のきわめて微細に調整されたアルミナを使
用しなければならず、また、窒化物原料としても
比較的高価な窒化アルミニウムの粉末を必要とす
るからである。 そこで、酸窒化アルミニウム質耐火物の製造に
おいて、工業的に大量生産されており廉価に入手
し得るバイヤー法アルミナを原料として使用する
方法も幾つか提案されている。例えば、特公昭53
−14247号公報には、バイヤー法アルミナを原料
とし、これを窒素ガス雰囲気中で電融することに
よつて、電融アルミナ中に窒素分を導入する方法
が開示されている。しかしながら、この方法によ
る場合は、十分な量の窒素をアルミナ中に導入す
ることが難しく、窒素含有率の高い耐火物を得る
ことができなかつた。 また、特公昭52−50040号公報には、バイヤー
法アルミナに金属アルミニウム粉末を混合してお
いて、これを窒素を含有する雰囲気(大気中を含
む)中で電融する含窒素アルミナ耐火物の製造法
が記載されている。すなわち、同公報記載の方法
は、アルミナの電融過程において、アルミナ中に
混合しておいた金属アルミニウム粉末に窒化反応
を起させて窒化アルミニウムとし、これを溶融ア
ルミナ中に導入しようとする方法であつて、前記
特公昭53−14247号公報の方法に比べて、はるか
に窒素含有量の高い耐火物を得ることができるの
であるが、なお次のような欠点を有するものであ
つた。 すなわち、特公昭52−50040号公報記載の方法
は、上記したように、バイヤー法アルミナに金属
アルミニウム粉末を混合しておいて、これを窒素
を含有する雰囲気(大気中を含む)中で電融する
ことによつて、アルミナ中に混合している金属ア
ルミニウム粉末を窒化アルミニウムに変化させて
から、これを溶融アルミナ中に導入しようとする
ものであるが、同公報の方法において、窒素を含
む雰囲気として空気を使用した場合、すなわち、
バイヤー法アルミナと金属アルミニウム粉末の混
合物をアーク炉を使用し大気中で電融した場合
に、アルミナ中に混合されている金属アルミニウ
ム粉末が窒化されると同時に、可成りの部分が空
気中の酸素によつて酸化されてしまうので、使用
した金属アルミニウム粉末の全量が有効に利用さ
れず、また、このために各生産ロツト毎の製品の
窒素含有量が一定し難いなどの欠点があつた。し
たがつて、このような欠点をなくして、使用した
金属アルミニウム粉末を有効に利用するために
は、アルミナ電融炉全体を密閉状態とし、炉内を
完全な窒素ガス雰囲気として電融作業を行わねば
ならず、このために作業も複雑となり、また設備
コストが嵩むなどの欠点があつた。 上記のような実情に鑑み、本発明者らは、バイ
ヤー法アルミナを原料とし、従来の方法に比べて
さらに効率よく廉価に酸窒化アルミニウム質耐火
物の量産を図るべく種々研究を重ねた結果、アル
ミニウム製錬工場や溶塩工場などで残渣として生
成する所謂アルミニウム残灰中に窒素分がAlN
の形態で含まれていることに着目し、これをバイ
ヤー法アルミナに混合し、この混合物を通常の電
融アルミナの製造におけると同様にして電気炉中
で溶融するとき、残灰中に含まれている窒素分が
きわめて円滑に溶融アルミナ中に導入されて、窒
素含有アルミナが得られるという事実を見出し
た。しかしながら、アルミニウム残灰は、上記の
ように、アルミニウム溶解に際して生成する廃棄
物であつて、その組成は必ずしも定まつたもので
はなく、また、その窒素含有量はAlNとして一
般には5〜15%程度と低く、また残灰によつて
区々であるので、これをそのままバイヤー法アル
ミナに混合し溶融して酸窒化アルミニウム質耐火
物とした場合に、耐火物中に導入される窒素量が
区々となり、また、窒素含有量の多い耐火物を得
るためには、アルミナに対して多量の残灰を混合
しなければならず、このように多量の残灰を使用
すると、残灰中に混在する不純物が製品耐火物に
混入し、その純度を低下させる原因となるのであ
つた。 そこで発明者らは、アルミニウム残灰中の窒素
含有量を増大し、より少量の残灰の使用によつて
耐火物中に多量の窒素の導入を図るべく、さらに
研究を続けた結果、アルミニウム残渣を窒素ガス
含有雰囲気下に加熱するか、または、アルミニウ
ム残灰に適量の金属アルミニウムを混合しておい
て、この混合物を窒素ガス含有雰囲気中で加熱す
ることによつて、容易に残灰中の窒素含有量を高
めることができ、このようにして窒化処理を施し
た残灰をバイヤー法アルミナに混合して電融する
ときは、容易に残灰中の窒素分が溶融アルミナ中
に移行して、高窒素含有の酸窒化アルミニウム溶
触物を安定して製り得ることなどの事実を見出し
た。 本発明は、上記したような一連の知見に基いて
なされたものである。 すなわち、本発明は、アルミニウム残灰または
金属アルミニウムを添加したアルミニウム残灰を
窒素ガス含有雰囲気中で加熱して窒化処理した
後、得られた窒化残灰をバイヤー法アルミナに添
加混合し、この混合物を電融する酸窒化アルミニ
ウム質耐火物の製造法である。 以下、本発明の方法について、さらに具体的に
述べる。 上記のように、本発明は、アルミナ原料として
バイヤー法アルミナを使用し、これにあらかじめ
窒化処理を施したアルミニウム残灰を混合し電融
することによつて、溶融アルミナ中に窒素を導入
する酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法であ
る。 本発明の方法に使用するアルミナ原料として
は、市販のバイヤー法アルミナをそのままの形態
で用いることができる。 窒素原料としてのアルミニウム残灰は、アルミ
ニウム製錬工場や鋳造工場において生成する炉滓
から可及的に金属アルミニウム分を回収した残渣
であつて、溶融アルミニウムの酸化によつて生じ
たAl2O3を主体とし、これにAlNが微細に混合し
たものであつて、その他若干の金属Al分が付着
残留している。その代表的成分組成を例示すると
第1表に示すようなものである。
用した酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法に関
するものである。 従来、アルミナの微細粉末と窒化アルミニウム
粉末との混合物を加熱焼結することによつて、化
学式mAl2O3・nAlNで表わされる酸窒化アルミ
ニウムが得られることが知られている。このよう
にして得られた酸窒化アルミニウムは、良好な耐
火性、耐熱性の他に金属溶湯に対して優れた耐食
性を有するので、耐火材料、殊に還元性雰囲気中
で使用する耐火材料として広範な利用分野が期待
されている。 上記のように酸窒化アルミニウムは、アルミナ
粉末と窒化アルミニウム粉末の混合物を加熱焼結
することによつて得ることができるのであるが、
このような方法によつた場合、得られた耐火物
は、必然的に高価とならざるを得なかつた。この
理由は、上記焼結法による場合、原料として径数
μ以下のきわめて微細に調整されたアルミナを使
用しなければならず、また、窒化物原料としても
比較的高価な窒化アルミニウムの粉末を必要とす
るからである。 そこで、酸窒化アルミニウム質耐火物の製造に
おいて、工業的に大量生産されており廉価に入手
し得るバイヤー法アルミナを原料として使用する
方法も幾つか提案されている。例えば、特公昭53
−14247号公報には、バイヤー法アルミナを原料
とし、これを窒素ガス雰囲気中で電融することに
よつて、電融アルミナ中に窒素分を導入する方法
が開示されている。しかしながら、この方法によ
る場合は、十分な量の窒素をアルミナ中に導入す
ることが難しく、窒素含有率の高い耐火物を得る
ことができなかつた。 また、特公昭52−50040号公報には、バイヤー
法アルミナに金属アルミニウム粉末を混合してお
いて、これを窒素を含有する雰囲気(大気中を含
む)中で電融する含窒素アルミナ耐火物の製造法
が記載されている。すなわち、同公報記載の方法
は、アルミナの電融過程において、アルミナ中に
混合しておいた金属アルミニウム粉末に窒化反応
を起させて窒化アルミニウムとし、これを溶融ア
ルミナ中に導入しようとする方法であつて、前記
特公昭53−14247号公報の方法に比べて、はるか
に窒素含有量の高い耐火物を得ることができるの
であるが、なお次のような欠点を有するものであ
つた。 すなわち、特公昭52−50040号公報記載の方法
は、上記したように、バイヤー法アルミナに金属
アルミニウム粉末を混合しておいて、これを窒素
を含有する雰囲気(大気中を含む)中で電融する
ことによつて、アルミナ中に混合している金属ア
ルミニウム粉末を窒化アルミニウムに変化させて
から、これを溶融アルミナ中に導入しようとする
ものであるが、同公報の方法において、窒素を含
む雰囲気として空気を使用した場合、すなわち、
バイヤー法アルミナと金属アルミニウム粉末の混
合物をアーク炉を使用し大気中で電融した場合
に、アルミナ中に混合されている金属アルミニウ
ム粉末が窒化されると同時に、可成りの部分が空
気中の酸素によつて酸化されてしまうので、使用
した金属アルミニウム粉末の全量が有効に利用さ
れず、また、このために各生産ロツト毎の製品の
窒素含有量が一定し難いなどの欠点があつた。し
たがつて、このような欠点をなくして、使用した
金属アルミニウム粉末を有効に利用するために
は、アルミナ電融炉全体を密閉状態とし、炉内を
完全な窒素ガス雰囲気として電融作業を行わねば
ならず、このために作業も複雑となり、また設備
コストが嵩むなどの欠点があつた。 上記のような実情に鑑み、本発明者らは、バイ
ヤー法アルミナを原料とし、従来の方法に比べて
さらに効率よく廉価に酸窒化アルミニウム質耐火
物の量産を図るべく種々研究を重ねた結果、アル
ミニウム製錬工場や溶塩工場などで残渣として生
成する所謂アルミニウム残灰中に窒素分がAlN
の形態で含まれていることに着目し、これをバイ
ヤー法アルミナに混合し、この混合物を通常の電
融アルミナの製造におけると同様にして電気炉中
で溶融するとき、残灰中に含まれている窒素分が
きわめて円滑に溶融アルミナ中に導入されて、窒
素含有アルミナが得られるという事実を見出し
た。しかしながら、アルミニウム残灰は、上記の
ように、アルミニウム溶解に際して生成する廃棄
物であつて、その組成は必ずしも定まつたもので
はなく、また、その窒素含有量はAlNとして一
般には5〜15%程度と低く、また残灰によつて
区々であるので、これをそのままバイヤー法アル
ミナに混合し溶融して酸窒化アルミニウム質耐火
物とした場合に、耐火物中に導入される窒素量が
区々となり、また、窒素含有量の多い耐火物を得
るためには、アルミナに対して多量の残灰を混合
しなければならず、このように多量の残灰を使用
すると、残灰中に混在する不純物が製品耐火物に
混入し、その純度を低下させる原因となるのであ
つた。 そこで発明者らは、アルミニウム残灰中の窒素
含有量を増大し、より少量の残灰の使用によつて
耐火物中に多量の窒素の導入を図るべく、さらに
研究を続けた結果、アルミニウム残渣を窒素ガス
含有雰囲気下に加熱するか、または、アルミニウ
ム残灰に適量の金属アルミニウムを混合しておい
て、この混合物を窒素ガス含有雰囲気中で加熱す
ることによつて、容易に残灰中の窒素含有量を高
めることができ、このようにして窒化処理を施し
た残灰をバイヤー法アルミナに混合して電融する
ときは、容易に残灰中の窒素分が溶融アルミナ中
に移行して、高窒素含有の酸窒化アルミニウム溶
触物を安定して製り得ることなどの事実を見出し
た。 本発明は、上記したような一連の知見に基いて
なされたものである。 すなわち、本発明は、アルミニウム残灰または
金属アルミニウムを添加したアルミニウム残灰を
窒素ガス含有雰囲気中で加熱して窒化処理した
後、得られた窒化残灰をバイヤー法アルミナに添
加混合し、この混合物を電融する酸窒化アルミニ
ウム質耐火物の製造法である。 以下、本発明の方法について、さらに具体的に
述べる。 上記のように、本発明は、アルミナ原料として
バイヤー法アルミナを使用し、これにあらかじめ
窒化処理を施したアルミニウム残灰を混合し電融
することによつて、溶融アルミナ中に窒素を導入
する酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法であ
る。 本発明の方法に使用するアルミナ原料として
は、市販のバイヤー法アルミナをそのままの形態
で用いることができる。 窒素原料としてのアルミニウム残灰は、アルミ
ニウム製錬工場や鋳造工場において生成する炉滓
から可及的に金属アルミニウム分を回収した残渣
であつて、溶融アルミニウムの酸化によつて生じ
たAl2O3を主体とし、これにAlNが微細に混合し
たものであつて、その他若干の金属Al分が付着
残留している。その代表的成分組成を例示すると
第1表に示すようなものである。
【表】
本発明における残灰の窒化処理は、例えば、残
灰をアルミナ質耐熱容器中に収容し、窒素ガスを
含有する雰囲気下で600〜700℃程度の温度に加熱
すると、残灰中に残存している金属Alの窒化反
応が開始され、この反応熱によつてさらに温度が
上昇して、残灰中に含まれている金属Alのほと
んどがAlNに変化し、残灰中の窒素含有量は増
加する。 使用する残灰中に含まれている金属Al分が少
ない場合、または、特に窒素含有量の高い酸窒化
アルミニウム質耐火物を得るようにする場合に
は、あらかじめ、残灰中に適宜量の金属アルミニ
ウムを添加混合しておいてから窒化処理を施すこ
とによつて、さらに窒素含有量を高めることがで
きる。この場合、残灰に添加する金属アルミニウ
ムは細かい方が窒化され易いのであるが、必ずし
も粉末である必要はなく、細粒、箔片、薄板材片
などの形状で添加しても差支えない。残灰に添加
する金属アルミニウムの量が余り多過ぎると、加
熱によつて添加したアルミニウム分が溶融し凝集
するために窒化反応が妨げられて窒化処理後の残
灰中に未反応の金属アルミニウムが残留すること
がある。したがつて、残灰に対する金属アルミニ
ウムの添加は50重量%程度までに留めることが望
ましい。この程度に残灰中に添加された金属アル
ミニウムは、残灰中のAl2O3、AlNの存在によつ
て、残灰の温度が溶融温度以上に上昇しても、ほ
とんど凝集することなく、その大部分が窒化され
てAlNとなる。 次に、上記のように窒化処理された残灰をバイ
ヤー法アルミナに混合し電融するのであるが、こ
の場合の残灰とアルミナの混合割合は、残灰中の
窒素含有量と得ようとする溶融耐火物の窒素含有
量を勘案して、目的に応じて適宜に定めればよ
い。電融は、通常の電融アルミナの製造における
と同様に例えば、炭素電極を使用した交流アーク
炉を使用して大気中で行うことができる。電融に
よつて残灰中の窒素分は、溶融アルミナ中に溶解
して含窒素アルミナ溶融物となる。 このようにして得られた電融物は、直接鋳型に
流して鋳造耐火物としてもよいし、凝固物を適宜
粒径に粉砕して焼結耐火物、キヤスタブル耐火物
などの骨材原料として使用することができる。 上述のように、本発明は、原料として廉価に大
量入手し得るバイヤー法アルミナと、アルミニウ
ム製錬工場や鋳造工場においてアルミニウムの溶
解に際して生成する残灰を使用するのであるか
ら、原料費が安く、アルミナと残灰の混合物の電
融は、特公昭52−50040号公報におけるごとき窒
素ガス雰囲気で密閉した電融炉中で行うことを必
要とせず、通常の電融アルミナの製造におけると
同様のアーク炉を使用して大気中で行うことがで
きるので、設備費は低廉であり、また作業も容易
であり、しかも、高い窒素濃度の溶融耐火物を大
量生産し得るなどの多くの利点を有する発明であ
る。 次に、実施例を掲げる。 実施例 1 アルミニウム残灰(分析値:Al2O370%、
AlN6%、金属Al11%)を高アルミナ質容器に収
容し、上部からN2ガスを導入して窒素雰囲気と
し、バーナーを使用して、約20分間外熱して窒化
処理を行つた。 得られた窒化残灰の分析値を第2表に示す。
灰をアルミナ質耐熱容器中に収容し、窒素ガスを
含有する雰囲気下で600〜700℃程度の温度に加熱
すると、残灰中に残存している金属Alの窒化反
応が開始され、この反応熱によつてさらに温度が
上昇して、残灰中に含まれている金属Alのほと
んどがAlNに変化し、残灰中の窒素含有量は増
加する。 使用する残灰中に含まれている金属Al分が少
ない場合、または、特に窒素含有量の高い酸窒化
アルミニウム質耐火物を得るようにする場合に
は、あらかじめ、残灰中に適宜量の金属アルミニ
ウムを添加混合しておいてから窒化処理を施すこ
とによつて、さらに窒素含有量を高めることがで
きる。この場合、残灰に添加する金属アルミニウ
ムは細かい方が窒化され易いのであるが、必ずし
も粉末である必要はなく、細粒、箔片、薄板材片
などの形状で添加しても差支えない。残灰に添加
する金属アルミニウムの量が余り多過ぎると、加
熱によつて添加したアルミニウム分が溶融し凝集
するために窒化反応が妨げられて窒化処理後の残
灰中に未反応の金属アルミニウムが残留すること
がある。したがつて、残灰に対する金属アルミニ
ウムの添加は50重量%程度までに留めることが望
ましい。この程度に残灰中に添加された金属アル
ミニウムは、残灰中のAl2O3、AlNの存在によつ
て、残灰の温度が溶融温度以上に上昇しても、ほ
とんど凝集することなく、その大部分が窒化され
てAlNとなる。 次に、上記のように窒化処理された残灰をバイ
ヤー法アルミナに混合し電融するのであるが、こ
の場合の残灰とアルミナの混合割合は、残灰中の
窒素含有量と得ようとする溶融耐火物の窒素含有
量を勘案して、目的に応じて適宜に定めればよ
い。電融は、通常の電融アルミナの製造における
と同様に例えば、炭素電極を使用した交流アーク
炉を使用して大気中で行うことができる。電融に
よつて残灰中の窒素分は、溶融アルミナ中に溶解
して含窒素アルミナ溶融物となる。 このようにして得られた電融物は、直接鋳型に
流して鋳造耐火物としてもよいし、凝固物を適宜
粒径に粉砕して焼結耐火物、キヤスタブル耐火物
などの骨材原料として使用することができる。 上述のように、本発明は、原料として廉価に大
量入手し得るバイヤー法アルミナと、アルミニウ
ム製錬工場や鋳造工場においてアルミニウムの溶
解に際して生成する残灰を使用するのであるか
ら、原料費が安く、アルミナと残灰の混合物の電
融は、特公昭52−50040号公報におけるごとき窒
素ガス雰囲気で密閉した電融炉中で行うことを必
要とせず、通常の電融アルミナの製造におけると
同様のアーク炉を使用して大気中で行うことがで
きるので、設備費は低廉であり、また作業も容易
であり、しかも、高い窒素濃度の溶融耐火物を大
量生産し得るなどの多くの利点を有する発明であ
る。 次に、実施例を掲げる。 実施例 1 アルミニウム残灰(分析値:Al2O370%、
AlN6%、金属Al11%)を高アルミナ質容器に収
容し、上部からN2ガスを導入して窒素雰囲気と
し、バーナーを使用して、約20分間外熱して窒化
処理を行つた。 得られた窒化残灰の分析値を第2表に示す。
【表】
バイヤー法アルミナ100重量部に対して、上記
窒化残灰を80重量部の割合で混合し、この混合物
20Kgを30KVAの3相交流アーク炉によつて、
75V、200Aで約2時間溶融して、約19Kgの酸窒
化アルミニウム質インゴツトを得た。 このインゴツトを粉砕して分析したところ平均
N含有量は約3.2%であつた。 実施例 2 実施例1に使用したと同様のアルミニウム残灰
100重量部に金属アルミニウムの薄片(約4mm角)
20重量部を十分に混合し、混合物を密閉された高
アルミナ質容器内に収容し、バーナーを使用して
約30分間外部から加熱して窒化処理を行つた。 得られた窒化残灰の分析値を第3表に示す。
窒化残灰を80重量部の割合で混合し、この混合物
20Kgを30KVAの3相交流アーク炉によつて、
75V、200Aで約2時間溶融して、約19Kgの酸窒
化アルミニウム質インゴツトを得た。 このインゴツトを粉砕して分析したところ平均
N含有量は約3.2%であつた。 実施例 2 実施例1に使用したと同様のアルミニウム残灰
100重量部に金属アルミニウムの薄片(約4mm角)
20重量部を十分に混合し、混合物を密閉された高
アルミナ質容器内に収容し、バーナーを使用して
約30分間外部から加熱して窒化処理を行つた。 得られた窒化残灰の分析値を第3表に示す。
【表】
バイヤー法アルミナ100重量部に対して、上記
窒化残灰を40重量部の割合で混合し、この混合物
20Kgを実施例1と同様にして、アーク炉によつて
約2時間溶融して、約19Kgの酸窒化アルミニウム
質インゴツトを得た。 このインゴツトを分析したところ平均N含有量
は約3.9%であつた。
窒化残灰を40重量部の割合で混合し、この混合物
20Kgを実施例1と同様にして、アーク炉によつて
約2時間溶融して、約19Kgの酸窒化アルミニウム
質インゴツトを得た。 このインゴツトを分析したところ平均N含有量
は約3.9%であつた。
Claims (1)
- 1 アルミニウム残灰または金属アルミニウムを
添加したアルミニウム残灰を窒素ガス含有雰囲気
中で加熱して窒化処理した後、得られた窒化残灰
をバイヤー法アルミナに添加混合し、この混合物
を電融することを特徴とする酸窒化アルミニウム
質耐火物の製造法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59224046A JPS61106461A (ja) | 1984-10-26 | 1984-10-26 | 酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法 |
FR8516007A FR2572393B1 (fr) | 1984-10-26 | 1985-10-25 | Procede d'obtention de refractaire d'oxynitrure d'aluminium |
BR8505356A BR8505356A (pt) | 1984-10-26 | 1985-10-25 | Processo para a producao de um refratario de oxinitreto de aluminio |
US06/791,355 US4636374A (en) | 1984-10-26 | 1985-10-25 | Method for manufacturing aluminum oxynitride refractory |
DE19853538044 DE3538044A1 (de) | 1984-10-26 | 1985-10-25 | Verfahren zur herstellung von feuerfestem aluminiumoxynitrid |
AU49096/85A AU565630B2 (en) | 1984-10-26 | 1985-10-25 | Aluminium oxynitride refractory manufacture |
CN85109343.4A CN1003587B (zh) | 1984-10-26 | 1985-10-26 | 氧氮化铝耐火材料的制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59224046A JPS61106461A (ja) | 1984-10-26 | 1984-10-26 | 酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61106461A JPS61106461A (ja) | 1986-05-24 |
JPH0238545B2 true JPH0238545B2 (ja) | 1990-08-30 |
Family
ID=16807744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59224046A Granted JPS61106461A (ja) | 1984-10-26 | 1984-10-26 | 酸窒化アルミニウム質耐火物の製造法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4636374A (ja) |
JP (1) | JPS61106461A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US5104423A (en) * | 1986-08-07 | 1992-04-14 | Lanxide Technology Company, Lp | Method for producing ceramic abrasive materials and materials produced thereby |
US4867758A (en) * | 1986-08-07 | 1989-09-19 | Lanxide Technology Company, Lp | Method for producing ceramic abrasive materials |
US5213592A (en) * | 1986-08-07 | 1993-05-25 | Lanxide Technology Company, Lp | Method for producing ceramic abrasive materials and materials produced thereby |
SE463416B (sv) * | 1988-09-02 | 1990-11-19 | Sandvik Ab | Oxidbaserat keramiskt material foer spaanavskiljande bearbetning av staal |
US4956318A (en) * | 1989-11-20 | 1990-09-11 | Iscar Ceramics, Inc. | Ceramic cutting tool |
US5132246A (en) * | 1990-01-22 | 1992-07-21 | Alcan International Limited | Process for using dross residues to produce refractory products |
TWI259200B (en) * | 2001-07-12 | 2006-08-01 | Univ Nat Cheng Kung | Surface treating method of aluminum nitride powder |
US20050239629A1 (en) * | 2004-04-23 | 2005-10-27 | Yeckley Russell L | Whisker-reinforced ceramic containing aluminum oxynitride and method of making the same |
US7262145B2 (en) * | 2004-04-23 | 2007-08-28 | Kennametal Inc. | Whisker-reinforced ceramic containing aluminum oxynitride and method of making the same |
US7833922B2 (en) * | 2009-01-08 | 2010-11-16 | Battelle Energy Alliance, Llc | Method of forming aluminum oxynitride material and bodies formed by such methods |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2480475A (en) * | 1946-03-12 | 1949-08-30 | Reynolds Metals Co | Refractory |
US2480901A (en) * | 1946-07-15 | 1949-09-06 | Bowden | Process for preparing fluxing materials |
JPS5250040A (en) * | 1975-10-20 | 1977-04-21 | Tokico Ltd | Emergent cutoff for gas leakage |
-
1984
- 1984-10-26 JP JP59224046A patent/JPS61106461A/ja active Granted
-
1985
- 1985-10-25 US US06/791,355 patent/US4636374A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4636374A (en) | 1987-01-13 |
JPS61106461A (ja) | 1986-05-24 |
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