JPH0238024B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は基地局と移動局との間をデイジタル信
号を授受する無線回線によつて接続される無線電
話装置において、有線電話回線からの呼出しに応
答して前記基地局から移動局に対し、前記無線回
線を介して着信制御信号を送出して着信表示動作
を行なわせるための無線電話装置の着信信号送出
方式に関する。

〔発明の技術背景〕

近年、システムの加入者数の増加に伴う基地局
移動局間の識別信号の増加、あるいはマルチチヤ
ンネルアクセス方式を採用した電話回線における
チヤンネル情報の送受等によりトーン信号による
各種制御情報の送受は困難なものとなりつつあ
る。かかる現況に応じてコードレス電話装置にお
いても上述したマルチチヤンネルアクセス方式の
採用が普及し、基地局と移動局間の着信表示動作
（例えばベル鳴動等）を行う場合でも、無線回線
を介してデイジタル信号の送受による各種制御が
行なわれている。第１図はマルチチヤンネルアク
セス方式を採用した無線電話装置の概略構成を示
すブロツク図である。第１図において、無線電話
装置の基地局１は呼出し信号検出回路１１、ハイ
ブリツド回路１２、制御回路１３、変復調回路１
４、送信機１５、受信機１６から構成され、回線
Ｌを介して外部の交換機Phに接続されている。
一方、無線電話装置の移動局５は、受信機５１、
スピーカ５２、変復調回路５３、制御回路５４、
ベル駆動回路５５、ベル５６、送信機５７および
マイク５８から構成されている。尚、第１図にお
いては簡単のため移動局が１台の場合の例を示し
ている。基地局１では交換機Phからの呼出し信
号を呼出し信号検出回路１１で検出すると移動局
５に呼出しの旨を通知するために制御回路１３、
変復調回路１４、送信機１５および移動局５の受
信機５１、変復調回路５３、制御回路５４間で所
定のデイジタル信号の送受を行つて、前記基地局
１と移動局５間に所定の無線回線を確立する。そ
の後、上述した無線回線を介して基地局１から移
動局５に該移動局５の着信表示動作としてベルを
鳴動させるためのデイジタル信号が送出される。
ここで基地局１は回線Ｌに図示しない他の交換機
と並列に接続されるのが一般的であることから、
移動局５のベル鳴動音も前記交換機のベル鳴動音
と同一に聞こえることが望ましい。そこで、従来
は移動局５において交換機Phからの呼出し音と
同期のとれたベル鳴動を行うために、基地局１で
は第２図ａ〜ｄに示すタイムチヤートの各信号を
移動局５に送出していた。まず、交換機Phは基
地局１に16Hzの断続した呼出し信号を送出する。

基地局１では呼出し信号検出回路１１に設けら
れる整流回路によりこの呼出し信号を検出し、第
２図ａに示す呼出し信号を発生する。

この呼出し信号は制御回路１３に供給され、制
御回路１３は変復調回路１４を駆動して所定変調
を行わせ、第２図ｂに示すベル鳴動信号を作成す
る。

このベル鳴動信号が上述した呼出し信号〔第２
図ａ〕の立上がりに同期させ、一定期間、送信機
１５から移動局５に送出する。一方、移動局５で
はこのベル鳴動信号を受信機５１を介して受信
し、変復調回路５３により復調し、制御回路５４
に加える。そして、制御回路５４の制御によつて
ベル駆動回路５５を駆動してベル５６の鳴動を開
始させる。

一方、基地局１の呼出し信号検出回路１１は引
き続き呼出し信号〔第２図ａ〕を検出しており、
制御回路１３はこの呼出し信号の立下がりに同期
して第２図ｃに示すベル鳴動停止信号を変復調回
路１４から発生するように制御し、更にこのベル
鳴動停止信号を上述したと同様の方法により送信
機１５から移動局５に送出する。そして、移動局
５ではこのベル鳴動停止信号を受信機５１を介し
て受信すると、制御回路５４によりベル駆動回路
５５を制御しベル５６の鳴動を停止させる。以下
同様の方法で基地局１は移動局５に対し変換機
Phからの呼出し信号の立上りに同期してベル鳴
動信号を、立下りに同期してベル鳴動停止信号を
送出する。そして、移動局５では前記ベル鳴動信
号の受信時にベル鳴動を開始し前記ベル鳴動停止
信号の受信時にベル鳴動を停止する。この結果移
動局５のベル５６は交換機Phの呼出し信号に同
期し、第２図ｄに示すタイミングで鳴動され、こ
の鳴動は移動局５で該呼出しに応じるまであるい
は交換機Phが呼出しを停止するまで続行される。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら、基地局１と移動局５との間の電
界は常に安定しているとは限らず、フエージング
が生じたりすると移動局５でベル鳴動信号および
ベル鳴動停止信号を受信できない場合がある。上
述した従来の無線電話装置の着信信号送出方式に
よれば、例えば第２図Ａに示すタイミングフエー
ジングが生じ電界強度が低下すると、移動局５で
はベル鳴動停止信号を受信できずベル鳴動が継続
された状態となる。同様にしてあるタイミングに
ベル鳴動信号が受信できない場合、ベル鳴動が停
止した状態となり、基地局１と並列に接続された
交換機と、移動局５のベル鳴動音が一致しないば
かりか、呼出し音が不自然に聞こえるという欠点
があつた。

〔発明の目的〕

本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであ
り、基地局と移動局間の電界のフエージング等に
よる移動局での制御信号の非受信を低減するとと
もに、交換機と移動局のベルを常に一致した状態
で鳴動できる無線電話装置の着信信号送出方式を
提出することを目的とする。

〔発明の概要〕

そこで、本発明においては、有線電話回線から
の呼出し信号に応答して基地局から移動局に無線
回線を介して送出する着信表示動作を行なわせる
ための着信制御信号を、前記有線電話回線からの
呼出し信号に同期して連続的に送出するようにし
ている。

〔発明の実施例〕

以下本発明の実施例を添付図面にもとづいて詳
細に説明する。第３図ａ〜ｃは本発明に係る無線
電話装置の着信信号送出方式を実施した場合の各
信号のタイムチヤートである。交換機Phからの
16Hzの断続した呼出し信号は呼出し信号検出回路
１１の整流回路により第３図ａに示す如くの呼出
し信号として検出される。

そして、基地局１と移動局５間ではこの呼出し
信号により制御チヤンネルにて所定の制御信号の
送受を行い、該両局間に無線回線を確立する。

引き続き基地局１では、呼出し信号検出回路１
１からの第３図ａに示す如くの呼出し信号を制御
回路１３に供給する。

制御回路１３は変復調回路１４を制御し、所定
変調により交換機Phの呼出し信号の期間より十
分短い期間を有する第３図ｂに示すようなベル鳴
動信号を作成する。

次に制御回路１３はこの変調したベル鳴動信号
を上記呼出し信号検出回路１１から加えられてい
る呼出し信号〔第３図ａ〕の立上がりに同期させ
て送信機１５から通話チヤンネルを用いて移動局
５に送出する。

引き続き基地局１では呼出し信号検出回路１１
により呼出し信号〔第３図ａ〕を検出しており、
この呼出し信号がオンの間、上述した所定期間の
ベル鳴動信号を移動局５に第３図ｂに示すような
態様で連続して送出する。

一方、移動局５ではこのベル鳴動信号を受信機
５１で受信すると制御回路５４から第３図ｃに示
すようなベル駆動信号が発生され、このベル駆動
信号によりベル駆動回路５５が起動されてベル５
６が鳴動する。

ここで、制御回路５４はベル鳴動信号とその周
期に応じたパルスが供給されるフリツプフロツプ
等によつてベル駆動信号を発生する。

次に、基地局１の呼出し信号検出回路１１によ
り呼出し信号の立下がりが検出されると、制御回
路１３はベル鳴動信号の送出を停止すべく制御す
る。

一方、移動局５ではこのベル鳴動信号が受信さ
れている期間、ベル鳴動を行つている。

そして、制御回路１３での上述した制御（ベル
鳴動信号送出停止）に伴つて次のベル鳴動信号の
受信がないことを知ると、制御回路５４はベル駆
動回路５５に対するベル駆動信号の発生を停止
し、ベル５６の鳴動を止める。この呼出し信号の
立下がり時に基地局１から移動局５にベル鳴動停
止信号等の制御信号は送出されない。この結果、
移動局５のベル５６は制御回路５４から発生する
ベル駆動信号に対応した第３図ｃに示すタイミン
グで第３図ａに示す呼出し信号と同期のとれた状
態で鳴動される。上述した方法によりベル鳴動信
号を送出しているとき、例えば第３図B₁点でフ
エージング等によるベル鳴動信号の非受信が発生
した場合、移動局５では１周期後に送出されるベ
ル鳴動信号を検出しベル５６を鳴動させることが
できる。また、第３図B₂点において同様のフエ
ージングが生じた場合も、一周期分のベル鳴動信
号の受信が不能となるが次の周期のベル鳴動信号
を受信でき、この周期が十分短いことから移動局
１ではベル鳴動にとぎれの少ない通常の呼出し音
を聞くことができる。また、基地局１ではベル鳴
動停止信号を用いておらず、移動局５はベル鳴動
信号の送出停止を検出してベル鳴動を停止するも
のであるから、フエージング等によつてベル鳴動
が止まらなくなることはない。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明の無線電話装置の着
信信号送出方式によれば、ベル鳴動信号を有線電
話回線からの呼出し信号に同期し連続的に送出
し、移動局では次の周期のベル鳴動信号が受信さ
れるであろう時間までベル鳴動を行い、この受信
されるであろう時間にベル鳴動信号が受信されな
い時速やかにベル鳴動を停止するようにしたた
め、フエージングによる制御信号の非受信も周期
毎の非受信だけで済み常に呼出し信号と同期のと
れたベル鳴動が行なえるとともに交換機のベル鳴
動に類似しない不自然なベル鳴動を防止できると
いう優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な無線電話装置を示す概略構成
ブロツク図、第２図ａ〜ｄは従来の着信信号送出
方式を採用した無線電話装置の各制御信号のタイ
ムチヤート、第３図は本発明の一実施例を採用し
た無線電話装置の各制御信号のタイムチヤートで
ある。 １……基地局、５……移動局、１１……呼出し
信号検出回路、１２……ハイブリツド回路、１
３，５４……制御回路、１４，５３……変復調回
路、１５，５７……送信機、１６，５１……受信
機、５５……ベル駆動回路、Ph……交換機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基地局と移動局との間をデイジタル信号を授
   受する無線回線によつて接続した無線電話装置の
   着信信号送出方式において、有線電話回線からの
   呼出し信号に応答して前記基地局から移動局に前
   記無線回線を介して送出される着信表示動作を行
   なわせるためのデイジタル着信制御信号を、前記
   有線電話回線からの呼出し信号に同期し、その呼
   出し信号の期間よりも短い期間で連続的に送出す
   るようにしたことを特徴とする無線電話装置の着
   信信号送出方式。