JPH0237214Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、セルラー電路システム等におけるコ
ンクリート床の配線点検口位置を表示するフロア
マーカーの設置構造の改良に関する。

（従来技術とその問題点） 近年、事務機器、電話回線を利用した端末機器
の発達と普及、ビル管理のための情報量の増大
等々オフイス環境の変化に対応してオフイス空間
を如何に有効利用するかということは、新しい
OA自体の床機能の重要な課題となつており、床
構造は単に荷重を支えたり、力を伝達する機能ば
かりでなく、ビルの床上に設置されるコミユニケ
ーシヨン設備に電源を供給したり、ビル内外のコ
ミユニケーシヨン機器相互間を電線やケーブルに
よつて結ぶための床のどの位置からでも配線の取
り出しが出来、かつまた、配線変えが容易で、多
量の配線が可能な床構造が要求されるようになつ
ている。

このような要求に答えて、デツキプレートを用
いる合成床の構造を利用して多岐的電路配線を可
能とするセルラー電路システムが提供されるよう
になつている。

かかるセルラー電路システムにおいては、デツ
キプレートの空洞部分を電路として利用するわけ
であるが、デツキプレート上にコンクリートを打
設後、配線点検口を明示するため、、フロアマー
カーという一種の目印を設ける。しかしながら、
かかる点検口が通路上に当たる場合もあつて、フ
ロア仕上げ面より突出する部分があると、通路の
支障となる。また、かかるフロアマーカー部分を
取り外し、セルラー電路配線状態を点検する場合
があり、取り外し容易でなくてはならないが、フ
ロアマーカー上を歩行するときにフロアマーカー
が回転移動するなど歩行の支障となつてはならな
いという問題点がある。

（考案の課題） 本考案は、フロアマーカーとしての通路支障と
なることもなく、また、簡単に取り外すことがで
きるフロアマーカーの設置構造を提供することを
課題とする。

（課題解決するための手段） 本考案は、上記従来の点検口の閉鎖構造の問題
点はネジ止め形式を採用することに起因するが、
フロアマーカーはフロアー面と段差が出来てはな
らないため、１またはそれ以上のエキステンシヨ
ンリングを介して環状フロアマーカー下枠を高さ
調整し、該下枠を介してフロアマーカーを設置す
る必要上、ネジ止め固定構造は避けられないとい
う相反する構造特性を有するので、エキステンシ
ヨンリングとフロアマーカー下枠とはネジ止め構
造を用いて固定する一方、かかる止めネジの少な
くとも１つの頭部をフロアマーカーとの当接面よ
り突出させ、該ネジ頭部を係止片として対応する
フロアマーカー裏面に凹部を穿設して填め込み、
ネジ止めすることなく、回り止め設置すると、従
来構造の問題点となつていたネジ止め構造を有効
利用して上記相反する問題点を一挙に解決できる
ことを見出し、完成したものである。

以下、本考案をその具体的適用例に基ずいて詳
細に説明する。

（実施例） 第１図はフロアマーカーの平面図で、第２図は
第１図の−線断面図、第３図および第４図は
フロアマーカーの適用例を示す内部構造断面図
で、通常、第３図に示すように、アクセススタツ
ト５に対し、第５図に示すように略90度の間隔
で、穿設された大径ネジ孔３１…と略120度の間
隔で穿設された小径ネジ孔３２…とを有するエキ
ステンシヨンリング３を大径ネジ孔３１の対向す
る一対を利用して固定ネジ４１によりネジ止めす
るが、モルタル仕上げ場合は、第４図に示すよう
にエキステンシヨンリング３を数枚重ね合わせて
嵩上げする。かかるコンクリート床の配線取り出
し口位置にエキステンシヨンリング３に対し、環
状フロアマーカー下枠２をレベル調節ネジ４３に
て上記小径ネジ３２に螺合させて高さ調整しつつ
残る大径ネジ孔３１を利用して回り止めネジ４２
にて固定するが、少なくともその止めネジ４の１
つのネジ頭部４４をフロアマーカー下枠２のフロ
アマーカー裏面との当接面２１から突出させる。
他方、対応するフロアマーカー１の裏面周辺に上
記止めネジ４の頭部４４が填まり込む少なくとも
１個の凹部１１を穿設し、フロアマーカー１をネ
ジ止めすることなく、その裏面凹部１１と止めネ
ジ頭部４４との係合により回り止め設置する。

なお、上記実施例ではフロアマーカー裏面凹部
１１に填まり込む止めネジ頭部４４として回り止
めネジ４２の頭部を用いたが、固定ネジ４１また
はレベル調節ネジ４３の頭部を用いても同等の回
り止め効果を発揮させることができる。したがつ
て、本明細書において止めネジ４の頭部４４とは
回り止めネジの他、固定ネジ４１またはレベル調
節ネジ４３の頭部を含む概念ではあるが、特に回
り止めネジ４２の頭部を利用すれば、固定ネジ４
１またはレベル調節ネジ４３の本来の機能である
固定機能またはレベル調節機能を害することがな
いので好ましい。

（考案の作用効果） 以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、エキステンシヨンリングとフロアマーカー下
枠とはネジ止め構造を用いて固定する一方、かか
る止めネジの少なくとも１つの頭部をフロアマー
カーとの当接面より突出させ、該ネジ頭部を係止
片として対応するフロアマーカー裏面に凹部を穿
設して填め込み、ネジ止めすることなく、回り止
め設置するので、フロアマーカーの開閉が容易で
あるだけでなく、通路上に配設されていても回り
止めにより通行上スリツプ等の障害も起こらず、
従来構造の問題点となつていたネジ止め構造を有
効利用してその欠点を一挙に解決できるので、セ
ルラー電路システムがコンクリート床の大勢を占
めようとする今日その利用価値は頗る大である。

なお、本考案はセルラー電路システムを採用す
るコンクリート床を例にして説明したが、コンク
リート床にフロアマーカーを設置して配線取り出
し口の目印とする場合に広く利用出来るのはもち
ろんである。

【図面の簡単な説明】

第１図はフロアマーカーの平面図で、第２図は
第１図の−線断面図、第３図および第４図は
フロアマーカーの適用例を示す内部構造断面図、
第５図はエキステンシヨンリングの平面図であ
る。 １……フロアマーカー、２……フロアマーカー
下枠、３……エキステンシヨンリング、４……止
めネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート床の配線取り出し口位置にエキス
   テンシヨンリング３を介して環状フロアマーカー
   下枠２を高さ調整しつつネジ４止めするととも
   に、少なくともその止めネジ４の１つのネジ頭部
   ４４をフロアマーカー下枠２のフロアマーカー裏
   面との当接面２１から突出させる一方、対応する
   フロアマーカー１の裏面周辺に上記止めネジ４の
   頭部４４が填まり込む少なくとも１個の凹部１１
   を穿設し、フロアマーカー１をネジ止めすること
   なく、その裏面凹部１１と止めネジ頭部４１との
   係合により回り止め設置することを特徴とするフ
   ロアマーカーの設置構造。