JPH0236574A - 力変換素子 - Google Patents

力変換素子

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JPH0236574A
JPH0236574A JP18633088A JP18633088A JPH0236574A JP H0236574 A JPH0236574 A JP H0236574A JP 18633088 A JP18633088 A JP 18633088A JP 18633088 A JP18633088 A JP 18633088A JP H0236574 A JPH0236574 A JP H0236574A
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crystal
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force
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Yoshiteru Omura
義輝 大村
Atsushi Tsukada
厚志 塚田
Sadayuki Hayashi
貞幸 林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は力変換素子、特に圧縮力を検出し電気信号とし
て出力する力変換素子の改良に関する。
[従来の技術] 力変換素子は、各種分野において圧縮ノ1を検出するた
めのセンサとして幅広く用いられている。
したがって、このよな力変換素子には、周囲の環境に影
響されることなく圧縮力を正確に測定できる能力が要求
される。
特に、この力変換素子は、極めて厳しい使用環境で用い
られることも多く、例えば近年においては内燃機関のシ
リンダ内の圧力測定用として用いられ、その測定圧力を
用いて内燃機関の点火時期制fillが行われている。
したかって、このような状況のもとで使用される自交1
fi素子には、周囲に存在する磁気的、電気的なノイズ
の影響を受けることなく、しかも加えられる燃焼カスの
圧力を、応答性良く確実に測定することが要求される。
従来、このような力変換素子としては、圧縮型ロードセ
ルに代表される歪みゲージタイプのものが一般的に知ら
れている。
このタイプの力変換素子は、複数の半導体歪ゲージと接
着剤を用いて起工体の側面に貼付け、これら各歪ゲージ
をホビートス1−ンブリツジ回路を形成するよう電気的
に接続し形成されている。
そして、加えられた圧縮力に対応し7て生ずる起歪体の
歪を、ホイートストンブリッジ回路から電圧信号として
出力している。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、このような従来の力変換素子は、以下に述べる
問題点を有しており、その解決か望まれていた。
第1の問題点 従来の力変換素子は、温度変化に伴う半導体歪ゲージの
抵抗値の増減がもたらず検出特性への悪影響を低減する
ために、複数の半導体歪ゲージを起工体に張付け、ホイ
ートストンブリッジ回路ご形成するよう結線していた。
このため、力変換素子の製造工程が複雑化し、しかも製
造された力変換素子が高洒なものとなってしまうという
問題かあった。
第2の問題点 また、従来の歪ゲージタイプの力変換素子は、複数の歪
ゲージを、接着剤を用いて起歪体の側面に張付けている
。このため、接着剤がもたらすクリープ、ヒステリシス
等の測定特性への悪影響が避けられないという問題があ
った。さらに、接着剤を用いた歪ゲージの張付けには、
高いノウハウを必要とし、しかも接着による歪ゲージ特
性のバラツキも大きいという問題があった。
[発明の目的コ 本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は、前述した問題点を解決することがで
き、信顆性が高くしかも安価な力変換素子と提供するこ
とにある。
[問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するため、第1の発明は、圧縮力が加え
られる面として+1101面の結晶面を有するとともに
、不純物濃度が1×1015/C信 〜1 x 10 
”/c113の範囲に制御され、その厚さが50μm以
下となるように形成されたSi単結晶体と、 前記Si単結晶体上に、その(1101面上における結
晶の<001>方向より45度の方向に対向して設けた
第1の電極と、<110>方向より45度の方向に対向
して設けた第2の電極と、を含み、これら第1および第
2の電極のいずれか一方を出力電極とし、他方を入力電
極として用いる複数の電極と、 前記Si単結晶体の+110)面の結晶面と接合され、
圧縮力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、 前記Si単結晶体の、台座の接合された面と対向する面
と接合され、そのSi単結晶体を支持するための支持基
台と、 を含み、前記入力電極を用いてSi単結晶体に電流を流
しながらSi単結晶体の結晶面に垂直に圧縮力を作用さ
せ、出力電極から圧縮力に対応した電圧を出力すること
を特徴とする。
また、前記目的を達成するため、第2の発明は、+11
0+面の結晶面を有するよう形成され、(110)面の
結晶面に絶縁膜が被覆形成された半導体層と、 圧縮力か加えられる面として+110を面の結晶面を有
するとともに、不純物濃度が1×】O15/Cfl1〜
1×1021/cm3ノ範囲に制御され、その厚さか5
0μm以下となるように前記半導体層の絶縁膜4[に成
長させて形成されたSi単結晶体と、 前記Si単結晶体上に、その{110}面上における結
晶の< OO]、 >方向より45度の方向に対向して
設けた第1の電極と、<110>方向より45度の方向
に対向して設けた第2の電極と、を含み、これら第1お
よび第2の電極のいずれか一方を出力電極とし、他方を
入力電極として用いる複数の電極と、 前記Si単結晶体の(1101面の結晶面と接合され、
圧縮力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、 前記半導体層の絶縁膜が形成された面と対向する面と接
合され、前記Si単結晶体を支持するなめの支持基台と
、 を含み、前記入力電極を用いてSi単結晶体に電流を流
しながらSi4を結晶体の結晶面に垂直に圧縮力を作用
させ、出力電極から圧縮力に対応した電圧を出力するこ
とを特徴とする。
さらに前記目的を達成するため、第3の発明は、圧縮力
が加えられる面として+110)面の結晶面を有すると
ともに、不純物濃度がI X 10 ”/CIQ  〜
1. x 102’/co+”の範囲に制御された伝導
層と、この伝導層と隣接して設けられた電気的な絶縁分
離層と、を含むSi単結晶体と、前記伝導層上に、結晶
の<001>方向より45度の方向に対向して設けた第
1の電極と、< 11.0 >方向より45度の方向に
対向して設けた第2の電極と、を含み、これら第1およ
び第2の’tFi1のいずれか一方を出力電極とし、他
方を入力電極として用いる複数の電極と、 前記伝gIP府の+1101面の結晶面と接合され、圧
縮力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、前記絶縁分
闇屑の伝導層の接合された面と対向する而と接合され、
Si単結晶体を支持するための支持基台と、 を含み、前記入力電極を用いて伝導層に電流を流しなが
ら伝導層の結晶面に垂直に圧縮力を作用させ、出力電極
から圧縮力に対応した電圧を出力することを特徴とする
五−一旦一一点 次に、前記各問題点を解決し、本発明に至るまでのM目
的について説明する。
第1の着目点 従来は、温度の変化に伴ない増減する半導体歪ゲージの
抵抗値がもたらす特性への悪影響を低減するために、複
数の半導体歪ゲージを用いて、ホイートストンブリッジ
回路を形成していた。
本発明の第1の着目点は、このような複数の半導体歪ゲ
ージを用いて形成されたホイートストンブリッジ回路に
代え、一つのSi単結晶体で#I数の歪ゲージを構成し
ようとすることにある。このため、本発明においては、
一つのSi単結晶体に一対の出力電極と入力電極とを交
差して設け、望ましくは直交する方向に相対して設ける
よう構成している。
以上の構成とすることにより、本発明によれば、後述す
る理由から、温度の変動がもたらず特性などの悪影響を
低減し、前記第1の問題点を解決することができる。
第2の着目点 しかし、前述したように、一対の出力電極と入力電極と
を直交して設けたSi単結晶体を用いたとしても、従来
のようにこのSi単結晶体を起歪体の側面へ接着剤を用
いて貼付けていたのでは、前述した第2の問題点を解決
することができない。
本発明の第2の着目点は、前記Si単結晶体の結晶面に
対し垂直に圧縮力を作用させ、この圧縮力に基づ<Si
単結晶体のピエゾ抵抗効果を利用して圧縮力を検知する
という、新規な力検知方式を採用したことにある。
すなわち、従来の力変換素子は、起歪体の側面に複数の
歪ゲージを接着剤を用いて貼付け、圧縮力を起歪体の圧
縮歪として検知していた。したがって、起歪体の圧縮歪
が接着剤を介して、各歪ゲージに伝達されることになり
、接着剤に起因するクリープ、ヒステリヒス等め悪影響
を受けやすく、信頼性が低いという問題があった。
これに対し、本発明では、Si単結晶体の結晶面の一方
を台座と接合し、他の結晶面を支持基台に接合し、Si
単結晶体の結晶面に対し垂直に圧縮力を作用させるとい
う、従来には全くない新規な構成を採用している。
したがって、仮にSi単結晶体と台座および支持基台と
の接合に接着剤を用いたとしても、接着剤に起因するク
リープ、ヒステリヒス等の悪影響が著しく小さくなり、
測定データの信頼性が極めて高いものとなる。なお、こ
のような接着剤の影響を確実に除去するためには、Si
単結晶体と支持基台および台座との接合を、接着剤を用
いることなく、例えば特公昭53−28747号公報に
開示された静電接合方法等を用いて行うことが好ましい
第3の着目点 ところで、このようなSi単結晶体を用いて圧縮力の測
定を行うとする場合には、加えられる圧縮力に対応した
測定電圧を、Si単結晶体から出力することが必要とさ
れる。
本発明者らは、このような観点にたって、Si単結晶体
のピエゾ抵抗係数π63−が大きな値となるようSi単
結晶体の結晶面についての検討を行った。
この検討の結果、圧力が加えられる面として(110)
面の結晶面を有するよう、Si単結晶体を形成する必要
があることを見い出した。
本発明者等は、このような(110)面の結晶面を有す
るSi単結晶体を用いて、実用」−十分な大きさの電圧
ΔVを出力するための検討を進めた。
この検討の結果、Si単結晶体から大きな電圧ΔVを出
力するためには、Si単結晶体の厚さをできるだけ小さ
くすればよいことを見い出した。
特に、実用上十分な大きさのΔ■を出力するためには、
このSi単結晶体の厚さを50μm以下、好ましくは2
0μm以下に形成すればよい。
このため、本発明においては、圧縮力が加えられる面と
して(110)結晶面を有するとともに、不純物濃度が
1×1070m 〜1×1021/cm3の範囲に制御
され、その厚さが50μm以下となるよう、前記Si単
結晶体を形成している。
[作用] 次に、本発明の詳細な説明する。
!」」χユヌlΔ子 第2図には、本発明に係る第1の力変換素子が示されて
いる。
この第1の力変換素子1000は、圧縮力が加えられる
面として<110)面の結晶面を有するよう形成された
Si単結晶体10と、このSi単結晶体10の(110
)面の結晶面12と接合され、圧縮力Wをその結晶面1
2に垂直に伝達する台座30と、前記Si単結晶体10
の他の結晶面14と接合され、Si単結晶体10を支持
する支持基台50とを含む。
前記Si単結晶体10には、結晶の[001]方向より
45゛の方向に対向して設けられた第1の電極16.1
6’と、[110]方向より4う°の方向に対向して設
けられた第2の電極18.18−とが設けられている。
そして、これら第1および第2の?$、極のいずれか一
方16゜16−を出力電極とし、他方18.18−を入
力電極として用いている。
そして、この力変換素子1000は、台座30の頂面3
2に、Si単結晶体10の結晶面12゜14に対し垂直
となるよう圧縮力Wが加えられる。
そして、加えられた圧縮力Wは、台座30により均等に
分散され、Si単結晶体10の結晶面12に垂直に圧縮
応力 σZ=W/A として作用する。ここにおいて、Aは台座30のSi単
結晶体10に対する接合面34の面積を表す。
そして、Si単結晶体10の出力電極16゜16−から
は、この圧縮応力σlに対応した測定電圧Δ■が出力さ
れる。
(a)台座、支持基台 このように、圧縮力Wを台座30を介してSi単結晶体
10に印加するようにしたのは、Si単結晶体10に圧
縮力Wが集中して加わることがないようにするためであ
る。
すなわち、Si単結晶体10は周知のように機械的にも
優れた強度と弾性領域とを備えた材料であるが、Si単
結晶体に一点に集中して圧縮力Wが作用した場合、いか
に機械的に優れた強度を備えているといえども簡単に破
壊してしまう。
したがって、支持基台50に接合固定されたSi単結晶
体10を用いて圧縮力Wを測定する場合には、結晶面1
2との接触面積が小さく、結晶面12の一部に集中して
垂直に圧力が加わるような構造は避けなければならない
このため、本発明においては、Si単結晶体10の結晶
面12に圧縮力Wが集中して加わることがないよう、圧
縮力の伝達材料として台座30を設け、圧縮力Wを常に
分散してSi単結晶体10の結晶面12へ伝達するよう
形成している。
なお、結晶面12と台座30の接合面34との接合領域
(接合面の面積)の外接円の半径をd/2とした場合、
台座30の高さCは、前記半径672以上となるよう形
成することが好ましい、このように、台座30の高さC
を設定することにより、シリコン単結晶体10に伝達さ
れる圧縮応力σZは、Si単結晶体10の破壊応力に対
して十分率さなものとして均等に分散されることとなる
ただし、台座30の高さCに対しての上限は、圧縮力W
に対し座屈を生じないこと、また圧縮力Wを分散してS
i単結晶体10に伝達し、測定電圧Δ■を得る場合の効
率を低減させない範囲に制約されることはいうまでもな
い。
また、本発明において、支持基台50は1.ビエゾ抵抗
係数π63゛の有効な利用を妨げる応力等(圧縮応力σ
Z以外の応力)を感知しないよう、圧縮力σZの生じる
Z軸方向に十分な剛性を備えるよう配慮することが好ま
しい。
このように形成することにより、Si単結晶体10の結
晶面12に垂直に圧縮力Wが作用した場合に、Si単結
晶体10には単純な圧縮応力σlの歪が生じ、そのピエ
ゾ抵抗係数π63−を有効に利用することができる。
(b)Si単結晶体 b−t  まな、第2図(A)に示すように、Si単結
晶体10は、その結晶面12が矩形(正方形を片む)と
なるよう切出され、その厚み、不純物濃度か均一となる
ように形成されている。また、前記出力電極16,16
°は、Si単結晶体10−にに距離すを隔てて取付けら
れており、また入力電極18.18−は同様にSi単結
晶体10上に所定間隔おいて取付けられている。
このように各電極16.16− 18.18−を設ける
ことにより、16と18.18と16゛16゛と18−
1.8−と16との間の各抵抗値を等しくでき、また、
Si単結晶体10の厚みと不純物濃度が均一であること
から、温度の変化に対する前記各抵抗値もほぼ等しくで
きる。
したがって、入力電極18.18−から5ilJt結晶
体10に電流を流し、出力′S極16.i6から電圧出
力を取出すようにした場合のオフセット電圧は、温度の
変化に左右されることなく、はぼ零として維持されるこ
ととなり、単一のSi単結晶体10が、前述した従来の
複数の半導体歪ゲージを用いて形成されたホイートスト
ンブリッジ回路に置き代わり、前記第1の問題点を解決
することができる。
b−2Si単結晶体の結晶面 本発明の力変換素子i oooを用いて圧縮力Wを測定
する場合には、まず入力電極18.18からSi単結晶
体10に電流■を流し、出力電極16.16−から電圧
ΔVを取出すようにした状態で、台座30の頂面32に
圧縮力Wを印加すればよい、このとき、Si単結晶体1
0には圧縮応力σZが作用し、出力電極16.16−か
ら次式で示す電圧Δ■が出力される。
Δv=b・ρ・J ・π  ・σZ ・・・(1)ここ
において、ρはSi単結晶体10の比抵抗、J は電流
密変、π63゛はピエゾ抵抗係数である。
本発明の特徴は、出力電極16.16“から圧縮力に対
応した電圧ΔVを出力するため、ピエゾ抵抗係数π63
−が十分大きな値となるようにSt即結晶体10を形成
したことにある。
すなわち、本発明者等は、代表的な次の4つの結晶面(
100)、(110)、(111)、(211)を有す
るSi単結晶体10について、電極を設ける方向を代え
て、Si単結晶体10から、電圧ΔVを得るために不可
欠なピエゾ抵抗係数π −についての計算を行った。こ
の結果、(100)、(111)、(211,)の場合
、いずれの方向に電極を設けてもピエゾ抵抗係数π63
−は零となった。これに対し、(110)の場合には、
電極を[001]方向より45゛の方向、または[1丁
0コより45゛の方向に設けることで、絶対値が相等し
く最大のピエゾ抵抗係数π63゛が存在することが判明
した。
第3図は、比抵抗7.8Ωlのp型(1,10)面S 
i 0+、結晶体のピエゾ抵抗係数π63−の計算結宋
を示したもので、出力電極を、[o o L ]方向よ
り45°の方向、入力電極を[11’O]方向より45
°の方向に設けることにより、最大のどニジ抵抗係数π
63−を得ることができる。
なお、出力電極16.16’とし1「0]方向より45
°の方向に、入力電極18.18−を[001]方向よ
り45°の方向に設けた場りでも、ピエゾ抵抗係数π6
3゛を同様に利用でき、本発明の目的とする自交#fA
素子1000か実現できことには変りない。
また、前記[001]、[11,0]となる結晶方向は
(110)面のSi単結晶体10における代表的な結晶
方向を示したもので、これらの結晶方向と等価な結晶方
向においては全く同様に考えることができる。
第1表には、Si単結晶体10の(1101面の結晶面
と等価な結晶面と、[001][ITO]からなる結晶
方向と等価な結晶方向が示されている。この表から明ら
かなように、Si単結晶体には(110)面と等価な結
晶面が複数存在する。したがって、(110)面と等価
な結晶面をもつSi単結晶体を用いても、本発明の力変
換素子1000を形成することができる。
なお、(110)の結晶面と等価な結晶面は+ 11.
0 +で表わされ、また[001コ[110]と等価な
結晶方向は、<ooi>。
<110>で一般的に表わされる。
第 表 (以下余白) なお、第3図ではp型Si単結晶体10のピエゾ抵抗係
数π −を示したが、もちろんn型(110)面Si単
結晶体にあっても、前記ピエゾ抵抗係数π63゛は、第
4図のごと< p、型の場合と同等の大きさを有して同
様に存在する。
このように、本発明の力変換素子1000は、台座30
を介してSi単結晶体10の(110)面の結晶面12
に圧縮力Wを垂直に伝達するという従来にはない新規な
構成を採用している。このため、Si単結晶体10の出
力電#1116,16゜からは、実用上十分な大きさを
もった電圧ΔVを出力することができる。
b−3他の粂件についての検討 Si単結晶体10内に流れる電流■の電流密度をJ2は
、次式で表わされる。
J2=1/ (b −h)        ・・・(2
)したがって、前記第1式に、第2式を代入することに
より、Si単結晶体10からの測定電圧Δ■は、次式で
表わすことができる。なお、開式において、hはSi単
結晶体10の厚みを表わす。
ΔV=ρ (I / h)  π  ゛ ・ σ   
 ・・・ (3)63      Z 前記第3式から明らかなように、本発明の力変換素子1
000から出力される電圧ΔVをより大きくするために
は、前記ピエゾ抵抗係数π63゛以外に、Si単結晶体
10の比抵抗ρ、Si単結晶体10の厚みに対する電流
値I/h、圧縮応力σlのいずれかを大きくしてやれば
よい。
しかし、実際には、Si¥L結晶体10の比抵抗ρ、電
流■、圧縮応力σlは、以下に述べる理由から常識を越
える範囲より大きくできない。
すなわち、pまたはn伝導型として市販されるSi単結
晶体10は、比抵抗ρが1×104Ω1を越えるインI
・リンシックな特性を備えるよう製造することは困難で
ある。
また、Si単結晶体10に複数の電極を設けるにあたり
、この比抵抗ρが10Ω■を越えると、良好な電気的接
続を得ることが困難となる。
さらにSi単結晶体10の室温における比抵抗ρが、1
0Ωaa(不純物濃度が約1×1015/cm13に相
当する)〜1×100cm(不純物濃度が約1×102
1/Cll3に相当する)の範囲を満足しない場合、測
定電圧Δ■の室温に対する変化が著しく大きくなってし
まう。
このため、本発明の力変換素子1000を構成するSi
単結晶体10は、その比抵抗ρが10Ωcn〜lXl0
−’Ω備の範囲として制御されたもの31[1いること
が好ましく、このなめ本発明に用いられるSi単結晶体
10は、その不純物の濃度がlXl0  /cml  
〜1×1021/cm3の範囲内に制御されている。
また、Si単結晶体10のピエゾ抵抗係数π63′の大
きさも、前記比抵抗ρの大きさにより左右されるため、
比抵抗ρと同様の理由によりその範囲も制約される。
また、Si単結晶体10の圧縮力による破壊強度は、最
大で約50+、(/in2であることが知られている。
したかって、Si単結晶体10には、この破壊強度50
kK/nl を越える圧縮応力σZが加わることがない
よう形成する必要があり、望ましくはその圧縮応力を2
5kg/aJ以下として作用させることが好ましい。
また、Si単結晶体10に流す電、流値工は、その値が
過大になることがないよう注意する必要がある。これは
、Si単結晶体10に過大な電流工を流すと、St単結
晶体10自体が電気的な抵抗体として著しく発熱し、そ
の測定電圧ΔVはもちろん、その他の特性まで悪影響を
及ぼすことになるからである。
本発明者等の確認したところによれば、前記電流■は、
その消費電力か約30mWを越えない範囲で流すかぎり
、その特性に悪影響がなかった。
以−E説明したように、Si単結晶体10がらより大き
な測定電圧Δ■を得るうえで望ましい条件をまとめると
、次のようになる。
第1に、Si単結晶体10の不純物濃度は、1XIO/
C履 〜1 x L O21/cr#3として制御する
第2に、Si単結晶体10に作用する圧縮応力σZは、
Si単結晶体10の破壊限界を越えないようにする。実
験によれば50kIr/ra12を越えない範囲、望ま
しくは25 kg / C112を越えない範囲とすれ
ばよいことが確認されている。
第3に、Si単結晶体10に流す電流Iは、このSi単
結晶体10が著しく発熱しない範囲に設定する。実験に
よれば、Si単結晶体10の消費電力か30 In W
を越えない範囲に設定すればよいことか確認されている
b−4厚さ11についての検討 本発明者等は、このような望ましい条件を満足し、しか
もSi単結晶体10から出力される電圧ΔVをさらに大
きくすることができるよう、前記第3式に示ずh、すな
わちSi単結晶体10の厚さhを薄くすることについて
の検討を行った。
通常、Si単結晶体10は、口径が1.5インチ以上の
Si単結晶ウェハを用いて製造される。
周知のように、Si単結晶ウェハは、種々のICプロセ
ス処理を前提とし、その取扱いを容易にするなめ、少な
くとも厚みが200μm以上あるように製造され、ウニ
ハロ径が5インチのものでは、そのウェハの厚みが約5
00μmに形成されたものが市販されている。
このため、本発明の力変換素子1000は、まず通常市
販される<110)面のSL単結晶体ウェハを切り出し
て、Si単結晶体10を形成する。
そして、このSi単結晶体10の(110)面の結晶面
14を支持基台50に接合して裏打ちし、その取扱いを
容易なものとする。その後、Si単結晶体10の他の結
晶面12を、機械的方法と化学的方法とを併用して研磨
し、その厚みか通常のSi単結晶体ウェハとして製造し
市販することが困難と思われる50μm以下とする。
その後、このSi単結晶体10に、前記出力電極16.
16−5入力電極18.18−を収り付け、さらにその
結晶面12に台座30を接合する。
このようにして、本発明の力変換素子1000は、Si
単結晶体10の厚さ11を50μm以下とすることによ
り、Si単結晶体10に対する望ましい状況を満足する
という制約の中で、実用」二十分に大きい測定電圧Δ■
を得ることができる。
本発明者らの実験によれば、不純物濃度が1×10 /
cm〜1×1021/c113の範囲に制御され、しか
もその厚さがh=20μmまで研磨されたSi単結晶体
10を用い、第2図に示す力変換素子i oooを形成
した場合には、厚さが200μmn以上のSi単結晶体
10を用いて形成された力変換素子1000に比べ、温
度による特性への影響が少なく、しかも測定電圧Δ■が
約10倍以上となることが確認された。
2の y″′−換、 第5図には、本発明に係る第2の力変換素子2000が
示されている。
この力変換素子2000は、(110)面の結晶面を有
するよう形成され、その(110)面の結晶面上に絶縁
膜22が被覆形成された半導体屑24と、この絶縁膜2
2上に成長させることにより形成されたSi単結晶体1
0と、を含み、このSi単結晶体10の結晶面12に台
座30を接合し、半導体層24側に支持基台50を接合
して形成されている。
この第2の力変換素子2000においても、5iQL結
晶体10は、温度による電圧Δ■の影響が少なくなるよ
う、不純物濃度が1×1015/cm〜1×1021/
cm13の範囲に制御される。
ところで、このような不純物濃度の範囲内には、Si単
結晶体が備える抵抗値の止め温度特性と、ピエゾ抵抗係
数π63−の負の温度特性とを利用して、測定電圧Δ■
が温度に伴って変動する現象を抑制する自己感度補償方
法(特公昭57−58791号公報に開示されている)
が適用可能な領域が存在する0例えばp伝導型Si単結
晶体の場合、2つの不純物濃度領域、ずなわち約5X1
018/CI  と約2×1020/cm3が存在する
この2つの不純物濃度の領域は、p伝導型のSi単結晶
体10の比抵抗ρに換算すると、約2×10 ΩC1と
、約6X10−4ΩC1である。例えば、比抵抗ρが6
X10−4ΩC1で、厚みが200μmのSi単結晶体
10を用い、前記第2図に示す力変換素子1000を形
成した場合を想定する。
このとき、Si単結晶体10に消費電力が30mWを越
えない範囲で電流Iを流し、圧縮応力σ2として許され
る最大50 k g /ci2が作用するよう圧縮力W
を加えた場合には、測定電圧ΔVは3rnV以下の実用
に供さない小さな値となってしまう。
このような力変換素子において、前記自己感度補償法が
適用可能で、しかも実用上限界とも思われる1 0 m
 V以上の測定電圧Δ■を得ようとする場合には、前記
Si単結晶体10の厚さを1μm以下としなければなら
ない。
しかし、Si単結晶体10の厚さhを10μm以下、特
に1μm以下とするようにその結晶面12を研磨するこ
とは極めて困難である。仮にこのような研磨を行ってS
i単結晶体10を形成しても、力変換素子の歩留りが極
めて悪く、生産性に著しい悪影響を及ぼすことは避けら
れない。
本発明の特徴は、第5図に示すよう厚さhが極めて薄い
(110)面を有するSi単結晶体10を、以下に説明
するICプロセス製造技術を用いて形成することにより
、特公昭57−58791号公報に開示された自己感度
補償機能を有する力変換素子を得ることにある。
本発明において、前記半導体層24上に、例えばS i
 O、S 13Nt、などの電気的な絶縁膜22を形成
する手段としては、熱拡散方法、CVD法などがあるこ
とは周知のところである。
そして、前記絶縁膜22上に、Si単結晶体10を形成
する手段としては、エピタキシャル成長法、CVD法な
どがあり、エツチング技術やレーザ再結晶技術などを組
み合せることにより、厚さ20μバ【以下の(110)
面のSi単結晶体10を容易に形成することができる。
そして、本発明において、このS i JiL結晶体1
0はその不純物濃度が、温度による特性の影響が少ない
、約5X10  /cn  と約2X102’/cm1
3に制御され、自己感度補償機能を有するよう形成され
ている。
このようにすることにより、本発明の第2の力変換素子
2000は、前述した自己感度補償機能を有すると共に
、この出力電極16.16−から、十分実用に供する程
度に大きな測定電圧Δ■を得ることができる。
さらに、本発明に係る第2の力変換素子2000は、電
気的な絶縁膜22トに5iiL結晶体10が設けられて
いることから、電気的なリークの心配かなく、しかも不
純物濃度も比較的高くできることから、高温での使用に
際しても十分に耐え得ることができる。
工」ゴ工ユヌJLL子 本発明に係る第3の力変換素子は、前記第2の力変換素
子と同様に、厚みの小さな(110)面のSi単結晶体
10を、ICプロセス製造技術を用いて形成することに
より、自己感度補償機能を有し、しかも実用−L充分な
大きさの測定電圧ΔVを得ることができるよう形成した
ことを特徴とするものである。
第6図には、本発明に係る第3の自交IfA素子300
0か示されており、この力変換素子3000は、Si単
結晶体10を、不純物濃度が1 X 1015/ cm
”〜5 X 1021/ cm3の範囲に制御された伝
導層26と、この伝導層と隣接して設けられた電気的な
絶縁分離層28と、を含むよう形成し、その絶縁分子a
層28側を支持基台50に接合し、その伝導層26側を
台座30と接合して形成されている。
そして、このSi単結晶体10上に設けられる一対の出
力電極16.16−5入力電極18.18゛は、少なく
とも前記伝導層26と電気的に接続されるよう形成され
、しかもこの伝導層26は、不純物濃度が1×1015
/Cll13〜1−×1021/cm3として制御され
、かつ出力電極Δ■を大きくして取り出す目的で、その
厚み11が小さく形成されることはいうまでもない。
本発明において、前記伝導層26は、熱拡散法あるいは
イオン注入法により、絶縁分子a1281に形成される
また、伝導層26と絶縁分離層28との間の電気的な絶
縁分層のための手法としては、p−n接合分電法や抵抗
値の違いを利用したいわゆる抵抗屑分寸法などを用いれ
ば良く、特に抵抗層分離方法を用いるにあたっては、1
%の精度を保つため、伝導層26の電流の流れる経路の
抵抗値は、絶縁分離N428の電流の流れる経路の抵抗
値の少なくとも1. / 1. OO以下となるように
、している。
このようにすることにより、この第3の力変換素子30
00は、前記第2の力変換素子2000と同様に、自己
感度補償機能を有し、しかも充分な測定電圧Δ■をその
出力雷雨16.16゛からlH、Jノすることができる
[・年明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、圧縮力の伝達材
料である台座を介して、圧縮力をSi単結晶体の(1,
10)面の結晶面に加えるよう構成したことにより、従
来の力変換素子のように接着剤のもたらず特性の悪影響
および起歪体のもたらず特性への悪影響はなく、圧縮力
に対するSi単結晶体のピエゾ抵抗効果を有効に利用し
、圧縮力に対応した電圧出力f!:得ることかできると
いう効果がある。
また、本発明によれば、1つのSi単結晶体がホイート
ストンブリッジ回路としての機能を備えているので、従
来の力変換素子に用いられた複数の半導体歪ゲージを、
1つのSi単結晶体に置き換えることができ、構造が簡
単でしかも安価な力変換素子を製造することかできると
いう効果がある。
また、本発明によれば、Si単結晶体の不純物濃度をI
 X 10  /cml  〜1. X 102’/C
IQ” ノ50゜囲に制御することにより、周囲の温度
変動による影響が少ない、信顆度の高い力変換素子を得
ることができる。
さらに、本発明によれば、Si単結晶体のJ7さが50
μm以下となるよう形成することにより、圧縮力に比例
し、しかも実用−ト充分な大きさをちった電圧出力3得
ることができるという効果がある。
また、本発明に係る第2および第3の力変換素子は、前
記効果に加えて、自己感度補償機能を有するという効果
もある。
[実施例コ 次に本発明の好適な実施例を図面に基づき説明する。
’$1¥N@躬 第1図には本発明に係る第1の力変換素子1000の好
適な実施例が示されており、同図(A)はその平面説明
図、同図(B)はその側面説明図を表している。
実施例の力変換素子1000は、圧縮力が加えられる面
としく110)面の結晶面を有するよう形成されたSi
単結晶体10と、このSi単結晶体の一方の結晶面に静
電接合された台座30と、Si単結晶体10の他方の結
晶面14に静電接合された支持基台50とを含む。
そして、前記Si単結晶体10は、不純物濃度が1 x
 1015/cm” 〜1 x 102’/cn+” 
ノ!tffl内にある1、 x 1016/cra3(
比抵抗ρが約1Ωcl)に制御され、しかもその厚さが
h=17μmとなるよう形成されている。
そして、このSi単結晶体10の一方の結晶面12上に
は、結晶の[001]方向より45度の方向に、距雇b
=1.2111を隔てて一対の出力電極16.146−
が設けられ、さらに結晶の[1丁01方向より45度の
方向に幅Wが0.9Illの一対の入力?IJi18.
18−が設けられている。
そして、前記入力電極18.18−には、図示しないが
、電源より電流工を供給するためのリード線が接続され
、Si単結晶体10内には供給された電流Iが流れるこ
とになる。さらに、前記出力電極16.16−には、電
圧計にて測定電圧ΔVを読み取るための図示しないリー
ド線が同様に接続されている。
また、前記台座30は、112で、その厚みか1111
の結晶化ガラスを用いて形成されており、その接合面3
4は、Si単結晶体10の一方の結晶面12に静電接合
され、加えられた圧縮力WをSi単結晶体10の結晶面
12に垂直かつ均等に伝達するよう形成されている。
また、前記支持基台50は、厚さIllの結晶化ガラス
を用いて形成されている。
本実施例において、この力変換素子1000は次のよう
にして製造される。
まず、不純物濃度が1×1016/Cra3に制御され
、しかもp伝導型の(110)面の結晶面を備えた、直
径50m1で厚さ200μm■のSi単結晶体ウェハの
結晶面を、直径50IIII″r厚さ11mの結晶化ガ
ラスからなる支持基台ウェハへ静電接合して裏打ちする
。その後、粒径0.1μm〜3μmのダイヤモンド砥粒
によるR械的研磨と、NaOH水溶液によるエツチング
で代表される化学的研磨とを併用して、前記Si単結晶
体ウェハの他の一方の結晶面を厚さがh=17μmとな
るまで研磨する。
その後、1.71112となるよう、Si単結晶ウェハ
を分割し、支持基台50に静電接合されたSi単結晶体
10を得る。
そして、このSi単結晶体10の他の一方の結晶面12
.12−に、11m2テ厚さが1 ””ノ結晶化ガラス
からなる台座30を静電接合することにより、本実施例
の力変換索子1000か形成されることとなる。
次に、このようにして形成された力変換素子1000が
、十分天川に耐える大きさの電圧ΔVをその出力電極1
6.16−かち出力することができ、しかもその測定電
圧ΔVは温度による影響が少ないことを検証するために
、次のような実験を行った。
すなわち、本発明者らは、室温における消費電力が30
mWを越えないよう、電源からSi単結晶体12に電流
Iを流し、しかもこのSi単結晶体10を破壊に至らし
めないよう、台座30を介してσ2が15 k g /
nn2となるよう15kgの圧縮力を加えた。
実施例において、Si単結晶体10に設けた一対の入力
電極18.18−の間の抵抗値、いわゆる入力抵抗値は
、室温で800Ωであった。このため、消費電力が30
mWf!:越えないよう、これら入力電極18.18゛
からI=6mAの電流をSi単結晶体10へ通電した。
この結果、このSi単結晶体10の出力電極16.16
゛からは室温でΔV=約11.0mVの電圧を得ること
ができた。また、この測定電圧ΔVは−40’C〜15
0°Cの範囲における変化率は0.15%/℃であった
。この結果、本実施例の力変換素子1000は、実用に
際して充分な大きさの電圧Δ■を出力することができ、
しかも温度に対する特性の影響が極めて小さいことが確
認された。
さらに、前記力変換素子1000を製造するために用い
た、機械的方法および化学的方法とを兼用したSt単結
晶体ウェハの研磨手段の歩留は、約70%程度であり、
生産性を著しく低減させるものではないことが確認され
た。
ちなみに、第1図に示ず力変換素子1000において、
Si単結晶体10として、厚さ200μT口のものを用
いた場合、消費電力が30mWを越えないようにするた
めには入力電極18.18゜から21rnAの電流工を
流す必要があり、そして、この厚さhが200μmのS
i単結晶体10を用いると、入力電極18.18−から
仮に21mAの電流を通電したとしても、この力変換素
子からは約30 m V程度の電圧しか出力することが
できず、このことからも、本発明の力変換素子1000
は、実用上充分な大きさを持った測定電圧ΔVを得るこ
とができるものであることが理解されよう。
なお、本実施例では、Si単結晶体10の不純物濃度が
1×1016/cm3のn伝導型として形成した場合を
例に収り説明したが、本発明はこれに限らず、n伝導型
のSi単結晶体10を用いても同様な効果を得ることが
できることは、第4図の特性データからも明らかである
また、本発明の力変換素子1000は、Si単結晶体1
0の厚さhを小さくすることにより、Si単結晶体10
を研磨しない場合と比叔して、この測定電圧Δ■を大き
く取り出させる効果かあり、この効果は、不純物濃度を
I X I G、?、bwb CIII ”に向って大
きくするにしたがって顕著に現れる。
第2実施例 第5図には、本発明に係る第2の力変換素子の好適な実
施例が示されている。
実施例の力変換素子2000は、< 11.0 >面の
結晶面を備えた1、71m2、厚さ200μmのSLよ
りなる半導体w124と、この半導体層24の側面側を
高温にて熱処理し形成された厚さ1μmの5i02より
なる電気的な絶縁膜22と、この絶縁膜22の主表面2
2a上にエピタキシャル成長法によりJ7さがh=1μ
mnとなるよう成長して形成された(110)面のSL
単結晶体とを含む。そして、このSi単結晶体10の結
晶面12に、台座30を静電接合し、半導体層24の絶
縁1漠22を設けた面と対向する面に支持基台50を静
電接合して形成されている。
ここにおいて、前記Si単結晶体10には、その不純物
濃度が1×1015/cm3〜1.X102’/ci 
 の範囲にある、1 x 1019/crr+3(比抵
抗ρが約0601ΩcI)となるよう、P伝導型として
ボロンが熱拡散されている。
なお、前記半導体層24に、絶縁膜22を形成し、しか
もSi単結晶体10の不純物濃度を1×1019/cm
3で制御するといったIC製造プロセス技術による一連
の工程は、実際にはウェハの製造段階になされる。その
後、ダイサーにて、このウェハを第5図に示すよう1.
.7rnra2として切出する。
次に、このように形成された力変換素子に対し、本発明
者等は前記第1実施例と同様にして、室温における消費
電力が30rnWを越えない範囲でSi単結晶体10に
電流Iを流し、しかも15kgWの圧縮力を加えて、S
i単結晶体10を薄くした効果の確認と、温度変動か特
性にもたらず影響か少ないという結果についてのR,認
を行った。
本実施例において、厚さ1μmのSi単結晶体10の入
力抵抗値は、室温で約330Ωであった。
このため、室温で消費電力か30rnWを越えないよう
、このSi単結晶体10に流ず電流工は15mAとした
。この結果、このSi単結晶体10の測定電圧ΔVは室
温で約25mVとなり、しかもこの測定電圧ΔVの一4
0°〜150@の範囲内における変化率が−0,23%
/℃であった。
このことから、実施例の力変換素子は、実用に際し十分
大きな電圧ΔVを出力することができ、しかも測定電圧
Vの温度による影響が極めて小さいものであることが確
認された。
ちなみに、第5図に示す力変換素子において、シリコン
単結晶体10として厚さがh=200μmのものを用い
た場合には、ΔV=約1約1.5程V程電圧しか得られ
ず、このことからも、本実施例の力変換素子が実用に際
し十分なものであることが理解されよう。
さらに、本実施例の力変換素子は、Si単結晶体10が
電気的な絶縁膜22の主表面22a上に形成されている
ことから、高温でも電流リークがなく信頼性の高いもの
となる。
なお、本実施例においては、Si単結晶体10を、p伝
導型として形成した場合を例にとり説明したが、本発明
はこれに限らず前記シリコン単結晶体10をn伝導型と
して形成しても全く問題はない。
また、本実施例においては、(110)面のSi単結晶
体10をエピタキシャル成長法により形成した場合を例
とり説明したが、本発明はこれに限らず、たとえばCV
D法やMBE成長法とレーザ再結晶技術等を併用して形
成してもよい。
!−1−犬一施一1 第6図には本発明に係る力変換素子の好適な第3実施例
が示されている。
本実施例において、Si単結晶体10は、結晶面が(1
10)面のp伝導型からなり、その厚さがh=200μ
mnのものとして形成されている。
そして、このSi単結晶体10は、不純物濃度が5xl
O/cn  (比抵抗が約2 x 10−20−2Oと
なるようボロンを熱拡散して形成された厚さh=2μm
のp伝導型圧縮力感知用伝導層26と、この伝導層26
が少なくとも1%精度で機能するよう伝導層26を電気
的に絶縁分離する絶縁分離層28と、を含むよう形成さ
れている。
また、Si単結晶体10は、入力電極18から相対向す
る入力電極18−に向って伝導層26内を流れる電流経
路の抵抗値が、電気的な絶縁分離層を同様にして流れる
電流経路の抵抗値の少なくと61 / 100以下とな
るようその不純物濃度が制御されている。
そして、このSi単結晶体IQは、その一方の結晶面1
2側に台座30が静電接合され、他方の結晶面14に支
持基台50が静電接合されている。
また、実施例において、前記入力電極18゜18−出力
電ft116.16−は、ともに伝導層26のピエゾ抵
抗効果に基づく測定電圧ΔVを収出ずため、少なくとも
伝導層26と電気的な接続をなすよう蒸着形成されてい
る。
このようにして形成された力変換素子に対し、本発明者
等は前記第1および第2の実施例と同様にして、室温に
おける消費電力が30mWを越えない範囲でSi単結晶
体10に電流Iを流し、St単結晶体を薄くした効果と
、温度変動が特性にもならず影響が小さいという効果に
ついての確認を行った。
この結果、伝導層22の厚さをh=2μmと小さくした
ことにより、伝導層を22の厚さが200μmの場合に
比較して、約10倍の測定電圧Δ■を得ることができ、
さらに自己感度保障機能を備えるよう前記伝導層22の
不純物濃度を制御したことにより、−40℃〜1う0℃
の温度範囲における測定電圧Δ■の変化がほぼ零となる
ことが確認された。
なお、本実施例においては、伝導層26と電気的な絶縁
分離wjJ28を兼ねたSi単結晶体10を、p伝導型
とした抵抗分離法によるように記載したが、本発明はこ
れに限らず、n伝導型による抵抗分離法を用いても、は
ぼ同様の効果を有する力変換素子を形成することができ
る。
また、本実施例において、電気的な絶縁分贋層28を兼
ねるSi単結晶体10を、ドナーとアクセプターとが中
和するよう制御された、キャリアの少ないイントリンシ
ックな特性を備えたものとすることで、伝導層26はP
伝導型またはn伝導型のいずれに形成してもよい。
そして、伝導層26と電気的な絶縁分離層28とは、p
−n接合分電法を用いて形成しても全く問題はない。た
だし、p−n接合分離法を用いた場合には、出力電力1
6.16−と入力電極18゜18−とは、伝導層26と
のみ電気的な接続をなすように形成しなければならず、
p−n接合分離法を用いた電気的な分層は、本質的に1
50℃前後までの温度範囲でしか電気的な分離機能を備
えてないことは周知のところである。
なお、本発明は、前記各実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能であ
る。
たとえば、第7図には、前記第3実施例の変形例か示さ
れている。
本実施例において、Si単結晶体10は、加えられた圧
縮力を感知するためにその不純物濃度が1×1015/
cm3〜1×1021/cm13の範囲に制御された伝
導層26と、この伝導層26と隣接し伝導層26を電気
的に絶縁分離することを目的として形成された電気的な
絶縁膜NM28とを含み、これら伝導層26、分離層2
8が、(110)面の結晶面を有する厚さ200μmの
Siの単結晶層27の結晶面側に不純物拡散により形成
されている。
このような構成とすることによっても、前記第3実施例
の力変換素子と同様、出力電極16゜1.6−から実用
」二十分な大きさをもった電圧Δ■を取出すことができ
、しかも温度による特性の影響の少ない力変換素子を得
ることができきる。
第8図には、前記第3実施例の他の変形例が示されてお
り、実施例の力変換素子は、伝導R26がSi単結晶体
10の側面に出ないように形成したことを特徴とするも
のである。このようにしても、前記第3実施例と同様、
十分大きな測定電圧Δ■を取出すことができ、しかも温
度による影響が少ない力変換素子を得ることかできる。
第9図には、前記第3実施例の、その他の変形例が示さ
れており、本実施例の特徴は、伝導層26を、(110
)面のSi単結晶体10にイオン注入法により形成した
ことを特徴とするものである。
このようにしても、前記第3実施例と同様な効果を得る
ことができる。
また、前記各実施例においては、結晶面が(1,1,0
)面のSi単結晶体を用い力変換素子を形成した場合を
例にとり説明したか、本発明はこれに限らずこれ以外に
前記第1表に示すように< 1.10 >面と等価な+
 11. O)結晶面をもつSi単結晶体を用いて力変
換素子を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
第1121は本発明に係る力変換素子の好適な第1実施
例の説明し1であり、同図(A)はその平面説明図、同
図(B)はその側面説明図、 第2図は本発明の力変換素子の検出原理の説明(図であ
り、同図(A>はその検出原理を説明するために用いら
れる力変換素子の平面説明図、同図(B)はその力変換
素子の側面説明図、第3図はp伝導型(1,10)面の
ピエゾ抵抗係数π63゛の特性図、 第4図はΩ伝導型(110)面のピエゾ抵抗係数π63
−の特性]A、 第5図は本発明に係る力変換素子の好適な第2実施例の
説明図、 第6図は本発明の力変換素子の好適な第3実施例の説明
図、 第7図〜第9図は、第6図に示す第3実施例の変形例の
説明図である。 10 ・・・ St単結晶体 12.14  ・・・ 結晶面 16.16− ・・・ 出力電極 18.18− ・・・ 入力電極 22 ・・・ 絶縁膜 24 ・・・ 半導体層 26 ・・・ 伝導層 絶縁分離層 台座 支持基台

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)圧縮力が加えられる面として{110}面の結晶
    面を有するとともに、不純物濃度が1×10^1^5/
    cm^3〜1×10^2^1/cm^3の範囲に制御さ
    れ、その厚さが50μm以下となるように形成されたS
    i単結晶体と、 前記Si単結晶体上に、その{110}面上における結
    晶の<001>方向より45度の方向に対向して設けた
    第1の電極と、<110>方向より45度の方向に対向
    して設けた第2の電極と、を含み、これら第1および第
    2の電極のいずれか一方を出力電極とし、他方を入力電
    極として用いる複数の電極と、 前記Si単結晶体の{110}面の結晶面と接合され、
    圧縮力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、 前記Si単結晶体の、台座の接合された面と対向する面
    と接合され、そのSi単結晶体を支持するための支持基
    台と、 を含み、前記入力電極を用いてSi単結晶体に電流を流
    しながらSi単結晶体の結晶面に垂直に圧縮力を作用さ
    せ、出力電極から圧縮力に対応した電圧を出力すること
    を特徴とする力変換素子。
  2. (2){110}面の結晶面を有するよう形成され、{
    110}面の結晶面に絶縁膜が被覆形成された半導体層
    と、 圧縮力が加えられる面として{110}面の結晶面を有
    するとともに、不純物濃度が1×10^1^5/cm^
    3〜1×10^2^1/cm^3の範囲に制御され、そ
    の厚さが50μm以下となるように前記半導体層の絶縁
    膜上に成長させて形成されたSi単結晶体と、 前記Si単結晶体上に、その{110}面上における、
    結晶の<001>方向より45度の方向に対向して設け
    た第1の電極と、<110>方向より45度の方向に対
    向して設けた第2の電極と、を含み、これら第1および
    第2の電極のいずれか一方を出力電極とし、他方を入力
    電極として用いる複数の電極と、  前記Si単結晶体の{110}面の結晶面と接合され
    、圧縮力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、  前記半導体層の絶縁膜が形成された面と対向する面と
    接合され、前記Si単結晶体を支持するための支持基台
    と、  を含み、前記入力電極を用いてSi単結晶体に電流を
    流しながらSi単結晶体の結晶面に垂直に圧縮力を作用
    させ、出力電極から圧縮力に対応した電圧を出力するこ
    とを特徴とする力変換素子。
  3. (3)圧縮力が加えられる面として{110}面の結晶
    面を有するとともに、不純物濃度が1×10^1^5/
    cm^3〜1×10^2^1/cm^3の範囲に制御さ
    れた伝導層と、この伝導層と隣接して設けられた電気的
    な絶縁分離層と、を含むSi単結晶体と、 前記伝導層
    上に、結晶の<001>方向より45度の方向に対向し
    て設けた第1の電極と、<110>方向より45度の方
    向に対向して設けた第2の電極と、を含み、これら第1
    および第2の電極のいずれか一方を出力電極とし、他方
    を入力電極として用いる複数の電極と、  前記伝導層の{110}面の結晶面と接合され、圧縮
    力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、 前記絶縁分
    離層の伝導層の接合された面と対向する面と接合され、
    Si単結晶体を支持するための支持基台と、  を含み、前記入力電極を用いて伝導層に電流を流しな
    がら伝導層の結晶面に垂直に圧縮力を作用させ、出力電
    極から圧縮力に対応した電圧を出力することを特徴とす
    る力変換素子。
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