JPH0236367Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、樹木の剪定に用いる枝切機に関す
る。

従来、庭木や果樹のような樹木の生育や結実を
均一にし、樹形を整えるため、樹木の枝の一部を
切り取る剪定作業には、枝切鋏と呼ばれる鋏が用
いられている。

ところが、作業者の手が届かない高所の枝を切
り取る場合は、脚立又は梯子を使用するか、ある
いは作業者が樹木に登らなければならない。従つ
て、多くの手間が掛つて危険であり、高所の枝切
り作業を能率よく安全に行うことができない。

また、脚立や梯子を使用することのできない地
形の場合や作業者が登ることのできない樹木の場
合もある。このような場合には、高所の枝切り作
業は不可能である。

本考案の目的は、上記のような従来の欠点を改
善するため、高所の枝切り作業を能率よく安全に
行うことができる枝切機を提供することである。

次に、本考案の実施例について説明する。

本例の枝切機は、第１図と第２図に示すよう
に、細長いパイプのさお１の先端に、連結片３を
上面に突設したキヤツプ２を嵌着し、キヤツプの
連結片３に、取付部材４の基板５下端部に突設し
た左右一対の連結片６，６を嵌込み、キヤツプの
連結片３と取付部材の連結片６，６をボルト７と
ナツト８で結合して、さお１の先端に取付部材４
を回動可能に連結している。

取付部材４の基板５の中央部には、第２図に示
すように、直流マイクロギヤードモータ９を取付
け、基板５の上端部の左右一対の側板１０，１０
間にウオーム軸１１を径方向と軸方向に軸受して
支承し、モータ９の回転軸とウオーム軸１１の一
端をベルト伝導機構１２を介して連結している。
取付部材４の基板５中央部に側板１０と反対側に
突設した支持片１３には、第１図と第３図に示す
ように、固定刃１４の基部を重合し、固定刃１４
の基部に可動刃１５の基部を重合し、可動刃１５
の基部と固定刃１４の基部及び支持片１３にボル
ト形状の枢軸１６を挿通して、枢軸１６の先端に
ナツト１７を螺合し、固定刃１４の基部の基端面
を取付部材の基板５に当接して、固定刃１４を取
付部材４に固定し、可動刃１５を枢軸１６の回り
に回転可能にして取付部材４に取付け、可動刃１
５と固定刃１４によつて鋏を構成している。可動
刃１５の基部の基端は、第３図に示すように、ウ
オームホイルの一部１８に形成し、取付部材の基
板５の貫通溝から突出した可動刃のウオームホイ
ル部１８をウオーム軸１１のウオームに噛合して
いる。

即ち、減速機付のモータ９の正逆転によりウオ
ーム減速機構１８，１１を介して可動刃１５の切
刃を固定刃１４の切刃に対して往復駆動して鋏１
４，１５を作動する構成にしている。

さお１の基端部内には、第１図に示すように、
モータ駆動用の数個の乾電池１９を収容する電池
収容部２０を設け、電池収容部２０の上側位置の
さお１外周面にモータ正転用の押釦スイツチ２１
とモータ逆転用の押釦スイツチ２２を設けてい
る。

本例の枝切機を用いて高所の枝を切り取る場
合、さお１の基端部を両手で把んで鋏１４，１５
を高く掲揚し、固定刃１４の切刃と可動刃１５の
切刃の間に高所の枝を挾み、片手の指でさお１の
基端部外周のモータ正転用押釦スイツチ２１を押
圧する。すると、可動刃１５の切刃が固定刃１４
の切刃側に往動して、両切刃間の枝が切断され
る。

その後、さお１の基端部外周のモータ逆転用押
釦スイツチ２２を押圧する。すると、可動刃１５
の切刃が固定刃１４の切刃側から復動して、両切
刃間が開いた原位置に復元する。

さお１に対する鋏１４，１５の角度を変更した
方が枝切り作業が行い易い場合は、さお１と取付
部材４を枢着しているボルト７とナツト８を緩
め、第４図に示すように、取付部材４をさお１に
対して回動し、さお１に対する鋏１４，１５の角
度を調整し、ボルト７とナツト８を再び緊締す
る。

上記の図示実施例の説明からも明らかなよう
に、本考案は、さおの先端に取付部材を連結し、
取付部材にモータを取付けると共にウオーム軸を
軸支し、モータの回転軸とウオーム軸を連結し、
取付部材に固定刃と可動刃を取付けて鋏を構成
し、回転可能に設けた可動刃の一部をウオームホ
イルの一部に形成し、可動刃のウオームホイル部
とウオーム軸のウオームを噛合して、モータの正
逆転により可動刃の切刃を固定刃の切刃に対して
往復駆動して鋏を作動する構成にし、さおにモー
タを駆動する電池の収容部を設けると共にさおの
基端部にモータを正逆転するスイツチを設けたこ
とを特徴とする枝切機である。

この枝切機は、さおの先端に、さおの基端部の
スイツチで作動する鋏を設けているので、作業者
の手が届かない高所の枝を切り取る場合、従来に
おけるように脚立や梯子を使用したり、作業者が
樹木に登る必要がなく、高所の枝切り作業を能率
よく安全に行うことができる。

また、モータの回転はウオーム減速機構を経て
減速して即ち増力して可動刃に伝達されるので、
可動刃の駆動力が強く、鋏の切断力が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の枝切機の一部破断側
面図であり、第２図は同枝切機の背面図であり、
第３図は同枝切機の一部破断平面図である。第４
図は同枝切機においてさおに対する鋏の角度を変
更した状態を示す側面図である。 １……さお、３……連結片、４……取付部材、
６……連結片、７……ボルト、８……ナツト、９
……直流マイクロギヤードモータ、１１……ウオ
ーム軸、１４……固定刃、１５……可動刃、１８
……ウオームホイル部、１９……乾電池、２０…
…電池収容部、２１……モータ正転用押釦スイツ
チ、２２……モータ逆転用押釦スイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) さおの先端に取付部材を連結し、取付部材に
   モータを取付けると共にウオーム軸を軸支し、
   モータの回転軸とウオーム軸を連結し、取付部
   材に固定刃と可動刃を取付けて鋏を構成し、回
   転可能に設けた可動刃の一部をウオームホイル
   の一部に形成し、可動刃のウオームホイル部と
   ウオーム軸のウオームを噛合して、モータの正
   逆転により可動刃の切刃を固定刃の切刃に対し
   て往復駆動して鋏を作動する構成にし、さおに
   モータを駆動する電池の収容部を設けると共に
   さおの基端部にモータを正逆転するスイツチを
   設けたことを特徴とする枝切機。 (2) さおに連結した取付部材を回動可能にして、
   さおに対する鋏の角度を調整可能にしたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の枝切機。